「憲法を解釈するのは私だ」として、安倍晋三首相は集団的自衛権の行使を可能にしようとしている。
集団的自衛権は、世界でどのように機能してきたか。
9・11事件のあったアメリカが、アフガニスタンを軍事攻撃する際、北大西洋条約機構(NATO)が、これに参加したのは集団的自衛権によってである。

さかのぼれば、アメリカがベトナム戦争を行ったのも、集団的自衛権による。
南ベトナム解放民族戦線による内乱を、同盟国であるベトナム共和国(南ベトナム)が、ベトナム民主共和国(北ベトナム)から攻撃を受けているとして参戦したのだ。

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「ヤイリギター」の社長、矢入一男(やいり・かずお)さんが5日、多臓器不全のため死去した。81歳だった。ポール・マッカートニーも「K・ヤイリ」ブランドを愛用していた。
沖縄・石垣島出身のバンド「BEGIN」と共同して、三線とギターを融合させた、全く新しい4弦楽器「一五一会(いちごいちえ)」を開発したことでもヤイリギターは知られている。

ずっとギターを握っていたBEGIN。2000年に『ビギンの島唄-オモトタケオ-』を出してから、三線を持つようになった。
三線を弾くようになると、指は5本なのに、なぜギターの弦は6本なんだと疑問に思う。
一方、三線を弾いていると、もっと低音がほしい、音の広がりがほしい、と思う。
そこでギターを4弦にしてチューニングを三線のようにしたら、どちらの悩みも解消した。

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反体制、暴力、ドラッグ。こういったロックのイメージを決定付けた、あるいは体現したと言ってもいい。そんなローリング・ストーンズだが、ライブを観れば必ずしもそんなレッテルがくだらないことだとわかる。

音楽に対してはストイックなグループだ。ステージ上で楽器を破壊することも無ければ、暴力的に暴れることもない。以前、ミックがノリで、歌いながらドラムセットを蹴ったことがある。ライブ終了後、チャーリーがミックの元に駆け寄り「俺のドラムセットに2度と触れるんじゃねえ」と激怒したという話がある。それ以来他のメンバーの楽器に手を出すようなことはない。

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今は亡き三浦和義氏は「ロス疑惑」によって自らが人権侵害を受けた経験から、人権問題に関わるようになった。特に、無実を叫びながら逮捕された人たちの救援に尽力してきた。しかし一方で、その言動が問題になることが度々であった。

1つは奇行により騒がれることだった。2度にわたり万引きの疑惑を持たれたのだが、これはどちらも短気を起したことが原因だった。

まず、書店でのことだ。彼が代金を支払わず本を持って出る様子が防犯カメラに映り、このため警備員が駆けつけたところ、会計ではなく注文などをするカウンター前にいた。ここで支払いができると思ってしまったと言うので、盗む気はなかったと考えられるから嫌疑不十分ということになったが、そもそも、会計をしようとしたら他の客が並んでいたので、待つのが嫌だからと別のカウンターへ行ったと言うのだ。

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ロックバンドの代名詞とも言える、ローリング・ストーンズが日本にやってきた。1960年代結成のバンドを、今尚こうして観ることができるのは奇跡に近い。東京ドームで3日間、また演ってくれることを神に感謝したいところだが、粗暴な振る舞いや歌う曲の内容から悪魔とも呼ばれた彼らなので、悪魔にも感謝したい。

アップテンポな「Get off my cl0ud」でライブの幕を開け、数々の名曲を披露する。メンバーの殆どが70歳を越えているが、驚くべきエネルギーだ。特にミック・ジャガーはすごい。東京ドームに広く取られたステージ上を縦横無尽に走り回る。1塁側ベンチから3塁側ベンチまで、またバックネットの辺りからマウンドの辺りまで、所狭しと駆け回ってはシャウトし、踊る。「Emotional rescue」では1曲通して裏声で歌い続ける。途中上着を脱いでシャツ1枚となるが、その細い身体に年齢からは信じられない筋肉がついているのがわかる。

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公安調査庁の今年発行の「内外情勢の回顧と展望」に、鹿砦社の『終わらないオウム』が表紙の写真入りで紹介されていた。
『終わらないオウム』では、鈴木邦男の司会で、上祐史浩と徐裕行が語り合っている。
このような本の出版は、「生き残るための挑戦」として、「脱麻原」を喧伝するためのメディアの活用と、公安調査庁は見ているようだ。

