「戦争法案」が衆議院の特別委員会で強行採決された7月15日、それに反対する市民10万人が国会議事堂前に大集結した。
19時半、SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)が主導した抗議時間になると、「安全保障関連法案に反対する学者の会」からは発起人の上野千鶴子・東京大学名誉教授、同会呼びかけ人の山口二郎・法政大学教授が登壇。学生を鼓舞するスピーチに国会前は一気に怒りのピークタイムを迎えた。野党からは民主党・枝野幸男幹事長、共産党・志位和夫委員長、社民党・吉田忠智党首といった党幹部らも続々と駆けつけ、学生らに囲まれながらマイクを握り、共に怒りの声をあげた。
国会前にはこのようにスピーカーや参加者として学生を支える「大人」の他に、抗議を無事に終えられるよう、抗議に慣れていない参加者でも安心して来ることができるようにと、自主的にガードをして見守る「大人」や、ボランティアの給水所や救護所を作り、抗議の場を支える「大人」が学生と「共闘」している。

今や、世代、立場、党派を超えた人々の抗議の「器」となったSEALDsの国会前抗議ではその夜、歩道から溢れ出した人々が国会正門前の車道上にまで広がり、若者たちの怒号のようなコールが深夜まで鳴り響いた。

SEALDs:サイト / Twitter / Facebook

[2015年7月15日(水)・東京都]

▼秋山理央(あきやま りお)
1984年、神奈川県生まれ。映像ディレクター/フォトジャーナリスト。
ウェブCM制作会社で働く傍ら、年間100回以上全国各地のデモや抗議を撮影している現場の鬼。
人々の様々な抗議の様子を伝える写真ルポ「理央眼」を『紙の爆弾』(鹿砦社)で、
全国の反原発デモを撮影したフォトエッセイ「ALL STOOD STILL」を『NO NUKES voice』(鹿砦社)にて連載中。

《ウィークリー理央眼》
◎《010》戦争法案に反対する若者たち VOL.5 鳥取
◎《009》戦争法案に反対する若者たち VOL.4 新潟
◎《008》札幌攻防戦!ヘイトスピーチを撮影せよ!
◎《007》戦争法案に反対する若者たち VOL.3 渋谷
◎《006》戦争法案に反対する若者たち VOL.2 札幌
◎《005》戦争法案に反対する若者たち VOL.1 京都

世代、地域を超えて「新たな脱原発情報ネットワーク」の構築を試みる『NO NUKES voice』