◆疑惑の4点がすべて載った衝撃記事

 

本日発売の月刊『紙の爆弾』10月号より

本日9月7日発売の月刊『紙の爆弾』(2018年10月号)に掲載されている記事「安倍晋三『下関暴力団スキャンダル』の全貌を暴く」は、安倍首相や自民党にとって「不都合な事実」が満載だ。

いまインターネット上で話題の#ケチって火炎瓶 #安倍とヤクザと火炎瓶 の事件を紹介。そのうえで執筆者のタカノシゲル氏が過去の取材にさかのぼって具体的な人名をあげ、背後にある全体の構造を示しているからだ。

キーワードは4つ。①安倍晋三、②工藤會(を含む暴力団)、③自民党(および同党大物政治家)、④警察、である。

◆#ケチって火炎瓶 “安倍とヤクザと火炎瓶

あらためて安倍首相をめぐる暴力団がらみの事件を整理しよう。1999年4月の下関市長選で、安倍陣営の江島潔候補(現参院議員)を応援するため、建設会社会長の小山佐市氏が、対立候補の古賀敬章氏に対する誹謗中傷ビラを撒いた。選挙妨害である。

そもそもが当時安倍首相の佐伯伸之秘書(故人)から中傷ビラ配布を頼まれたというのが小山氏の主張だ。

佐伯秘書は古賀候補の女性スキャンダルを扱った週刊誌記事を小山氏に見せ、「それで、僕は『こんな記事が出るヤツは国会議員の資格がない』と 小山に言うた」と、スキャンダル記事は見せたが、中傷ビラをまけとは言っていないとインタビューに答えている。

 

続きは本日発売の月刊『紙の爆弾』10月号で!

そして佐伯秘書は絵画購入の代金として300万円を小山氏に支払ったが、それが恐喝だとして小山氏は逮捕。しかし不起訴となる。

このあと、選挙で対立候補を「当選させないための活動」をしたにもかかわらず、見返りがなかった。そのため安倍首相らとも交渉して念書の類の書面を交わした。(この念書が出てきたことで、今回の事件に火がついた)

ところが思い通りに行かなかったため小山氏は、指定暴力団「工藤會」系の高野組・高野基組長に依頼して、2000年6月から8月にかけて、安倍晋三氏宅ら4軒(間違えて攻撃した場所を含めれば5軒)に火炎瓶を投げさせた。

国会議員の自宅や後援会事務所など4か所に火炎瓶が投げられたのだから当然、大騒ぎになり大々的な捜査が行われるはずだ。

しかし報道もされず、当初はだれも逮捕されなかったのである。これは考えられないことだ。安倍氏の筆頭秘書・竹田力氏(故人)は、山口県警刑事部捜査第一課次長(警視)だ。

こうした警察につながる人物が安倍氏の筆頭秘書をつとめていたが、前述の300万円恐喝で逮捕されたが小山氏はすぐに釈放され起訴もされていない。そして連続火炎瓶事件でも、山口県警は大々的に動かなかったという。

事件から3年経った2003年11月、小山氏、高野組長ら複数名が火炎瓶事件で逮捕起訴され、小山氏懲役13年、高野組長懲役20年(服役中)の判決が下ったのだ。

事態が急変したのは、服役していた小山佐市氏が今年2月に出所し、逮捕直後から事件を追っていたフリージャーナリストの山岡俊介氏(アクセスジャーナル主宰、事件の連載記事執筆)と、火炎瓶事件の電子書籍「安倍晋三秘書が放火未遂犯とかわした疑惑の『確認書』」の著者、寺澤有氏に連絡してきたことだ。

2人は急遽下関に飛び、5月13日に5時間にわたり小山氏をインタビューし動画撮影を行った。決定的なのは、それまでに存在はわかっていたが現物が出てこなかった、安倍事務所と小山氏が交わした文書3通の現物を2人が目撃し、動画撮影したことである。

選挙妨害後のトラブル処理のために1999年6月から7月にかけて署名捺印された2通の確認書と1通の願書だ。

それによると1999年7月3日に、安倍首相と小山氏は一対一で面談しているのである。なお、2014年8月にも山岡氏と寺澤氏が筆頭秘書の竹田力氏を取材したさい、竹田氏は、小山氏と安倍首相が1対一で会ったことを認めている。それが、今回文書でも確認されたのだ。

現在、総理大臣を務めている人ぶるが、民主主義の根幹にかかわる選挙妨害に関与し、指定暴力団とつながりの深い人物と直接接触していた事実は重い。

しかも、当初から追及してきた山岡俊介氏が新宿の階段から転落する事故も起きている。過去に山岡氏は、取材執筆活動が引き金となって自宅を放火されたり、脅迫状やカッターナイフを送りつけられた事実があるだけに、私は事故直後に彼のインタビュー記事を書いている。

◆安倍首相の国会答弁「一切の関わりを断ってきた」の重大な意味

本件に関してマスコミは報道を避け、野党も本格的な追及をしない中で、ただ一人山本太郎参議院議員が7月17日の参院内閣委員会で安倍首相に質問した。この中で注目すべきは、安倍首相の次の答弁だ。

「一切の関りを断ってきた中において、発生した事件であるわけでございます」

筆頭秘書である故竹田氏の証言(もちろん音声録音している)に加え、今回現物が明らかになった書面により、安倍首相と小山氏が直接接触していたことは明らかだろう。したがって「一切の関りを断ってきた」というのはまったく通用しない。

だが、「紙の爆弾」10月号のタケナカシゲル氏の記事が衝撃的なのは、さらに深く、安倍首相の「一切の関りを断って」の意味に斬り込んでいるからだ。

《「断ってきた」という言葉に、自民党と工藤會の蜜月が表現されているのだといえよう。たとえば2001年の参院選挙において、福岡選挙区から当選した松山政司議員(現在三期目)は、出陣式を工藤會館(現在、暴対法で閉鎖中で行おうかと溝下秀男工藤會総裁(故人)に冗談を言って、逆にたしなめられていた。これは同じ選挙に比例区として出馬した作家・宮崎学氏の選挙準備の際に、筆者が溝下氏から直接聴いた話である》(記事より)

ここの引用した以外にも、自民党の選挙と工藤会の関係が実名を含めて照会されている。

そしてもうひとつ、警察と暴力団との関りについて。福岡の博多の違法カジノバーの手入れ情報を流して報酬を得た警察官ら10名が逮捕された2000年の事件に触れていることも興味深い。

その違法カジノの経営者は、工藤會の最高幹部だった。

こうしてみると、安倍晋三・自民党・工藤会(ほかの暴力団も)・警察 による枠組みの中で、いま話題とされている#ケチって火炎瓶事件が位置付けられる。
 
このような人物が自民党の総裁選に出馬することは論外だし、総理辞任、議員辞職は当然だ。

▼林 克明(はやし・まさあき)
ジャーナリスト。チェチェン戦争のルポ『カフカスの小さな国』で第3回小学館ノンフィクション賞優秀賞、『ジャーナリストの誕生』で第9回週刊金曜日ルポルタージュ大賞受賞。最近は労働問題、国賠訴訟、新党結成の動きなどを取材している。『秘密保護法 社会はどう変わるのか』(共著、集英社新書)、『ブラック大学早稲田』(同時代社)、『トヨタの闇』(共著、ちくま文庫)、写真集『チェチェン 屈せざる人々』(岩波書店)、『不当逮捕─築地警察交通取締りの罠」(同時代社)ほか。林克明twitter

7日発売!月刊紙の爆弾10月号