山上徹也裁判記録本で紛糾する、浅野健一さんらが深く関係する「救援連絡センター」に「要望書」を送信!

鹿砦社代表 松岡利康

このかん紛糾している、浅野健一さんによるあけび書房刊、辻井彩子・著『石ころの慟哭』に対する出版差し止め問題ですが、浅野さんが連載を持ち、代理人の山下幸夫弁護士も連載を持ち、さらに本訴で浅野さんの代理人に加わると予想される大口昭彦弁護士が代表弁護士を務め、『紙の爆弾』に毎号連載されている足立昌勝さんが代表を務める「救援連絡センター」に本日6月11日、「要望書」を送りました。

同センターの方々が、本件について真正面から取り組まれることを願っています。

全文は以下の通りです。

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救援連絡センター御中

浅野健一さんによる出版差し止めと濫訴について
要 望 書

2026年6月11日     
兵庫県西宮市甲子園八番町
2-1-301
電話0798-49-5302
Fax 0798-49-5309
株式会社 鹿砦社
代表取締役 松岡利康

冠省 内外の厳しい情況下、日々のご活動、ご苦労様です。

さて、貴「救援連絡センター」(以下「貴センター」と記述します)に深く関係されている浅野健一さん、代表弁護士の大口昭彦弁護士、貴センターの会報『救援』に連載を持たれている山下幸夫弁護士らによって、あけび書房刊行書籍、辻井彩子著『石ころの慟哭 山上徹也・奈良地裁裁判の私記』に対してなされている出版差し止め仮処分、近く提訴されるという本訴、さらには上記書を刊行したあけび書房(岡林信一代表)、著者・辻井彩子さん、そして上記書の帯を書いた鈴木エイトさん、浅野さんの出版差し止めを批判している黒薮哲哉さん、私松岡らを「5人組」として次々と提訴されるといい、これに浅野さんの著書を出版した三一書房まで巻き込んで進展している紛争につきまして、以下要望いたしますので何卒善処いただきたく存じます。

 浅野さんは本年4月頃(私は4月1日の浅野さんのFacebookの数日後に知りました。この前から考え準備されていたのかもしれませんが)からあけび書房が刊行予定していた上記書に対し出版差し止め仮処分を行うと予告され、過去5度の出版差し止めを受けた私としては、これは、憲法21条に謳われた言論・出版の自由、表現の自由の観点から絶対にダメだと思い、早速私は4月5日付けの私のFacebookや鹿砦社公式サイト「デジタル鹿砦社通信」にて批判しました。当然です。浅野さんは「ジャーナリスト」ですから、そうであるならば、<言論には言論で>勝負すべきで、司法権力の手を借りて気に食わない相手方の出版物の出版・販売を差し止めるなどということが許されるはずはありません。ジャーナリストとして自殺行為です。

しかし浅野さんは私(たち)の「諫め」を無視し、4月16日に東京地裁に上記書の出版差し止め(浅野さんの申請書では「出版禁止」)仮処分を申し立てられました(代理人は山下幸夫弁護士)。さらに、近く本訴を提起されるように公言されています。これには大口弁護士も代理人に就かれるようです(正式に就かれたかどうか判りませんが、大口弁護士からの私への手紙では、浅野さんからその依頼があったとのことです)。大口弁護士は、あけび書房刊『石ころの慟哭』の類似書、浅野さんの『石ころから石礫に 安倍氏暗殺・山上徹也さん裁判記録』を出版した三一書房の代理人としてあけび書房に5月19日、配達証明郵便を送られ、この紛争に参画されています。

浅野さんは、上記あけび書房本が浅野さんの本から「著作権侵害」「盗用」「名誉毀損」を行っているとあげつらっておられますが、それはそれとして、私はシンプルに出版差し止め(出版禁止)を司法権力の手を借りて行うこと自体に反対してきました。このこと、つまり出版差し止めがなければ、私は声を挙げることはなかったと思います。時折目にする出版社と著者との諍い事として“高見の見物”として看過してきたでしょう。

