タレントの松本伊代(51)と早見優(50)が京都市内のJR山陰線の線路内に無許可で立ち入り、鉄道営業法違反の疑いで書類送検された事件では、鉄道ファンが激怒している。

2人は今年1月、『クチコミ新発見! 旅ぷら』(読売テレビ)のロケーション撮影の合間に京都市内のJR山陰線の嵯峨嵐山(さがあらしやま)駅近くの踏切内から無許可で線路に立ち入り、さらに松本は写真を撮影して1月14日にブログにアップ。これが「あまりにも非常識だ」として話題を集めていた。とくに怒りが収まらないのは、鉄道ファンだという。

ネットでも『JRに謝罪せよ』『これは天然ではすみませんよね、ヒロミさん?』『犯罪です。そんな善悪もつかないのか!?』『人としてどうなのだろう』などと早見と松本を批判する書き込みで大炎上。松本と早見は「キューティー☆マミー」というユニットを結成して、『急いで! 初恋』(早見)や『センチメンタル・ジャーニー』(松本)などをイベントで披露、多数の集客に成功している。当初のユニットコンセプトは「母親があこがれるママのユニット」ということったが「子供には見せられない母親(マミー)たち」になり下がった。

鉄道ジャーナリストの福田一夫氏が語る。「近頃では、線路の敷居の外から電車を撮影するのにも、鉄道警察から『近寄って撮影するんじゃない!』と激怒されるというのに、モラル的に許せない。鉄道ファンのみならず、鉄道交通に携わる人すべてに謝罪すべき事件ですよ」 

今回の警察の対応について、鉄道ファンからは賞賛の声は多い。「タレントだからといって、甘い裁定はせずに、厳しくしたのは、結果として鉄道ファンにもある一定のモラルをもたらすことになります。はっきりいって、秩父鉄道や日光鬼怒川線など、入ろうと思えば入れる地方の路線はたくさんあるが、僕たちは自制心をきかせて我慢しています。鉄道ファンの間では、線路は神聖なもので、よくある『廃線を歩く』なんていうフォトエッセイですら、否定する連中は多いです。そんな場所を早見と松本は“汚した”のですよ」(同)
  
今度、真岡鉄道が2月19日に蒸気機関車2台を走らせるイベントがある。「このときに鉄道ファンが集まって、早見や松本の事務所への抗議署名を集めるかもしれません。このままでは、僕らが撮影しにくくなるのは必然だと思いますよ」と鉄道ファンの男性。鉄道ファンの中でも不埒な人がいて、「これじゃあ、地方の路線で人がいない場所など今まで『かろうじて侵入して撮影できていた』ポイントまでマークされて僕らはますますいい写真がとれなくなる」とぼやく鉄道ファンに会ったが、こうした連中を『排除』できるのはかえって「災い転じて福」で、これこそ警察の「ルールを守らない撮り鉄排除」の狙いが裏にあるのかもしれない。

「実際に線路に乗り入れる 松本と早見は容疑に関して、1月下旬、京都府右京警察署から任意で事情を聞かれていた。京都府警に「ふたりは反省の色があったか」と聞いてみたが、さまざまな方面から問い合わせがあったのかうんざりした声で「発表しておりません」とこたえた。もはや「うまくいっても半年間の自宅謹慎がベスト」(テレビ局関係者)という声もある中、はたして80年代にアイドルとしてファンたちを喜ばせた松本と早見は、同年代のファンたちを失うのか。その対応に注目が集まる。

(伊東北斗)

 

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「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS)の平均視聴率20.8%をたたきだし、『数字をもっている』女優となった新垣結衣。彼女が9年連続でCMキャラクターを務めるアサヒ飲料のブレンド茶「十六茶」のブランド戦略発表会が2月6日、14時からベルサーレ六本木で行われた。

スチールカメラが42、VTRは37、マスコミは100人超。「明らかに昨年よりはマスコミは増えています。これも『逃恥』効果ですよ」と9年連続で来ているスポーツ新聞記者。

「こっちこっち! 新垣さん! エプロン姿がお似合いですよ! 目線ください」と報道陣が冷静さを欠いて撮影タイムではほぼ全員がエキサイト。普段はルールを守り、他人の邪魔をしないことで知られる日本のプレスの常識はふっとび、後ろのカメラを気にせずにベテランカメラマンが持ち運び式の椅子から立ち上がりシャッターを切り、「見えねーよ」と怒号が飛ぶ。

