アフガニスタンの「ベトナム化」を決定づけたオバマ米大統領の無法

オバマ米大統領は10月15日、アフガニスタン駐留米軍について、当初の予定を延長して2017年以降も5500人を継続駐留させる方針を発表した。大統領は2017年1月の退任までの完全撤退を目指していたが、断念した。シリアでの過激派組織「イスラム国」(IS)戦略に続く過激派対策の大幅修正で、オバマ政権の対テロ戦略が大きく揺らいでいる。

オバマ氏は「アフガン軍はまだ十分強くない。アフガンをテロリストたちが我々の国を再び攻撃するための安全な隠れ家にするわけにはいかない」と述べ、米軍によるアフガン軍の訓練と対テロ対策の継続を強調した。

米軍は旧支配勢力タリバンと戦うアフガン軍の訓練や作戦指導などの任務で9800人を駐留させている。オバマ政権は駐留規模を漸減させ、2016年末までに米大使館警備要員約1000人を除いて撤退させる方針だった。(2015年10月15日付毎日新聞

◆パキスタンでは米軍が人を殺しても犯罪にならない?

米国にとってアフガニスタンが「第二のベトナム」となることが決定的となった。「テロとの戦い」を掲げて、非道極まる攻撃を仕掛け、無数の市民を虐殺したアフガン攻撃。それに次いで「大量破壊兵器保持疑惑」により、体制を転覆させられたイラク。アフガニスタンは「9・11」の主犯とされるウサマ・ビン・ラディン氏を匿っているという言いがかりで攻撃を受けたのだが、2011年5月ウサマ・ビン・ラディン氏が米軍によって殺害されたとされる場所はパキスタンだった。

パキスタンで米軍が人を殺して犯罪に該当しないのか。3・11後の混乱した時期とはいえ、この単純な疑問が当時どれほどこの島国の中で呈されたことだろう。

報道にある通り、米国はアフガニスタンからは早々に撤退し、イラク再建(という名のイラク石油利権の囲い込み)に専念する予定だった。しかしアフガニスタン国内ではかつて政権を担ったタリバンが復活し、実効支配地域を広めている。アフガニスタンには切り立った山岳部が多く、首都カブールは東京と同じ北緯35度だが標高は1800mを超える。最高峰ノシャック山の標高は7485mにも及ぶ。国土のほとんどは乾燥し、やせた土地で平均年齢は世界で2番目に低い48歳だ。

歴史的に外国からの支配侵略を幾度も受けたこの国は、しかしながら旧ソ連の軍事侵攻を跳ね除けた歴史も持つ。

◆米国はアフガニスタンで追い詰められる

ベトナム戦争当時、世界的に反戦運動が高まったが、まさかあれほど見事に米国が敗走すると予想できた人はどれほどいただろうか。もちろんベトナムの背後には武器の供給源となる中国やソ連があったのだけれども、戦闘員としてベトナム戦争を闘ったのはベトナム人(ベトナムは多民族国家だが主としてキン族)だけだった。

ベトナムと比べてもアフガニスタンの経済・自然状況は著しく厳しい。ジャングルもなければ年間降雨量も極端に少ない(アフガニスタンの年間降雨量は312m、日本の年間降雨量は1718m)。

このように厳しい土地に暮らす人々に散々な爆撃と最新兵器の「試し打ち」を食らわせた挙句、傀儡政権をでっち上げたが、それでも思い通りの支配を米国は打ち立てることが出来ていない。予定通りの撤退を実行すれば、またコントロールの出来ない「反米」政権誕生は自明だから、残留せざるを得ないというのが本音だ。つまり米国は追い詰められているのだ。

しかし、中東ではISという、新たな勢力が暴れまくっている。どの国からも承認される前に「イスラム国」と堂々と国家を名乗る根性は、一筋縄ではいかない背景を彷彿させて余りあるが、ISの拡大とシリア内戦にロシアが爆撃で加勢し、現地では米国とにらみ合いになっているとの情報もある。「自由シリア」勢力はアサドを撃つはずがISとの対戦も余儀なくされ、そこに米露両大国、さらにはイスラエルの思惑が交錯し、事態は混乱の極みだ。

◆米国戦争体制を切れ目なく支援する日本の「米国債」買い支え

もちろんイラク情勢だって落ち着いているはずがない。もとを辿れば米国が散々餌を与えて育てたのがサダムフセインを頂点とするバース党政権だった。イラン革命の後にはホメイニ打倒の為に巨額の資金をイラクに注入し「イラン・イラク戦争」を起こさせ、イランの弱体化を試みた。ウサマ・ビン・ラデイン氏も同様だ。サウジアラビア富豪一族出身の同氏はある時期まではCIAの資金援助を受けていたことが確認されている。

このように米国は世界のあちこちに傀儡の種を撒き、彼らが「反米」に転じるやその鎮圧に必死になっている。それは必然的に軍事費の増大を招き、米国債の増刷を余儀なくさせる結果へと帰結する。増刷された米国債の最大保有国は中国であり、日本は第2位だ。

日本は現在のところ紛争の現場に直接、足を踏み入れてはいない。けれども、既に「米国債」を買い支えることにより、経済的には米国戦争体制を援助している。皮肉なことに「緊張」が伝えられる「米中」関係の当事者、中国も同様の役割を果たしている。だから表面上どのように緊張が演出されようと、米中両国が本格的な衝突を起こす事などない。

どうあがこうと、米国は世界最大の債務国だ。アルゼンチンやインドネシア、韓国のかつての破綻(デフォルトを含む)、近いところではギリシャの経済破綻は、世界経済にとって深刻な問題視をされたけれども、「戦争をしないと自転車操業が止まってしまう」米国というシステムこそ、実は世界にとって最大の災禍であることはもっと強く認識されるべきだろう。

