ブラジルでワールドカップが盛り上がっているが、現地ではきなさくさい話が流れている。日本の選手が、ブラジル現地の犯罪組織に誘拐される危険があるというのだ。
日本代表を追跡レポートしているスポーツジャーナリスト。M氏が語る。
「現地では、W杯に金を使いすぎ、インフレで住む場所もなくなったのに政府が助けてくれないと、W杯開催に反対している住民たちがいますが、彼らの怒りは、サンパウロを拠点に立ち上げたブラジル最大の犯罪組織「PSS」(ぺー・セー・セー・PREIMEIRO COMANDO DA CAPITAL)のメンバーとも同じです。彼らは、武闘派で、警察署を爆破することもあります。犯罪集団に拳銃を貸し出したり、全国に散らばるメンバーが緻密に計画を立てた強盗なども行っていますが、正義感が強い。貧困層の相談を受けているうちに『誰か世界的スターを誘拐して政府を困らせてやろう』という話になったようです」

M氏は、日系のPCCの関係者と接触していたが、そのメンバーは世界各地からやってくる選手の宿泊場所や、各国の警備状況などをこと細かく掌握していたという。
「PCCは金になればなんでもやるメンバーで、高級住宅街で強盗を繰り返す者の、足跡を残さないので地元の警察も手を焼いているようです」(M氏)
当初は、イギリスやスペインなどの宿舎を爆破する計画も浮上したが、「金になることをやろう」という方向に変わっていったという。

具体的には、ポルトガルのロナルドやアルゼンチンのメッシやスペインのシャブなどをさらえばインパクトがありそうだ。
「ところが、日本の警備は手薄で、イトゥに来ている若い現地警察官もベンチでトランプをしているほど気が抜けている。
PCCは「恐怖のW杯にしよう」を合い言葉に、W杯の喧噪に紛れてセレブが宿泊しているホテルを中心に強盗、または車上あらしや、旅行者が銀行で金を下ろす直後に襲うなど、さまざまな角度から犯罪を計画。サンパウロの日系新聞によると、別の犯罪組織BB(ブラックブロック)も「PCCの協力を得て、W杯にカオスをもたらす」としており警察も警戒感を強めているという。
日本選手団はくれぐれも、宿舎からの移動時には警備を手厚くしたほうがいいかもしれない。

(鹿砦丸)