さらに椅子から身を乗り出した老年カメラマンが前のめりで前の席に腕を伸ばして女性記者の目線を上から覆い被さるようにふさぎ、女性記者は後ろを向いて「なんですか?」と声を絞りだしてカメラマンをやぶにらみ。さらに、ラグビーのごとく人をかき分けてスペースを探すカメラマンたちは、ラグビーで言う“スクラム”状態。もう熱気がほとばしり、真冬の会場温度が上がった。

これほど報道をエキサイトされたその被写体は、時代が呼んだ人気女優だったゆえ。どこに行っても女優の新垣は「新・視聴率女王」として目が離せない存在になった。

「ガッキーは前年よりもふっくらした印象です。ですけど顔も小さいし、毎年、魅力が増す。今年はドラマの『逃げるは─』のエンディングで話題になった星野源が歌う曲に合わせての『恋ダンス』をさわりだけでもやるかと盛り上がったのですが、やはりお堅いブランドのイベントだけに無理だったですね」(同・スポーツ新聞記者)

それにしても集まったメディアの記者たちはテンションが高く、トークセッションでMCと話している最中はともかく、フォトセッションのときは新垣の目線がほしくてカメラマンはもう必死の形相だ。「こっちこっち! 新垣さーん!」とがなり声で手を上げてカメラマンが叫ぶ。その光景はさしずめ、「大声コンテスト」だ。新垣の目線が欲しくて、「新垣さーん! いつも見ていますよ!」とファンのごとく叫ぶ年輩のカメラマンもいた。

撮影スペースをとりあってひしめくカメラマンの陣営はフロアにベタ座りで、撮影スペースをこじあけるには、腕を伸ばして万歳して少しでも上から撮るか、横のスペースに逃げるしかない。だが平気で後ろにいる人を無視して万歳ポーズで両手をあげて上から撮影し「おい、邪魔だ」と後ろから怒鳴るカメラマンがいたり、横にずれ込んで「おい、体重かけてくるなよ」と押し返されるカメラマンもいた。

「これだけ撮影ルールをやや無視しつつも新垣の笑顔を撮りたいというのが、メディアの本音だろう。新垣には、一生で数回しか来ない『旬』なシーズンに突入した。9年前に起用したアサヒ飲料は宝くじを当てた思いじゃないかな」(同)

さて、ガッキーがキャラクターを務めるアサヒ飲料は16種類の素材を使用したカフェインゼロのブレンド茶「十六茶」を刷新して2月7日から発売すると発表した。健康素材の「ゆりね」や「エゴマの葉」を採用し、パッケージデザインも一新する。エゴマの葉、ゆりね、ハトムギなど十六種類の健康素材をまぜて自分だけのお茶を作って見せた新垣が「おいしくなあれ」とはにかみながらささやくシーンでは報道陣から「おおっ」とため息が出た。

「やはり時代の寵児が相手だと報道陣もやや被写体に飲み込まれるような感覚になるね。新垣にはスターの階段を駆け上るオーラを感じます」(前出・スポーツ紙記者)

しかし、それはそれ。シビアなマネジメントで知られる新垣の事務所はテレビ局に「この9年間で何が変わったか」語るシーンをテレビ向けにはカットにするように伝えていた。このとき、新垣はすこし、しどろもどろになって答えていた。

「これから新垣に直撃するのはたいへんになる。なにせスタッフが多いからな」(同)

「新・視聴率女王」が被写体になるとき、報道現場は戦争になる。プライベート空間もまたしかり。

 

(伊東北斗)

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「果たして誰が芸能界で生き残るのか」と元SMAPの草なぎ剛や木村拓哉が出演している視聴率を“元SMAP対決、どちらが勝つか”としゃかりきにあおるなどメディアはメンバーたちの「職能分析」に忙しい。

元SMAPのメンバーたちの“演技力”はいかほどか、とさんざん演出家やファンたちが語り尽くしてきたが、ベテランの脚本家が「ソロ俳優として脚本を書きたくなる俳優」として元SMAPメンバーを語った。連続ドラマや時代劇ドラマなど多数の脚本歴を誇る、25年目のベテランA氏に、匿名を条件に「本音」を聞いてみた。

 