その「戦争自転車操業」国に「集団的自衛権」で追従するおバカさん。それが私たちの暮らすこの悲しき島国なのだ。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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辺野古「埋め立て許可」を取り消した沖縄の自立意識は「琉球独立」へと向かう

沖縄県の翁長雄志知事が10月13日、辺野古基地建設に関する「埋め立て許可」を正式に取り消した。

「オール沖縄」選出知事として翁長氏が就任して以来、私は一刻も早く「埋め立て許可」の取り消しを行うべきだと考えていたが、自身が元自民党に所属していた関係もあっての事であろうか、9月の一時休戦を経てようやく踏み切ることになった。そもそも辺野古の「埋め立て許可」は仲井真弘多前知事が県民を裏切り、基地建設反対を反故にしたことがことの始まりだった。沖縄防衛局はそれ以前から虎視眈々と仲井真氏籠絡、埋め立て許可の強引な引き出しを露骨に狙っていて、当時の沖縄防衛局長は地元での記者との懇談の席で「ヤル前にヤルという人はないでしょう」という暴言を琉球新報の記者にスクープされた経緯もあった。

翁長雄志沖縄県知事の公式HPより

◆沖縄の意識の変化は基地問題にとどまらず、「琉球独立論」へ結びついていく

仲井真氏は中央からの恫喝、あるいは飴と鞭で簡単に姿勢を変え、県庁を市民が取り囲み書類の搬入を何度も阻止する中、姑息にも見せかけばかりの「手続き」を経て出されたのが、翁長知事によって取り消された「埋め立て許可」だ。沖縄以外の地域では地方の意思や反中央の気概が希薄化する中、この間の選挙結果だけを見ても、沖縄はもう完全に自立した意志を確立したといえよう。

「基地がないと食べていけない」、「基地は嫌だけどないと困るから」というかつての「基地経済根拠論」は既に破綻を来たしており、沖縄での大手資本や企業経営者も「基地はいらない」と公言し、先の知事選でも翁長氏が仲井真氏を圧倒した。そしてこの意識の変化は基地問題にとどまらず、即座にとはいかないだろうが「沖縄=琉球独立論」へ結びついていくのではないかと私は考えている

本土にとっての「主権回復の日」が沖縄では「屈辱の日」として毎年強く意識されるようになっていることからも顕著な通り、この島国の政府が本気で考えを改め、謝罪しない限り、沖縄との和解などあり得ない。この期に至ってまだ補助金をちらつかせ「全額を受け取って欲しい」などと舐めきったコメントを吐く政府の本音を代弁すれば「沖縄は本土の植民地でいろ」だ。

◆米軍基地さえなかったら沖縄は充分観光で食える

沖縄に行くと本土では目にしないサービスが目にとまる。その1つが免税店の存在だ。タバコや酒は買えないが有名ブランド品を扱う免税店のみをテナントとした巨大なショッピングモールが新都心といわれる、モノレール「おもろまち」駅横に立っている。国内で免税店が利用できるのは沖縄だけだ。

ラジオ沖縄を聴けば、昼間にはその日の新聞を完全な「ウチナーグチ」(沖縄語)で読み、それをバイリンガル(日本語・沖縄語)の司会者が解説をする「語学教育」番組が放送されている。本土に暮らす我々が聞いても、本格的な沖縄語で新聞を読まれるだけで、固有名詞程度しか理解することは出来ない。ましてやそれが日常会話になれば完全な異言語世界である。

沖縄の人たちは日本語を話すが、年配者を中心とした「バイリンガル」の語る沖縄語は私にとってはハングルよりも聞き取れないかもしれない。

もちろん、長きにわたるヤマトからの差別、弾圧の歴史がある。「琉球処分」とは時代が変われどこの島国の権力者たちが沖縄を見る本音をあらわした言葉として象徴的だ。

こんな腐りきった政府が支配する島国からは抜けてしまおう。「そんなこと言ったってお前達独立して経済はどうするんだよ」とまたぞろ「経済主義者」の揶揄が聞こえてきそうだが、そんな低い次元の話ではないのだ。あなたたち薄汚い連中にほとほと嫌気がさしたんだよ。東京なんかちっとも羨ましくない。沖縄には「金」では買えない自然がある。クジラが泳ぎ回る美しい海がある。

観光客だって世界中からやって来る。米軍基地さえなかったら充分観光で食えるのさ。

と、私は思うけれども、心優しい沖縄の人びとはどう考えるだろうか。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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さっそく検挙者を出した「マイナンバー」という「トラブルシステム」

数日前に役所から封書が届いた。ついにアレが来たか、と一瞬ひやりとしながら封を切ったが、心配の対象ではなかった。私の心配はいつかはやって来るであろう、あの「マイナンバー」だ。

逆に早くもというべきか、ほら見たことか霞が関では早速の摘発劇だ。(「マイナンバー」システムで収賄容疑 厚労省室長補佐を逮捕へ=産経新聞2015年10月13日)

本コラムで指摘してきたが、「マイナンバー」は行政や国家にとっては国民監視の手段でもあるが、同時に形の見えない「大型公共事業」である。従来の「ハコ物」と異なり、姿が見えない「大型公共事業」なので当面批判も浴びにくいだろう。

さらには恫喝にも似た「国民総監視」システムの完成が目的だから、警察をはじめ各省庁、政治家、そして企業群の思惑が交錯するに違いない。もちろんこんな監視システムは、まっぴら御免だし完成などして欲しくはない。

そして、これは私見だが当分「マイナンバー」は順調に稼働しないと予想する。個人に12桁の番号を割り振る作業くらいはさして困難はなかろう。だが企業に13桁の番号を割り振る作業では相当の問題に直面するはずだ。

企業は、真っ当に活動しているものばかりではない。休眠会社もあれば、実体のない「ペーパーカンパニー」も無数にある。それら全てに「平等」な扱いをしなければ、まともな企業からの突き上げを行政は食らうだろう。

