『島唄よ、風になれ! 「琉球の風」と東濱弘憲』【ブックレビュー】

来る、9月29日、『琉球の風2013 ~島から島へ~』フェスティバルが熊本で開かれる。
THE BOOM、新良幸人withサンデー、 大島保克 、下地勇 、かりゆし58、夏川りみ 、金城安紀、 知名定人 、よなは徹、村吉茜、関島秀樹、琉球國祭り太鼓九州各支部が出演する。
沖縄音楽好きなら、えっ、こんな粒ぞろいのアーチストが一堂に会するの!? と驚き、胸の鼓動が高くなるに違いない。そう感じたら、今から熊本を目指そう。

そして、なぜ熊本で? という疑問が湧くだろう。
それを解き明かすのが、発売されたばかりの『島唄よ、風になれ! 「琉球の風」と東濱弘憲』(鹿砦社)だ。
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電子書籍による個人出版はどうなんだ!? 企業と揉めたライター奮戦記 17

しかし、契約書を交わしているのだから契約期間の3年間は付き合いをしなければいけない。揉めるのも面倒だと思い、10作についてはそのまま販売してもらうことにした。その後も無料キャンペーンを行うというメールが榛野氏から来るので、それに対しての返事をする。そのメールにはHP、ブログでの告知をお願いします。と書いてあるので、告知だけは行うことにした。Facebookで繋がっているというのは面倒なもので告知を行っているか、いないかがすぐにわかる。榛野氏はシェアもしてくるのでチェックしているのは明白だ。発売された時には新刊出ました。というような告知を私が行っていたので、無料キャンペーンの際に告知を行わないわけにはいかなかった。

その頃、告知を行っていたこともあり昔から仲良くしている小説仲間の友人からskypeにて連絡が来た。kindleで発売されている小説を読んでの感想を言いたく連絡してきたそうだ。その友人は発売されている全ての小説を読んだという、大変有難く思った。どういう経緯で発売されたものだとしても、お金を出し読んでもらえるというのは大変嬉しいものである。
その友人は話すうちにどういう経緯で発売されたかを聞いてきた。そこで、これまでにあったことの全てを話した。しかし、友人はどんなに面倒な会社でも小説が電子書籍として発売されるのは羨ましいというのだ。友人は会話中にHPにて豊穣出版がどういう会社かを確認している。そこで友人は作家募集中のページを見つけ、会社を紹介してほしいという話をしてきた。
友人も苦労するような気はしたので、kindleは自分でも販売できるということを伝えた。しかし、友人はパソコンが全く使いこなせないのでお願いしたいという。無料で発売できるものにあれだけのお金を取られるということは全く持って良い条件ではないということも伝えた。はっきりとオススメしないとも言ったのだが、友人は引き下がらず。それでも多くの人に読んでもらえる機会があるのならやってみたいと言った。
友人は下積み時代も長い、真剣に小説家を目指している、書いている本数、賞に応募している本数も圧倒的に多い。苦労も努力もしている。お金や契約内容の問題ではないのだろうと思い、榛野氏に紹介することを約束した。

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ホストとキャバ嬢のトークの差

知り合いの女性が最近、ホストクラブにはまっている。
しばらく前まで、ホストクラブは初回の料金が3000円というところが多かったが、今は500円というところが増えているようだ。そこで楽しさを覚えさせて、2回目からの来店は通常の料金となるのだ。長引く不況での生き残り競争で、初回料金は価格破壊しているというわけだ。
ホストたちは、女性の喜ばせ方を知っている、と彼女は嬉々として語る。
確かにそうだろうな、と私も思う。

友人にナンパ塾の校長がいる。ナンパの仕方を教える学校を経営し、自ら教えているのだ。
彼はとにかく褒めるのがうまい。カラオケの受付の女性にまで、「そのネイル、きれいだね。自分でやったの?」などと話しかけている。その女性を褒めてもなんの得にもならないはずだが、そうやって日頃から褒める鍛錬をしているのだ。
日本人はなぜか、褒めるのは簡単、批判するほうが難しい、と考えている人が多い。
しかし、実際には褒めるのは難しい。
熱海で、芸者をしているライターに会った時のことだった。見るからに地味な浴衣を身につけていたが、それはこちらが素人目だからだろうと思った。
「浴衣、渋くていいですね」と褒めると、「えっ、これがですか!?」と仰天されてしまった。