SMAPアーカイブス イベント編(ジャニーズ研究会)

「脚本を書きやすい」「演技させてみたい」1位は、ダントツで稲垣吾郎だという。稲垣は08年に小雪と共演して弁護士を演じた『佐々木夫妻の仁義なき戦い』(TBS)を最後に「バイプレイヤー」に徹している感がある。

「若いときの演技のほうが印象に残っています。92年のドラマ『約束の橋』(フジ)では牧瀬理穂相手に『オレ、君のためなら死ねる』と叫ぶなど純粋でストレートな表現と、過去は不良だったというブラックな内面を併存させて演技した。こういうナイーブな演技ができる素材は稀少だと思う。いまひとつ、ぴたっとした役が回ってこなかったと思うが、映画『十三人の刺客』(2010年)で残虐きわまりない殿様を演じて演技に開眼した感じ。演出の人たちは、もっとうまい稲垣の使い方があると思う。稲垣の場合は、『佐々木夫妻の仁義なき戦い』のケースみたいに、役が合わないと、実に幼稚な演技に見える。04年から09年にわたって5回放送されたフジテレビのスペシャルドラマ『稲垣吾郎の金田一耕助シリーズ』の金田一耕助だって、本当は残虐な一面とユーモラスな一面を出さないといけないのに、稲垣は苦しんでいた。これは配役ミス。ぴたっと役にはまれば画面から知性がほとばしる。僕が書くなら、たとえばやはり警察の上をいく誘拐犯かな」

2位は草なぎ剛だが、「稲垣とは個性派という意味ではそんなに差はない」とのこと。

「喜怒哀楽の激しさがうまく表現できるようになったのは映画『バラッド』あたりからだろう。新垣由衣と恋仲になる無骨な武士を演じたが、草なぎの真骨頂は『怒り』のシーン。実は『バラッド』あたりから演出家たちが褒め始めた。今回の連続ドラマ『嘘の戦争』(フジテレビ)も見ているが、とくに『怒り』の表現が迫力満点。自分の親を殺した会社社長に復讐する物語なのだが、1話の実行犯の『オレが味わった地獄をおまえら全員に見せてやる。おまえらの地獄はここからだ』と甲本 雅裕相手にすごむシーンは鳥肌がたった。個人的には、過去がある暗い役、とくにヤクザやヒットマンなどを主人公に書いてみたいが、コンプライアンスに厳しい地上波じゃ難しいから、ネットTVのドラマになるかな」

 

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「演技をメインの仕事にしていない中居正広を3位に推すのは演出家にはありえない」とA氏は言う。脚本的には「あて書き」(主役を決め打ちして脚本を書くこと)しやすさでは、中居がダントツだという。A氏は言う。

「中居君の明るいキャラクターをいかして刑事か、探偵ものを書いてみたい。95年に放映された『味いちもんめ』(テレビ朝日)みたいにパワーがほとばしる演技が彼の魅力。たぶん生来もっている地の部分を活かしたほうがいい脚本がかけそうだ。12年の『ATARU』(TBS)みたいな病気もちの千里眼を演じるのもいいが、僕的には視聴者の間で賛否両論がまきおこるようなほどのおバカなキャラか、もしくは底抜けに明るくて頭がきれるが、どこか抜けているキャラを書いてみたい。いずれにしてもかなり台詞はスピーディーに展開しそうだ」

4位は「香取慎吾にしておこう」とA氏は言う。ただ香取は主演するドラマはとにかく評判もよくないが視聴率がとれない。昨年1月に『家族ノカタチ』(TBS)が視聴率的にダダ滑ってから連続ドラマのオファーはないとされる。

「脚本家とて、視聴率をもつ俳優や女優と熱烈に組みたいもの。だから脚本家テレビの制作や制作会社に企画書を出す段階で、視聴率がとれない香取の名前が企画書にのらない。だが視聴率をさしおいて、演技者とみれば香取慎吾は確かにキャラクターを設定しにくい。キャラ造形するなら12年の『MONSTERS』(テレビ朝日)で演じた、頭がいいが嫌われ者の刑事に代表されるように、とにかく変な色をつけるしかない。演出家たちは『基本的には下手だ』『演技力がないから映画『西遊記』の孫悟空とか『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両津勘吉などすでにできあがったキャラクターを与えるしかない』などという。だが僕ら脚本家の間では『ガリレオ』(フジテレビ)で見せたように犯人役だとうまいし、NHK大河の『新選組!』の一本気なノリも悪くない。いい演出家に恵まれればまだいけると思う。個人的には主人公に嫌がらせをするポジションで使いたい」

