医療裁判で露骨に医者の側に立ってきた「ヒラメ判事」貝阿彌誠が栄転

東京地裁の医療集中部で部総括判事を勤めた貝阿彌誠裁判官が栄転したことを、あるサイトの裁判傍聴記が、次のように皮肉を述べていた。
【おめでとうございます。で、平成23年1月29日の中日新聞記事「適正で迅速な裁判環境づくり進める 長野地裁・家裁の貝阿弥所長会見」に記載されていたインタビューからなんですが、「患者が高水準の医療を期待する一方、医師はわれわれが思う以上に一生懸命で、両者の調整が悩ましかった」・・・私も、「医療裁判、医療訴訟」のコーナーを書くに当たっては、国民や当事者が高水準の司法を期待する一方、裁判官はわれわれが思う以上に一生懸命で、どのように気を使いながら書いたものか、悩ましく思っています。】

日本において裁判は大変なものである。訴える決断をするのは余程のことである。しかし医療裁判を担当する部署の責任者であったこの判事に言わせると、訴える側にケチをつけるべきものなのだ。医者は一生懸命にやっているのに、患者が高度な医療を求めすぎる、ということになるのだ。

それなら同様に、裁判官も想像以上に一生懸命やっているが、それ以上に国民や当事者は高度な司法を期待する、ということなのだろう。しかし裁判官が一生懸命なのは利権とか出世とかであり、そして目出度くご栄転というわけだ。

続きを読む 医療裁判で露骨に医者の側に立ってきた「ヒラメ判事」貝阿彌誠が栄転

冤罪疑惑のある桶川ストーカー事件の取材を千葉刑務所が妨害

悲惨なストーカー殺人事件が起こるたび、マスコミが必ず引き合いに出すのが、1999年に埼玉県で女子大生が刺殺された桶川ストーカー殺人事件だ。先日、三鷹市で女子高生が元交際相手のストーカー男に殺害される事件が起きた際、ストーカー規制法ができるキッカケにもなったこの事件を思い出した人は多いだろう。

この事件で被害女性にふられた弟のため、殺害を命じた「首謀者」とされ、無期懲役判決が確定した小松武史氏(47)にも「冤罪疑惑」があることは今年5月に当欄(http://www.rokusaisha.com/blog.php?p=2572)で紹介したが、実はその後、この事件をめぐって非常に理不尽なことがあった。小松氏の服役先の千葉刑務所が何ら理由を示すことなく、今年の夏ごろから筆者と小松氏の手紙のやりとりを全面的に禁じるという取材妨害を敢行してきたのである。

筆者は、昨年の春ごろからこの事件を再検証する取材を重ねてきたが、現在まで小松氏との面会は千葉刑務所側に一切認められていない。そのため、手紙のやりとりは、小松氏本人から事情を聴くための唯一の手段だった。冤罪事件の取材では、本人取材は非常に重要なことなのに、手紙のやりとりを禁じられ、その機会が完全に奪われてしまったのである。

続きを読む 冤罪疑惑のある桶川ストーカー事件の取材を千葉刑務所が妨害

プロ野球・負け越したチームがCSに出る不可思議

負け越したのに、シーズン3位に食い込んだ広島がCSで2位阪神を撃破して、巨人と日本シリーズ出場をかけて戦った。
「そもそも、145試合という長いシーズンのほかに、山場を2つ作って観客を呼びたいという運営側の意図が見え見えのクライマックスシリーズ。野村克也や落合GMも大反対している。早く、こんな意味がないシリーズはやめてほしいね」(スポーツ新聞記者)

パリーグでも、3位のロッテが2位の西武を撃破、楽天と日本シリーズを争っている。
「もし仮に、3位どうしで、日本シリーズを戦うということになれば、145試合はなんのためにあったのかという話になる。短期決戦を睨んで、選手が全力がプレーするのは130試合までで、あとは調整に、という流れになるかもしれない」(同)