オウム真理教は「Aleph」に改名して活動していたが、 2007年に上祐史浩が率いる「ひかりの輪」が分かれて活動を始め、現在に至っている。
これを公安調査庁は路線対立による分裂と見て、「ひかりの輪」の脱麻原の姿勢は信者獲得ためのポーズだとしている。
一般の人々の見方も、それに近いのではないだろうか。

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NHK経営委員でありながら、新右翼、野村秋介氏の朝日新聞社での自殺を礼賛した追悼文を書いた、長谷川三千子。過去にNHK受信料を不払いしたことを誇る文章を書いていたことを、毎日新聞が見つけて報じた。

長谷川氏の手紙は、月刊誌「正論」2005年7月号、元獨協大学名誉教授の故・中村粲(あきら)氏のコラム「NHKウオッチング」で紹介されている。
卒業式の国旗掲揚・ 国歌斉唱問題を取り上げた05年3月放送のNHK「クローズアップ現代」について、長谷川氏が次のように綴っている。
「本当に酷(ひど)うございましたね。私も生まれて初めて NHKに抗議電話をしようといたしましたらば、すでに回線がパンク状態でございました。ちやうど自動振替が切れましたので、NHKが回心するまで不払ひを続けるつもりでおります」

旧仮名遣いなのは本人の趣味だろうが、「回心」というのは改心と違い、キリスト教で過去の罪を改め神に心に向けることだ。
NHKに対して、キリスト教の神に心を向けろと言うのか。こうなると、野村秋介氏を礼賛したのも、滑稽に見えてくる。
長谷川氏はNHK経営委員である前に、埼玉大学名誉教授で、しかも専攻は哲学。
日本の知性は、これで大丈夫なのかと心配になってくる。

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スラップ訴訟反対  被害者支援の会」を仲間のジャーナリストと立ち上げ、私は管理人となった。きっかけは、盟友のジャーナリスト、片岡亮氏が書いたブログに対し、ボクシングの亀田大毅と興毅が訴訟していきたことによる。記事は、亀田大毅が昨年の世界戦で、ボクシングのグローブを「どこの国のグローブを使っても良い」と亀田サイドが相手がたに伝えた。ところが実際は、亀田サイドは、本当は相手に日本のグラブを使って欲しかったのだ。

試合を有利に運びたい亀田サイドは、亀田興毅らがJBCのスタッフを監禁し、相手がたのグラブを日本のものに変えてくれるように伝えるように頼んだ。だがどのグラブを使うかは、試合する当事者どうしの話で、JBCが絡む筋合いのものではない。
JBCのスタッフがその旨を告げると「どうにかしてくれや。コミッション料金を払っているだろうが」とビデオをまわしながら興毅が言う。言質がほしかったのだろう。
JBCスタッフは、「試合のコミッションをもらっているのであって、別にあなたたちの代理人じゃない」と言い返した。当たり前の話である。JBCは審判やリングガールなど中立な立場だからだ。

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今日は、なんの日か? 3月4日。見たまんま、「さんしんの日」なのだ。
「さんしん」とは、言うまでもなく、沖縄の芸能・文化に欠かせない楽器、三線。
元琉球放送の上原直彦さんの提唱により、1993年から、3月4日が「さんしんの日」となった。沖縄ではもちろんのこと、日本の各地、ハワイ、シカゴ、ブラジル、ロサンゼルス、南アフリカ、インド、フランス、北京、タイ、上海、ドミニカ共和国などでも、各種のイベントが開催されてきた。

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通勤しているビルの1階ホールに、スタインウェイのグランドピアノが置いてある。ピアニストであれば誰もが憧れる最高級品のピアノで、安く見ても1千万円はする。このビルは特別コンサートホールになっているわけでもなく、ただのビジネスビルだ。年に数回、イベントなどでピアニストを呼んで演奏されることがあるようだが、毎日通勤している私は今まで観たことが無い。

大型ビルや高級ホテルのロビーなどに、ピアノが置いてある光景はよく観る。ピアノ=上流階級という図式が必ずしも成り立つわけではない。が、今でもピアノやバイオリンを嗜んでいる、と聞くと上流の匂いを感じるほどに、イメージが作られている。スタインウェイでなくてもグランドピアノ自体高級品であり、ビルのフロアに置いている企業やホテルは景気がいい様に見える。上品さと業績の良さのイメージを作るにはもってこいのアイテムというわけだ。

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