さらに個人の定期預金、定額預金などを統合しようとすれば、各々の銀行で使用しているシステムは異なるので、必然的にシステムトラブルの発生が予想される。これは「マイナンバー」ほどの規模でなくともかつて、統合直後の「みずほ銀行」がシステムダウンに陥った前歴を見ても明らかだ。

おそらく、連中はそういった「システムダウン」や「システムトラブル」をしっかり視野に入れて(安定的なシステムという意味ではなく)、貸借対照表をこしらえているはずだ。「マイナンバー」は潰れるに越したことはないけれども、当面はトラブル連続での運用が進むだろう。請負会社にとってそうでなければ「旨み」が出ないし、実際にそのようにオフレコで発言している財界の大物もいるから、ほぼ間違いないだろう。

そして今肝を冷やしている人間の数はどの位に上るだろうか。厚労省の役人だけでなく、口利きをした政治家の名前も既に週刊誌記者の間では取りざたされている。「巨悪は眠らせない」と明言をはいた検察関係者がいたが、彼が存命だったらこの「巨悪」に立ち向かっただろうか。

ともあれ、これから「マイナンバー」関連の不祥事、事件が多発することを予言しておく。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

◎挙句の果ての「1億総活躍」──狂気、矛盾、悪意、恫喝づくしの安倍暴走政権
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環境省の犯罪を黙認 福島・放射性廃棄物施設で「最悪の判決」
「原発稼働ゼロ」を取り戻す!川内原発ゲート前で菅直人元首相が訴え
など多数

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挙句の果ての「1億総活躍」──狂気、矛盾、悪意、恫喝づくしの安倍暴走政権

時に政権は、全く不要な国務大臣をおく。政権の魂胆と知的程度が知れるその特命大臣として、今回「1億総活躍大臣」という珍大臣が誕生した。就任したのは加藤勝信だ。

安倍は「戦争推進法案」の強行で支持率が低下すると見るや、「死語」であった「アベノミクス」を無理矢理蘇生させて、またぞろ「3本の矢」を放つという。「強い経済」、「子育て支援」、「安心につながる社会保障」がそれらしい。さらにGDP600兆円を実現するのだという。そのためには1億人が総力で働いてもらわないと困るので「1億総活躍大臣」が置かれたのだろうか。

◆国民の利益にかなう施策がこれまで何ひとつ実行されていないアベノミクスの狂気

安倍の施策で国民の利益にかなう施策はこれまで何1つ実行されていない。「株価が上がった」と安倍は自画自賛しているが、買いを入れているのは半数以上が海外の機関投資家であるし、それ以上に年金原資の投入がきっかけだ。一時2万円を超えていた株価も1万8000円台を維持するのがやっとの有様。そして株価の上昇は大企業には利益をもたらしても、大多数の国民には何の利益も恩恵もない構造になっていることを庶民は実感するようになっている。

たとえ株価が3万円になろうと地方や低所得層の生活が好転する仕組みにはなっていないのだ。景気の好調は大企業に利益をもたらすが、中小企業には実感がない。一方不況になれば中小企業には真っ先にしわ寄せがやって来る。そのような「大企業一人勝ち」構造が90年代以降の「新自由主義」によって導入され、それが総体として疲弊に繋がっているのだ。

だから「強い経済」など、内容も曖昧であるけれども仮にそれが実現しても、その果実を貪るのは一部の大企業だけであるし、庶民には何の恩恵もないことをしっかりと認識しなければならない。「経済成長が生活を豊かにする」時代はとうに終焉しているのだ。

◆不安定な非正規雇用を常態化して「強い経済」「子育て支援」を唱える狂気

「子育て支援」とは結構であるが、子供たちに放射性廃棄物を食わせておいて支援も何もないだろう。だいたい「強い経済」の矛盾と通底するのだが、派遣、アルバイトといった不安定な雇用形態の中で、仮に子供が欲しいと思っても、出産をためらうのは自然な心理だろう。90年代中盤「就職冬の時代」に学校を卒業した人の中には40歳近くになっても一度も正規雇用を経験したことのない人が溢れている。

この世代は結婚自体が少なく、複数の子どもをもうけているのはごく限られた人たちだ。彼らの中には「時代」や「社会」を恨んでいる人も多い。そして職に恵まれず、結婚も果たせない自身の境遇を打開してくれる何かを期待しているのだが、多くの場合それが橋下や、安倍の支援に回ってしまうという、不幸極まりない現象がある。90年代中盤に大学を出た卒業生に昨年会った。「これだけ働いても14万にしかならへん」と愚痴をこぼす彼女は40を超えるがまだ未婚で、周りの友人も結婚している人は半数もいないという。「そやのに生活保護もらっている人が私と同じくらいやと聞いて、むっちゃ腹立ったわ」という。弱者は自分より更に弱者へ厳しい目を向ける。公務員に対しても批判的だ。かくして「選挙ではどこに入れたの?」と聞くと「自民党」という回答が返ってきた。この卒業生は決して保守的でも反動的でもないのだが、不憫な生活状況を自民党への投票行動へ結びつけてしまうところに、どうしようもない遣る瀬なさを感じたものだ。

◆「マイナンバー」導入で「安心につながる社会保障」という悪意

そして「安心につながる社会保障」という言葉にははっきりと悪意が取って見える。「社会保障」は安心して暮らすためのものだろう。それにわざわざ「安心につながる」という魂胆のありそうな接頭語をなぜつける。それは「社会保障」の内容や概念を安倍は変えようとたくらんでいるからではないのか。「安心につながる社会保障」の具体策は何だ?と安倍に聞けば「マイナンバー」を持ち出してくるに違いない。