浅野さんの主張をかいつまんで言えば、あけび書房本は「盗用」や「著作権侵害」している本なので出版差し止め(出版禁止)は当然ということのようです。しかし、「盗用」や「著作権侵害」はまだ決まってもいませんし、浅野さんの考えだけで言っておられるだけです。なのに、いきなり出版を差し止める(禁止する)のは尚急過ぎます。その論理が通用すれば、気に食わない本はいつでも差し止められることになります。これはダメです。ダメなものはダメなんです。<言論の自由、自由な言論>をモットーとして出版活動を行ってきた者として許容できません。

出版差し止めは、これをなされようとする当該の一出版社だけの問題ではなく、出版に関わるすべての者(出版社、著者ら)の問題ですので、私と私が経営する出版社=鹿砦社にとっても大問題ですし、その他の出版社にとっても問題のはずです。ですから、私は当事者ではありませんが、4月5日以来抗議の声を挙げ続けているのです。ことの本質が解る方々は私の主張に真剣に耳を傾けられ、私の主張を支持してくださっています。

日頃、司法権力と闘っておられる貴センターは、この司法権力の手を借りて意見の異なる相手方の出版を差し止める(出版を禁止する)という浅野さんの行為をどうお考えでしょうか? 

浅野さんは、今からでも即、あけび書房本『石ころの慟哭』に対する出版差し止め仮処分を取り下げ、また本訴の提訴も取り止めるべきです。

 そうした過程で浅野さんは、連日あけび書房とこの代表者・岡林信一社長、著者の辻井彩子さんらに対し激しい誹謗中傷を行って来ました。特に「素人」(浅野言)で市井の生活者として娘さんを育てながら生業を持ち日々懸命に働いている辻井さんへのネットリンチ攻撃は凄まじいもので、大変驚きました。まさに人権侵害です。それは膨大に渡り、証拠資料が必要であれば、整理して後日提出する用意がありますが、浅野さんのFacebookを溯っていけば、(都合よく削除されていなければ)その悪質性が解るでしょう。実際、辻井さんは精神を病む直前まで追い込まれました。今でも精神的に不安定のようですが、仕事上飼っている動物(辻井さんはペットシッターを生業とされています)や顧客の方々に励まされ、なんとか精神的に維持できているようです。

辻井さんは、出版には、浅野さんが仰るように「素人」で、山上徹也さんによる安倍前首相銃撃事件が、自らが住む地で起き、また宗教三世の共通点から、わが身の経験や想いと重ね合わせ事件に関心を持ち「私記」としてまとめたのが当該書で、初めての出版になります。それなのに、浅野さんと彼を支持する人たちから激しいネットリンチ攻撃を受けるとは気の毒としか言いようがなく同情します。当初、辻井さんは浅野さんに対し、喉頭がん手術後の障害を持ちながらも頑張っていると好感を持たれていたそうですが、杜撰な原稿を送りつけてきたり、こんなに攻撃的な人だったことに驚いたとのことです。

浅野さんの代理人として直接関わっておられる山下幸夫弁護士、大口昭彦弁護士ら、貴センターに深く関わっておられる方々が中心になって動いておられることは遺憾です。代理人であるかどうかは別として、訴訟を材料とした、そうした浅野さんによる威嚇行為は、大口、山下弁護士は、代理人で有る無しはともかく、人として諫めないといけません。私の言っていることは間違っていますか? 

