ミャンマーの『民主化』は本当か!? ヤンゴンで生活してみた 12

社会主義体制が敷かれていた約30年前のミャンマー(ビルマ)では、アメリカやヨーロッパの映画を観る機会があまりなかった。ミャンマー人の夫が育ったミャンマー第四の都市、ラカイン州シットウエーでは、町に1つしかない海外映画が観られる映画館で、「インディ・ジョーンズ」や「007」などの上映が決まると、そこに住民が大勢やってきた。映画館入口で、われ先に入場すべしと、押し合いへし合いの大喧嘩をする。
あまりに住民がもめるので、映画館に警察官が出てくる。チケット売り場で整列しない住民を、警察官が自分のズボンのベルトを腰から抜いて、鞭代わりにして叩く。映画を観たい人々は、叩かれても、必死で映画館に入ろうとする。
テレビが普及しておらず、また世界中の情報から隔絶した社会主義国のなかで、国民はわずかな娯楽を得ようとしていたのだ。

続きを読む ミャンマーの『民主化』は本当か!? ヤンゴンで生活してみた 12

アメリカ好きから韓国好きになった、父

中学生の時に、東京大空襲を受けた父は、夕焼けが空襲に見えるようになってしまった。
多感な少年時代に、一夜にして殺された、おびただしい数の死体を見たのだ。
九死に一生を得た父は、埼玉に疎開している家族のところに、何とかしてたどり着いた。
「なんだって、家を置いて帰ってきたんだ」
と、自分の父親、つまり私の祖父から言われた、という。
「退くな、逃げるな、必死で消化! 消せば消せる焼夷弾!」
などという標語が街中に躍っていた時代のことだが、父が深く傷ついたことは間違いがない。

続きを読む アメリカ好きから韓国好きになった、父

社長が夜逃げ! あるIT企業社員の手記 (11)

一般的な人の感覚を持ち合わせていない。自分大好き過ぎて、自分の好き嫌いが全ての判断基準になっている。興味があるものは何でもやろうとする半面、興味なくなるとすぐ投げ出そうとする。他の人に迷惑がかかろうと、何とも思わないのだ。以前から多少、おかしいとは思うことがあったが、ここまで来ると不思議でしょうがない。

完成しないままさらに日が経ち、8月を迎える。土方さんは怒りの色を隠さなくなる。
「あのな、社長。あんた一人で出来る言うたんやで。出来んモンを出来る言うのは詐欺や。契約違反やで。ウチの社員は何も言わんけど、申し訳ないと思わんのか?」
「……」
「何で勤務中にマッサージなんて行きよるねん。こっちがピリピリしてんの、わからん?」
「……」
社長は正論で問い詰められると、すぐ黙ってしまう。それが余計に土方さんを怒らせる。苦し紛れに出る返事は「やる気がでない」だ。

続きを読む 社長が夜逃げ! あるIT企業社員の手記 (11)

新たな誤認逮捕か? 江ノ島で「猫に首輪」

男性4人が誤認逮捕されたパソコン遠隔操作事件をめぐり、2月10日、30歳の会社員が逮捕された。
容疑は、名古屋市内の会社のパソコンを遠隔操作し、都内で開催された漫画イベントでの大量殺人を予告したとする、威力業務妨害などである。
調べに「全く身に覚えはありません」と、本人は容疑を否認している。

続きを読む 新たな誤認逮捕か? 江ノ島で「猫に首輪」

2020年五輪で「レスリング除外」の裏事情

2020年夏季五輪でレスリングが排除される可能性が大きくなった。国際オリンピック委員会(IOC)が12日にスイスで開いた理事会で、レスリングを五輪での実施が確定する「中核競技」25競技から除外することを決めた。

「IOCの理事15人のうち欧州が9人も占めている。レスリングに関していえばアジアは男女18個のメダルのうち、11個もとっている。かつて強かったロシアは、4個だけと低迷した。こうした裏事情もあるのではないでしょうか」(スポーツ紙記者)

