2月25日、15時からさいたま市北区宮原町の大型ショッピングモール「ステラタウン」に人気漫才師の『ペナルティ』が登場。

子供に人気のボケ担当「ワッキー」とクレバーな突っ込みをする「ヒデ」が、デパートの迷子のアナウンスの経験を活かして迷子が親に出会えるようにするネタを披露。開始前から200名ほどの観衆は、寒さの中でも爆笑につぐ爆笑。迷子にのアナウンスをしなくてはいけないのに放送マイクの前で「大きな古時計」をひょうきんな踊りを交えてバリトンで歌い出すワッキーにはやんやの喝采が集まった。

 

「ワッキー!!」と子供の声援が飛びかい、賞品が当たるクイズも滞りなく進行。こともなく終わると思いきやばらけた集団から「いやだっていっているでしょう!」と女性が声を荒げている光景が。よくよく見るとイベントが終わり、帰ろうとする30代半ばの女性の足を止めて「このままドライブ行きませんか?」と20代のごつい男が誘っている。

そう、ここ「ステラタウン」は今、土曜と日曜を中心に「ナンパスポット」と化している。

 

「実は『ペナルティ』のファンは30代が多いので、熟女が好きな男性が埼玉県中から集ってきているみたいですね。駐車場には『大宮ナンバー』だけでなく、『川口ナンバー』『熊谷ナンバー』『所沢ナンバー』『川越ナンバー』『春日部ナンバー』『越谷ナンバー』などなどがイベントが始まる時間にはゾクゾクと吸い込まれていきましたから。ヤンキーっぽい20代が多かったです」(地元の住民男性)

そして、今ひとつナンパかどうかよく判別がつかないのだが、よくみればカルト団体の宗教勧誘もここ「ステラタウン」では盛んでメッカなのだ。

 

すぐ近く、北区盆栽町に本部があるカルト団体『冨士大石寺顕正会』がここステラタウンでも宗教勧誘しているのはここ1年のことだという。「『冨士大石寺顕正会』は、かつては日蓮正宗や創価学会などの他の富士門流各派と同じ一枚岩だったが、昭和33年に独立。勧誘相手に拉致も辞さないやり口で埼玉県警にも「軒並みアパートをまわって『顕正新聞を読んでください』と勧誘で二人一組で土日に住宅街をまわっているのだが、『興味ないと断っているのに帰ってくれない』という苦情が年間200件以上集まっているようです」(同)とも。

「イベントがある日は女どうし、あるいは男どうしペアでステラタウンにやってきて、のべつまくなしに異性に声をかけるのです。それでうまく誘いにのれば、車で10分もかからない盆栽町の本部に連れて行き、待ち構えた幹部が勧誘対象者を取り囲んで勧誘。まさに電光石火の早業です」(同)

 

高校生もその対象で、勧誘文句は「日蓮大聖人に帰依しないと日本が滅ぶのです」「大地震がやってきますが、顕正会に入っておければ安心です。必ず助かります」また「北朝鮮が攻めてくるので祈りましょう」というもの。同日も「宗教には興味ありません」と男二人組に声をかけられた女性が足早に逃げていった。

「どうもさいたま市北区で人が集まるポイントは、ナンパされるか宗教勧誘されるということで、カップルが寄りつかなくなりつつあるのです。大宮公園しかり、鉄道博物館しかり。実は大宮駅周辺にも同じことが起こっており、宗教勧誘やナンパに対するクレームは土日に大宮警察に殺到するのです」(埼玉新聞記者)

まったくこうしたトラブルを感知することなく、『ペナルティ』は「今日も受けた」と満足げに帰ったことだろう。だが、イベント終了後は、まさに修羅のようなナンパとカルトによる宗教勧誘が行われていたのである。

(伊東北斗)

 

星野陽平『芸能人はなぜ干されるのか? 芸能界独占禁止法違反』【増補新版】