貴センターといたしましては、このことをいかにお考えでしょうか? 絶対にいいことではないことは当たり前です。浅野さん、浅野さんの異常な言動を傍観されている山下、大口両弁護士に対してしっかり問い質していただきたく存じます。

実際に、貴センターに中心的に関わる浅野さ、山下弁護士、大口弁護士らによって差し止め仮処分や本訴、その他の名誉毀損訴訟などが進められたり準備されたりしていることから、こうした一連の動きや訴訟が貴センターがやっていると思われかねません。現実にそう思っている方もいます。こうしたことは、貴センターのイメージダウンになり、決していいことではないことは言うまでもありません。この点、貴センターのお考えをお聞かせください。

 前記したように浅野さんは、あけび書房と著者・辻井さんのみならず、上記した鈴木エイトさん、黒薮哲哉さん、私松岡に対しても提訴されると公言されています。まさに訴権の濫用と言わざるをえません。さらに浅野さんは、その言葉の端々に警察権力に通報することも臭わせた物言いをされています。さすがに、これはダメでしょう。反権力の砦たる貴センターとしてはいかがお考えでしょうか?

 現在、社会的に戦争の危機が差し迫っています。このような中にあって、いわゆるリベラル・左派勢力が、こうしたことで分裂している場合ではないと認識しています。あけび書房・岡林社長が20年余り前に神戸で始め、以来培って来られた「市民社フォーラム」には、全国のリベラル系の市民運動やこれの担い手の方々を中心に、新左翼系や共産党離党系(岡林社長もそのようです)などが自由に集い情報を交換し合い論争しています。「市民社会フォーラム」名でイベントや講演会なども積極的、継続的に行っています。おそらく多くは岡林社長を支持していると思われます。浅野さんのように、意見が異なるからと言って出版差し止めや激しい誹謗中傷(人権侵害)を行う人を支持する人はいません。

このまま浅野さんの暴走に手を拱ていれば、浅野さんのみならず貴センターにまで批判は及ぶでしょう。これも、いいことではありません。

肌合いは少し異なり意見や考え方が違うところもありますが、私は「市民社会フォーラム」の活動を基本的に支持してきましたし、有名・無名問わず多くの方々もそうでしょう。

今、リベラル・左派系が、こうしたことで分裂することは無益です。この意味で、浅野さんの唯我独尊的な言動は、リベラル・左派勢力を更に分裂させるものだと言えます。浅野さんの身近の貴センターの方々は、浅野さんの異常な言動を諫め、今後の出版界、言論界、ジャーナリズムにとって悪弊となる出版差し止めや濫訴を食い止めないと、貴センター自体が、歴史の屑籠に放り込まれかねないと思います。冗談を申し上げているわけではありません。これぐらいの危機感を持ってください。これについても、貴センターのお考えをお聞かせください。

 当初、山上徹也裁判記録本は、浅野さんが辻井さんの助けを借りてあけび書房から出版される予定でした。これが、浅野―あけび双方の間に意見の違いが発生し、各々が出版することになり、浅野さんは三一書房から出版することになりました。この過程で水面下で何があったか第三者の私たちが知るところではありませんが、この際、浅野さんにあけび書房と辻井さんに対する敵意や悪意が生じたようです。よほどのことと思われ、それは、その後の浅野さんによるあけび書房と、この代表者・岡林社長、著者・辻井さんに対する激しい誹謗中傷やネットリンチ攻撃に表れています。浅野さんによるあけび書房本『石ころの慟哭』出版差し止め仮処分の申し立て、引き続いて準備されているという本訴は、浅野さんの私怨でなされた(準備されている)ものと思われます。ここに公共性や公益目的はありません。

これについても貴センターはどうお考えでしょうか?

 浅野、あけび双方が言い合っている「盗用」問題について、あけび側は岡林社長のFacebookにて100箇所以上の「盗用」箇所を公開しています。また、鈴木エイトさんも検証し、具体的にはまだ公開していませんが、付箋が一杯の写真を公開しています(おそらく早晩問題箇所の詳細を公開されるでしょう)。一方浅野さんは、チームを組んであけび本の「盗用」箇所をリストアップしたように仰っていますが、いまだに公開されてはいません。読者の公平・公正な判断を求めるためには「盗用だ」「著作権侵害だ」などと言っているだけでなく、速やかに公開されるべきでしょう。

これまでの経緯からすると、浅野さんの著書には多くの問題箇所があるようで、これをクリアするためには、浅野さんは、やはりあけび本が「盗用」したとする箇所を公開すべきでしょう。そうではないでしょうか?

