原発スラップ訴訟で被告の田中稔が猛反撃

原発利権フィクサーとして知られる白川司郎が、「最後の大物フィクサー」という表現が名誉毀損だとして、ジャーナリスト田中稔を訴えた裁判が12月10日、東京地裁で行われた。
同訴訟については、国境なき記者団(本部パリ)が「名誉毀損で訴えられている調査報道ジャーナリスト田中稔氏を全面的に支援する」という声明を発表。8月31日に外国特派員協会(有楽町)が、田中稔を招待し、記者会見を開くなど、海外メディアの関心も高い。一方、国内の大手メディアからは全く無視されてきた裁判だ。

続きを読む 原発スラップ訴訟で被告の田中稔が猛反撃

活断層で廃炉の可能性が高くなった、敦賀原発

「日本のほとんど全部の原発が活断層の上に建っていることは、30年以上前から議論になってきた。まともに科学的検証が行われていれば、福島第一原発の事故もなかった。だから、今さらになって……、という感は否めないが、公に指摘された意義は大きい。稼働している大飯原発も、活断層の上に建っている。規制庁の発足も待たずに大飯を『自分の責任で』と稼働させた野田首相は、実際に何らかの責任を取るべきだろう」(脱原発活動家)
日本原子力発電・敦賀原発(福井県)の敷地内にある断層を調べていた原子力規制委員会の有識者会合は12月10日、2号機原子炉建屋の直下に活断層が通っている可能性がある、とする見解で大筋合意した。

続きを読む 活断層で廃炉の可能性が高くなった、敦賀原発

本音を露わにし始めた、原発推進勢力に国政を委ねていいのか

衆院選では、自民党が政権奪回する、という予測がもっぱらだ。
脱原発=「命」よりも景気=「金」のほうが、大事だとでもいうのだろうか。
沈黙していた「棄権党」が、今こそ立ち上がって、状況を変えてほしい。
脱原発したら、より景気が冷え込むなどというのも、推進派のウソだ。
原発に関わる雇用が失われ、立地地域の景気には影響が出るだろうが、本当の意味での地域復興を考えるべきなのだ。

本当のことが言えない状態でも、原発に関する論議は進んできた。
今や、さすがに「原発はCO2 を出さないクリーンなエネルギー」だという主張は影を潜めた。どう考えても、CO2より放射能のほうが危険だ。
原発推進派は、本音を口に出すようになった。野田政権も「安全保障」という言葉を使った。日本維新の会の代表の石原慎太郎は、原子力技術を保有することは、核武装のオプションをもつ上で不可欠だ、と語った。

これは原子力を手にしたいと願ったときからの、国の本音だったのだろう。それを「クリーンなエネルギー」などというウソで、リスクを地方に押しつけてきた。事故を起こして子どもたちに放射能を浴びせておいて、よくも今さら、そんな本音が言えるものだ。

続きを読む 本音を露わにし始めた、原発推進勢力に国政を委ねていいのか

なぜ? 東電には入らない家宅捜索

12月2日に起きた、信じられないような事故。山梨県の中央自動車道の笹子(ささご)トンネルで天井のコンクリート板が崩落。9人が死亡、2人が怪我をした。
この事故を受けて4日、山梨県警は、トンネルを管理する中日本高速道路の本社(名古屋市)、八王子支社(東京都)や保守点検を担当する大月保全・サービスセンター(山梨県大月市)など計6カ所に家宅捜索に入り、資料を押収した。

このニュースを聞いて、「おやっ」と思った人々も多いのではないか。
笹子トンネルの事故も痛ましいが、フクシマの人々の暮らしを根こそぎ奪い、双葉病院の患者ら50名の命を奪い、今後、どのような健康被害を生み出すか分からない、福島第一原発事故を引き起こした、東京電力は、いまだに家宅捜索されていない。

続きを読む なぜ? 東電には入らない家宅捜索

「原発即時撤退」を掲げ、山本太郎が衆院選出馬

本日公示される、衆院選。
なんと言っても、注目の候補は、山本太郎だ。
講演や言論で脱原発を訴えるだけでなく、身を挺して現場に姿を現していたのが、山本太郎だ。
その思いを山本氏は、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』でのインタビューで、「同じ想いを持った人たちの近くに行きたい」と語っている。
「今はひとり」という新党を立ち上げ、まずは一人で闘うという。杉並の東京8区からの出馬し、石原伸晃氏と対決する。