 

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5位はなんと『SMAP×SMAP』(フジテレビ)で毒舌で売っていた時代の有吉弘行に「月9バカ」「ドラマバカ」とまで言われた木村拓哉。木村の時代が終わったのは、今クールのドラマ「A LIFE~愛しき人~」(TBS)の初回が14.2%に終わったことからも想像できる。

「僕らも15%は軽く超えるとみていた。竹内結子、松山ケンイチ、浅野忠信を脇に置いて、これだけの視聴率なら、俳優や女優だけでなく、脚本家も怖くて組むのは難しい。93年に脇役でドラマデビューし振られ続ける役を演じた『あすなろ白書』(フジ)の演技は案外いいが、ああした気弱な男を配役したほうがよかったような気も。ただ、彼がちょっと人間味に欠ける役、たとえば半グレとして光る演技を見せた97年『ギフト』(フジテレビ)の自転車宅配便の役、2010年の『月の恋人~Moon Lovers~』(フジテレビ)の人に対して感情を出さない家具メーカーの社長役などは輝きを見せる。だが、木村が悪や、感情に欠ける役を演じたドラマはことごとく視聴率が出ない。だから、結果として木村に対しては『脚本は書きにくい』という話になる」

木村に関してはさんざんだ。
「それでも視聴率を木村でとりにいくなら、エリート社員で、無理めな恋愛、たとえば人妻に恋するなんていうベタな展開をするしかないかな。となると、現在放映している『A LIFE』みたいになるんだが、これで数字がとれないともう木村主演は、ないね」 今クールのドラマの視聴率結果にかかわらず、数年後に誰が演技のオファーがまだまだ現役として残っているか、脚本家レベルではひとつの結論が出たようだ。

(伊東北斗)

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LCC(格安航空会社)の遅延の多さやサービスの悪さが世界的に問題となっている。11月末に成田空港から「スクート航空」(シンガポール)でタイのドンムアン航空にとんだ50代会社員A氏は怒り心頭だ。

「2時間前の午前8時に空港に着いたのに、到着するや否や10時00分発の便は『2時間遅れ』と表示が出ていました。ドンムアンへの到着予定時刻は14時55分で、計算するとどう見積もってもドンムアン空港から17時15分発のウドンタニ空港行きへの便がまにあわなくて、一緒にいった友達ともどもドンムアンからウドンタニ行きのチケットを2枚捨てて、もっと遅い便を買いなおすはめになりました」

遅れの原因は、「使う航空機が来ていない」とのことだが、当日、「つぎの便にまにあわないが補償してくれるのか」との問いに成田空港のスタッフは「遅延証明書なら出します」と問いとはまったくかみ合わない答え。

ただでさえ遅れていてイライラしているのに、飛行機内では座席上部のバケットが閉まらずに荷物が落ちそうになったり、そもそも「遅れたことに対して謝罪すらもない」とA氏の怒りは収まらない。

A氏の悲劇はさらに続く。帰りもスクート航空を使ったのだがドンムアンから成田空港への便でも55分遅延を食らった。

「私たちはさておき、配席がめちゃくちゃで、同じ席を2枚発行して振り分け直していたり、トイレの後ろの存在しない座席番号を渡された客が立ち往生して泣きそうになっていました。女子大生っぽいグループが『せっかくいい旅をタイでしてきたのに、帰りの便が友達とバラバラにされて幻滅です』と泣きそうになっていたのです」

後日、この2つの便については「一度くらいまともにつけや」「亀よりも遅いスクート航空へようこそ」などと炎上していたが、海外に出かけることが多い人たちに取材を続けるとスクート航空については悪評ばかりが飛び込んできた。

「機内食を運ぶキャリーにたたき起こされたが謝罪の言葉がまったくない」

「シートベルトを着用するように言われたが、なかなかしなかった客に対して断りもなく僕の眼の前にCAの腕が伸びてきて、強引に隣の客のシートベルトを締めた。スリかとおもった」

