「JBC」トップに高まる退陣要求 ボクシング連続死亡事故の報道されない闇

片岡亮(紙の爆弾2026年1月号掲載)

月刊「紙の爆弾」1月号から一部記事を公開。独自視点のレポートや人気連載の詰まった「紙の爆弾」は全国書店で発売中です(毎月7日発売。定価700円)。書店でもぜひチェックしてください。最新号の記事タイトル一覧はホームページをご覧ください。

ボクシングが危険なスポーツであることは誰もが知っている。ただし、選手が命を落とす原因は試合中のダメージだけとは限らない。

2025年8月2日、東京・後楽園ホールの大会で、セミファイナルとメインの出場者である浦川大将(帝拳)と神足茂利(MT)が試合後に急性硬膜下血腫で倒れ、8日と9日に亡くなった。試合そのものよりも、その後の対応が死を招いた可能性が指摘され、安全管理を担うコミッションに「退陣要求」まで噴き上がっている。マスコミが黙殺した舞台裏を明かす。

◆死亡事故へのJBCの対応

浦川は日本ライト級挑戦者決定戦(8回戦)で逆転KO負けし、リング上で意識を失ったまま救急搬送。神足は東洋太平洋スーパーフェザー級戦(12回戦)で判定負け後、控え室で体調が急変し、別の病院へ搬送された。2人の急死後、日本ボクシングコミッション(JBC)は緊急会見を行ない、安河内剛事務局長は「原因を究明して、可能な手をすべて打ちたい」と語った。

しかし発表されたのは、東洋太平洋タイトルマッチを12回から10回に短縮するという不可解な措置だった。重大事故の発生事例が、長いラウンドの試合に偏っているという医学的・統計的根拠はない。むしろ海外の研究では急激な減量やスパーリングの蓄積ダメージなど、試合前の段階でリスクが高まる指摘がある。

そもそも浦川の試合は8回戦だった。また世界戦(12回戦)は対象外で、イギリスでは国内戦も12回戦のまま行なわれている。その後JBCは「緊急事故防止委員会」を設置し、「当日体重10%超増加で強制転級」「尿比重検査」などの案を並べるも、多くはすぐの実施が難しいか、事故と直接の関係が薄いものだ。

大手ジム関係者は言う。

「とりあえず目に見える変更で、私たちは動いていますというアピールをしているだけ。原因究明をしていない」

事故が起きれば、まず原因を徹底的に調査・検証するものだ。医療現場や交通事故まで、あらゆる分野の基本中の基本である。JBCの対応は、この当たり前のプロセスを無視していた。ラウンド数短縮に本当に効果があるというなら、過去の事例を分析し、「事故の〇〇%が10回以降に起きている」といったデータを提示すべきだが、それもない。JBCが本気で責任を果たす気があるなら、まず外部の専門家を含む独立した検証委員会を設置し、調査結果を公表すべきだ。

「それをしないのは、自分たちの落ち度が露になるからでしょう」と話すのは元JBC職員のB氏で、こう続ける。

「今のコミッションの仕事は呆れるほど低水準です。なにしろ穴口一輝さんが亡くなったときの検証だってろくにしていないのですから」

◆前年にも起きた死亡事故

穴口はアマ高校王者からプロ転向、日本バンタム級3位の有望選手だったが、7戦目で挑んだ日本タイトルマッチで4度のダウンを奪われる判定負け。試合後に足が痙攣する異常が見られても、担架すら準備されずに自力で退場。その後控室で倒れ、右硬膜下血腫と診断。長い昏睡状態を経て、2024年2月、23歳で亡くなった。 

しかし、JBCの下で検証委員会こそ置かれたものの名ばかりのチームにすぎず、調査報告すら「誰も見たことがない」とB氏。

当時の取材において、水面下で聞こえてきたのが「搬送先病院」への疑問視だった。

「搬送先のA病院は、緊急の脳外科手術を依頼するにあたり、決して優先度が高いとはいえない病院でした。開頭手術は経験を積んだ医師が担当するのが基本なのに、手術実績が突出して高いとはいえません。もちろんA病院が悪いわけではありませんが、JBCの対応は不可解で、自らの責任が問われるのを恐れて踏み込んだ検証をしなかったのでは」(B氏)

この疑問が挙がった背景には、試合の半年ほど前に、安河内事務局長が職員に「今後の事故搬送はすべてA病院」と指示していたことがある。

「たしかにA病院はコロナ禍の厳しい状況でもボクサーのPCR検査をしてくれるなど協力的だったので、連携相手としてはわかります。しかし、緊急の手術先に指定するのは適切と思えず、他の脳外科医やリングドクターからも同じ声が挙がっていました」(B氏)

筆者が取材した複数の脳外科医からも「なぜA病院?」という反応が返ってきた。こうした専門家の声こそ、検証委員会が調査すべきではないか。しかし問題は放置され、1日で2件の死亡事故が発生した8月の大会でも、浦川はJBCの指示どおりA病院に運ばれていたのである。

それが、さらに別の問題も生んでいた。現場にいた興行スタッフの証言だ。

「試合時には医務室に2人の医師が待機しています。最初の事故でひとりの医師が浦川選手に同行し、所属のA病院へ向かったことで、2件目への対応体制が弱くなってしまったのです」

試合中の事故では、会場から近距離で緊急手術が可能な提携病院を確保することが重要となる。しかし穴口のケースでは、会場の有明アリーナからA病院まで一般道で35~40分と決して近くはなかった。8月の後楽園ホールはさらに遠く20キロ以上、45~55分を要する。これは、JBCの搬送方針に課題があったことを示唆している。少なくとも、穴口の事故後に十分な検証が行なわれていれば、搬送先に別の選択肢もあり得た。

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米中日の新局面 高市政権とアメリカ新国家安全保障戦略

東郷和彦/文責・本誌編集部(紙の爆弾2026年2月号掲載)

その成立から不安定な経緯を辿りつつも、2025年10月に始まった高市早苗政権で、さっそく勃発したのが「台湾発言問題」だった。

11月7日の衆院予算委員会で高市首相は、いわゆる「台湾有事」が、日本の自衛隊が参戦する「存立危機事態」に該当しうると答弁。台湾問題は、日中外交において最もセンシティブな位置を占めるテーマである。中国政府は「核心的利益中の核心」、つまり、どんな代償を払っても譲れないと表現している。日中両国政府が合意してきた「1つの中国」の原則に反する内政干渉として発言の撤回を要求した。

もちろん、台湾に関する日本と中国の立場は必ずしも同じではない。しかし、両国の歴史的経緯において、日本の歴代首相は日中関係に害を及ぼさないように、慎重に対応してきた。ところが高市首相はその慣例を破り、「核心的利益中の核心」に正面から触れて個人的意見を述べたのだ。

では、高市首相はこの炎上を予期して、あえて発言したのか。予期していたら言わなかったはずである。周囲から注意を受け、自身も言いすぎたと感じたのだろう。三日後の国会で「今後の反省点として、特定のケースを明言することは慎む」と弁明した。

しかし、高市首相が発言した事実は残っている。発言を撤回しない限り、中国は経済面・交流面をはじめ敵対的な対応を続け、日中関係の悪化が底を打つ見通しはまったく立っていない。

