社長が夜逃げ! あるIT企業社員の手記 (17)

次の月曜日。

先のことを考えては憂鬱になり家を出るのも億劫だったが、落ち込んでばかりはいられない。気分一新、今日から気合を入れていこう、と自分に鞭打って出社する。
「おはようございます」
社内は騒然としている。電話がジャンジャンと鳴り響く。
「お世話になっております。株式会社△△ですが、お宅のシステムに昨日から繋がらないんですけれども」
月曜の朝からサーバートラブルか。やれやれだなあ。回線の不調等でサーバーが止まってしまうことは稀にある。
「申し訳ありません。すぐ調査しますので、また折り返します」
と電話している間にまた別の電話が鳴る。みると何人もずっと電話の対応ばかりしている。どうなってるんだと思っているところに、尚坂が声をかけてくる。
「サーバーがね、殆どなくなってんのよ」
なくなってる、とはなんだ。

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坂口良子さんが逝く

「前略おふくろ様」「池中玄太80キロ」などに出演し、愛くるしい顔立ちと明るいキャラクターで人気を博した女優、坂口良子さんが死去した。
57歳だった。昨年8月に10年以上事実婚状態だったプロゴルファー、尾崎健夫(59)と再婚したばかりで、3月12日発売の女性週刊誌で消化器系の疾患による重病説が報じられた際、本人がブログで病状を説明していた。坂口良子といえば「池中玄太80キロ」だろう。ヘビースモーカーでやり手のキャリアウーマンを演じた。なにかというと池中玄太(西田敏行)を励ます役まわりだった。
個人的には、やはり「前略おふくろ様」もいいが「池中玄太80キロ」には、「泣く」「笑う」が交互にやってきて、なかなかに今のジェットコースタードラマの典型があったるような気がする。
なにもかも包んでしまうような包容力と、愛くるしい笑顔がチャーミングだった坂口さん。

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映画『異国に生きる』に見る、在日ミャンマー難民の生き様

高田馬場に「ルビー」というビルマ(ミャンマー)料理店があり、たまに食べに行くのだが、店の主人夫婦を追ったドキュメンタリー映画が公開されるというので、見に行った。
土井敏邦監督『異国に生きる』である。
店の主人、チョウチョウソーさんが、民主化活動家のリーダーであることは聞いていたが、詳しいことは映画を見て知った。

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鑑定捏造容疑で起訴された「科捜研の男」とカレー事件の関わり

昨年8月、鑑定結果を繰り返し捏造していた疑惑が発覚し、12月に証拠隠滅、有印公文書偽造・同行使の疑いで書類送検されると共に依願退職していた和歌山県警科学捜査研究所(科捜研)の元研究員(50)がこの3月28日、ついに在宅起訴されたという。起訴をうけ、新聞各社もこの元研究員の実名をようやく報じるに至ったが、この機会に何はさておき触れておかねばならないのが、この「能阿弥昌昭」元研究員と和歌山カレー事件の関わりだろう。

1998年7月、夏祭りのカレーに何者が猛毒のヒ素を混入し、60人以上が死傷した和歌山カレー事件。殺人罪などに問われ、一貫して無実を訴えながら2009年に死刑判決が確定した林眞須美さんは現在再審請求中だが、林さんの周辺から見つかったとされる重要物証のヒ素については、かねてより捏造疑惑が囁かれてきた。そんな背景もあり、能阿弥元研究員の鑑定捏造疑惑については、発覚当初からカレー事件の証拠捏造疑惑と関連づけて語られることが多かった(当欄の2012年9月2日付けエントリを参照http://www.rokusaisha.com/blog.php?p=1461)。そして実際、能阿弥元研究員はカレー事件の鑑定にも関わっており、鑑定資料となったヒ素に接触する機会がけっこうあったのだ。

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解雇はしやすく、正社員になりやすい、は正しいか

政府は、リストラで工場が閉鎖された場合などを想定して、解雇ルールを明確化する方針を固めた。6月にまとめる成長戦略の柱にするという。
今よりも解雇をしやすく、正社員としての雇用をしやすくし、「産業の新陳代謝」を進める考えだ。

さっそく連合(日本労働組合総連合会)は、春闘の政策制度要求実現中央集会で、これに反対する緊急アピールを採択した。
連合の組合員は、大企業の正社員や官公庁の正規職員。そこにしがみついてさえいれば一生安泰という人々だから、反対するのは当然だろう。

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ミャンマーの『民主化』は本当か!? ヤンゴンで生活してみた 17