「積み込んだ荷物をなくされたが、『ラック(運)にもよります』とスタッフが言い放った」

などなど。とにかく「スクート航空を使って5月にシンガポールからシドニーへのチケットで乗りましたが、30分ほど遅れたのですが、到着したシドニー空港からラゲージが出てくるまで1時間30分待ちました。なぜ遅れているのかと聞くと『混んでいるから』という禅問答のような答えがスタッフから返ってきまいた。私も人間というよりも、荷物扱いをされているような感覚になりました」(40代デザイナー)

サービスが悪くとも、きちんと時間につけば文句は出ないはずだが、スクート航空は遅延の多さでネット上では炎上しているほどだ。日本支社に電話したが「日本語がわからないんでシンガポール本社に電話してください」とのこと。スクート航空のシンガポール本社に問い合わせて「遅延については改善しようとしているのか」と日本語専門ダイヤルに電話取材してみた。

「プレスですけど、会社としては遅延について改善、努力をするつもりはあるか」と聞いてみたが担当はなんと「このこたえは上司がもっていますが、英語のみになります」と日本語専門ダイヤルとしては予測しなかった答えがかえっきた。逐一、こちらが質問すると「上司に聞いてきます」という担当の女性は、「飛行機である以上、遅延はどうしようもないと上司が言っています」「3時間を超えれば遅延の補償の対象となりますが、それ以内は補償できかねます」と言い張るのみ。

それでは「遅延の補償はするつもりもないし、『I’m sorry』でもないのですね。それは会社としての見解ですね」と聞くと「いえ、もうしわけございません。なるべく時間を守るようにいたします」ととってつけたような答えが返ってきた。2013年には「Terrapinn Holdings」が発表した、アジアの「ベスト ローコスト キャリア」に選出されたこの航空会社。まさに看板に偽りあり、だ。

2020年の「東京五輪・パラリンピック開催」に向けてシンガポールから東京への便を増やすべく、ロビイ活動に精を出して自民党議員などに接触しているようだが、まずは時間通りに客を運ぶ努力から始めたほうがよさそうだ。

(伊東北斗)

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『芸能界薬物汚染 その恐るべき実態』

「炭火焼肉An」は、六本木のミッドタウン・イーストの南側にある。大江戸線7番を降りて駅を背にして「東京ミッドタウン前」の信号で[PARS]を左に曲がると坂路を下り、徒歩3分のアクセスだ。

筆者はSMAPのメンバーが大晦日に慰労会を行った焼き肉屋に女性記者と潜入してみた。入り口を入ると、一流ホテルの受付のようにカウンターがあり、女性店員が席へと案内してくれる。1階は平日はすべて禁煙で、2階を喫煙可としている(土日は、1階の一部を喫煙としている)。

昨年、SMAPのメンバーの中居正広、草なぎ剛、香取慎吾、稲垣吾郎と森且之が「慰労会」を大晦日に行った個室は2階にあったが、店としては「よく聞かれますが、場所は教えていません」とのことだ。

案内された1階は、4人席がずらりと10並び、土曜のランチどきにすべて席が埋まっていた。2Fにはテーブル席と掘りごたつ式とテーブル席を含み、大小個室を揃える。1Fは大胆に外を眺めることができるレイアウトながらも和風の室内は、薄暗い雰囲気で、大人の隠れ家的な雰囲気をかもしだしている。

客はおおむね40歳以降の富裕層で、夫婦、女性どうし、男性どうしと組み合わせはばらばらだが、「くつろぎやすい」雰囲気。入ってすぐ左側に、肉の部位をしめす牛のイラストが描かれた黒板が飾られてあり、肉の値段が「赤身トウガラシ1880円」「ランプ1980円」「ユーク1980円」などとわかりやすくメニューを説明してあり、子供が喜びそうだ。

煙をほとんど吸い込まないですむ強いファンがまわり、リラックスした雰囲気で、食事を楽しめる。テーブルはシックに黒、壁はクリーム色で、バーカウンターが4席。水のコップが大きく、600ミリリットルははいりそうだ。

常連と思われる隣の50代夫婦が「SMAPが来てから、ここは混むようになったわね」「SMAPのプロモーションビデオクリップ集見てて泣けてきたわ。5人そろってこそやっぱりSMAPよね」と話しているのが耳に入ってきた。

窓側のカップルは、40代に見えたが、小さめのトングで焼肉をつつきながら、「やっぱ『オリジナルスマイル』が私のベストシングルだわ」とSMAPの思いで話に興じていた。そこかしこで「スマバナ」、つまりファンの間で「SMAPの思い出話」が語られていた。