◆靖国と台湾

高市首相が首相に就任したのは10月21日。その直後から、列国首脳との重要な会談が立て続けに行なわれた。

25日から開催のマレーシアでのASEAN(東南アジア諸国連合)首脳会議、およびオーストラリア・マレーシア・フィリピン首脳との会談をはじめとして、28日には東京で米トランプ大統領と会談し、30日からは韓国でAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議およびカナダ・韓国・中国との首脳会談が続き、外交ウイークを走り抜けた。

首相就任前から決まっていたスケジュールであるものの、これを奇貨とし、各国首脳に好意的な印象を残せるかが問われた。そして、総じて良い結果を残したとの評価が大勢を占めた。

最も象徴的だったのは28日、トランプ大統領との会談で、日本の防衛力の抜本的強化と、地域の安定への積極的貢献を宣言した後に、在日米軍横須賀基地で米原子力空母ジョージ・ワシントンに乗艦し、トランプ氏の隣で、満面の笑顔で腕を高く上げて兵士たちにエールを送ったことだった。このジェスチャーに、良くも悪くも驚きを禁じえなかった国民は多くいたはずだ。

30日、高市首相と韓国・李在明大統領との会談も、ともに就任したばかりの首脳同士の新鮮さをアピールした。

こうして高市外交デビューはスマートに始まったかに見えた。しかし、翌31日の習近平国家主席との首脳会談は、異なった結果に終わった。

そもそも、この会談は実現自体が最後の瞬間まではっきりしなかった。中国側が高市首相を、保守色がきわめて強く、日中関係において危険な政治家と評価していた可能性があるからだ。

理由の第一は、高市首相が靖国神社の定期的な参拝者であったことだ。閣僚としても「祖国のために命を捧げた人に参拝しない理由はない」と言って参拝を続けた。

もう一つは、親台湾派を標榜し、幾度も台湾を訪問していたことである。靖国参拝と親台湾。言うまでもなく、この二つの政治姿勢は中国にとって非常に危険に映る。靖国参拝は「合祀されたA級戦犯の正当化」と解釈されるし、親台湾は「一つの中国」という最もデリケートな問題について、国交回復以降の日本政府の認識を揺るがすおそれがあるからだ。

習主席としては、高市首相とあえて今、会談をする理由はなかったかもしれない。それゆえ実現は難しいと見る識者もいた。

しかし、背景にどのような交渉があったかは承知しないが、会談は行なわれ、就任時に祝電を送らなかった習主席が首相就任への祝意を表明。「画竜点睛を欠く」になりかねなかった高市外交は、日中会談を実現したことで面目を保った、かに思えた。

問題が表面化したのは、会談を終えた直後である。高市首相が同行した日本の報道陣に対し、自らブリーフィングを行なった。普通は同行の官房副長官が仕切るものである。そこで高市首相は会談内容を総括し、日中が「戦略的互恵関係を包括的に推進」「建設的かつ安定的な関係を構築」する方向性を確認したと語った。

続いて、高市首相が習主席に対し提起した〝一連の問題〞を列挙した。日本でその様子を中継するテレビ番組に出演していた柯隆・静岡県立大学特任教授(東京財団政策研究所主席研究員)はこれらの問題の中に、「人権問題」「少数民族問題」が入っていることを聞き、一瞬顔色を変え「最初の会談でとり上げるには中国内政上あまりにもセンシティブな話題だ」と述べた。11月7日の日本の国会での台湾有事発言は、これらに続くものだった。習主席にすれば、新任首相と面会すると、いきなり刀を抜かれたわけで、斬り返さなければ、それ自体が中国国内において大問題になり得る。

しかし中国側は、とりあえずは、高市総理の記者会見発言を問題視する対応をせずに、翌日の朝には日本側に望むこととして「村山談話の尊重」と「日中間の4つの基本文書が定めたルールの遵守」を挙げた。これは、高市首相の政治姿勢をふまえ、過去の日中外交の道のりを踏み外さないことを念じ、日本に注意を促すものだった。

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今年、キックボクシングで後ろ蹴りノックアウトは見られるか!

堀田春樹

◆飛び後ろ蹴りの先駆者

真空飛びヒザ蹴りに迫った飛び後ろ蹴り。先駆者は富山勝治さん。

「前から飛び上がって蹴るだけでも大変なのに、キミはよく後ろ向きに飛んで蹴れるな!」と唯一沢村忠さんから褒められた言葉は一生忘れられないという高度な必殺技。

昭和のレジェンド、富山勝治の後ろ蹴り(当時のプログラムより再利用画像)

あくまでキックボクシングにおける技であるが、以前、富山勝治さんを格闘群雄伝で紹介した際、「飛び後ろ蹴り」と書いたキャプションを「回転バック蹴りにしてくれ!」と言われて反論してしまった私

「富山さんに対して何生意気言っているんだろう!」と恐れつつ、「昭和の時代に実況の石川顕アナウンサーの言葉を活かしたいんです。今時は横文字が入るとタイガーマスクを思い浮かべる人が多いと思うんです!」と言って納得して頂いたが、やはり敬意を表して「回転バック蹴り」に替えたことがありました。

その後の時代のタイガーマスクが使うと「ローリングソパット」と言われていましたが、キックボクシングではバックスピンキックとも言われること多かったでしょう。ベニー・ユキーデは空手スタイルの後ろ蹴りでした。まあ、呼称はその時代に合った言い方で良いでしょう。

◆代表的選手

1989年(平成元年)の全日本キックボクシング連盟に於いて、当時のトップ選手、清水隆広が後ろ蹴りで壮絶なノックアウト勝利がありました。

キックボクシング時代の那須川天心は2016年12月に左後ろ蹴りを顎に炸裂させて倒した試合は見事でした。考える前に手足が出るという動体視力と当て勘の良さは確かな反応を見せました。

画像は悪いが、キックボクサー時代の那須川天心の見事な後ろ蹴り(2016年12月5日)

高谷秀幸(格闘群雄伝No.14)は現在でも「後ろ蹴りは得意中の得意です!」と語り、ユニークな変則スタイルの選手でした。しかし、後ろ蹴りに開眼したのは現役後半の頃で、「上達していくと空手の試合やキックのスパーリングではしっかりヒットするようになり、得意技の一つになりました。」という。多くの選手が横からフックの角度で入るのに対し、高谷氏の空手技の基本では、ボディーにアッパーカットを打つように下から突き上げるように蹴り込むという(細かい技術論もありましたがここでは割愛します)。

小野寺力(格闘群雄伝No.41)も多くの試合で活用し、効果的にヒットさせましたが、タイミングを計るのが上手く、確実に当たると閃き、心技体が噛み合った瞬間の技と言えるでしょう。

平成のレジェンド、小野寺力の後ろ蹴り

◆印象点もマイナス、リスクある技

ソムチャーイ高津(格闘群雄伝No.7)は、平成初期の当時シューティングと言われた現在の修斗のアマチュア時代では、後ろ蹴りは得意だと思っていたという。しかし初めての試合で、二度も空振りして二度ともピンチを招き、それ以降プロでも一切使わなかったという。高度なヒジ打ちや首相撲の技を持っていても後ろ蹴りは不器用だった様子である。

鴇稔之氏(格闘群雄伝No.1)は、「リスクヘッジの観点からメリットが少ないので練習したことも無いですね。」という回答。鴇氏は目黒ジムの後輩達数名の後ろ蹴りについて分析してくれましたが、理論がしっかり語れるところは頭脳明晰。鴇氏自身が現役であれば使いこなせたであろう技である。