続きを読む プロ野球・負け越したチームがCSに出る不可思議

電子書籍による個人出版はどうなんだ!? 企業と揉めたライター奮戦記 21

ランチの後すぐにLineにて連絡が来た。細目に連絡を取りたいからLineのアカウントを教えて欲しいと言われたので教えていたのだ。断る理由も無いし、特に気にせず教えていたのだが、こんなにすぐに来るとは思って居なかった。ここからはLineが彼との連絡の主流となる。
『今日はありがとうございます。今週中には企画書を送ります』という内容である。若いのでSNSを使ってのやり取りは自然なのかと思ったが、半ば大丈夫だろうかという思いが強かった。しかし、私もアカウントを教えているので彼にとってはなんの違和感もない行動なのだろう。すぐに連絡をしてくる辺り、細目に連絡をしたいという辺りはやる気はあるのだろうが……大きな企業とはいえ、新入社員はこんなものなのか。実際、23歳と言えばフリーのライターとして仕事をしている人も居る。そういう人たちは、大概礼儀が正しい。そうで無ければフリーとしては働けないと思う。そう言えば、身分を明かすためFacebookを利用していたな。やはり、先にメールを送るのが常識なのではと思えてきた。まあ、他の上司も一緒に仕事をすることになりそうだし、悪い人間では無さそうだが……榛野氏のようにある程度の年齢になり、社長という立場になってもメールはいい加減で金儲けのことしか頭にない人間も居る。それよりひどいということはないだろうと考えていた。それに「友達感覚で仕事をするな」と言われたということは、上司は彼のこういった部分もわかっているのであろうから、もう少し話が大きくなれば岡田くんと私のやりとりでは無く上司の方とのやりとりになるだろう……。

続きを読む 電子書籍による個人出版はどうなんだ!? 企業と揉めたライター奮戦記 21

経済力だけではない、結婚しない理由

30歳も半ばになると、案の定周囲からやたら結婚結婚とせかされるようになった。今年弟が亡くなったこともあって、母親からはたまにくるメールに必ず結婚の催促が書き添えられる。私より年長者で既婚の「人生の先輩」達は事ある毎に結婚の大切さを説いてくる。同年代の知人は、結婚すると急に結婚することのメリットを語るようになる。まるで結婚教という宗教に勧誘されているかのようだ。

若い頃は私も夢見たこともある。一人暮らししていると突然ウェディングドレスの女性が飛び込んできて「匿ってください」などと言われ、いつの間にか同居するようになり…… なんて展開があるんじゃないかとも思ったが、残念ながら今のところそんな女性は訪ねてこない。ドラマのように結婚した時点でエンディングなら幸せかもしれないが、結婚を勧めてくる人の大半は伴侶の文句ばかり言っている。結婚させたいのか、させたくないのか。

続きを読む 経済力だけではない、結婚しない理由

中国の民主活動家が尖閣諸島に上陸するわけ

昨年八月、尖閣諸島の中国領有を主張して、同島に上陸した「保釣(釣魚島防衛)行動委員会」(羅就主席)は、今年「十一月初旬にも中国本土や台湾の活動家らと連携し、抗議船で釣魚島(尖閣諸島の中国名)に上陸を強行する」と述べた。
これは十月十五日に同委が管理する小型船の安全検査をパスさせたことを受けての発言である。
実際に彼らは、香港当局から船の漁業以外の使用や香港水域外への航行は認めないとの通告を受けており、事実上、抗議船としての出航を禁じられている。

元々同組織は、中国共産党に反対する民主化活動家らによって組織されている。
同組織が昨年、尖閣諸島に上陸した際、中華人民共和国の国旗、「五星紅旗」と中華民国の国旗「晴天白日満地紅旗」を掲げていた。
これは中華民国政府を認めない中共政府にとって最大の皮肉であった。
昨年、尖閣諸島に上陸した一人である古思堯は、二〇一一年九月のチベット解放運動で、中共の国旗を燃やしている。
彼は一九八九年の天安門事件をきっかけに反中国共産党運動に身を投じ、香港を拠点に様々な抗議運動をしている人物で、香港における反共活動で、数度の逮捕歴もある。

続きを読む 中国の民主活動家が尖閣諸島に上陸するわけ

テレビだろうが新聞だろうがネットだろうが、わからないものはわからない

滅多にテレビを観なくなった私だが、観なくてもテレビの情報はいくらでも入ってくる。半沢直樹が人気を博しただの、一方でショムニはコケてしまっただのという話は、ドラマを一話たりと観ていなくても知っている。どちらも会社が舞台になっているが、私の勤める会社で話題に出たことは一度もない。