 貴センターは、激動の時代=1969年、水戸巌(故人)・喜世子夫妻を中心に立ち上げられ、反権力の砦として55年余りも続けてこられました。私もその基本理念に賛同し、また助けられもしました。水戸喜世子さんとは今も反原発運動で連携しています。老いても頑張られる姿に、私たちのほうも元気づけられます。

だからこそ貴センターには、本件に対して、しっかり対処いただきたく強く要望する次第です。もし浅野さんによる出版差し止め仮処分が決定され、これを傍観していたならば、貴センターはそれに手を貸し、出版人、言論人、ジャーナリストらか批判を受けるということを重々にお考えいただきたい。これまで、浅野さんの異常な言動を黙過されてきたことも問題ですが、今からでも遅くはありません、この出版差し止め問題と、私怨に基づく辻井彩子さんに対するネットリンチ・人権侵害について真剣に取り組まれることを強く要望し、またこれを機に、出版差し止め(出版禁止)はダメ、ネットリンチ・人権侵害もダメ、公権力(司法権力、警察権力など)を安易に使うこともダメ、つまりこのかん浅野さんがやってこられた、そうしたことはダメだというような原則を確立していただきたいと強く要望いたします。

だいたい「ジャーナリスト」たる者が、司法権力の手を借りて相手方の言論を封じようと出版差し止め仮処分なる、出版妨害、言論弾圧になりかねないことを申し立てること自体が、みずから言論で反論することを放棄したことの証ですから、この時点でジャーナリスト失格です。

この点も貴センターのお考えをお聞かせください。

 現在、出版業界は、かねてから構造不況業種と言われてきましたが、コロナ禍によって、それが決定打になって、書店も出版社も、どこも喘いでいます。取次大手のトーハン、日販でさえ、取次事業は赤字(2025年期で両社とも40億円前後の欠損)で、介護事業、ホテル経営、文房具販売など他の事業によってカバーしているそうです。

こうした中、出版社が、対立する出版社を潰しにかかることや出版社同士が潰し合いをすることは避けなければなりません。

また、浅野さんの本を出した三一書房、これと対立する本を出したあけび書房共に背後に貴センターや「市民社会フォーラム」のような社会運動、反戦運動に関わる人たちがいます。現在の社会運動、反戦運動は、貴センターが設立された時代のような、かつての勢いのあった時代とは異なり、かなり細っていて厳しい情況です。こうした中で、こちらも潰し合ったり、特に公権力(司法権力や、浅野さんが言葉の端々に出してくる警察権力など)の手を借りて相手方を潰そうなどということは断じてやめるべきです。

以上つらつら申し述べてまいりましたが、情況は極めて逼迫しています。特に上記「一」「二」項で申し述べさせていただいた問題は緊急性を有しています。辻井さんは日に日に精神的にナーバスになって来ておられますので、放置しないでください。

早急に私の上記意見に耳を傾けられ、貴センターとして真剣にご協議、ご検討いただき前向きな対処をお願いする次第です。私の意見を無視したり蔑ろにしないでください。

なお、この問題につきまして各々の主張は、浅野さんはむろん(削除されていなければ)、鈴木エイトさん、黒薮哲哉さん、私松岡、当事者の岡林あけび書房社長のFacebookやサイトをご覧ください(辻井さんはネット上ではさほど発言されていません)。僭越ながら、浅野さんが出版差し止めを公言し出して以降の私のFacebookでは、浅野さんの言動について私見を述べたり、他の方々のご意見などを転載していますので一通りお読みになれば、ことの経緯は解りますので、ご参考になさってください。

何卒将来に禍根を残さないために、私の意見に真剣に耳を傾けられ、本件について真剣に御高配賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

末筆ながら、季節の変わり目、貴センターのスタッフの皆様方のご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。

早々