社会保障をよりましなものにする気があれば、「社会保障の充実」というはずだ。でも安倍はそうは言わない。私が穿っているのではない。安倍は憲法ですら勝手に解釈を変えてしまう人間だ。こいつの口から吐かれる言葉の全ては最大の疑念を持って吟味されなければならないし、実際に安倍のまき散らす言葉の大半は嘘だということは、読者の皆さんに詳細な説明は要るまい。

◆「1億総活躍」は「国民総動員」に通じる恫喝

そこで冒頭の「1億総活躍大臣」だ。自民党の二階俊博総務会長は12日、金沢市内で講演し、新設された1億総活躍担当相が具体的にどのような政策を推進するのか国民に理解されていないとの認識を示した。内閣改造で入閣した地元選出の馳浩文部科学相を前に「皆さんが(担当相の役職を)不思議だなと思っている。馳さんはあんな閣僚にならなくて良かった」と述べた。

また、石破大臣は10月9日の記者会見で、1億総活躍について「最近になって突如として登場した概念だ。国民の方々には『何のことでございましょうか?』という戸惑いみたいなものが、全くないとは思っていない」と語った。石破氏は同日のTBSの番組収録でも、政権が1億総活躍社会の目標にする「GDP(国内総生産)600兆円の達成」に関して「目標は達成するためにある。華々しく数字さえ打ち上げればいいというものではない」と語った。

私が述べなくとも「お友達」から既に指摘されている。要するに訳が分からない。
しかし「1億総活躍」という言葉には「国民総動員」に通じる恫喝を感じる。

▼田所敏夫(たどころ としお)
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反原発を捨てて閣僚になった河野太郎の罪と✖(バツ)

「貫くべき信念があります」河野太郎HP

まさに罪と×(バツ)だろう。
日刊スポーツを見ていて、頭にきた。血液が沸騰し、体温が40度以上になりそうだ。

こんな記事だ。タイトルは「河野太郎氏、原発批判封印 入閣した途端ブログ閉鎖」
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「脱原発」は封印か─。第3次安倍改造内閣で初入閣した河野太郎・行革担当相が自身のホームページ(HP)で公開していたブログ「ごまめの歯ぎしり」や「主張・政策」などの項目が8日までに、閲覧できない状態になった。
「メンテナンス中」と書かれ、これまで公開してきた過去記事などは読めない。河野氏は一貫して脱原発を訴え、安倍政権の原発政策を批判。先月3日のブログでは、自身が共同代表を務める「原発ゼロの会」の活動も紹介した。閣僚となり、持論と政府の政策が「閣内不一致」と批判される可能性もあり、一時的に「封印」した可能性がある。
7日から閲覧できなかったブログは8日深夜、更新され、「入閣に当たり」と題した文章が掲載された。
「これまでは政府の外から自らの主張を訴えるだけでしたが(略)政府の中で主張を訴えることができるようになった」とした上で、「私のすべての主張がそのまま政府の政策になるわけではないが、1つ1つ、実現に向けて努力をしていく」と釈明。「政府の一員になる以上、政府の外に向かっては、政府の政策を擁護していく」と、持論の「封印」に理解を求めた。
ただ、河野氏の持ち味は歯に衣(きぬ)着せぬ物言いだ。初入閣と引き換えに発言にブレが出れば、政権のアキレスけんになる可能性もあり「もろ刃の剣」といわれた河野氏の初入閣は、改造内閣船出早々、早速、波紋を広げた。
野党は今後、国会審議で河野氏を追及する。民主党の岡田克也代表は「これまでのはっきりした発言と整合性が問われる。内閣の一員としてどう折り合いを付けていくか、よく見ていきたい」と、けん制した。(日刊スポーツ2015年10月9日)
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『原発と日本はこうなる』(講談社2011年)

河野は、以前から原発に依存する危険性を、自民党にいながらして訴えていた。

J-CASTはこう伝える。
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脱原発派の河野氏は、九州電力川内原発1号機の再稼働についても批判的だった。14年7月のブログでは、「再稼働する前に、使用済み核燃料とどう向き合うか、国民を巻き込んでしっかり議論するべき」だとして「核のゴミには目をつぶり、やみくもに再稼働しようというのは無責任です」と主張していた。
だが、実際には放射性廃棄物に関する議論は深まらないまま、川内原発1号機は15年8月に再稼働。9月には営業運転に移行した。
こういった主張が書かれた河野氏のブログは入閣が決まった10月7日には「メンテナンス中」になり、過去の書き込みは削除されてしまった。
もちろん、こういった過去の発言との整合性については記者会見でも問われることになる。河野氏は、安倍首相が2012年自民党総裁選で、「長期的には原子力への依存度を下げる」と打ち出していたことを理由に、「ベクトルとしては同じ方向を向いていると思っている」と苦しい釈明をした。
「今までは外から言っているだけだったが、今度は政府内の議論に参加できるようになった。政府内の議論で、しっかり言うべきところは言っていくと思っているが、政府の一員である以上、決まったことについては、それを誠実に実行するということだと思う」などと説明した。記者はブログの記事が見られなくなった理由も質問していたが、河野氏は直接答えなかった。(J-CASTニュース2015年10月8日)
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週刊誌の政治記者は言う。
「行革担当大臣として、かつての主張をキープすることはできた。つまり『核のゴミが解決されない限り、原発は再稼働するべきではない』という主張だ。反原発の方向へ、原子力保安員や経済産業省にも意見ができる立ち位置だからだ。ところが閣僚入りで慌ててブログを閉じているということは、エネルギー関連の利権を官邸にちらつかせられた、もしくは『脱原発』を封印するかわりに、なんらかの将来的なポストを約束した、と見られてもしかたがない」

『「原子力ムラ」を超えて』共著(NHK出版 2011年)