空手で見られる胴回し回転蹴りはキックボクシングでもヒットすればインパクトある技ではあるが、無駄に繰り出す時間稼ぎだったり、ダメージ誤魔化す選手も居るようで、試合の流れが途切れてあまりいい印象はありません。

◆アゴを突き上げる蹴りが出来る選手は現れるか

後ろ蹴りについて、この選手がやったら面白そうと思える幾人かの現役選手に「やるつもりはないか」と尋ねたところ、あまり関心は無さそうで。やはりリスクが高いと思う選手が多いようでした。

反面、後ろ蹴りを得意とする選手は主にボディー狙いで、アゴを突き上げるほど高く蹴る者は少ない。NJKFウェルター級チャンピオンの小林亜維二は昨年、喜多村誠に高い位置へ蹴り上げたので、今後もアゴを狙った後ろ蹴りを使う機会は見られるかもしれません。

亜維二は高い後ろ蹴りを見せた(2025年4月27日)

後ろ蹴りに限ったことではないですが、リスクある技を得意技に変え、これが当たれば絶対勝てるという技を持つことは注目を浴びる存在となるでしょう。富山勝治を超える飛び技を使う者は現れるか、今年の隠れた見所として、選手に勧めてみたり、リスク承知で挑む選手に注目するのも面白いかもしれません。

100kg超えでも見せられた。チャンの後ろ蹴り(2025年12月28日)

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

千葉刑務所に服役中の男性から届いた手紙

尾﨑美代子

◆『日本の冤罪』を出版して以降

千葉刑務所に服役中の男性から届いた手紙、昨年12月頭からはじまり、先日で5通目となった。殺人、遺体損壊、遺棄の容疑で懲役30年。複数の共犯者がいるが、彼が首謀者とされた。もとは青木恵子さん(東住吉事件冤罪犠牲者)に手紙がきて、そのうち事件の全貌を詳しく書いたノートが送られてきた。その青木さんから「事件の詳しいことはわからないから。読んで」と頼まれた。

『日本の冤罪』を出版して以降5、6名の方から「私の事件も冤罪です」と連絡がきている。出版元の鹿砦社のほうに郵便物がきたり、「集い処はな」で外の人に調べてもらったのか、直接店に届く郵便物もある。必死に冤罪を訴える方に共通しているのは、「なんでも聞いてください。なんでも答えます」という姿勢だ。

この本を出す前からも「服役中の方に会ってほしい」と依頼されたことがあった。例えば東京のジャーナリストの方から「大阪の都島に服役中なので、尾崎さん会ってきて」とか。何回か接見して話をきくが、あるときから「その件はしゃべりたくない」というような人もいた。仕方ないが、そこで面会は止まってしまう。桜井さんも常々言っていたが、恥ずかしいことでも例えば不利になることでも、なんでも素直に話さなくてはならない。 

◆「ワル」だからといって、事件に関与しているとは限らない

男性にはノートを読んでから、多くの質問を送っていた。彼は5通の手紙(便箋7×5通)で、私の質問に必死で答えようとしている。「この説明でわかりますかね」「この件の詳しいことは次の手紙で書かせてもらいます」と丁寧に書いてくる。

正直、この事件は「福井女子中学生殺害事件」と似ていて、登場人物が非常に多く、また関係も複雑に絡み合っていてわかりにくい。実際、彼は仲間と詐欺行為をやっていた、いわば「ワル」だった。しかし、詐欺をやるような「ワル」だからといって、容疑をかけられ実刑判決を食らった事件に関与しているとは限らない。多くの冤罪犠牲者が「部落出身だから」「ボクサー崩れだから」「地元のワルだったから」との理由で、冤罪犠牲者にさせられ、無罪を勝ち取るまでに長期間不当に拘束されたり、「殺人者」の汚名をきせられてきたではないか。

詳細は言えないが、この男性には地方で殺人が行われた日に、東京都内にいたというアリバイがある。それも家族ではない第三者とある意味「商談」のような話をしている。だから関係種類などもあるだろう。男性はその相手を証人申請してが、認められなかった。それと彼が主導し、仲間と共謀し、殺人事件をおこし、その遺体をバーベキューコンロでバーベキュー用の炭で焼き、バーベキュー用のトングで突っつき、粉々にして廃棄したという判決文がある(何故バーベキューコンロ?と思ってたが、5通目で理由がわかった。その別荘へ家族、仲間と行ったのは事実。昼間バーベキューをやった。その事実から、そのバーベキューコンロで家族が寝静まった深夜、遺体の骨を焼いた、となったようだ)。

が、そんなことできるのか、不可能だろうと私は考え、それを手紙で伝えた。ちょうど「埼玉愛犬家殺害事件」に関係する書籍や関係書類を読んでいたときだからだ。それに対して彼は「逮捕後、初めて僕の主張を信用してくれる人と会えた」と青木さんのほうへ手紙してきたという。長い間、誰にも信用されず、孤独に冤罪を訴え続けた犠牲者は多数おり、その多くが声を上げられずにいる。青木さんは数年前、徳島のある支援者に頼まれ、青木さんと同じ放火殺人で服役中の平野義幸さんと面会してきた。そのときのことを思い出し、「平野さんのことがあるから、尾崎さんが初めて自分の主張を信用してくれたと男性が書いてきた手紙に涙が流れた」とラインがきた。

男性の5通の手紙を何度も読み返し、また判決文を読み返し、男性がいうように「またわからないこと、不明な点なんでも聞いてください」にこたえるようにしようと思っている。

◆警察、検察は必死で「冤罪」を作ってくる

冤罪事件で無罪判決がでた場合、「人間誰にでも間違いはあるよね。(冤罪を作った)警察、検察、裁判官も人間だもの……」という人もいる。しかし、私はとりわけ殺人などの大事件の場合、警察、検察は必死で「冤罪」を作ってくると確信している。

必死のパッチで最初に犯人と仕立てた被告を犯人にしたてる。それしか頭にない……というような話を、2月28日(土)10時~大東市立野崎人権文化センター(JR野崎駅下車)でお話させていただきます。参加費は無料、終了後近くの「バナナハウス」で昼食会(700円)もあるようです。奮ってご参加を!

尾﨑美代子(おざき みよこ)
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者X(はなままさん)https://x.com/hanamama58

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4846315304/

《ご報告とご支援のお願い》がんで闘病中の書家・龍一郎を支援しよう!

鹿砦社代表 松岡利康

すでに報告していますが、私の大学の後輩で書家の龍一郎が肺がんで闘病中です。昨年夏には、うだるような猛暑の中、左肺の半分を取る手術をし、現在、抗がん治療で入退院を繰り返しています。

龍一郎は、東日本大震災以降、毎年魂を込めた鹿砦社カレンダーを揮毫し、被災者・被災地と共に生きる決意を込めた言葉を贈り続けてきました。また鹿砦社言論・出版弾圧10周年、20周年の集いなど、ことあるごとに参加者を鼓舞するような垂れ幕を揮毫してくれました。

本年のカレンダーをご覧になった方からは、肺がんで手術、闘病中であることを知り、ご支援のカンパを寄せられています。龍一郎は、数年前に大動脈解離で生死を彷徨う大病を潜り抜け、そして今度は肺がん……。

ご存知の方もおありかと察しますが、龍一郎は、かつて空手界の巨人・大山倍達師範存命中、無差別級で2回連続して世界チャンピンになった、空手界のレジェンド・中村誠総帥が主宰される極真会館中村道場のシンボルロゴ(誠)を揮毫しています。大会ごとに下げられ、会員証にも使われています。

昨年末に、その中村誠総帥から自らの手形と激励の言葉を書いた色紙を贈られ激励されました。ちなみに、まったく偶然ですが、龍一郎も中村総帥も1952年生まれです。

私たちも龍一郎を応援し、また再び力強い書を揮毫いただきましょう! 