続きを読む 2020年五輪で「レスリング除外」の裏事情

「政治と金」の象徴、江副元会長の死去に思う

リクルートホールディングス元会長の江副浩正(えぞえ・ひろまさ)氏が、2月8日亡くなった。76年の人生は、新しい情報ビジネスを開拓するなど「情報化時代の寵児(ちょうじ)」と呼ばれる一方、戦後最大級の汚職事件、リクルート事件で有罪判決を受けた。晩年は「社会に貢献したい」とオペラ歌手の育成など文化活動に取り組んでいた。
「関連会社の未公開株を政治家にバラまいて起訴されて有罪。政治と金の象徴だった。いかにも昭和の典型的なビジネスマンのやりかただ。政治資金規正法などは、リクルート事件が端緒となったと思う」(政治ジャーナリスト)

続きを読む 「政治と金」の象徴、江副元会長の死去に思う

続出するAKBスキャンダルの裏事情

「それにしても峯岸の坊主といい、柏木の合コンといい、このところのスキャンダルは仕掛けられているという気がするね」(芸能プロダクション関係者)
EXILEの弟分グループ、GENERATIONSの白濱亜嵐(19)とのお泊まり報道を受けて研究生に降格したAKB48の峯岸みなみ(20)が2月5日、東京・秋葉原のAKB48劇場で行われた研究生公演に初出演した。
観覧者によると、峯岸は一連の騒動を「すみませんでした」と謝罪したといい、丸刈り姿ではなくショートヘアのかつらを着けていたという。公演の一部に登場した峯岸は研究生として「チャンスを頂いた」と語り、「異色の研究生として頑張ります」と話すと、拍手で迎えられた。

続きを読む 続出するAKBスキャンダルの裏事情

ミャンマーの『民主化』は本当か!? ヤンゴンで生活してみた 11

ミャンマー(ビルマ)では1988年の大規模な民主化動乱以後、軍事政権による弾圧によって、多くの民主化活動家が世界各国に逃亡した。祖国の「民主化」が少し進んだ今も、日本に流れ着いたミャンマーの民主化活動家の多くは、日本に住んでいる。ミャンマー政府は、彼らの帰国に対して数百万円単位の納税を課す。だから民主化活動家は事実上、ミャンマーに帰ることが困難になっている。彼らは日本でコミュニティを形成し、新たに来日するミャンマー人の面倒をみている。

続きを読む ミャンマーの『民主化』は本当か!? ヤンゴンで生活してみた 11

パソコン遠隔捜査事件で被疑者の犯罪歴を報じるのは悪なのか?

パソコン遠隔操作事件の被疑者逮捕をめぐり、マスコミが報道合戦を展開する中、中国新聞2月11日付け朝刊の一面に次のような「お断り」が載っていた。
<◇お断り パソコン遠隔操作事件で逮捕された片山祐輔容疑者は、過去に同様のネットを使った襲撃予告事件で実刑判決を受けました。犯罪歴は慎重に取り扱う必要がありますが、今回の逮捕容疑と密接な関係があるとみられ、事件の背景を伝えるため記事で触れました。>
要するに、同種の犯罪歴があるという情報が読者に予断を抱かせる可能性を中国新聞は心配しているのだろう。同様の「お断り」は日本経済新聞のホームページで配信された記事にも載っていた。こういう例を見ると、なんだかんだ言われても、新聞をつくっている人たちはやはり真面目なのだろうと感心させられる。

続きを読む パソコン遠隔捜査事件で被疑者の犯罪歴を報じるのは悪なのか?

社長が夜逃げ! あるIT企業社員の手記 (10)

「モチベーションが続かないんですよね。興味のあるシステムじゃないし……」
また、始まった。社長の悪い癖だ。興味とか、モチベーションの問題じゃないのに。完成できなければ、次はもう無いじゃないか。
「不具合の箇所指定してくださいよ。俺もそっちまわりますんで」
尚坂がたまりかねてヘルプに入ろうとするが、その時だけ社長ははっきりと断る。
「いや、大丈夫です。何とかなります」
とはいっても作業は遅れるばかり。6月になると土方さんは度々来ては文句言うようになる。
「この開発を受注した客にはな、6月でテストも済んで7月には稼動言うてるのや。社長も7月には間に合う言うとったやろ? 今更納期延ばせんのや」

続きを読む 社長が夜逃げ! あるIT企業社員の手記 (10)