「原発については、最後のタブー以外はかなり報道されるようになってきましたね。原発の作業が、下請けのさらに下請けが入り、下手をすると5次6次7次下請けなんてことがあるのは、30年以上前からのことです」(元原発作業員)
東電が昨年9~10月に福島第一原発の作業員4千人を対象にしたアンケートで、「作業指示している会社と給料を支給している会社は同じか」との質問に47%が「違う」と回答。下請けが連なる多重請負構造の中で偽装請負が横行している実態が判明している。いわゆるダンピングがそこかしこで行われているのだ。
1998年7月、和歌山市園部であった夏祭りのカレーに亜砒酸を混入し、4人を殺害するなどしたとして殺人罪などに問われ、一貫して無実を訴えながら2009年に死刑確定した林眞須美さん(51)の再審請求審で新たに大きな動きがあった。裁判で有罪認定の拠り所になった亜砒酸の鑑定結果について、X線分析の専門家が再分析したところ、「林さん宅で見つかったとされる亜砒酸」と「犯人が犯行に使ったとされる紙コップに付着していた亜砒酸」が異なる物だったと判明した――というのだ。
1986年に福井市で女子中学生が殺害された事件の犯人とされ、懲役7年の判決が確定して服役後に再審請求をした前川彰司さんという男性が6日、一度は開いていた再審の扉を閉ざされた。名古屋高裁がこの日、高裁金沢支部が2011年に出した前川さんの再審開始決定について、検察の異議を認めて取り消した。