鹿砦社代表 松岡利康
最近、「しばき隊」と自他称される徒輩の横暴と跳梁が話題になっています。ここで想起されるのは、かつてその一味が犯した「カウンター大学院生リンチ事件」、俗にいう「しばき隊リンチ事件」です。
私たちは、事件後1年余り経ち、被害者の大学院生(当時)М君からの必死の要請で支援と真相究明に関わり始めました。ちょうど10年ほど前の2016年のはじめのことです。事件が起きたのは2014年の師走、大阪屈指の歓楽街・北新地のワインバーでのことでした。実は、この隣のビルに、私の同郷の中年女性が経営していたラウンジがあり、同郷人の集まる場所になっていました。なので、当時の雰囲気、空気がよく想像できます。
私たちの元に被害者に連なる人物が、それ以前に5年ほど隔月でやっていた、いわゆる「西宮ゼミ」に時折参加していたよしみで、「相談したいことがあります」と私の事務所に現われ、事件直後の写真や音声データはじめ資料を持ち、事件のあらましを説明してくれました。事件から1年余り経っていました。M君とわずかな支援者らが、他にもメディアや弁護士らに相談してきたということですが、ことごとく相手にされなかったということでした。ここにもメディア関係者や弁護士らが在日に対する忖度が感じられます。「こんなリンチ事件が起きていたのか」と驚き、それが1年余りも、私が知らないほど隠蔽されていたこと、それに、この事件に李信恵という、いわゆる「反差別」運動で名のある人物が中心的に関わっていたことに仰天しました。ここから、私たちが会社の業績にも影響するほど時間的にも労力的にも深入りしていくわけですが、この主要暴行実行犯、「エル金」こと金(本田)良平とは、このかん係争中で、実に10年ほど、この問題に関わってきたことになります。
何事も10年関わると、思うことも多々あり、この国の反差別運動、社会運動に、このリンチ事件が与えた悪影響を、きちんと教訓化しないと、人生を台無しにされたМ君も浮かばれないと考えて来ました。M君の現在を想うと、やるせない気持ちです。
ということで、ここでは、基本的な資料を挙げ、簡単にコメントを付け、このリンチ事件の実像を伝えたいと思います。
最も重要な資料は、リンチの最中、M君が衣服に付けて隠し録りした音声データ(55分)ですが、これはリンチ関連本第4弾『カウンターと暴力の病理』に付録としてCDを付けていますので、こちらをお聴きください。活字にリライトもしていますが、あまりに膨大にわたりますので、ここでは掲載できません(なんらかの形で公にしたいとは思っています)。
私たちが地を這うような取材と調査で収集した資料、多くの方々から寄せられた資料から、その一部を以下に挙げます。
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【1】金良平とネトウヨ活動家とのやり取り

この事件は、M君が2013年4月に、金良平とネトウヨ団体「愛国矜持会」「中監会」を主宰する竹井信一が名刺交換する場面を目撃し、さらにリンチ事件以前にネトウヨ活動家2名が竹井と通じている者がいると暴露され、このやり取りにあるように昵懇な関係にあり金銭の授受があるのではないかと、リンチに連座した「凡」こと李普鉉に相談したことによります。これ以前にも、他の運動仲間から竹井との付き合いを諫められていたそうで、それを凡が金良平らに伝えたことで、金良平の怒りを買いリンチに繋がっていくのです。人間、真実を衝かれると逆切れすると言いますが、私見は、おそらく金銭の授受があったと推察されても致し方ない、ということです。
【2】リンチ直前の金良平、李信恵ら

えらく楽しそうですね。これ以後に悲劇が起こります。彼らは一夜で5軒の飲食店を回り泥酔して事に及ぶわけですが、いちいちツイートしています。
【3】リンチの最中の李信恵のツイート

所はワインバー、リンチの最中にも、悠長にツイートしています。李信恵の無慈悲な人間性が判るツイートです。いみじくも、彼女が、まともに差別問題や人権など考えていないことを象徴するツイートです。
【4】無防備にリンチ当夜を振り返る李信恵のツイート

5軒も飲み屋を回って一升も呑んで泥酔状態でリンチに及んだことを吐露、呆れます。この事件で被害者M君は人生を台無しにされたのに……。
【5】事件直後のしばき隊(男組)関係者のLINE

事件直後のうろたえた彼らの情況がよく判るLINEです。混乱した中で、このような資料がどんどん外部に漏れています。
【6】事件当日、あらい商店に現われた有田芳生(当時、参議院議員)

リンチが行われたのは2014年12月17日未明ですが、その日のうちに、しばき隊系国会議員・有田芳生が、リンチに至る飲み会の1軒目の大阪・十三(じゅうそう)に在る「あらい商店(現ピンナ食堂)」を訪れ情報収集に努めています。有田のツイートによれば、有田の前にソウル・フラワー・ユニオンの中川敬が訪れています。それから5軒の飲食店を回り、5軒目のワインバーで事件は起きます。
【7】李信恵の「謝罪文」

全7枚ですが、最初のページと最後のページのみを挙げておきます。全文は『暴力・暴言型社会運動の終焉』に掲載されています。周囲(特に「コリアNGセンター」)から叱責されて書いたものでしょうが、少なくともこの事件ではヌエ的ながらも反省の姿勢は窺いしれます。
【8】リンチに連座しM君を一発殴った李普鉉の「謝罪文」

全4枚と長文ですが、いわば“脇役”ですので、最初の1ページだけを掲載するにとどめます。最近、この男の情報が伝わりませんが、おそらく活動をやめたのでしょう。
【9】良心的在日コリアンのツイート

金良平や李信恵らを不良在日コリアンとすれば、遙かに良心的な在日コリアンです。おそらくほとんどの在日コリアンは、黙っていても、この方のような方が多数だと信じますが、このような方の声が活かされなかったことも、本件では重要だったと思います。
(つづく)