ご支援カンパは、下記にお願いいたします。その際、振替用紙の空いたスペースに一行でも二行でも激励の言葉を書き添えてください。よろしくお願いいたします。

振込先:01760-0-130407  口座名:井上龍一郎

計量にドラマあり! いろいろな展開があって面白い!

堀田春樹

◆パンツ一丁で!

計量の場は試合出場権利を得る最後の調整の場。すでに戦いは始まっている第一段階です。深く遡ればマッチメイク成立した時点が最初の始まり。その試合に向けて相手の研究からトレーニングを進め、減量も調整に入ります。

通常の計量は出場選手と担当役員が来場。公開計量は報道陣が対象で、ファンの前で計量が行われることは殆どありません。その計量も勝負に関わる重要な戦いの場。ファンが立ち会えないのは勿体無い気もします。ただ、パンツ一丁で秤に乗るので、見世物にする場所ではない意見もあり、公開する場合には幾らか配慮も必要かもしれません。

健太の毎度お騒がせ計量。いろいろな話題を振り撒いてくれた功労者である(2025年6月7日)

キックボクシングにおいて計量場所は後楽園ホールの場合、5階展示場が主で、「あの団体には貸すのにウチの団体には貸してくれない!」なんて愚痴話も聞いたことありますが、そんな裏事情まで聞き入っていないので真相は定かではありません。そんな事情もあってか、後楽園ホール近くの多目的ビル一室や各団体の加盟するジムで行なわれる場合があります。

◆明暗の目盛り

プロボクシングでは前日計量において、検診が先にあってこれをパスしないと計量に移れません。健康を害してリミットまで落としても意味が無いということでしょう。キックボクシングは厳密な基準は設けず、予算の都合もあるでしょうが、検診は試合当日開場入り後という場合が多いようです。

計量ではリミットちょっと超えの選手は全裸となることも珍しくはない。アンダーウェアとなるパンツは大体50グラム程度で、これで救われる選手、「あともうちょいなのに、オマケしてよ!」と無理を承知で訴える選手も稀に現われます。

4月27日興行(2025年)の前日計量では、ジムの秤との誤差で想定外の350グラムオーバー、残り45グラムの苦戦をした立嶋篤史は過去一度も計量失格は無いだけに、絶対落とすと頑張った。10回ほど秤に乗った後、何とかパス。そこに至るまでの過酷な光景は見守る側も苦しかった。

立嶋篤史の全裸の計量。パスまで悲痛な空気が漂った(2025年4月26日)

7月13日のWMO世界スーパーフェザータイトル戦前日計量でのオーウェン・ギリス陣営は計量オーバーした後、持参したヘルスメーターを指し、「この秤ではパスだった!」と主張したが、これは認められない理不尽な要求だった。

女子選手の計量細かく測る場合、コスチューム分を予め計測し、それを纏った状態で秤に乗った数値からコスチューム分を差し引く手法がプロボクシングにおいて実施されており、キックボクシングでもこれに倣っていると言えるでしょう。

キックボクシングにおいて、過去に「ヘビー級は無制限ウェイトの為、計量は行ないません。」という事例がありましたが、これは競技性から逸脱しているでしょう。細かいリミットが無い無制限だからこそ対戦相手とのウェイト差や前戦と比べての増減を把握・管理する必要があるのです。

◆監視厳しくなるウェイト管理

プロボクシングの場合、計量をパスできなかった場合、リミット3%以上のオーバーは即失格で試合は中止(ペナルティーについては割愛します)。3%未満の場合は2時間の猶予が与えられ、2時間以内なら何度秤に乗っても構わないが、規定の2時間以内に規定のリミットに落ちなければ、試合を行なうか中止を選択。

試合を行なう選択の場合は、試合当日再計量を義務付けられます(時刻はその時の指定)。ウェイトが規定のリミットを8%以上の場合は失格で試合は中止。例としてフライ級(50.8kg)の場合、3%は52.32kg、8%は54.86kg。

キックボクシングの場合、ここまで厳密には決められていませんが、過去には前日計量失格者に上限リミット付きの当日計量を義務付ける特例は行われています。

ジャパンキックボクシングイノベーション(JKI)は、2025年11月21日発表で、選手の安全確保と過度な水抜き防止の為、計量日の2週間前に動画などで自己申告を行なうシステムが導入決定した模様です。

契約ウェイトから8%以上の場合、“要注意”とし、試合1週間前にも自前計量を行い、結果を提出しなければならない。急激な水抜きによる危険行為を未然に防ぎ、リング禍や著しい体調不良による欠場などの不祥事を減らすための対策と考えられます。

近年はデジタル計量器も普及してきました。1グラム単位まで測れるかは機材の性能によりますが、天秤秤とどちらが精密かと言うより、間違いが起こり難いか、精査されていくでしょう。

伊原ジムでの前日計量。岡田彬宏は61.1kg、岩橋伸太郎は60.95kg。こちらではデジタル計量器である(2025年10月25日)

◆試合に向けてのアピール

計量をパスするとリカバリーに入る選手達。最近の計量では多種多様な飲食物を持参する選手は多い。スポーツドリンク、栄養補給ゼリー、炭水化物、バナナなどゆっくり補給。試合まで24時間以上ある前日計量は当日計量よりは、ゆとりある時間でリカバリーに出来るのは今や当たり前の時代になりました。

最近はSNSで発信する為、計量後に両者のツーショット撮影も当たり前のように行なわれるようになりました。

計量後はメディアに対して、フェイスオフやツーショットを行なうこと多い。アントニオ・オルデンと大田拓真(2025年6月7日)

また、両陣営立ち合い計量でも、ここで相手を罵ったり掴み合ったりという事態はほぼ起こりませんが、記者会見が加われば、相手の印象を問われてより過激な発言に至ることはよくある傾向。そこまで煽る場合も在り得るのである。

記者会見となれば言わなくていいことまで言ってしまう嵐と山脇飛翼の舌戦(2025年4月26日)

キックボクシングにおいて、最近は選手のウェイトをアナウンスしないリングアナウンサーが増えていますが、選手コールは単なるパフォーマンスではなく、階級制競技として重要なウェイトはアナウンスしなければならない。計量の場に観衆は立ち会えないのだから、その結果を知らせて欲しいものです。

ウェイトの事前申告も加わる現在。今後、健康管理と計量はどのような進化を遂げていくか。試合に向けて最大限のパフォーマンスを発揮出来るコンディション調整が進めば意義あることでしょう。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」

〈1.17〉に想う ──

鹿砦社代表 松岡利康

一年に何度か厳かな気持ちになる日がある──〈1.17〉もそんな日です。1995年1月17日の阪神・淡路大震災から31年になります。月日の経つのは本当に速いものです。