沖縄県産の黒毛和牛は、上カルビ2000円(90グラム)、上ロース2000円(90グラム)、上タン塩2500円などが人気のようだが、常連によると「通は6種類の焼肉がセットになった【もとぶ牛一頭盛り】(1人前4827円)を頼むんですよ」(常連客)と聞いた。これは、6種類の肉に「三角バラ」「ハラミ」「黒シ」「シャトー」「ヒレ」「リブ」などとタグがついており、いかにも焼肉通が好みそうな肉の部位を集めた逸品だ。

白シャツに黒エプロンをしている店員たちの接客は丁寧で、水が半分になるとすぐにつぎに来てくれる気遣い。(チーフらしき男性店員は、シャツが黒で全体をしきる)。ドリンクはソフトドリンクはコーラ、カルピスなど450円、ジムビームハイボールが480円、レモンサワー480円にワインや「シャルドネ」や「シラーズ」など480円。ビールはプレミアムモルツが480円、焼酎は眞露ドライや480円など。 

筆者はコースランチで「黒毛和牛もとぶ牛 カルビ&ロース定食」(1700円)と、連れの女性記者は「宮崎県産 鶏もも&沖縄県産豚カルビ定食」(1500円)を注文した。カルビは口あたりがよく、とろけそうなほどやわらかい。ロースは、キレがよく、締まった繊維が食欲をさらにそそるようだ。

ちなみに、もとぶ牛は「2013年度、農林水産大臣賞や全国畜産農業協同組合連合会主催の肉用牛枝肉用共進会で最優秀省」を受賞している。女性店員に聞くと「今年に入って客が増えていますね」と聞くと「おかげでさまで」と笑顔で答えてくれた。「SMAP効果ですかね」と重ねて質問すると、またその問いかというような表情を一瞬したが、すぐに「どうでしょうかね」とうまくかわした。

この焼肉店から、外苑東通りを皇居方向に歩くと300メートルくらい先、『ミッドタウン・ウエスト』の斜め向かいに1月4日に発売されたジャニーズの『舞祭組』の4枚目のシングル『道しるべ』の広告看板を発見した。中居正広は、SMAP最後の夜に、自らがプロデュースしたこのユニットの看板を横目で見ながら、家路についたのだろうか。

(伊東北斗)

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中居正広 MERAMERA★メラメラ★PRINCE

 

[増補新版]ジャニーズ50年史

 

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「元SMAPの中居正広がジャニーズ事務所を辞めて移籍するなんてありえませんよ。あるならジャニーズ事務所内で分社を作るのが、ジャニーズ事務所にとっても中居にとっても“節税になるし、有益”なのです。事業部制にしてね」と語るのはベテランの芸能関係者。

 

中居正広 MERAMERA★メラメラ★PRINCE(ジャニーズ研究会)

ジャニーズ事務所の動きがにわかに漏れ伝わってきた。

「SMAP」が解散して1週間もたたないうちに、風雲急を告げるか。平成17年に「SMAP」のためにジャニー喜多川氏と元マネージャーの飯島三智で設立した株式会社ジェイ・ドリーム(以下、ジェイ社)を解散させ、「SMAP」のCDやDVDの出版権についてはジェイ社からジャニーズ出版にすべて移しつつも、中居は、元メンバーの草なぎ剛、香取慎吾、稲垣吾郎らのこれからのマネジメントの面倒をみるというもの。

「そもそもある方向から見れば、『SMAP』の分裂劇は、飯島女史が、『SMAP』の肖像権や曲の権利をジャニーズ事務所がもっていて、メンバーを連れてほかの事務所に移籍してもそれらの“財産”が使えると思っていた脇の甘さが失敗の決定打となった。そうした権利関係について、ビジネス感覚がある木村拓哉は、工藤静香との結婚をバックアップしてもらって依頼、『命綱」として懇意にしている藤島ジュリー景子から『事務所を出てもSMAPの権利は動かせない』ことを聞いて知っていたから独立話を蹴ったのが不幸な劇の始まり」(同)