「河野太郎の『変節』については、支持者からも絶望の声が上がっています。地元の神奈川の反原発活動家もあきれた。権力の中枢に入ると、急に『原発推進』が正しいことになってしまうのだろうか。それとも安倍が反乱分子をとりいれて『リベラルさ』を見せているのだろうか。いずれにせよ、安倍政権の傲慢さがちらつく人事だね。閣僚入りさせたからブログを閉じろと銘じたのは、菅官房長官だという話も出てる」(同)

ともあれ、そこまで変節するなら河野よ、原子力ムラを切り捨てたかつての著書 『「原子力ムラ」を超えて―ポスト福島のエネルギー政策』 (NHKブックス/共著)はどうする? 今すぐ、「変節してすみません」と言いつつ全国の書店をまわって丁寧に頭を下げて回収せよ。
あんたの脱原発は、しょせん大衆受けを狙った、時局によるパフォーマンスだ。ちがうというなら、脱原発の政策を、首相に突きつけろ、大衆を舐めるなかれ! だ。

※河野太郎公式HP=http://www.taro.org/

(小林俊之)

◎山口組が分裂した本当の理由──マスコミが注目する「内部抗争」の真実
◎「工藤會壊滅ありき」で福岡県警が強引に人権を無視し続ける邪な理由
◎警察が「ぼったくり」を刑事事件化したことでヤクザのさらなる地下潜行が始まる

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反原発を捨てて閣僚になった河野太郎の罪と?(バツ)

「貫くべき信念があります」河野太郎HP

まさに罪と×(バツ)だろう。
日刊スポーツを見ていて、頭にきた。血液が沸騰し、体温が40度以上になりそうだ。

こんな記事だ。タイトルは「河野太郎氏、原発批判封印 入閣した途端ブログ閉鎖」
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「脱原発」は封印か─。第3次安倍改造内閣で初入閣した河野太郎・行革担当相が自身のホームページ(HP)で公開していたブログ「ごまめの歯ぎしり」や「主張・政策」などの項目が8日までに、閲覧できない状態になった。
「メンテナンス中」と書かれ、これまで公開してきた過去記事などは読めない。河野氏は一貫して脱原発を訴え、安倍政権の原発政策を批判。先月3日のブログでは、自身が共同代表を務める「原発ゼロの会」の活動も紹介した。閣僚となり、持論と政府の政策が「閣内不一致」と批判される可能性もあり、一時的に「封印」した可能性がある。
7日から閲覧できなかったブログは8日深夜、更新され、「入閣に当たり」と題した文章が掲載された。
「これまでは政府の外から自らの主張を訴えるだけでしたが(略)政府の中で主張を訴えることができるようになった」とした上で、「私のすべての主張がそのまま政府の政策になるわけではないが、1つ1つ、実現に向けて努力をしていく」と釈明。「政府の一員になる以上、政府の外に向かっては、政府の政策を擁護していく」と、持論の「封印」に理解を求めた。
ただ、河野氏の持ち味は歯に衣(きぬ)着せぬ物言いだ。初入閣と引き換えに発言にブレが出れば、政権のアキレスけんになる可能性もあり「もろ刃の剣」といわれた河野氏の初入閣は、改造内閣船出早々、早速、波紋を広げた。
野党は今後、国会審議で河野氏を追及する。民主党の岡田克也代表は「これまでのはっきりした発言と整合性が問われる。内閣の一員としてどう折り合いを付けていくか、よく見ていきたい」と、けん制した。(日刊スポーツ2015年10月9日)
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『原発と日本はこうなる』(講談社2011年)

河野は、以前から原発に依存する危険性を、自民党にいながらして訴えていた。

J-CASTはこう伝える。
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脱原発派の河野氏は、九州電力川内原発1号機の再稼働についても批判的だった。14年7月のブログでは、「再稼働する前に、使用済み核燃料とどう向き合うか、国民を巻き込んでしっかり議論するべき」だとして「核のゴミには目をつぶり、やみくもに再稼働しようというのは無責任です」と主張していた。
だが、実際には放射性廃棄物に関する議論は深まらないまま、川内原発1号機は15年8月に再稼働。9月には営業運転に移行した。
こういった主張が書かれた河野氏のブログは入閣が決まった10月7日には「メンテナンス中」になり、過去の書き込みは削除されてしまった。
もちろん、こういった過去の発言との整合性については記者会見でも問われることになる。河野氏は、安倍首相が2012年自民党総裁選で、「長期的には原子力への依存度を下げる」と打ち出していたことを理由に、「ベクトルとしては同じ方向を向いていると思っている」と苦しい釈明をした。
「今までは外から言っているだけだったが、今度は政府内の議論に参加できるようになった。政府内の議論で、しっかり言うべきところは言っていくと思っているが、政府の一員である以上、決まったことについては、それを誠実に実行するということだと思う」などと説明した。記者はブログの記事が見られなくなった理由も質問していたが、河野氏は直接答えなかった。(J-CASTニュース2015年10月8日)
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週刊誌の政治記者は言う。
「行革担当大臣として、かつての主張をキープすることはできた。つまり『核のゴミが解決されない限り、原発は再稼働するべきではない』という主張だ。反原発の方向へ、原子力保安員や経済産業省にも意見ができる立ち位置だからだ。ところが閣僚入りで慌ててブログを閉じているということは、エネルギー関連の利権を官邸にちらつかせられた、もしくは『脱原発』を封印するかわりに、なんらかの将来的なポストを約束した、と見られてもしかたがない」

『「原子力ムラ」を超えて』共著(NHK出版 2011年)

「河野太郎の『変節』については、支持者からも絶望の声が上がっています。地元の神奈川の反原発活動家もあきれた。権力の中枢に入ると、急に『原発推進』が正しいことになってしまうのだろうか。それとも安倍が反乱分子をとりいれて『リベラルさ』を見せているのだろうか。いずれにせよ、安倍政権の傲慢さがちらつく人事だね。閣僚入りさせたからブログを閉じろと銘じたのは、菅官房長官だという話も出てる」(同)

