「いや、これで民主党政権になってから法務大臣は8人が就任してはやめていっただろう。これってつきあう官僚も混乱するのではないかね」(ベテランの政治記者)
暴力団関係者との交際が指摘されるなどしていた田中法務大臣が10月19日、体調不良を理由に入院し、ついに辞任。

田中慶秋法務大臣は、過去に暴力団関係者の結婚式で仲人を務めたり、暴力団関係者の宴会に出席していたりしたことが指摘されたほか、みずからが代表を務める民主党の支部が、政治資金規正法で禁止されている外国人が経営する会社からの献金を受けていたことが明らかになった。

「身体検査でNGが出ていたはず。いったい何の理由で大臣にせざるを得なかったのか。そこにこそ野田政権のアキレス腱があると思う」(永田町事情通)
もともと田中大臣は、神奈川県警がすでに暴力団関係者との交際を把握していたマル対(マークの対象)だった。内偵が進んでいたはずで、情報も官邸にあがっていたのだ。

「さらに女性問題も浮上してきた。もはや法務をやる以前に、小学校の道徳からやり直したほうがいいような人物」(民主党関係者)
と手厳しい。それにしてもなぜ、野田首相はこのような人物を法務大臣にせざるを得なかったのか。

「田中大臣はヤクザとのパイプが深い。なにか野田とヤクザと因縁を握ってポストを迫ったとも考えることができる。なにしろ、大物組長とのつながりがこれからたくさん出てくるだろうから」(自民党議員秘書)
それにしてもこれだけ暴力団にナーバスな時代に、ヤクザと縦横無尽に交際を重ねてきた人物を法務大臣にした野田首相は無能といえば、あまりにも無能である。

「身体検査の情報は建前では副総理の岡田にいったん上がるが、人事パズルで首相を狙う岡田がいったん情報を官邸に上げるのを止める場合もある。田中大臣の場合は、野田降ろしを画策した岡田副総理の陰謀かもしれぬ」(全国紙政治記者)
げに恐ろしき、策謀うずまく永田町。ただひとり、裸の王様である野田首相は、あいかわらずのらりくらりと解散を先延ばしにしている。

(鹿砦丸)