当日私は兵庫県西宮市の自宅にいました。ダンプがマンションにぶつかったような衝撃で目を覚ましました。31年経った今でも思い出します。当日被災地にいた人ならみなそうでしょう。

この震災について、語ろうと思えば語り尽くせないですが、いまだに怪訝に思うことがあります。

【1】阪神・淡路大震災の被災地は神戸だけではない

さすがに関西の方は、この震災が神戸だけが被災地ではなく、芦屋、宝塚、西宮など広い範囲に渡っていることは知っていますが、関西以外の方は、神戸という狭い地域に起きたものだと思われているようです。東京で聞いても郷里の熊本で聞いてもそうでした。

震災直後に神戸市内の小学校に勤める先生が作り、今でも広く歌われている『しあわせ運べるように』という歌がありますが、この歌詞に「傷ついた神戸を~」「生まれ変わる神戸のまちに~」というフレーズがあります。1.17にはこの歌がマスメディアを通じて流れますが、こうしたことも、震災=神戸のイメージを強くしているようです。

ところで、阪神・淡路大震災の総死者数は6434人とされます。確かに、このうち神戸市は4564人で7割を占め、圧倒的に多いです。しかし、神戸市以外でも、100人以上の死者があるのが、西宮市1126人、芦屋市443人、宝塚市117人です。私の故郷・熊本地震の死者数は276人なので、西宮の被害がいかに大きいかが判るでしょう。

また、神戸市内で1000名以上の死者を出しているのは1469人の東灘区だけです。神戸市は範囲が広いので、それだけ多くの方が亡くなられたのは不思議ではありませんが、西宮と、これに隣接する芦屋と宝塚を合計すると1700名ほどになります。さらに、100名以下でも尼崎、伊丹、川西なども各々数十人の死者を出しています。「傷ついた」、「生まれ変わる」のは、決して神戸だけではありません。

特に私が住む西宮市は、関西以外の方には、宝塚、芦屋、また尼崎、伊丹ほどの知名度はないようで、西宮で1100人余りの方が亡くなられたことを言うとみなさん異口同音に驚かれます。甲子園球場は西宮に在りますが、これも関西以外の方は大阪にあるものと思われています。そんな地味な町=西宮市で、1000名以上の死者を出しているのを知っている方がどれほどおられるでしょうか?

【2】阪神・淡路大震災公式エイド・ソングは何か知ってますか?

先に挙げた『しあわせ運べるように』が阪神・淡路大震災の公式エイド・ソングのように、毎年今の時期になると歌われます。

しかし、公式エイド・ソングといえるのは『心の糸』という歌で、ビクター、ポリドール、東芝EMI、ソニー・ミュージックという大手レコード会社の共同企画として、香西かおり、伍代夏子、坂本冬美、長山洋子、藤あや子という当時新進気鋭の女性歌手5人が歌っています。普通だったら、これで流行らないわけがないのでしょうが、レコード会社も芸能マスコミなどもさほど力を入れていなかったようで、全くといっていいほど流行りませんでした。

聴けば、耳障りの良い曲ですが、この30年余りの間に私がテレビで観たのは10回もありません。しかし、実は私もつい最近まで知らなかったのですが、日本レコード大賞特別賞を受賞しているのです。これも私が知る限り全く報じられませんでした。

当時私は事務所で毎日流していましたが、不遇な運命の曲と言わざるをえません。

「♪ そして陽が昇り 朝の幕があく
昨日までの悲しみ 洗い流すように
覚えてて あなた 私がここにいることを
忘れないで あなた 歩いた道のほとり
心の糸を たどりながら
過ぎし日を重ねてみたい
心の糸を 手さぐりながら
夢の続き 捜していたい
時を巻き戻すことが出来たなら
涙なんかみせずに生きてこれたけれど
ありふれた日々を送れることのしあわせを
まぶた閉じてひとり 今更ながら思う
心の糸をほどかないで
この街を捨てて行けない
心の糸を 結び直して
うつむかずに歩いて行くわ
心の糸をほどかないで
この街を捨てて行けない
心の糸を結び直して
うつむかずに歩いて行くわ」

最後に──

「地震(じしん)で自信(じしん)が付いた」などとほざいて顰蹙を買いましたが、私たちはあれだけの大震災を生き抜きました。その後もいろいろな困難にぶつかりましたが、そのたびに震災を生き抜いたことを想起し「あれだけの大震災を生き抜いたので、どのような困難も生き抜ける」と自らに言い聞かせ頑張ってこれました。そして今があるわけですが、震災後、地元で定点観測し歴史の証人になるという想いで、それなりに出版物も出しました。しっかり「定点観測」を続け「歴史の証人」になったか心許ないですが、以下列挙しておきます。品切れのものもありますが、在庫があるものもありますので、ご希望の方は本社までお問い合わせください。

鹿砦社の原発・震災関連書籍

https://www.rokusaisha.com/kikan.php?group=shinsai

日本だけ〝真逆〞の「令状主義」立花孝志逮捕事件が明かす刑事司法の異常

たかさん(紙の爆弾2026年1月号掲載)

月刊「紙の爆弾」1月号から一部記事を公開。独自視点のレポートや人気連載の詰まった「紙の爆弾」は全国書店で発売中です(毎月7日発売。定価700円)。書店でもぜひチェックしてください。最新号の記事タイトル一覧はホームページをご覧ください。

最初に断っておくと、本稿はNHKから国民を守る党党首である立花孝志氏の発言内容や行為を肯定・擁護するものではなく、名誉毀損を理由とする逮捕・長期勾留という「権力の使い方」の妥当性を問うものである。

◆刑事訴訟法から見た違和感

2025年11月9日、立花孝志氏が「名誉毀損」の容疑で兵庫県警に逮捕・勾留された。テレビやネットには、「さすがにやりすぎだったから当然だ」「前から嫌いだったからザマーミロ」といった声があふれた。それらは日頃、警察を含めた行政権力に肯定的な人も、否定的な人も、まさに異口同音だった。

だが、本来ここで問われるべきなのは、「立花氏が良い人か悪い人か」「好きか嫌いか」ではない。もっと単純で、しかし根本的な問いだ。

名誉毀損という種類の事件で、本当に「逮捕・長期勾留」が必要なのか?

刑事訴訟法の観点から見ると、この問いに対する答えはかなりはっきりしている。
まず、刑事訴訟法が逮捕・勾留の要件として掲げるのは、

1 罪証隠滅のおそれ
2 逃亡のおそれ

である。これに基づくと、立花氏の事件には、本来「逮捕不要」と考えるべき事情が並んでいる。

・発言内容は動画やSNSとして残っており、証拠隠滅の余地がほとんどない。
・被疑者は公人で、居場所も行動も人目にさらされている。→逃亡の可能性は極めて低い。
・実際に、任意の事情聴取には応じていたと報じられている。

これらの事実を鑑みれば、今回の事件は「在宅のまま捜査・起訴すれば足りる事件」と評価するのが素直な理解だろう。どうしても刑事責任を問いたいのであれば、在宅起訴し、公開の法廷で淡々と有罪・無罪を争えばよい。

それにもかかわらず、最も強力な人身拘束である逮捕・長期勾留が選択された。しかも逮捕から一夜明け、関西テレビ(ヤフーニュース)は次のように報じた。
「立花氏が先月ドバイに渡航していたため、警察は海外逃亡などを警戒して逮捕に踏み切った」