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あのマツダ工場暴走殺傷事件の犯人は今……

「50円のハガキに、ワシの主張をブチまけた。インパクトのある上告趣意書を作成して、最高裁に送りつけてやった(笑)。上告棄却するのが自分達の仕事だと勘違いしている腐った判事どもに、貴重な切手や便せんや封筒を使うのはもったいないでえ――!! ハハハハハハハ――――――!!」

最近、死刑や無期懲役の判決を受けるような重大事件を起こした犯人たちに色々話を聞いてみたくなり、全国あちらこちらの拘置所や刑務所に手紙を書いたり、面会に訪ねたりしている。これは、そうやって知り合った1人であるマツダ工場暴走殺傷事件の犯人、引寺利明氏(45)が世間の人たちに伝えて欲しいと筆者に託したメッセージだ。

引寺氏は2010年6月、期間工として勤めたことがある広島市南区のマツダ本社工場に自動車で突入して場内を暴走し、社員12人をはね、うち1人を死亡させた。逃走後、すぐに自ら110番通報して犯人だと名乗り出て、逮捕されたが、犯行に至った経緯について、「マツダで働いていたころに他の社員らにロッカーを荒らされ、自宅に侵入される集スト(集団ストーカー)に遭った」などと主張。精神鑑定を経て起訴され、第一審の裁判員裁判では責任能力の有無が争点になったが、妄想性障害と認定されながら責任能力を認められて無期懲役判決をうけた。そして控訴審でもこの判決が是認され、現在は最高裁に上告中である。

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フジテレビの凋落はどこから始まったのか

フジテレビの視聴率がふるわず、4位に落ち込んでいる。「振り向けばテレビ東京」状態になった原因について、さまざまな報道や検証がなされている。加藤浩次がAKB48の渡辺麻友の頭を蹴ったとか、日本テレビの『24時間テレビ愛は地球を救う』と同じタイミングで、24時間テレビをパクったような節操のなさも指摘されている。
「芸能事務所と癒着しすぎで、キャスティングありきの番組作りが問題」「いや、幹部連中がバブル時代の夢よもう一度、という感じでかつての金銭感覚から脱却できない」とさまざまな見方がある。

このところ、視聴率が好調なテレビ朝日は、ひとまず新企画は深夜番組でトライしてみて、好評ならば、ゴールデンタイムにもっていくというアプローチをしている。結果として制作プロダクションや作家が「フジテレビに企画をもっていくと却下されるが、テレビ朝日はすぐに採用してくれる」とおもしろい企画が集中するようになった。たとえば『いきなり! 黄金伝説』は2001年からスタートしたが、これも、ココリコが深夜番組で成功させてのゴールデン昇格である。

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日教組は、反日の元凶か?

日教組(日本教職員組合)が、反日の元凶であると、いまだに思っている人々が多い。
大阪で再び、君が代斉唱“口元チェック”問題が持ち上がっている。
それを、この切り口から考えてみよう。

昨年の3月、大阪府立和泉高校の卒業式では、教職員が君が代を歌っているかどうか、口元をチェックしていたことが議論の的となった。
その指示を出した中原徹校長は今、大阪府の教育長となっており、「教職員の起立と斉唱をそれぞれ現認する。目視で教頭や事務長が行う」として、口元チェックを行うように、府立高校138校、支援学校全31校に9月4日付で通知した、というのが9月19日の毎日新聞の報道だ。松井一郎知事も「しっかりやってもらいたい」と評価した、という続報も夕刊に載った。

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「冤罪」と評判の広島地方局元アナウンサー窃盗事件

世間では今、有名司会者みのもんた氏(69)の次男で、御法川雄斗氏(31)という日本テレビ社員の男性が窃盗未遂の容疑で逮捕され話題になっている。これと似た事件として、広島で昨年、地元放送局の元アナウンサーの男性が窃盗の容疑で逮捕、起訴された事件があったのだが、ご存知の方はどれほどおられるだろうか。

