30代で、東京に住み始めた頃だった。駅のホームで、前を歩いていた女性がハンケチを落としたので、拾って差し出した。きわめて、当たり前の行動として。
「チッ」
舌打ちをすると、私と同世代のその女性は、ハンケチをひったくって歩き去った。
ナンパと間違われたのだろうか。しかし、こちらから何か仕掛けたわけではなく、正真正銘彼女のハンケチだったから、持って行ったのだろう。
50代になって振り返ってみると、この時のことが、ずいぶん心に突き刺さっていたのだ。
私はそれからも善行をやめなかったつもりだが、他人が落とした物を拾ってあげる、ということができなくなっていた。
それはその人の問題、自分が関わり合うことではない、という意識が働いた。
私がミャンマーへ行ったのは、ひとえにミャンマー人である夫の家族、親族に娘(0歳11カ月)を会わせるためだった。
民主党は12月25日午後の両院議員総会で、新代表に海江田万里(63)を選出した。投票は党所属国会議員145人(衆院57人、参院88人)によって行われ、海江田氏が90票を獲得し、対立候補の馬淵澄夫政調会長代理(52)の54票を上回った。無効票が1票あった。