社団法人に衣替えした、革命党派「戦旗・共産同」が事実上の活動停止

『エコ&ピース月刊誌Actio』が休刊した、といっても、何のことだか分からないだろう。それは、一般社団法人アクティオの機関誌である。
アクティオの源流は、第2次ブント(共産主義者同盟)崩壊後の1971年に結成された、共産主義者同盟(戦旗派)に発する。
武装闘争を標榜する、革命党派である。

ベトナム戦争が続いていて、日本にある米軍基地が拠点となっていた。安穏とした生活を享受している間に、ベトナム人たちは生活を破壊され、命を奪われていく。そんな思いから、多くの学生や労働者が闘争に起ち上がり、角材や火焔瓶などを手に、機動隊に立ち向かった。

戦旗派は、そのような闘いばかりを行っていたのではない。
かねてから組織内では囁かれてきたことだが、2011年に発刊された『40年目の真実』(創出版)で、その全貌が明らかにされた。
日石・土田爆弾事件を行ったのが、戦旗派であった。
開封すると爆発する仕掛けの小包を、送りつけるという手法。2つは、途中の郵便局で爆発し郵便局員が負傷した。土田国保・警視庁警務部長の家では、届けられた小包が爆発し、夫人が死亡し四男が負傷した。
40年経って明かされたということは、責任のない人間を巻き込んだこの闘争を、自分たちでも誇るべきものとは思えなかったということだろう。
そのため無実の者たちに罪が着せられ、それを晴らすまで、最長10年もの間拘置されることになった。

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世の中に片付くなんてものは殆どありゃしない

初めて読んだ自叙伝は吉川英治の「忘れ残りの記」だった。中学生の頃だったかと思う。多くの人の例に漏れず「三国志」や「宮本武蔵」に夢中になったが、長編小説はお金がかかるので、短めの本作を図書券で買い、お釣りを小遣いにする意図からだった。

他の吉川作品を読んでも、著者の事は何もわからなかった。中学生でも読みやすい文体から、現代の人だと思っていた。なぜ一度もテレビに出演しないのだろうなどと思っていた。明治生まれの人だということも、自分が生れるずっと前に亡くなっていることもそれまで知らなかった。

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張成沢の処刑、脱中国で暴走国家となる北朝鮮

北朝鮮は12日、実力ナンバー2の地位にあった張成沢国防委員会副委員長を「反革命的な分派活動」をしたとして処刑した。張成沢は北朝鮮の実力者であるのみならず、故金正日総書記の実妹金敬姫党政治局員の夫であり、金正恩第一書記の叔父に当たる。
張成沢副委員長の粛清は、金正恩第一書記が経済特区を全国14カ所に拡大しようとしたり、国営企業の独立採算制を導入しようとしたりしようという急進的な改革方針に対して、張成沢氏が「時期尚早だ」として反対したため、粛清されたと言われている。

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初めて宝くじを買って、ひどく悲しい気分になった

年末になると必ず宝くじのニュースが一回は放送される。今年の年末ジャンボは1等5億円、初夢宝くじは1等1億8千万円、年末ジャンボミニでも7000万円と世の景気に関係なく羽振りがいい。

「宝くじは夢を買うものだ」という話も聞くが、宝くじを買いつつ当選を全く期待しない人はいないだろう。毎年大勢の人が長蛇の列を作って買って、殆どの人が外れるのだから、そう自分に言い訳しないと買い続けていられないといったところか。庶民の夢にケチは付けられない。どこの売り場で買えば当たりやすいだの、当選率を上げる方法だの、眉唾な情報にも注目してしまうのは悲しい性ではある。1等当選したら仕事辞めます、と公言する人も多い。それはいいが、当選しても恋人には絶対言わない、と答えた人が60%以上(マッチ・ドットコム調べ)にもなるのは如何なものか。生々しい現実を取り込んでしまうと、忽ち夢から覚めてしまう。

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宝塚音楽学校いじめ被害者のAVデビュー、中止に追い込まれる

山下教介著『ドキュメント タカラヅカいじめ裁判―乙女の花園の今―』(鹿砦社)が2010年11月にリリースされたトピックスは、かなりのインパクトを関係者に与えた。なにしろ、伝統の宝塚音楽学校でいじめられて退学に追い込まれたと元学生が宝塚を提訴、夢破れた元生徒は、入学して以来、いじめを受けており、してもいない万引きをしたとされた上、宝塚大劇場で拾った財布を届けずに9日間放置していたとして退学処分を受けた。元学生は事実無根と主張し、退学の取り消しを申し立てたが、話し合いは平行線を辿り、2009年11月に退学処分取り消しと1000万円の慰謝料を求める裁判を起こしたのだった。