ともあれ、そこまで変節するなら河野よ、原子力ムラを切り捨てたかつての著書 『「原子力ムラ」を超えて―ポスト福島のエネルギー政策』 (NHKブックス/共著)はどうする? 今すぐ、「変節してすみません」と言いつつ全国の書店をまわって丁寧に頭を下げて回収せよ。
あんたの脱原発は、しょせん大衆受けを狙った、時局によるパフォーマンスだ。ちがうというなら、脱原発の政策を、首相に突きつけろ、大衆を舐めるなかれ! だ。

※河野太郎公式HP=http://www.taro.org/

(小林俊之)

◎山口組が分裂した本当の理由──マスコミが注目する「内部抗争」の真実
◎「工藤會壊滅ありき」で福岡県警が強引に人権を無視し続ける邪な理由
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「内閣改造」幻想論──安倍政権が続く限り、自民党に「希望」は微塵もない

内閣が改造された。だが安倍自公政権が続く限り、何度内閣が改造されようと、党役員人事がどうなろうと、些細な変化すらない。微塵の期待や希望があるとすれば、その全ては的外れである。

「自民党は変わった」との分析を耳にすることがある。そうだろうか。大派閥による党内の権力闘争が姿を消し何でもかんでも右から左へ党内の軋轢なく、諸事つらつらとつつがなく処理される様子は伺えるが、それはプロセスの話しであって、この政党に集まる人種の本質や政策は何一つ変わりはないのではないか。

◆宏池会=「リベラル」の幻想

リベラルを伝統としていると自称する「宏池会」系議員の誰がこの数年安倍の暴走に歯止めをかけようと行動や発言をしただろうか。

谷垣禎一は法務大臣就任中にいったい何人の死刑を執行したか。

河野談話を出した河野洋平元衆議院議長は謝罪の意を表すのであれば、何故強く求められた国による賠償に尽力しなかったのだ。

その息子、今回入閣を果たした河野太郎は「脱原発」を売りにしていたけれども、国家公安委員長に就任したのだから、反原発集会やデモにおける、警察の暴力や警備を止めさせるか。

◆公明党=「平和の党」の幻想

さらにこの期に及んで派手な旗を引っ提げて国会前に登場した公明党を支持する宗教団体の方々「我々は平和を求めていたのに騙された!裏切られた!」と叫び、集会参加者からはたいそうな歓迎を受けていたが、あの方々は解釈改憲や秘密保護法、マイナンバーや派遣法、刑事訴訟法改悪にはいかなる見解をお持ちなのだろか。騙されていた? 笑わせるな。選挙になれば上からの命令を忠実に履行し、毎回約800万票を自民党政権延命の為に提供する集票マシーンが今さら「騙された」だと?

新聞紙上で内閣改造のたびにはあれこれ論評が飛び交う。意味のないニュースとはわかりつつも新聞人は紙面を埋めるのが仕事だから的外れな識者談話などを飾りにして紙の無駄遣いを止めることが出来ない。

冒頭でも述べたが、私が簡潔に解説する。

内閣が改造された。だが安倍自公政権が続く限り、何度内閣が改造されようと、党役員人事がどうなろうと、些細な変化すらない。微塵の期待や希望があるとすれば、その全ては的外れである。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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山口組分裂の衝撃─その背景と来たる「ヤマ場」
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NO NUKES! NO WAR! 板坂剛と松岡社長がデモの先頭で「反原発×反戦」を叫ぶ!

すっかり秋真っ盛り。TPPは妥結、23人目のノーベル賞受賞者誕生、ラグビーはW杯で未曾有の2勝、阪神は終盤で例年通り凋落と目出度いのやら、怪しいのやら見極めにくい日替わりの新聞の見出しは横目で眺めていればよい。

今、あまり知られてはいないかもしれないけれども、書店では1つの「事件」が進行している。何を隠そう、鹿砦社が全力を傾注し季刊で発行している『NO NUKES voice』5号が俄然注目を浴び読者が拡大しているのだ。

例えば、さる9月23日代々木公園で「さようなら原発 さようなら戦争全国集会」が数万人の結集で行われたが、鹿砦社は盟友「たんぽぽ舎」ブースを拠点に『NO NUKES voice』宣伝チラシ配り闘争を貫徹した。その数1500枚。集会参加者のほとんどが快く受け取って下さり、「知ってますよ!買ってるよ」との声も多数頂いた。

◆デモの先頭で横断幕を持った板坂氏と松岡社長が渋谷の街を練り歩く!

松岡社長以下鹿砦社の街宣行動はチラシ配り闘争貫徹で勝利を見たのだが、状況はそれだけでは許してはくれなかった。なんとデモのほとんど先頭で横断幕を持って歩いてくれとの要請が!

勿論デモ程度に怯えるヤワな我々ではない。しかも何故か「あの」板坂剛氏が赤い心に赤いシャツを纏い隊列に加るのだという。板坂氏はデモ開始前に「渋谷で大暴動を引き起こす!」と不敵な宣言を小声で発する。皇室ポルノ事件で『噂の真相』を震撼させて以来、この人行くところにはなにかが起きる。果たしてどんなデモになるのだろうか・・・。



(渋谷は大混乱に陥った。数万の人民がデモ隊に合流し「安倍打倒」を連呼し、スクランブル交差点では渦巻きデモが唸りをあげ、渋谷界隈は完全な「解放区」となった)

という夢を見たが、どこまでが事実でどこからが妄想か区別がつかない。そうだ写真が残っている。どうやら「渋谷大暴動」は夢の中だけだったようだ。デモは成功裏に無事終了した。しかしデモの先頭で横断幕を持つ松岡社長の姿に違和感を覚えるのは私だけであろうか(これって彼の言う『焼香デモ』じゃないの・・・?)。

◆沖縄の書店では岩波『世界』の横に『NO NUKES voice』が並べられていた!

