11月6日、任期満了にともなう学長選挙が同志社大学で行われ、第33代学長に理工学部の松岡敬(まつおかたかし)教授が選ばれた。この学長選挙には4年前に「大学長になっても一期しか学長は勤めない」と公言していたはずの村田晃嗣(むらた こうじ)も立候補していた。

7月の衆議院平和安全法制中央公聴会で「戦争推進法案賛成」を明言し、私立大学学長としては実質的に日本の歴史上初の「戦争推進発言」を行ったファシスト村田は、同志社大学が築いてきた「リベラル」、「良心教育」の歴史を完膚なきまでに踏みにじり、同志社の名を地に落とした。

◆落選したからといって国会で大学長として行った発言の罪が消えるわけではない!

もう学長とは呼ばれなくなる村田。しかし戦争推進発言の罪は消えない

その村田が学内外の良心的な人々から強い指弾を受けながら、恥知らずにも「公約」であった「一期限り」をかなぐり捨て、厚顔無恥にも再び学長選挙に出馬した。学長選挙の候補者になるためには推薦人が必要だが、恥ずかしくも「戦争推進」を公言した村田を支持する人間が同志社大学には一定数存在していたわけだ。

しかし、声を挙げない、行動しないように見えた教職員の中にも「最後の良心」は残っていた。橋下徹同様「公約破り」を平然と行い、同志社に限らず全国の若者を戦場に送り込む最悪法に賛成の意を示した村田。大学人としては万死に値する倫理的大罪を犯しながら、その後も平然と「良心学」の講義の教壇に立っていた村田。本来は任期満了を待たずに、国会での発言直後に「打倒・追放」されるのが村田には当然の報いであったが、よくも再度学長選挙に立候補などできたものだ。奴には「戦争推進法案賛成」の引き換えに、自民党から「ご褒美」が用意されていると、私は見立てていたが、自民党から約束を反故にされたか。それとも大好きな米国(とりわけCIA)から離縁されたのか。

落選したからといって学長として国会で行った発言の罪が消えるわけでは決してない。同志社大学関係者はこの選挙結果に安堵することなく、「村田発言」への責任追及は断乎継続しなければならない。


◎[参考動画]戦争法案【賛成】公述人=公明党推薦・村田晃嗣=同志社大学学長(2015年7月13日)

◆同志社の村田打倒から大阪のファシスト橋下打倒を!

スクラップ・アンド・スクラップで間もなく崖から落ちる橋下徹(2015年10月31日おおさか維新の会 結党大会後の記者会見にて)

そして、関西ファシズムの元凶橋下とその断末魔「政治団体大阪維新の会」(政党ではない)候補の出馬する、大阪市長、大阪府知事陵選挙で、何としてもファシスト橋下=「政治団体大阪維新の会」を最終的に完全撃沈させよう。

私たちはいったいどれほど多くの貴重なものを奴に奪われたことだろうか。村田打倒から橋下打倒へ! 大阪府民、市民の皆さんの決起を強く呼びかける!

 

 

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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