癌による闘病生活を続けていた佐久間正英氏が亡くなった。享年61歳。早すぎる死だ、と思う。彼の業績は今更語るまでもない。Wikipediaでも観れば、彼が一体どれだけ音楽界に貢献し、どれだけの影響を与えたかは自ずと知れるというものだ。日本で生まれ育ち、音楽に少しでも興味を持った人で佐久間氏の影響が皆無という人は、存在しないのではないだろうか。
佐久間氏は昨年まで「おやすみ音楽」というものを作成していた。毎晩作曲し、Twitterにて公開、その数や千一夜物語どころか千百十一夜、1111夜連続で作曲を続けた。その後も散発で続けていたので、病気が無ければ今も続けていたはず。「プロだから出来て当たり前」と本人は語っていたが、同じことができる「プロの音楽家」が果たして何人いるだろうか。
日本では死刑囚が再審で無罪を勝ち取った例は4件しかない。しかも、そのすべては80年代に集中しており、1989年1月の赤堀政夫さん(島田事件)以来、現在まで20年以上も死刑囚に対する再審無罪判決は出ていない。そんな中、今年は袴田事件や飯塚事件という有名死刑事件で再審開始可否の決定が出るのではないかとみられているが、実はそれ以外にもう1件、再審の重大局面を迎えている死刑事件がある。90年代末にマスコミが「第2の和歌山カレー事件」として騒ぎ立てた本庄保険金連続殺人事件である。