「リストラしたい人をいったん、契約している人材会社に預けてきつい営業代行会社などに飛ばす。ノルマがきつくで辞めていくわけです」(人材派遣会社社員)
世間では、リストラを代行する会社があり、けっこうな儲けをはじき出している。
「年棒で1000万円の人に辞めてもらえれば、その1割は収入になります。けっこうな儲けとなります。リストラ代行業はもうウハウハです」(事情通)

一般的に、会社都合で社員を辞めさせるのには、それなりに理由が必要だ。会社と、会社が委託したカウンセラーが共謀して「仕事中にあくびが出ませんか」などと誘導して「心の問題」を理由にリストラを敢行する会社もある。

「営業のノルマに、ほぼ不可能に近いものを押し付けられて心身ともに疲れ果てました。でも、私自身は、ノルマを課される前にすでにリストラの候補になっていたのです」と都内のPR会社に勤めるA氏は語る。
A氏は、顧客リスト300人ほどを渡された。前任者が半年かけてようやく1件とれた営業で、ノルマは30件。
「できないと音を上げると、『やる気がないのなら、辞表を書きなさい』と言われました、きつかったですね」とA氏。

また、ベネッセコーポレーションでは、「ほとんど実態のない」部署に回されて、雑務を押し付けられ、辞職勧告を受けた社員が訴えを起して、和解したケースもある。こうしたケースは氷山の一角だ。

「いったん会社に嫌われると、あの手、この手で辞職に追い込まれる。営業マンは、経費をきちんと整理したり、報告書をきちんと書いたりするなど普段からの防衛も重要です」(転職コンサルタント)
ある日、会社の上司から呼び出されて「辞めろ」と言われる。そのとき慌ててももう遅い。普段からの心がけが重要ということだろう。

(鹿砦丸)