しかしもう一つの写真がある。読者から提供を受けたこの写真は、先月沖縄の大手書店で撮影されたものだ。

よく見てほしい。岩波の『世界』の横に『NO NUKES voice』が並べられている。この事実に「ヤマトンチュ」は震撼しなければならない。反原発の視座から「福島―沖縄犠牲のシステム」を特集した同号が、このように闘いの最前線、沖縄で「世界」の隣に平積みされているのだ。私は「『世界』の横に並んでるぞ!」と浮かれているのではない。戦いにおいて「権威」など何の役にも立ちはしない。最前線に位置する人びとが持ち合わせる繊細な感性こそが本質を射抜くのだ。それを証明しているのが沖縄における『NO NUKES voice』5号に向けられる視線である。

反原発を語るにあたり、反戦争、反差別は当然すぎる前提であって、それらを排除したいわゆる「シングルイシュー」的取り組みなど何の力も持ちえないことは、賢明な読者諸氏には語るまでもないだろう。

単視座に陥ることなく、そして「タブーなき」視点から『NO NUKES voice』は問いを、戦線拡大を訴え続ける。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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福祉を切り捨て徹底徴税!悪意しか見えないマイナンバーの際限なき管理社会化

頼みもしないのに、またしても私たちにまとわりつく腹黒い網が一斉に投げ掛けられた。政府に言わせるとこの投網は「マイナンバー」と呼ばれるらしい。

税金、年金から預金や保険に至るまでを包括してひとくくりに掌握し「セーフティーネット」の強化を図って下さる由。結構、結構御同慶の至りである。

◆受給資格者が順次「死んでくれるのを待っている」日本年金機構

「消えた年金記録は最後の一件まで解決する」と当時の舛添要一厚労大臣は大見栄を切ったけども、看板だけかけ変えた旧社会保険庁(現日本年金機構)はとうの昔に照合作業に見切りをつけ、あとは受給資格者が順次「死んでくれるのを待っているようだ」と、派遣で照合作業を請け負っている知人は語っている。ところが当の知人も契約満了で間もなく職を失うという。

「消えた年金記録」のあと今年に入り120万件の個人記録が外部に流出した。

ボロボロである。

年金記録だけでも、ろくに適正運用出来ない行政が税金や、貯金の情報まで一元管理するのだ。

この制度は必ず破綻する。否、破綻してもらうべきである。

◆欠陥だらけの「マイナンバー」行政よりも庶民の方がしっかりしている

「住基ネット」でハコモノではない巨額の公共事業のモデルケースを確立した官僚と企業にとって「マイナンバー」は格好の錦の御旗、あちこち穴だらけの欠陥システムはすぐにボロが噴出するであろうと予言しておこう。

そして何よりも「マイナンバー」が正常に機能し出せば、悪夢のような管理社会の完成だ。

「セーフティーネット」の強化などという、子供騙しを信じている人はさすがに少ないようだ。「戦争推進法案」なみに庶民には何がなんだかサッパリ意味がわからず、自宅近所の金融機関に聞いたところ、9月末個人口座からの引き出しが相次ぎ、一時窓口での待ち時間が二時間を超えたそうだ。

案外庶民はしっかりしている。

この町では一度も「マイナンバー反対」の署名活動やチラシを見たことはないが、庶民は物言わずにそれなりの自衛(抵抗)をしているのかもしれない。

こと、この腹黒投網、国民総背番号制度を私たちは一度も要請したことはないのだから、せめて名称を”Their Number”(奴等が勝手に割り振る番組)と改称させようではないか。

どこをどう読んでも国民、特に社会的弱者への視点が皆無であるのに、「セーフティーネット」に役立つ道理は1%もない。

言わずもがな、連中の真意は徹底した徴税と福祉の切り捨て、そして際限なき管理社会の実現だ。

敵による、敵の為の制度を「マイナンバー」などと私は承認しない。

「奴等による強制的国民総背番号制度」、本質はあくまで“Their Number”だ。

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山口組が分裂した本当の理由──マスコミが注目する「内部抗争」の真実

読者から、山口組の分裂について書いてくれとリクエストがきたので「筆芸者」としてはすぐ書きたいが、いかんせん情報がない。

9月上旬、山口組から山健組や宅見組など13団体が分離独立して、「神戸山口組」ができた。

ヤクザの論理から言えば、あくまでも山口組本家目線から言えば、飛び出た山健組や宅見組ら5団体は「絶縁」という処分だから、ヤクザの世界に「存在」しないということだ。そして「破門」されたのは毛利組や松下組など8団体。「破門」はかろうじて元の団体に戻る道が残されている。

◆すべてが水面下で極秘裏に進んでいたという点に注目すべし

多くのヤクザが、現状分析や未来予測をしているが、まずは分裂した理由を検証したい。これは、現在、山口組を仕切る六代目組長の司忍が出身母体となる弘道会と、前の組長の五代目、故・渡辺芳則が出身母体の山健組との覇権争いからきているのは否定のしようがない。

「神戸山口組には、かなりのキレ者が参謀としてついていますね」(関東広域暴力団幹部)

その理由とは、山口組が分裂した当初を振り返ると、あれだけの大所帯なのにリークされることなく、すべてが水面下で極秘裏に進んでいたという点に注目すべきだ。

自己主張の強いヤクザを束ねることは難しい。
「でも、今回の分裂騒動でも、みごとなまでの結束力と行動力。また風説等を利用し、マスコミだけでなく警察までも煙に巻いています」(同)

参謀、あるいは軍師的な存在が、初動段階から分裂の絵図を描く。また参謀の手腕で、関東最大の暴力団の会長までが、激励の慰問にまで訪れている。このようなことは、過去の任侠史上類を見ない。

この映像が全国ネットで流れ、驚愕の事実に山口組本家は震撼したという。
「山一抗争の例もありますから、当分は両組動かないでしょうね」(同)