アラブ首長国連邦(UAE)と日本は犯人引渡条約を結んでいないことから、「逃亡のおそれ」を後づけで強調する内容だった。現在、この記事は削除されているが、当時の引用は私のブログにも一部残っている。

その後、関西テレビは、コメンテーターの弁護士を解説役とし、名誉毀損でも逮捕は珍しくないこと、今回の発言が「誰かから聞いた話」であり情報源が明らかになっていないため、取材源と関係する証拠を隠す(証拠隠滅)おそれがある―といった趣旨の説明をしていた。

しかし、冷静に聞けばこれは、「まだ明らかになっていない」→「これから隠すかもしれない」とすり替えて、現在の拘束を正当化するロジックであり、実質的には予防逮捕・予防拘束を肯定する発想に近い。

こうしたコメントが「専門家の見解」として繰り返されることで、本来は例外であるはずの逮捕・勾留が、「よくある普通の対応」として受け止められていく。ここに、今回の事件の第一の異常さがある。

◆「令状主義」が〝行政のお墨付き〞に変質した

次に問題なのは、要件を満たさないはずの逮捕が、なぜ裁判所であっさり認められてしまうのかという点である。

そもそも、日本における「令状主義」は、世界的にみて大きなねじれを持っている。

日本語で「令状」と訳されるwarrantは、英米法においては「国家に人を捕まえさせるための命令書」というより、国家権力の行使に厳格な条件と範囲を与えることで、市民を国家の恣意的な逮捕から守るための文書である。

いつ・どこで・誰に対して・どのような理由で拘束してよいのかを細かく書き込み、その枠を一歩でも踏み越えれば違法となる。

つまりwarrantは、本来は国家権力の「剣」ではなく、市民の自由を守るための条件付きの許可証、いわば市民の「盾」としての意味合いが強い。

日本の刑事訴訟法は原則として、「逮捕には裁判官が発する逮捕状が必要」と定めており、条文だけを読むと、あたかも同じ発想に立っているように見える。

ここから先はhttps://note.com/famous_ruff900/n/ndd5c05c55837

藤田文武維新共同代表「犬笛吹いて逃亡」の責任を追及する

西谷文和(紙の爆弾2026年1月号掲載)

月刊「紙の爆弾」1月号から一部記事を公開。独自視点のレポートや人気連載の詰まった「紙の爆弾」は全国書店で発売中です(毎月7日発売。定価700円)。書店でもぜひチェックしてください。最新号の記事タイトル一覧はホームページをご覧ください。

◆「(株)リ・コネクト」マンションを訪ねる

「昨日、西谷さんが(兵庫県内にある私の秘書の)オートロックのマンションに侵入して動画を撮っていました。防犯カメラの動画を警察に通報しています。これ、犯罪行為です。建造物侵入で逮捕されますよ」

2025年11月4日の記者会見で、日本維新の会・藤田文武共同代表が、突然私を名指しして「犯罪者」と決めつけた。

そもそもこの会見は藤田の公設第一秘書が経営する会社に、自身のビラデザイン料や印刷費を発注していたこと、つまり「公金をキックバックさせて、身を肥やしていたのでは?」という疑惑に関する釈明会見だった。

まさかここで逆ギレするとは思わなかったし、私の名前を公の場でさらすことによって正当な取材活動を妨害するような〝犬笛〞を吹くとは思わなかった(犬笛とは、犬にしか聞こえない周波数で鳴る笛のこと。特定の人々を先導する発言を指す)。

勝手に「犯罪者」にされ、名誉を傷つけられた身としては当然反論せねばならない。ちなみに私は逮捕されるどころか、兵庫県警の取り調べも受けていない。代わりに兵庫県警に捕まったのはN党の立花孝志だ(笑)。

本稿ではこの事件の背景と経過について述べてみたい。

しんぶん赤旗日曜版11月2日号のスクープによると、問題の会社は兵庫県西宮市の「株式会社リ・コネクト」。藤田の第一公設秘書が経営していて、チラシ印刷など約2000万円の仕事を受注している。さらに2000万円の内訳を調べると、その約94%が政党助成金や旧文書交通費からの公金だった。

公設第―秘書は年間600?800万円の給与が支給されている国家公務員で、原則として兼業禁止。例外的に兼業届を出せば認められるのだが、この兼業届によれば秘書は(株)リ・コネクトから年間720万円の報酬を受けていた。

つまり公金を自分の秘書が経営する会社に発注し、秘書はそこから報酬を得ていた。つまり税金(秘書給与)と公金(チラシ代金)の二重取りということになる。

(株)リ・コネクトはどんな会社なのか? 7年半にわたって藤田と秘書はどのような契約を交わし、どのような印刷物を作っていたのだろうか?赤旗のスクープが間違っているのだとすれば反論も聞いてみたい。だからスクープが出た翌日の11月3日に(株)リ・コネクトを訪問した。

(株)リ・コネクトが入居するマンションは西宮市の閑静な住宅街にあって、マンション玄関の集合ポストの504号室に社名が貼り付けてある。ペラ1枚の紙がポストに貼ってあるだけ。外形上は「ペーパーカンパニー」「幽霊会社」のようだ。疑念が膨らむ。

会社訪問しようと思い、自動ドアの前に立つとドアが開いた。つまり11月3日午前11時頃の時点で、このマンションはオートロックではなかった。もしオートロックなら私は中に入れなかった。

(株)リ・コネクトが入居するマンション入り口。集合ポストの横のドアはオートロックではなかった。

5階まで上がり部屋の前まで行き会社の呼び鈴を2度押す。返答がないので1階玄関に戻り、テンキーで部屋番号を押す。やはり反応なし。祝日なので社員さんは出勤していないのかな?と思い、大阪にある私の事務所まで引き返した。

この日の夜、インターネットテレビの「アークタイムズ」に出演し、「公金2000万円を受注している(株)リ・コネクトは駅前商店街のようなところではなく、通常のマンションの1室にあって、お留守のようだった」と報告する。

そしてその翌日、藤田は記者会見という注目される公の場で、私の名前を何度か連呼した上で、不法侵入者と決めつけたわけだ。

◆逃げる藤田文武

これを見過ごすと、政治とカネの疑惑を追及する記者が萎縮する。藤田は取材に訪れた赤旗記者の名刺をさらして恫喝めいた行動にも出ている。会見では赤旗に対し「(秘書の)自宅まで行ってピンポン、ピンポン鳴らして」と赤旗を責めていたが、ピンポン鳴らしたのは私(笑)なのだ。

まずは質問状を送ることにした。主な質問は3点。1つ目はもちろん、当該マンションの「オートロック」。私が「不正に開錠して建物内に入った」と断言した根拠を示してもらいたい、と質問。

2点目は、自動ドアから入り、会社事務所のある504号室を訪問したことを、「建造物侵入で犯罪行為である」と繰り返し発言したこと。確かに504号室の前で2回、1階玄関で2回呼び鈴を鳴らした、しかしこれは普通の会社訪問である。どこが「犯罪行為」なのか指摘してほしい、という質問。

最後に「防犯カメラに映っている。警察に通報した」「逮捕されますよ」などの発言は威嚇であって、正当な取材行為への恫喝であるから、発言を撤回し謝罪するつもりはあるか、という質問。

この質問状を大阪府寝屋川市の藤田文武大阪事務所に、11月6日に書留で郵送し、回答期限を11月14日にした。1週間の回答時間を与えて、わざわざ返信用封筒に切手を貼って同封することも忘れなかった。

※記事全文はhttps://note.com/famous_ruff900/n/n2c5522d6af9a

令和の全日本キックボクシング協会、初陣から2年目の成果!