男性は、煙石博氏(66)。TBS系列の中国放送でアナウンサーとして長く活躍した人で、地元では顔も名前もよく知られた人だ。それが昨年10月、広島市南区の広島銀行大河支店で、女性客が記帳台に置き忘れた封筒に入った6万6600円の現金を盗んだとして窃盗の容疑で逮捕、起訴された。その後、続報は地元マスコミの報道でもほとんど見かけないが、現在は広島地裁で公判中で、実は地元の傍聴マニアたちが「冤罪」だと噂する事件の1つとなっている。

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妄言を繰り返す曽野綾子を起用せざるをえない女性右派論客の後継者難

自称作家の売文屋・曽野綾子が『週刊現代』8月31日号に寄稿した「何でも会社のせいにする甘ったれた女子社員たちへ」の内容が、大きな話題となっている。産休制度は会社に迷惑千万な制度であるとし、働きながら子育てする女性を切り捨てており、これにネット上で反論が続々と寄せられた。

もともと曽野綾子は、図々しいほど自分には甘く、冷酷なほど他人には厳しいことで知られる。あの悪名高い雑誌『WILL』では、被災者は瓦礫で飯を炊けと放言したが、チェルノブイリ原発事故のときも、事故の死者より妊娠中絶のほうが多いから原発は止めないで中絶を禁止しろ、とカトリック教会も大迷惑する発言をしていた。こんなことを出演させて言わせていたのはNHKである。

自称カトリックの曽野綾子は中絶反対を産経新聞の『正論』にも書いたが、これでよく問題になっているのが強姦の被害者の場合であり、よく欧米では議論となり、信者は悩む。ところが曽野綾子の旦那の売れない小説家・三浦朱門は、文化庁長官として民間から入閣した当時、「強姦できる体力がない男は駄目だ」と雑誌に書いて問題になったものだ。

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電子書籍による個人出版はどうなんだ!? 企業と揉めたライター奮戦記 16

kindleでは3ヶ月間kindle専属で発売するという契約を行えば、専属販売期間中に5日間無料で書籍を販売できるキャンペーンを行える。この無料キャンペーンというのはなかなか無名の作家にとっては良いものだ。無料キャンペーン中の作品にも販売数などを含めたランキングが出るのだが、当時はkindleで出版している人が少なかったためいくつかあるkindleのレビューサイトなどで取り上げてもらえれば、すぐにランキング上位に入れた。もちろん出版している冊数が少ないので取り上げてもらうのも難しくはない。

ランキング上位に入れば、有料のkindle本と肩を並べることができる。AmazonのHP上で芥川賞受賞作、直木賞受賞作の隣に並ぶこともある。そうなると人の目にも触れやすく名前も憶えてもらいやすい。上位になると目立つためこれまで取り上げてもらったサイト以外のサイトで取り上げてもらえるという連鎖反応のようなものもあった。私は榛野氏に言われた日程通り5日間無料のキャンペーンを行うことにした。

そうすると、やはり連鎖反応のようなものが起こり次々と作品がランキング上位に入っていく。無料とはいえ、数多くダウンロードしてもらえたと思う。可愛らしい表紙というのも無料ダウンロードしてもらったきっかけかもしれない。現在もエロ系、萌え系の表紙が上位に入りやすかったりする。私の表紙も可愛らしさにプラスしてエロ系、萌え系の表紙が多かったのでそれも上位になった理由ではないかと考えている。

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女優だよりのAV時代に、一石を投じる演出勝負

芸能人がAVに転身するのが、まるで珍しくなくなった、昨今。
元芸能人でなくとも、AVギャルの質は上がっている。昔から美少女AV嬢はいたが、まともにセックスしていればまだいいほうで、疑似セックスであることも多かった。
ところが今は、かなりきれいなAV嬢でも、多人数プレイや野外ファックなど、過激な撮影にも応えなければ、やっていけない時代になった。

もはやAVは、女優だよりになってしまった感がある。
そんななかで、演出にこだわっているのが、『脅迫スイートルーム』(ドリーチケット)だ。受付嬢や女医、CA、教師などが、負い目を背負って軟禁されて、体で借りを返すという設定だ。

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