アメリカのある学術機関が行った調査では、1日に6.5~7.5時間の睡眠をとっている人が最も死亡率が低く、それ以上およびそれ以下の時間、眠っている人は寿命が短くなる傾向にあったという。特に長く眠っているほうが問題で、7.5~8.5時間以上の睡眠時間をとっている人は、6.5~7.5時間睡眠の人よりも死亡率が20%も高い。
この研究を行ったカリフォルニア大学サンディエゴ校のダニエル・クリプペ博士は、「睡眠は食欲と似ている。欲望にまかせてものを食べると、食べすぎて健康を害する。睡眠も、眠たいからといって、いつまでも寝ていると、体によくない」と語っている。

日本でも、同じような結果が出ている。名古屋大学の玉腰暁子氏が、40~79歳の男女約10万人を、10年間にわたって追跡調査したところ、対象者の平均睡眠時間は男性7.5時間、女性7.1時間だったが、死亡率が最も低かったのは、男女とも睡眠時間が7時間の人たちだった。睡眠時間が7時間より短い人も長い人とも、死亡率が高くなる傾向が示されました。
「その昔“寝る子は育つ”と言ったが、寝すぎる子は育たないということです。また、ノンレム睡眠とレム睡眠を快適に繰り返す人が長寿となります」(医師)
さまざまな研究の結果、夜に勉強するよりも朝に集中するほうが6倍も効果があがるとしている。

いっぽうで、薬局では睡眠薬がバカ売れとなっているという。
「薬局で買える睡眠薬はイヤスミン、ナビゲート、メチオンパーン、メンテック、ウット、リスロンSなどですが、こうした睡眠薬に頼る人たちはノンスリーパーと呼ばれています。とりわけ、春先によく売れますよ」(薬剤師)
また、サプリなどでは「ギャバ」などリラックス成分が入った薬が売れているという。
「ビタミン補充、アリナミンやタンパク質の補充。もう日本人はサプリ漬けといってもいいでしょうね」(識者)
いつから私たちは、快適に眠れず、サプリの助けがないと生きていけなくなったのだろうか。

(鹿砦丸)