堀田春樹

地道に進む令和の全日本キックボクシング協会、日本と韓国勢の成長。
瀬川琉、苦戦はあるが協会代表格の存在感は健在。
デビュー戦から期待の広翔と野竹勇生と生太郎の兄弟も試練と戦闘中。
オーシャン・ウジハラも功労者ながら今回で引退。

◎SAMURAI WARRIORS vol.4
2025年12月28日(日)後楽園ホール17:30~21:35
主催:全日本キックボクシング協会 / 認定:WPMTA JAPAN

戦績はパンフレットと過去データを参照にこの日の結果を加えています。
前日計量は27日14時より稲城ジムで行なわれた様子です。

◆第12試合 60.0kg契約3回戦

全日本フェザー級チャンピオン.瀬川琉(稲城/ 59.5kg)24戦16勝(4KO)7敗1分
         vs
權賢佑(=クォン・ヒョンウ/韓国/ 59.2kg)12戦10勝2敗
勝者:權賢佑 / 判定0-3
主審:椎名利一
副審:竜矢27-30. 少白竜27-30. 勝本28-30

初回は蹴りの距離感を掴む主導権争い。すぐバッティングが起こるが、ダメージは權賢佑側にあった。それでもパンチから蹴りで前進する圧力があった權賢佑。瀬川琉はロープ際に詰められ、パンチで攻められる苦戦の始まり。組み合っても權賢佑のヒザ蹴りが瀬川を襲い、瀬川は左ミドルキックで脱するが、權賢佑の前進は止まらなかった。

第2ラウンドも權賢佑が前進。組み合えばヒザ蹴りで瀬川を追い詰める。權賢佑は何でも出来るテクニックを見せ、瀬川も対抗して返すも圧される流れは変わらない。

權賢佑との戦い難さに苦戦も打って出る瀬川琉

第3ラウンド、前進する權賢佑にローキックで懸命に崩しに掛かる瀬川は終了間際にはパンチでラッシュする見せ場を作るもダメージを与えるに至らず終了。權賢佑が判定勝利した。

瀬川琉は試合後、「第1ラウンドからパンチ貰って効かされて焦って、それで何も通用しなくて第2ラウンドまで進んでしまった感じで、ちょっと休んでやり直し復活します。」と語ったが、表情は明るく来年に向けて気合いは入っている陽気さだった。

權賢佑のミドルキックが瀬川琉にヒット

◆第11試合 ライト級3回戦

オーシャン・ウジハラ(=氏原文男/無所属/ 60.9kg)29戦13勝(8KO)16敗
         vs
鄭相鉉(=チョン・サンヒョン정상현/韓国/ 60.9kg)17戦14勝3敗
勝者:鄭相鉉 / 判定0-2
主審:和田良覚
副審:竜矢28-29 勝本28-29. 椎名28-28

初回、距離の取り方を探り合いの中、鄭相鉉の右ハイキックでオーシャン・ウジハラはノックダウンを喫した。ダメージは小さそうで、その鄭相鉉の蹴り足を取って崩そうとしたウジハラだったがノックダウンは免れず。更に鄭相鉉のアグレッシブなパンチ連打中心の攻めは続いてウジハラを弱らせる。

第2ラウンドも鄭相鉉がパンチから蹴りで攻めるも、ウジハラも打ち合いや蹴り返しの攻防から更に首相撲に持ち込むと、ヒザ蹴りを加えた攻勢に転じ始めた。

鄭相鉉のハイキックがオーシャン・ウジハラにヒット、これがノックダウンとなった

第3ラウンドもウジハラが首相撲に持ち込む展開で、リズムを狂わされた鄭相鉉も対抗しつつ、ウジハラのパンチとローキックでが効果的に出始めたが逆転の時間は少なく、鄭相鉉が判定勝利で逃げ切った。

試合後、引退を宣言したオーシャン・ウジハラ。デビューから19年の戦いを振り返り、ここまで戦って来た感謝を述べていた。

勝者ではない。オーシャン・ウジハラの引退宣言に代表が敬意を示した

◆第10試合 ライト級3回戦

全日本ライト級8位.山田旬(アウルスポーツ/ 61.35→61.15kg)6戦4勝1敗1分
         vs
ジョカミ・ナカジマ(中島道場/ 61.2kg)2戦1勝1敗
勝者:ジョカミ・ナカジマ / 判定0-2
主審:少白竜
副審:和田29-29. 竜矢28-29. 椎名28-29

10月5日に勇生(=野竹勇生)欠場による代打出場となったデビュー戦で、金炳秀(=キム・ビョンス)に判定負けしているジョカミ・ナカジマ。ドミニカでの全国大会優勝の実績ある選手だが、その実力が発揮された展開となった。

ジョカミ・ナカジマのテコンドー技が主導権支配して初白星を飾った

正攻法な山田旬と変則的なテコンドースタイルで攻めるジョカミ・ナカジマ。横蹴りや踵落とし的ハイキックで山田旬のリズムを狂わせて蹴り中心に攻めて出たジョカミ。山田より先手を打つ積極性と柔軟性で徐々にリズムを掴んだ。テコンドーらしい突発的前進も上手く使ったジョカミが判定勝利した。

意外だったか、勝って歓喜の雄叫びジョカミ・ナカジマ

◆第9試合 ライト級3回戦

野竹生太郎(ウルブズスクワッド/61.1kg) 5戦4勝(1KO)1敗
         vs
柳權(=リュウ・グオン/韓国/ 60.6kg)4戦3勝1敗
勝者:柳權 / 判定0-3
主審:勝本剛司
副審:和田28-30. 少白竜28-30. 竜矢28-30

開始からローキックで距離を計る様子見は互角ながら、柳權が蹴りからパンチへ積極性が優る。野竹生太郎は右ロー、カーフキックで攻めるが、柳權は下がらない。パンチ打ち合いでは先に野竹がヒットするも柳權がアグレッシブに巻き返して野竹をコーナーに追い詰める勢いを印象付けた。

第2ラウンド終了後はコーナーで俯きやや苦しい表情を見せた野竹。互いに蹴りとパンチの積極性があっても前進する勢いは柳權にあり。野竹にとってはどう攻めても怯まない柳權に手を焼く展開。残り時間僅かでも勢い優ったのは柳權だった。

柳權のアグレッシブな蹴りにリズムを狂わされた野竹生太郎、初黒星を喫した

◆第8試合 スーパーバンタム級3回戦

全日本スーパーバンタム級10位.広翔(稲城/ 55.1kg)7戦5勝(1KO)2敗
         vs
前田翔太(ウィラサクレックムエタイ/ 55.3kg)11戦4勝7敗
勝者:広翔 / 判定2-0
主審:椎名利一
副審:和田29-29. 少白竜30-28. 勝本30-29

初回、ローキック中心に蹴りの牽制が続くが、どちらも主導権支配には至らない。第2ラウンド、距離は縮まり、パンチの攻防も増えるが、自分のリズムが掴めない広翔。前田翔太のパンチ連打に決定打は貰わないがロープに詰まる広翔。