先日半年ぶりぐらいにテレビを付けてみた。KAT-TUNの田中聖が脱退して、やくみつるが「『タトゥーン』として再デビューしてもらいたい」と発言したことでファンから猛バッシングを受けた、なんてことを流していた。チャンネルを変えると、今度はTPP問題だ。日本政府は「聖域」として守ると言っていた農作物の関税を、一部撤廃する方向だという。農家にとっての被害は最小限に留めるとのことだが、撤廃される作物を専門に生産している農家は食っていけるかどうかの瀬戸際に立たされてしまうだろう。さらにチャンネルを変えると、女子高生ストーカー殺人のニュースをやっていた。ちょうどニュースとワイドショーの時間だったのだ。

続きを読む テレビだろうが新聞だろうがネットだろうが、わからないものはわからない

広島女児カバン連れ去り事件公判で明かされた被告人の複雑な事情

昨年9月に広島市で小6の女児がカバンに入れられ、連れ去られた事件で、わいせつ目的略取や監禁などの罪に問われた被告人、小玉智裕氏(21)の裁判が佳境を迎えている。10月7日の公判では、情状証人として出廷した小玉氏の母親が「被害者の方にはまだ謝罪を受け入れてもらえていませんが、受け入れてもらえたら、誠意をもって謝罪したいです」「今後は私たちがしっかり息子を監督していきます」と涙ながらに証言。これまで公判中はずっと無表情で、何を考えているのかさっぱり読み取れなかった小玉氏も母親の涙に心を動かされたのか、「(被害者の)心の傷は一生残ると思う。ぼくも一生かけて償っていきたい」と泣きながら反省の言葉を並べたのだった。

そんな重たい雰囲気の公判では、母親の証言により、事件に至るまでに小玉氏が抱えていた複雑な事情が明らかにされた。

続きを読む 広島女児カバン連れ去り事件公判で明かされた被告人の複雑な事情

「出かけないでください」と生活に干渉する、アンケート調査の精度はどうなのか?

新聞やテレビで用いられるアンケート結果には、実際の世論を反映しているのか? と疑問が持たれることも多い。
先日、日本リサーチセンターの調査員が、「ご協力のお願い」を投函していった。
それを見ると、日本リサーチセンターは、2012年7月には「五輪の東京招致について」というアンケートを行い、「賛成56.8%」という結果が、日本経済新聞、毎日新聞、読売新聞に掲載されたとのことだ。これまでに、「中国に対する意識調査」「政策の認知と広報に関する調査レポート」「数字は語る 子ども手当の使い道について」などの調査を行っている。

今回の調査内容は、「自動車についてのアンケート」だという。
「ご協力のお願い」が投函されていたのは土曜日だが、「明日、伺います」と調査員のメッセージが記されている。
かつては夜型の生活をしていた私だが、昼型の生活に変えた。
だが、土曜日だけは夜更かしし、日曜は朝寝をしている。それくらいは、庶民に許されたデフレ時代の贅沢だろう。朝寝にはお金はかからない。

続きを読む 「出かけないでください」と生活に干渉する、アンケート調査の精度はどうなのか?

JR北海道に見る、革マル派とJR総連の来し方

「安全管理体制が機能していないことが明らかになった」
太田昭宏国交相は10月15日の閣議後会見で、9日から12日までの4日間、JR北海道に対して行った特別保安監査の結果について、そう述べた。
事故や不祥事、レール異常の放置など、トラブルが続発している、JR北海道。
原因の一つに現場のコミュニケーション不足が指摘されているが、その背景に労働組合どうしの確執がある。

JR北海道には、80%強が加盟するJR総連系のJR北海道労組(約5600人)、約8%のJR連合系のJR北労組(約550人)、約2%の国労北海道本部(約130人)と、3つの主要労組がある。
最大勢力のJR北海道労組は、2008年11月から導入されたアルコール検知器に対して、「前日に飲んでいなければやらなくていい」などと言って、組合幹部が率先して拒否し続けてきた事実がある。
組合幹部は組合員に対して、他労組と飲みに行くことや、結婚式に呼ぶことを禁じるだけでなく、他労組の組合員との会話を禁じて、業務伝達も困難になることも多かった。

続きを読む JR北海道に見る、革マル派とJR総連の来し方