堀口については警察を呼ぶことも検討したが、たいした額ではないので「手切れ金と思っとこか」という土方さんの言葉で追求はしない事にした。

堀口の他にも数人、いい加減な仕事をしていた人間は同じようなかたちで退社していった。尚坂は技術者として土方さんに認められて、会社に残った。
「今更社長は変わらないっしょ。俺は前の会社辞めた時に、社長から直接請われて雇われたから辞めにくいんだけどさ。まあ、社長のためというより土方さんに期待するかな」
職場に来る前から社長の友人だった尚坂は、辞め辛かったのだろう。今では私より不満を漏らしているが。

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市民団体に批判されてる? なんだなんだ、と見に行ってしまったマヌケの一人が私である。
六本木ヒルズの森美術館でやっている、会田誠展「天才でごめんなさい」だ。
展覧会自体はおもしろかった。会場に入ってすぐのところに、無数のデリヘルのチラシを貼り合わせた巨大な作品があった。エロライターだった頃に、同様のチラシを私もやはり無数に所蔵していたが、このような作品に仕立てるということは、考えつきもしなかった。ライターだから、どうやってもこういう作品にはできないが、確かに天才だよな、と思った。

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「おおらかな人柄とダイナミックな演技で、多くの人たちに愛された歌舞伎俳優でしたね。息子の海老蔵のことを最後まで気にしていました」(歌舞伎関係者)
江戸歌舞伎を代表する名門、市川團十郎家当主で、人気を博した歌舞伎俳優、十二代目市川團十郎が2月3日、肺炎のため死去した。
市川團十郎は昨年12月、京都・南座での「吉例顔見世興行」出演中、風邪による体調不良で休演。「肺炎の兆候がみられる」との診断を発表して療養に専念し、4月の歌舞伎座開場公演に備えていた。平成16年には急性前骨髄球性白血病が判明し、一時復帰するも17年に再発。20年には妹の市川紅梅さんから骨髄移植を受けるなどして克服し、舞台に立ち続けていた。

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「柔道のイメージがひじょうに悪くなる。内柴も園田監督もこれからの人生をまっとうに生きてほしいね」(都内柔道家)
全日本柔道連盟の上村春樹会長は2月1日、有罪判決を受けた内柴正人被告を、除名処分に相当する会員登録の永久停止処分とする意向を示した。近く懲罰委員会を開いて検討し、臨時理事会で正式決定するという。全柔連は、12年1月に会員登録停止処分としていたが、判決を受け、全柔連の競技者規定の最も重い処分に切り替えるとした。
「柔道教室には、ただでさえ生徒が集まらない。この事件でも3人の生徒が去っていった。『柔道』のイメージがこれほど損なわれたことはいまだかつてない。本当に頭にくるね」(都内の柔道教室講師)

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「まいったな。雑誌を置くスペースが削られないだろうか。これ以上、棚が縮小しては置く雑誌の数が減り、困ったことになる」(出版社社員)
セブン-イレブン・ジャパンは店内FF(ファストフード)コーヒー「セブンカフェ」の全国展開へ本格的に乗り出すと発表した。8月末までに全国約1万5000店に導入する計画で、1日1店当たり60杯、全店で年間約3億3000万杯を目指す。北海道など先行地域では女性が増えて客数が伸びたほか、力を入れるスイーツなどと併売効果が高いなど成果が出ているという。コーヒー豆にはアラビカ種を100%使用し、1杯ごとにペーパードリップで提供できる専用のコーヒーマシンを開発、高い品質のコーヒーを1杯100円で提供するという。

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ミャンマー(ビルマ)は、7つの政府管区と7つの少数民族州で形成されている。少数民族州の1つ、カチン州で、昨年12月よりミャンマー政府軍による空爆攻撃が行われている。
多民族国家のミャンマーでは、多数派のビルマ族と、ほか少数民族との対立・軍事衝突が絶えないでいる。カチン州における、ミャンマー政府軍とカチン族の人々による武力衝突は、1961年から始まっている。1994年にミャンマー政府軍とカチン独立軍(KIA)の間で停戦協定が結ばれたものの、2011年に協定は破たん。紛争再開によって多数の難民が発生した。
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誉田哲也の小説を、竹内結子主演で映画化した『ストロベリー・ナイト~インビジブル・レイン』を見た。2010年に放送されたスペシャルドラマから始まり、2012年の連続ドラマをへて、今回ついに映画化されたものだ。原作では、警察の腐敗ぶりや官僚の傲慢さが、これでもかと描かれている。

今作では、連続殺人事件の捜査にあたる女刑事・姫川玲子(竹内結子)と、菊田(西島秀俊)ら部下4人からなる“姫川班”の活躍が描かれる一方で、玲子が落ちてはならない男、牧田(大沢たかお)と恋に落ちるなど、ドラマからのファンの興味をかきたてるエピソードが盛り込まれている。メガホンをとったのは、ドラマから演出を務めてきた佐藤祐市監督。なんとこの映画は、ほぼすべてのシーンが雨である。

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翌日、社長は「やっぱり倍は厳しい」と言い出して、私の提示した最低額を下回る、20万を翌月からの給料に決定した。馬鹿正直に意見をした自分と、最終決定を社長に委ねたのを後悔した。それ以上に、社長が私の仕事を全く評価していない事に失望した。思えば私は、一度も社長に認められたり評価された記憶が無い。会社をバックレた小部に対しては、
「あの人は、本当にすごい人だったんです。最初は月60万で雇うって話してたんですよ」
なんて、逃げられた後も言っている。思えば元レッドリーフ社員という肩書きも怪しいものだ。堀口も高学歴というだけで、社長の評価が高く給料もいい。確かにいい大学は出ているが、現実として仕事の出来には反映されていない。今となっては、社長に評価されなかった事を、私は自己評価したい気持ちだ。

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