第3ラウンドには広翔も蹴りで優る前進を見せ、パンチの圧力も加えて攻勢を維持。僅差だったが広翔が判定勝利した。

広翔は攻め切れなかった反省を残しつつ、3月の韓国での勝利を誓っていた。

広翔は前田翔太に圧されながらも勝機を見い出すミドルキックを繰り出す

◆第7試合 66.0kg契約3回戦

カツヤ・ノラシンファミリー(Norasing Family/ 65.9kg)6戦4勝(2KO)2敗
         vs
蘆立亮太(YS’K YAMAGATA/ 65.55kg) 3戦1勝2敗
勝者:カツヤ・ノラシンファミリー / 判定3-0
主審:竜矢
副審:椎名30-26. 少白竜30-26. 勝本30-25

初回から組み合う時間が多かったが、カツヤのヒザ蹴りがやや優り、第2ラウンドにはカツヤが連打から左ストレートでノックダウンを奪った。第3ラウンドも組み合う展開が増え、カツヤがヒザ蹴り中心にウェイトを掛け、蘆立亮太を苦しめた流れで大差判定勝利。

カツヤがノックダウンを奪う攻勢を維持して蘆立亮太を攻め続けた

◆第6試合 ヘビー級3回戦  計量省略

チャン(MONSTAR)16戦8勝8敗
       vs
ピクシー犬塚(府中ムエタイクラブ)2戦2敗
勝者:チャン / 判定2-0
主審:和田良覚
副審:椎名29-29. 竜矢30-28. 勝本29-28

両者のウェイト差は不明。おそらく100kg超同士ではあるだろう。パンチ中心の攻防は激しく続いたがクリーンヒットは無い様子で互角の攻防。チャンは幾度か後ろ蹴りを見せてインパクトを与える。試合終了直後は両者疲れ切った表情だった。

◆第5試合 59.0kg契約3回戦
中村健甚(稲城/ 58.8kg)6戦1勝3敗2分
       vs
近藤祐一(デボルターレ/ 58.75kg)4戦3勝1敗
勝者:近藤祐一 / 判定0-3
主審:少白竜
副審:椎名28-29. 和田28-30. 勝本28-30

蹴りからパンチの交錯はやや近藤祐一が優り、第3ラウンドには激しい打ち合いに移ると、近藤のヒットが優るも中村健甚も鼻血を激しく流しながら踏ん張って打ち返したが、近藤が圧し切り苦しい試合を判定勝利した。

◆第4試合 65.0kg契約3回戦

小玉倭夢(Norasing Family/ 64.85kg)4戦2勝(1KO)2敗
       vs
内田航太郎(TRIM/ 64.85kg)1戦1勝(1KO)
勝者:内田航太郎 / TKO 2ラウンド 2分59秒
主審:竜矢     

蹴りの攻防から始まるも徐々にパンチの交錯が強まり、内田航太郎の連打の中、第2ラウンド終了間際に右フックで近藤祐一がノックダウンを喫し、カウント中のレフェリーストップとなった。

◆第3試合 フライ級3回戦

横尾空(稲城/ 50.65kg)5戦3勝1敗1分
       vs
パク・スンミン(韓国/ 49.9kg)1戦1敗
勝者:横尾空 / 判定3-0
主審:勝本剛司
副審:少白竜30-24. 和田30-24. 椎名30-24

初回から蹴りとパンチのコンビネーションで優った横尾空が距離感を掴み、先手を打って多彩に攻め、第2ラウンドには勢い余った崩し倒す技でパク・スンミンがマットで頭を打ったか、そのままノックダウン扱い。更にパンチ連打でパク・スンミンがパンチを避けるように倒れると2度目のノックダウン扱いとなる横尾の圧倒の攻めが強まった。

第3ラウンドにも横尾のパンチヒザ蹴り、組みに行くと崩し倒し、横を向いてしまうパクスンミンはノックダウン扱いとなって、圧倒の展開で横尾空が大差判定勝利となった。横尾の圧力を凌げないパク・スンミンは飛び蹴りやバックハンドブローで突破口を開こうとしてもテクニックでは横尾が大きく優った。

◆第2試合 65.0kg契約3回戦

滝口遥輝(中島道場/ 64.2kg)5戦4敗1分
       vs
亀田蓮(亀田同志会/ 64.3kg)2戦1勝1敗
勝者:亀田蓮 / 判定0-3
主審:竜矢
副審:少白竜27-28. 和田27-28. 椎名27-29

初回から激しい攻防から亀田蓮のタイミング良い右ストレートで滝口遥輝がノックダウンも、滝口も攻め返し両者のアグレッシブな攻防が続き、第3ラウンドは滝口がパンチで巻き返したが、序盤のポイント守った亀田蓮が判定勝利。

◆第1試合 スーパーバンタム級3回戦

渡邉獅生(JTクラブ/ 55.2kg) 3戦2勝1敗
         vs
申大容(=シン・デヨン신대용/韓国/ 55.0kg)3戦3敗
勝者:渡邉獅生 / 判定3-0
主審:勝本剛司
副審:少白竜30-28. 和田30-28. 竜矢29-27

《取材戦記》

セレモニーでは極真会館増田道場の増田章代表が、全日本キックボクシング協会外部顧問相談役として参加することが発表されました。今後のアドバイザーとして活躍は如何なるものか。

極真会館増田道場・増田章代表が、協会外部顧問として参加が発表と御挨拶された

3月に韓国の釜山でHIROというイベントに野竹勇生と広翔が出場。純ムエタイ、キックボクシングとはルールは違い、旧K-1、RISEルールが多いという情報で。どういう結果を残すか解らないが、良い経験値にはなるだろう。

栗芝貴代表が語ったアジアトーナメントは2026年を基礎固めに2027年に開催へ運びたい様子です。

興行終了後の栗芝貴代表のコメントで今年の纏めは、
「今年は自分自身も中国や香港に行って、いろいろ交渉事やって来たんですけど、しっかり足下見て日本側の選手を鍛え上げて行かなきゃという気持ちが強くて、1年間を振り返ると皆、頑張ってくれたんじゃないかと思います。」

中国との交流については、
「中国の組織とは提携書は交わしたんですけど、なかなか難しい中国側の考えがあって、マッチメイクが直前まで決まらない。それだとマッチメイクが組み難い。ただ折角のお話が進んで来たので無駄にはしたくないですね。」

香港については、
「香港はムエタイ、キックボクシングがずっと続いている歴史があるので、アマチュアムエタイ大会にも香港の選手は多くて選手は揃っていると思います。」

栗芝貴氏が日本代表となったWPMTAについては、
「組織としては結構年月経っており、現在のタイはONEがあってムエタイ自体の集客が難しいけど、彼らはもう一回本来のムエタイをしっかりやりたい思惑があります。アマチュアムエタイでしっかりとムエタイを世界に普及しながらプロ試合もやって行くという本来のムエタイに戻ることを目指しています。」と語る。

ルンピニーアカデミーといった文言も出て来ましたが、日本で開催して欲しいという要請もあるという。それらは2026年にどこまで進められるかが課題となりそうです。

まだ弱小の存在ではあるが、目標が明確な全日本キックボクシング協会。

今年最初の興行は3月21日(土)で、6月7日(日)、10月11日(日)、12月27日(日)と4回の後楽園ホールでの開催が予定されています。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」