「TBSは年末年始では、視聴率競争をあきらめているとしか思えないラインナップだった。どこの局も物真似やドキュメンリーで力を入れる年末が、TBSでは手抜きそのもの。12月27日から2夜連続で韓流ドラマ『アイリス』を深夜で流し、さらに12月26日と27日にはTBS開局60周年記念の主演ドラマ 『99年の愛JAPANESE AMERICANS』の再放送をした。いくらなんでも年末のゴールデンタイムにそれはないだろうという声が局内でも上がっていました」(TBS製作プロダクション社員)

TBSは、視聴率のタイトルを逃して久しい。目だつのは「AKB48」が大賞をとった「日本レコード大賞」が10%を超えた程度で、年末年始の番組は本当に消化試合だった。

「10億円近く予算を割いたのに、視聴率がふるわなかったキムタクの『南極大陸』の失敗が大きく響いています。予算もかなりオーバーしたと見えて、年末年始の番組作りへまわすべき予算が調達できなかったというのが本当のところでしょう」(芸能記者)
TBSはスポンサー離れが加速しており、「スポンサー探しは喫緊の課題で、来年度のCM枠は6月を超えればかなり空きがある。これをクリアしないと、浮上は難しいと思います」(TBSスタッフ)

「南極大陸」は秘密裏に2010年2月には撮影がスタートしていた。本物の南極観測船「宗谷」を使うなどかなり力が入っていたが、3月11日の関東・東北大震災でロケが大幅に伸びた。これが「想定外」で、スタッフや俳優の延長フィーが大きかったという指摘もある。
「TBSは、民間会社なのに、役員や部長クラスはきわめて官僚的です。いまだに『3年B組金八先生』や『男女七人夏物語』でいい思いをした世代が牛耳っていますから、〝いいものを作れば受ける〟という精神論に陥りがちです。そのわりに、製作はバカのひとつ覚えみたいに“経費削減”を連呼して下請けに丸投げ。これではモチベーションが上がるわけがありません」(元TBSスタッフ)

こんな声もある。
「TBSからスポンサーが離れていったのは、ボクシングで亀田一家に偏りすぎたからという指摘もあります。昨年10月1日から施行されている暴力団排除条例の関係もあり、亀田一家が暴力団関係者とのつきあいが次々と報道されていくに従い、かなりのスポンサーが離れていったようです」(前出・芸能記者)

かつて「ドラマと報道のTBS」を自負していた赤坂のメディアの雄も今は昔。プロ野球チームも手放した。ぜひ、復活していただきたい。

(渋谷三七十)