ミャンマー(ビルマ)最大都市のヤンゴンに住むミャンマー人の義父が来日したとき、日本とミャンマーの違いをまざまざと実感した。
義父はエレベータの乗り方を知らなかった。エレベータボタンの意味が分からず、ただボタンを凝視する。行きたい階数のボタンを押すよう、彼の息子である夫が何度も教え、エレベータの乗り方を覚えた。私はこれを見て、ミャンマーのヤンゴンですら、エレベータのある高層ビルがほとんどないことを知った。

義父はよく日本で道に迷った。英国の旧植民地で英語に強いと言われるミャンマー人でも、ミャンマー国内に長くいると英語を使う機会がほとんどなく、英語を忘れている。彼は日本の路上で見知らぬ人に道を尋ねる際も、ビルマ語を使った。
私は義父に、私の電話番号を書いたメモを持ってもらった。彼が滞在するウィークリーマンションから私の家は徒歩10分の距離だが、義父は来るのに1時間かかる。案の定、客待ちをしているタクシーの運転手が、義父のメモを見て私に電話をしてきた。
「よく分からない言葉を話しているんですけど、あなたに電話するように言っているみたいなんで」
タクシー運転手はそう言って、私が義父を迎えにいくまで、隣町のコンビニの前で彼を見てくれた。

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『「改定」暴対法 変貌するヤクザと警察』【ブックレビュー】

昨年施行された改定暴対法について、ジャーナリストの田原総一朗氏、元刑事の飛松五男氏、弁護士の岡田基志氏、そして「特定危険指定暴力団」に指定された当事者である工藤會幹部が、それぞれの立場から語る。
その画期的な試みが、田口宏睦著『「改定」暴対法 変貌するヤクザと警察』(鹿砦社)である。
暴力団を取り締まるのだから、いいだろう。ということで、暴対法に対しての世間の関心は薄い。

だが、実際には、暴対法は市民をも取り締まる。
その最大にして象徴的な被害者が、島田紳助であると、田原総一朗氏は喝破している。
詳しくは同書を参照してほしいが、暴力団とつきあってはならない、という理屈で、島田紳助は芸能界引退に追い込まれた。

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社長が夜逃げ! あるIT企業社員の手記 (16)

明けて9月。夏休み明けの学生が、久しぶりの友人達とはしゃぎながら通学するのを横目に、イーダ社員は憂鬱な面持ちで出社する。

セントラル社の社員は、社長の請け負った開発の殆どを譲渡されていたが、まだイーダ社内に出向している。急ぎ開発を終わらせないといけないため、PC等開発環境を移転させる時間がないのだ。イーダ社員の方が把握している部分もあり、協調体制でやっている。以前より円満な関係になっているとも言える。社長を除いては。

社長だけは肩身狭そうに出社している。昼頃不意に社長から一通のメールが来た。社内にいるんだから直接話せばいいのに。誰にも聞かれたくないのだろうか。
「以前SNSに出した、モバイルゲームを他社に売り込めそうなので、そこの会社の人とアポイント取り付けました。戸次さんも出席してください」
唐突な内容で、理解するのに時間がかかった。この会社を傾けるきっかけともなったモバイルゲーム(手記1及び手記2を参照)を、再度別会社のSNSに展開するというのだ。

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オセロ・中島にAV出演のオファーか

オセロ・中島の復帰のメドがまったく立たないという。騒動の発端となった“自称・霊能師”の女性の影響を抜け出せていない状況のようだ。
復帰のうわさが出ては、立ち消えている中島。
「カラオケやショッピングで憂さ晴らしをしている。オファーはいくつかあるが、まだ療養中で、仕事ができる状態ではありませんね」(事情通)
「相棒の松嶋と一緒に復帰する計画もありましたが、中島が『絶対に嫌だ』と突っぱねたようです。どうも松嶋の結婚以来、関係がギクシャクしており、修復はできていません」(同)
中島は「(霊能師を)歌手デビューさせたい」「悪いのは私で、彼女は悪くない。彼女を救うためならテレビに出る」などと話しているようだ。

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今、儲かっているのはリストラ代行会社

「リストラしたい人をいったん、契約している人材会社に預けてきつい営業代行会社などに飛ばす。ノルマがきつくで辞めていくわけです」(人材派遣会社社員)
世間では、リストラを代行する会社があり、けっこうな儲けをはじき出している。
「年棒で1000万円の人に辞めてもらえれば、その1割は収入になります。けっこうな儲けとなります。リストラ代行業はもうウハウハです」(事情通)

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