(屁世26年9月23日)

ヤクザもナチスも“入る知っとら~!”

FOOL-JAPAN内閣狂い咲き……の巻

 

全国の大きなお友だちのかたがた、ごきげんよう。
屁世滑稽新聞のお時間です。

皆さんは、いまから百年くらい前の日本では、どんな人がいちばん頭が良くて
りっぱな人物だと、思われていたかご存じですか?

答えは「博士」か「大臣」だったのです。
ですから幼いうちからすごくかしこくて、学校のお勉強ができる子供は、
まわりの大人から「神童」などと呼ばれ、「末は博士か大臣か」などと言われながら、
世間の出世階段の最高のゴールに駆け上っていくものと、熱い期待をかけられたものでした。

……もっとも、「神童」などと言っても、たとえ気の良い貧乏人から危なそうな食べものを
ふるまわれても、その親切に感謝して喜んで食べ、そのせいで死ぬほどの食中毒になっても
けっして後悔しない、お釈迦さまのように慈愛に満ちた人徳の高い子供とか、
けんか友だちや悪党に左のほっぺたをぶたれたら、反撃せずにだまって右のほっぺたも
相手に差し出すような、キリストさまのように平和を好む高潔な子供は、親や学校の先生から
「バカ」呼ばわりされて叱られたわけですけどね。

そんなわけで、「神童」といっても人格の良さでなく、もっぱら頭の回転が速いだけの
子供につけられた呼び名だったわけで、おとなの世界というのはイイカゲンなものなのだと
いうことを、お小さいかたがたも、今のうちから知っておいて損はないと思いますよ。

★          ★          ★

さて現代の、屁世のニッポンは、「神童」が博士や大臣に成り上がる世の中ではなくなりました。
狸研(りけん)のオボちゃんみたいに、お父さんが三菱財閥の大会社のえらい人であれば、
まともな試験も受けずに“日本最高の科学研究所”といわれてきた狸化学研究所に
すんなりと入って、そのまんまプロジェクトリーダーになったりもできますし、
お父ちゃんや、お爺ちゃんや、ヒイお爺ちゃんが地方議員とか代議士だったりすると、
もうそれだけで、大臣になれたりするのが、屁世ニッポンなのですからね。

そんなわけで、当世では、子供のうちから小器用におとなを顔色をうかがって、お利口さんな
ことを言ったりやったりするかたがたは、「末は詐欺師か大臣か……」と心配されたりも
するという、情けのない世の中に成り果てたのです。

あゝ、こんな暗いことは、わたくしもラジオ子供ニュースでお話ししたくはないのですけれども……。

というわけで、きょうはちょっと暗いお話しになってしまいますが、大きなお友だちのかたがたも
ガマンして聞いてくださいね。

★          ★          ★

きょうのお話しは、東京永田町の動物園の檻(おり)のなかに、とんでもないお客さんが
飛び込んてきた、というニュースです。

永田町の議員会館動物園には国会議員バッジをつけた鷺(サギ)がたくさん飼われております。
そこに入り込んできたのは、「国家社会主義日本労働者党」という、ドイツのナチス、正式な名前でいうと
「国家社会主義ドイツ労働者党」をまねた、ネオナチ団体の党首だったのです。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
国家社会主義日本労働者党(NSJAP)のホームページの冒頭です。
「密着24時!日本のネオナチ」という番組の宣伝をする山田一成党首が
大写しになっています。
この番組(https://www.youtube.com/watch?v=k_pP_sc09FY)は一見の価値が
ありますわよ、なにしろ、「安倍!おまえ売国奴だホントに!」と自民党政権の
罵倒する場面から始まっているのですから。
(引用元:http://nsjap.com/jp/index.html
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

可笑しいのは、かつてヒトラーが率いたナチス党というのは、ドイツ語では正式名称を
「ナツィオナールゾツィアリスティッシュ ドイッチェ アルバイターパルタイ(Nationalsozialistische
Deutsche Arbeiterpartei)」――あゝ舌を噛みそうだワ!――といい、その略称は「NSDAP」と
言ったのですが、この日本のネオナチ団体はそれをそっくりまねて自らの略称を「NSJAP」と
称しているんですよね。……「エヌエスジャップ」ですよ(笑)
嘘だとお思いなら、ここに「エヌエスジャップ」のウェブサイト(http://nsjap.com/)を
示しますから、ご自分でごらんになるといいワ。

「エヌエスジャップ」の長ったらしい正式名をここでいちいち繰り返すのは大変なので、とりあえず“日本ナチス党”と呼ぶことにいたしましょうね。

それにしてもこの人たちは、どうしてここまでドイツの猿まねをしなきゃならないのでしょうか?
ドイツのヒトラーやナチスが大好きだ、という気持ちは伝わってくるけれども、その猿まねをするんじゃ、
ただのお猿さんですからね。
しかもその結果、自分たちを「エヌエスジャップ」などと呼ぶ始末なのですから。
「ジャップ」は日本人にとって、けっして歓迎できない軽蔑語ですからね。