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子供は、4番打者から転落した選手には興味を失う

プロ野球はオフシーズンでも注目注目の話題が多数出てくる。メジャー移籍問題、ドラフト、契約更改と、寂しくなりがちなスポーツ紙を彩る。

その中で毎年、この時期に最も心にくるものは引退報道だ。往年のベテランからまだできるだろうという中堅、一瞬しか活躍できなかった若手など野球選手とひとくくりにしても、様々な人生がある。

2200試合出場、1800安打、400本塁打と華々しく活躍した楽天の山崎武司も今年で現役生活を終えた。通算180勝、日米での活躍のみならずユニークなキャラクターでテレビ出演も多かった石井一久も今年でユニフォームを脱いだ。巨人のレギュラーとして2000年代を彩った二岡智宏も、怪我に泣かされ今年で引退を決意した。

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警察のやっかいになった、活字中毒患者

「東京空港警察署から連絡があったのですが……」
電話の向こうで、角筈図書館の職員が言った。確かに若い頃、空港反対運動をやっていて警察とは敵対関係にあった。だが、なぜ図書館がそれに関係するんだ!? 私は色めきだった。
「あの貸し出している本、紛失していませんか?」
図書館員は、続けて言った。
「え? 紛失ですか?」
熊本でのイベント『琉球の風』に参加して帰ってきて、まだバッグを開けていなかった。
探ってみたが、あるはずの本が1冊無かった。
「あっ、飛行機で読んでいて、座席ポケットにそのまま置いて来ちゃったようです」

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「ニセ皇族」を笑えない、小林よしのり及び小学館の見識

歌手の華原朋美が、熱烈な求愛を受けてきた竹田恒泰を、公衆の面前でフッたとして話題になったが、その竹田という人は、元皇族の家系というのを売りにして話題になっているが、実はもともと「山本七平賞」の受賞者として論壇の一部で注目されていたことを、前回に紹介した。

この賞に名を冠した山本七平といえば、イザヤ・ベンダサンという架空のユダヤ人を騙って「日本人とユダヤ人」という本を書いてベストセラーになったが、外国語の翻訳は滅茶苦茶だし、比較文化論や宗教学や民俗学の見地からも、こじつけやデタラメばかり。
こんな人を賞賛して『山本七平の知恵』という駄文を書いていたのが、あの渡部昇一上智大学教授というのだから、もうお笑いの域である。これは知恵の前に「悪」が欠落した誤植ではないかといわれたものだ。

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検察庁が現役検事の取調べ中のヘイトスピーチ疑惑を隠蔽か

筆者はこれまでに当欄で、東京法務局訟務部付けの保木本正樹検事が山口地検の三席検事だった2001年5月、在日韓国人の男性被疑者に対する取調べ中に、卑劣な民族差別発言を浴びせたという疑惑について、繰り返しレポートしてきた。10月1日付けの当欄では、筆者がこの疑惑について、最高検の監察指導部に情報提供し、調査することなどを求めたところ、受理されたことも報告した。

筆者はその後、「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」に基づき、小津博司検事総長(担当課は最高検企画調査課)に対し、筆者が保木本検事の民族差別発言疑惑に関する情報提供をした件について、検察庁内でいかなる処理がなされたがわかる文書の開示請求を行った。筆者の情報提供をうけ、最高検の監察指導部がちゃんと適切な調査などを行ったかを確認するためである。これに対し、小津検事総長(同前)が先月19日、一部の文書を開示することを決定し、筆者に通知してきたのだが、その内容は大変腹立たしいものだった。

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大王製紙の井川意高元会長が自叙伝で語った、一緒にプールに入った女優とは?

大王製紙の井川意高元会長が、マカオやシンガポールのカジノにはまって106億8千万円もの金を子会社から調達。一部は現金やファミリー企業にが保有する株式売却などで返済したものカジノでの使用目的で55億3千万円に会社法違反(特別背任)で11年11月22日に東京地検特捜部に逮捕され、今は、喜連川社会復帰促進センター(栃木県)で受刑者として過ごしている。その井川が懺悔告白をしている書籍「溶ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録」(双葉社)が話題を呼んでいる。連結売上が4千億円もの企業の会長がバクチで100億円を失い、自らが会長を務める会社に刑事告発されるなど前代未聞である。

「この井川の自叙伝は、肝心なことは何ひとつ書いていないね。唯一、複数の友達と旅行に出かけた時に、大物女優とプールに入ったことが書かれているが、これが藤原紀香だとされます。問題は、芸能人とのつきあいを人に指摘されるのが嫌いな井川が、どうして自叙伝でタレントとのつきあいをひけらかしているのか、という点です」(元大王製紙関係者)

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