10年以上使っていた、ネット回線とプロバイダーを変えた。
なにしろキャンペーンで、5万5千円の商品券とタブレットをくれる、というのだ。
説明の時は早口でよく分からなかったが、後から書類をよく見てると、タブレットの通信費が月2千500円かかる。タブレットを必要としていない私にとってはやや疑問だったが、高い料金ではない。タブレットを試してみるにはいいだろう。

ネット回線の競争が激化している。
たいていの人がスマホでネットを見るようになり、固定のネット回線を必要としなくなったからだ。

私はガラケーを使っている。スマホからガラケー回帰する人も多いようだが、ずっとガラケーだ。
パソコンに向かって仕事していることが多く、スマホでネットを見る必要はない。
iPhoneが日本で出た時に、さっそく買った新しもの好きの知り合いが、「これはパソコンを持ち歩いているようなものだよ」と自慢するのを聞いて、ゾッと背筋が寒くなり、絶対に持つまいと思った。
何が悲しくて、外に出た時までパソコンとつきあわなければならないのか。

もちろん、スマホを重宝する職業もあると思う。
だが、誰もが持たなければならないものとは、とうてい思えない。
セレブの間では、スマホ断ちが流行っているとか。
パーティの時などに、スマホに触らないように、テーブルの真ん中の籠に皆のスマホを集めるという。
スマホとは、そんなに触りたくなるものなのか。

幸いなことに、タブレットはそんなに触りたくなるものではない。
一度使ってみた。ライターのスクールに行く時に、生徒の作品を入れていった。
今まではネットブックに入れていたのだが、それより軽いので楽だ。
地方に出張する時用のノートパソコンが壊れて、タブレットにするかネットブックにするか迷った。
原稿を書くためにキーボードがあったほうがいいと思い、ネットブックを選んだ。
ネットは、ホテルのLAN回線に繋いで見ていた。
ネットブックそのものに、通信機能が搭載されているのに気づいたのは、つい最近のことである。
果たして、タブレットを使いこなせるようになるのだろうか。いつしか、キッチンでまな板として使うようになるかも知れない。タブレットにレシピを映しながらなら、けっこう便利かも知れないが。

(深笛義也)