なのにこの人たちは、それを海外にむけて、英語とドイツ語で発信しているのですから、
じつは日本人をおとしめたいとひそかに願っているような、悪意のある団体であるとしか思えませんわ。

さてこの“日本ナチス党”の、ヒトラーみたいな党首さんが、3年前に国会議員会館を訪れて
自民党の有力議員たちと会っていたのです。そればかりか現職国会議員さんたちとの、親密な
ツーショット写真まで撮っていたのでした。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

自民党の有力議員さんたちと“日本ナチス党”の幹部とが、永田町の議員のアジトでひそかに

親密な交流を行なっていたこの時期に、日本の政権を担っていたのは民主党でしたが、
寄り合い所帯の民主党も、やっぱり国民不在の勝手な政治をしておりました。
そうした国情のなかで、自民党の西田議員などは民主党幹部の“黒い人脈”を追いかけて、
権力悪をどこまでも追いつめる“正義の騎士”のようにも見えたものでした。
……ところがこの人も、けっきょく日本版ナチスの飼い犬みたいなものだったのですのね。

さてその“日本ナチス党”ですが、この団体のウェブサイトをみると、世に言う“過激派”だと
いうことがわかります。15年前にはアメリカ大使館に抗議行動をかけて、大使館前を「一時占拠した」
という勇ましい戦果を報じてるのよ。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
“日本ナチス党”(NSJAP)の活動報告ページには、米国大使館前を
一時占拠したという反米闘争の戦果が写真つきで報じられております。
(引用元:http://nsjap.com/jp/houkoku/
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

小泉政権時代には、ブッシュ大統領の来日反対を叫び、旭日旗や独特の鍵十字マークの旗をかかげて、
デモ行進をしていましたのよ。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
やはり“日本ナチス党”の活動報告ページです。
小泉政権時代の2003年に、ブッシュ大統領来日への反対闘争を
した報告が出ておりましたワ。
(引用元:http://nsjap.com/jp/houkoku/
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

……なかなか勇ましい過激派集団なのですが、いま自民党の総務大臣をやってらしゃる
高市センセイとか、政調会長になられた稲田センセイとか、「国会の爆弾男」と呼ばれて
恐れられた西田センセイが、こういう過激派と仲良しだなんて、ビックリですわ。

「爆弾男」なんて呼ばれているくらいですから、こういう過激派集団に同調している以上は
お互いに通じ合って、国会議事堂に本物の爆弾なんかを持ち込んで、爆発させるなんてことだって
やりかねないわね。

まして、通じている相手が“日本ナチス党”なのですから、むかしドイツのナチス総本家が
やったみたいに、自分たちで国会に火をつけておいて、「犯人はキョーサントーだ!」
などと騒ぎ立てて、対立政党をぜんぶ解散させちゃうなんてことだってやりかねないかも……。

あゝこわい。
公安調査庁とか警察庁とか国家公安委員長は、国会内に浸透しているこうした過激派勢力を
取り締まらねばならわいわネ。
頼みますワよ、国家公安委員長さん。

……ところで今の安倍政権で、国家公安委員長って誰でしたっけ?

……あゝ、山谷えり子さん……なのね。いまの国家公安委員長って。
それじゃ期待できないわネ。だってこの人、文鮮明教祖の生まれ故郷の北朝鮮を必死にテコ入れ
している韓国のカルト教団・統一教会のスジのかたですものね。(笑)

しかも山谷センセイは……なになに? 拉致問題担当大臣で、国土キョージン化担当大臣ですって?
そんなに国土を狂人化して、どうしたいのかしら?(笑)

★          ★          ★

ところで、“日本ナチス党”の山田党首と、いま自民党アベ政権の総務大臣とか政調会長に就いて
いる重鎮のかたがたが、ニコニコしながら議員会館内でツーショットを撮っていたことが
バレて、全世界に報道されたのは今年の9月になってからのことですが、この大事件について
監房腸管……もとい、官房長官のスガさんは9月11日の記者会見で、こんなコメントを出したのよ。
「(高市、稲田の両氏は、ツーショット写真を撮った男性がまさかネオナチ政党の党首だなんて)
そのような背景があるとは知らなかったわけで。だから全く問題はない!」

あ~ァ、スガ官房長官さん、あなた官房長官なんだから、ちょっとは「遺憾の意」でも表明
すればよかったのに、開き直っちゃった……(笑)。だから“ゲッベルスガ”とか言われちゃうのよ。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

★          ★          ★

ビックリすることは、まだまだありますのよ。

いまの総理駄塵……もとい、総理大臣ご自身が、最初に総理大臣になって下痢ピ~で官邸から
逃げ出したのち、歳費をもらってブラブラしていた2008年の6月に、議員会館の自分の部屋で、
“山口組の金庫番”と呼ばれるヤミ金融の帝王と写真をとっていらしたのよ。