続きを読む 「原発即時撤退」を掲げ、山本太郎が衆院選出馬

厚顔無恥に「表現の自由」踏みにじる、FM熊本の回答

FM熊本から、回答が来た。
この間お伝えしているように、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』『東電・原発おっかけマップ』を「コラコラ・コラム」で取り上げた、高校生向けの進路情報番組『ラジオキャンパス』が、FM熊本で番組ごと打ち切りになった。
これに対して、鹿砦社が抗議した。その回答が、11月19日付で来たのだ。

内容を引用する。
続きを読む 厚顔無恥に「表現の自由」踏みにじる、FM熊本の回答

柏崎刈羽原発再起働へと団結を固める東電労組

「来るべき再起働に向けて」
大きなタイトルが目に迫ってくるのは、11月11日発行の東京電力労働組合の機関誌『同志の礎』(つなぐ号外9号)である。
再起働とは、柏崎刈羽原子力発電所についてである。防潮堤の建設など、安全対策を高める工事が行われていることを、担当者の意気込みなどを含めて、紹介している。
衆院選を巡って、原発の是非が問われている時に、柏崎刈羽原発の再起働に向けて、拳に力を入れているのが、東電労組なのだ。

続きを読む 柏崎刈羽原発再起働へと団結を固める東電労組

フクシマを忘れた、脱原発と原発推進の野合

「『日本維新の会』と『太陽の党』の合流にはひっくり返ったな。脱原発と原発推進の党の合併だからな」(民主党関係者)
脱原発の「みんなの党」も、合流はしないが連携を図る、という。
もはや「選挙に勝利するためになら、なんでもアリ」だ。

9月19日には、亀井静香前国民新党代表が、民主党を離党した山田正彦元農林水産相らとともに、新党「反TPP・脱原発・消費税増税凍結を実現する党」を結成した。
記者会見の中で亀井氏はTPPについて「何で(米国の)奴隷のごとく従わなくてはならんのですか」と持論を展開。また、東電の原子力発電事業、福島第一原発事故について「あんな放射能を使ってエネルギーを調達するという危険な技を使っている。事故の後、東電から官邸にきちっとした情報が上がってきましたか」と批判した。

続きを読む フクシマを忘れた、脱原発と原発推進の野合

痴漢冤罪も始めた? 原子力ムラのあがき

東電は賠償の金をひねり出すのに手いっぱい。他の原発を抱えている電力会社も、稼働しない原発の維持費だけがかかるために赤字に転落している。
プラントメーカーや建設会社などが、その肩代わりをするなどという形で、原子力ムラのメディアコントロールは続いている。だが、独占企業で、勝手に世界一高い電気料金を取って、湯水のように金を使っていた電力会社のようにはいかない。

もっと金のかからない方法を、原子力ムラは取り始めたのかもしれない。
先日「NHK『おはようニッポン』森本アナ 痴漢で逮捕」というニュースがあった。11月14日の午後7時45分ごろから同55分ごろまで、東急田園都市線の渋谷?二子玉川間を走行中の急行電車で、女子大生(23)のブラジャーの中に手を入れ、胸を触った疑い、というものだ。玉川署によると、森本健成氏と女性は混雑する車内で向かい合って立っていた。女性が「痴漢です」と叫んで森本氏の右腕をつかみ、周囲にいた乗客の男性が押さえ込んだ。110番通報で駆けつけた警察官に、森本氏は逮捕された。

続きを読む 痴漢冤罪も始めた? 原子力ムラのあがき

ガレキ処理問題で考える「避難の権利」

原発問題で、意外なほど語られていないのが、「避難の権利」についてだ。
11月13日、大阪府と大阪市が開催した、東日本大震災で発生したがれき試験焼却の説明会で、「焼却反対! がれきは危険!」と叫ぶ反対運動が起こり、逮捕者まで出た。
逮捕の容疑は建造物侵入だが、会場の此花区民ホールは誰でも出入りできる公の場であり、不当逮捕の疑いが濃い。市民メディアOneness TVが撮影制作した検証ビデオを最後に添付しておくので、見ていただきたい。

橋下市長はかつての説明会で、「もしガレキ焼却後、鼻血が出ても、因果関係が証明できないので補償責任はない」と発言し、危険性を認識していることを自ら認めている。

続きを読む ガレキ処理問題で考える「避難の権利」