動かなければ逮捕者は出ない。つまり、情報収集に行き詰まるのである。
「情報を集めるため、事務所にガサを入れます。警察のガサの手口で多いのは、建築基準法違反。だが参謀はすべて見とおしていたのです」

◆神戸山口組が本家を淡路島に置いた理由

神戸山口組の本部事務所を、淡路島に置いたのも参謀の案だという。
「あの事務所付近には教育施設、とくに小学校がない。これを一番に考えての本家設立だ、と言われています」(同)

確かに、近くに小学校などの教育施設がなければ、まだ幼い小学生児童に抗争の災渦が及ぶことはない。
「もちろん、山口組初代の墓前の地を本家に構えたのも大きいでしょう。大義云々より、世間に対するインパクトですよね」(同)

日本のシチリア島と呼ばれる、淡路島に本家を構えた神戸山口組。彼らは、世界を席巻したイタリアンマフィアのように、日本のヤクザ界を牛耳ることができるのだろうか。

◆警察の「山口組切り崩し作戦」が成功しつつある

さて、分裂のいまひとつの原因と理由、僕は「高山清司」若頭の長期不在だとみている。旧知のノンフィクション作家も同じ見方をする。
「山口組の組長、司忍が銃刀法違反で2005年12月から2011年4月まで収監されていた不在の間、山口組内の統制が保たれていたのは、高山若頭がにらみを利かせていたから。暴力団排除条例が整備され始めたころ、後藤組の組長、後藤忠政が芸能 人とゴルフコンペを行い、NHKが細川たかしや小林旭、中条きよしなどの出演を数か月も見合わせた件で、後藤を除籍し引退させたのも高山だし、水や歯ブラシを大量に買わせるシステムについて古株の幹部や重鎮から文句が出てきてもなんとかして抑えこんだ。クーデーターを計画しても、情報が事前に漏れ伝わってきて、実行を回避してきた。そうした手練手管を使える高山若頭が2010年11月に恐喝容疑で逮捕され、 昨年の6月に実刑が確定し、府中刑務所に収監されている。その間、司忍組長と司組長の出身母体であり、つぎの山口七代目組長の最右翼候補である弘道会会長・竹内照明が中心になって組織を引き締めるべきだったが、要するに高山若頭のように抑えがきかなかったわけです」

まったくその通りで、もし加えていうなら、警察の「山口組切り崩し作戦」が成功しつつあるとみることができる。

もし山口組を疲弊させるなら、内部抗争が一番てっとり早い。新聞などでは「司忍組長に国税が入るのではないか」と騒がれているが、これは、工藤会の野村悟総裁のところに、税務調査が入り、脱税容疑で逮捕されたのをモデルケースにしているに過ぎない。

◆巷で流れているヤクザ関連の情報は99%、疑ったほうがいい

僕に言わせれば、今、巷で流れているヤクザ関連の情報は99%、疑ったほうがいい。山口組本家にせよ、神戸山口組にせよ、「自分たちの立場を有利に運ぶ」ための誘導弾をまいている可能性がおおいにあるからだ。

そして、自分の幼馴染のヤクザも、取材で知り合ったヤクザも組がどこであろうと、今は口が重く、会うのも難しい。

ヤクザ事情に詳しい影野臣直氏は、山口組が分裂した9月初旬以降、ヤクザが、このところ一律に口が堅くなっ た本当の理由について語る。
「それはそうですよ。何が火種になるかわからないし、どこで飛び火して戦争になるかわからない。今、沈黙は金ですよ」

たとえば、今まで山健組にみかじめを払っていた風俗店が「おい、この際、うちに払え」と弘道会が店長に対してシノギを引きはがしにかかってもなんの不思議もない。

名古屋の一部や北海道の一部では、そうした動きが始まっているという報道もある。

が、前出の影野氏は「そんなのが全国のそこかしこで行われるなんてマスコミの妄想です」と言い切る。
「シマの取り合いなんて、仮にもめるとしても表に出ないようにやりますよ。マスコミが(抗争を)煽りすぎです。ましてや、音が鳴る(拳銃で撃たれる)なんていうのは、よっぽど組どうしの話がつかなったときでしょう」

性風俗の広告代理店によると、たとえば山健組系が運営している風俗店が弘道会系の風俗案内ホームページに掲載している場合、「この際、別れましょう」と山健組系も店がホームページから引き上げたりしてもめたりするのではないかとささやかれているようだ。

「それは裏側をつぶさに見れば対立しているように見えますが、企業舎弟どうしは、うまく共存を図るはず。そんなに簡単にもめるようにはできていません」(影野氏)

そんなわけで、僕の友人のヤクザは9月1日から「しばらく電話には出れない」と言いつつ、フェイスブックも閉じた。

彼が電話に出る時が、「任侠界」が落ち着いたときとなるのだろうか。
その日が1日でも早ければと思う。そして、大阪府警の樋口真人本部長も、工藤会の捜査で実績をあげて大阪府警にやってきたキャリア組で、これでもか、と山健組や宅見組に家宅捜査をしているようだが、いまさらヤクザの事務所にヤバいものが隠されているわけがなく、これはパフォーマンスに等しい。これらの警察のわざとらしいふるまいは次回以降に暴きたい。

そして、今、山口組本家にさまざまな組が訪問しに来ているが、これは「ヤクザが顔を売る絶好のチャンス」だということだ。この「友好団体」の訪問の意義も、近く触れたいと思う。

(小林俊之)

◎警察が「ぼったくり」を刑事事件化したことでヤクザのさらなる地下潜行が始まる
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◎塩見孝也『革命バカ一代』で思い出したベテラン警備員『ゲンさん』たちの物語

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[総力特集]安倍晋三の核心!
体調悪化、原発回帰、カルト宗教、対米追従、芸能人脈、癒着企業の深層と真相

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