この事件は、週刊ポスト誌が2012年10月26日号でスクープしたのですけど、当時「大臣浪人」中の
安倍晋三センセイと密会していたのは、永本壹柱(いっちゅう)さんという、なかなか日本人ばなれしたお名前の、
純白のスーツにピンクのネクタイのお洒落なおじさまでした。じつはこの人、韓国籍をもつ
日本居住者で本名を孫壹柱(ソン・イルジュ)といい、朝鮮学校で教員をしていたこともあるですって。
そういうお方が、いつのまにやら“ヤミ金融の帝王”にまで立身出世したのですから大したものだと思うワ。
このおじさま、金貸し業の登録をお持ちでもないのに金融ブローカーに数億円を貸し付けて、
それが中堅ゼネコンの架空融資事件に発展し、韓国に逃亡していたのですが、日本に再入国
したところを逮捕されたのでした。それが2012年3月のこと……。

日本のふつうの学校の先生なんかは、逮捕されるといっても痴漢とか盗撮とか万引きとか、
そういうセコい犯罪ばかりなのですが、学校の先生あがりで“ヤミ金融の帝王”にまで
出世したのですからスゴイわよネ。……きょうのお話しの最初にのべた「末は博士か大臣か」に
引きつけて考えれば、壹柱(いっちゅう)さんというのは子供の頃は“神童”だったのかもしれませんワ。
“一休とんちばなし”を、ふと思い出してしまうような、興味ぶかいお話よね。
ヤミの世界で、日本の法律の網をかいくぐって億単位をお金を動かすとなれば、それはヤミ世界の
閻魔大王のような有力勢力と仲良くなって、守ってもらうことも必要なのでしょうから、
山口組の企業舎弟くらいになっても当然ですものね。

▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼

安倍晋三「黒い交際写真」の謀略(『週刊ポスト』2012年10月26日号32-33頁)

安倍晋三「黒い交際写真」の謀略(『週刊ポスト』2012年10月26日号34-35頁)

2008年6月に議員会館の安倍晋三事務所で撮ったスリーショット。
中央が“大臣浪人”中の安倍センセイ。
左は、米国共和党きっての保守派で進化論を否定しパレスチナにおける
イスラエルの“土地泥棒”を応援するマイク・ハッカビー議員。
右は、“山口組の金庫番”でヤミ金融の帝王として知られる永本壹柱氏。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲

★          ★          ★

お小さいかたがた。
きょうはオトナの、汚らしい世界を見せてしまって、ごめんなさいね。

動物園というのは、もともと野生の動物たちを収容している場所ですから、
オシッコやウンチや野生の体臭などで、自然と悪臭がこもるのは仕方のないことよ。
今どきのお小さいかたがたは、健康で文化的で、清潔な暮らしのなかで育ってきたから、
動物園のそういう臭いがイヤだといって、熱帯動物展示館に入りたがらないお子さんも
いらっしゃるわネ。

だけど動物園の管理人のかたがたも、それではいけない、子供も大人もおおいに楽しめて
勉強の役に立ち、社会を明るくする動物園に直していかねばならない!……と頑張っているのよ。
その努力のおかげで、いま全国の動物園は、野生動物のありのままの暮らしぶりがよく見えるような
「生態展示」と呼ばれる展示のしかたに発展して、有名なところでは北海道旭川の旭山動物園
のようになってきています。

……ところがどうでしょう?
東京永田町の議員会館動物園は、いまも外からハイエナとか野良犬が入り込んで、国民の
税金で飼っている動物たちとツガったりしているのですから、ひどいものです。
それに、どんよりと悪臭がこもってしまって、議員会館動物園にこびりついてしまっているワ。
こういう不潔な動物園は、廃止せねばならないのかも。
廃止は無理だとしても、汚物にまみれたなかの動物たちを一掃しなくちゃならないのかもね。

……でも、こういう考え方もできるかも知れないわネ。
永田町の議員会館動物園は、危険動物や不潔な野獣の“生態展示”の最先端なのである……ってね。
そう考えれば、ケモノたちがどこまで汚らしく暮らせるかを、観察できる絶好の教材だと
考えることもできるわね。
……だけど、汚物を飼っておくために、国民の貴重な税金をつかう必要があるのかしら?
やっぱり疑問は残ります……。
お小さいおかたがたも、大きなお友だちのかたがたも、これは考えてみて下さいな。
東京のど真ん中の一等地に、害獣を飼っておく動物園がはたして必要なのかって……。

きょうはこれでおしまい。

また今度、お話しましょうね。
では皆さん、ごきげんよう。 さようなら。

 

屁世滑稽新聞は無断引用・転載を大歓迎します。
ただし《屁世滑稽新聞(http://www.rokusaisha.com/wp/?p=4657)から引用》と明記して下さい