キャッシュフローも分裂劇に影響した。「SMAP」については、ギャラの流れがほかのグループとはまったく異質で、ギャラはいったんジェイ社に入り、その粗利の一部をジャニーズ事務所に上納する、という形になっていた。これを快く思っていなかったのが、“次期社長”と言われ、『SMAP』の元マネージャーの飯島女史とライバル視されていた藤島ジュリー景子だ。

だからこそ、昨年の分裂、独立騒動時に藤島ジュリーは木村に「権利がとれないからジャニーズに残れ」とささやく。ところが、木村は当然、この「肖像権や曲の権利がジャニーズ事務所にある」とメンバーたちも知っていると思っていたふしがあるという。

 

[増補新版]ジャニーズ50年史(ジャニーズ研究会)

「そこで木村は独立から『いち抜けた』となるのですが、中居はずっとあとになって、木村が『曲の権利や肖像権や、【SMAP】のネーミングライツを事務所外に持ち出せないことを“すでに知っていた”と聞かされて頭にくるのです。ですから、今回、ジャニーズ事務所内で分社を作るにあたっては、中居は曲や肖像権を完全には抑えるのはもちろん無理ですが、少なくともジェイ・ドリームがもっていた権利をすこしでも引き継ぎたいと考えています」(同)

もともとジェイ社がもっていたのは、おもにSMAPの映像権。もともと横のつながりがないSMAPの木村と中居ゆえ、分裂騒動時にわざわざ木村が「SMAPの商業権利」について中居にレクチャーすることはなかった。昨年の『独立騒動』がもし成功したとしても、『SMAP』の曲は歌えないし、曲の二次使用権や映像使用権も入らないと学んだ中居は、今「タレントの権利」や「会社経営」について知人の起業家などから猛烈に勉強中。

ジャニーズ事務所と条件を詰めていく中居は「じょじょにおおむね話はまとまりつつある。事業部制の分社化を希望している」と同放送作家。

これを裏づけるのが、中居と親しい別の放送作家。

「報道されているように、中居が木村以外の4人を引き連れて独立するなんてありえません。周囲には『ジャニーさんに恩返ししたいよな』と語っているようですよ」とした。

芸能プロダクションを顧客にもつ税理士は語る。

「中居の目線から見れば、事務所を出たってかつてのSMAP時代にたいへんな思いをして培った曲の権利の使用料などは馬鹿にならないし、放り出すのは損。いっぽうで、ジャニーズ事務所にとっても、まだまだ『SMAP』のベストCDや残った映像で稼ぐ方法はあるにちがいないので中居らに事務所を出られたら、金銭的にはロストとなる。中居にもジャニーズ事務所にとっても『WINーWIN』な関係でいられるのが中居の『ジャニーズ事務所内分社化』なのです」ジャニーズ事務所に「中居氏が独立して分社を作ると聞いたが本当でしょうか」とファックスで質問したが、期日まで(7日)までに返答はなかった。この話題はナーバスで触れられたくないところだろう。

「具体的には、中居がジャニーズ事務所との契約を更新を決める6月の寸前、5月あたりで中居の会社は立ち上がるのでしょう」(前出・放送作家)

一部報道で噂されるように、飯島女史が中居の新会社に合流することは「200%ない」と事情を知る業界関係者は軒並み口をそろえる。となると腕ききのマネージャーが必要だが、どの程度、ジャニーズ事務所はマネージャーを「新中居事務所」に貸し出すのかも成功のキーとなる。

ジャニーズ事務所の稼ぎ頭、中居が、ほかのメンバーたちと昨年の今頃1月18日に「SMAP×SMAP』(フジテレビ)で伝説の『謝罪』をしてから1年。ついに「MCの天才」が「社内独立」という形で事務所に残る決断をした。ジャニーズ幹部の覚えがめでたく“木村優遇”の状況下、元リーダーの意地をかけてリベンジを始めたといえるだろう。

(伊東北斗)

 

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『芸能界薬物汚染 その恐るべき実態』

「追悼番組で、『仁義なき戦い』シリーズや『北陸代理戦争』『県警対組織暴力』『修羅の群れ』など松方弘樹さんの迫力ある極道を演じたヤクザ映画を地上波で見られなくて悔しい…というファンの声は多く局に寄せられていると聞きます。ですがこれも暴力団排除という時代の流れで致し方ないでしょう」と業界歴25年目のベテラン脚本家A氏が語る。


◎[参考動画]仁義なき戦い(1973年)

『北陸代理戦争』(1977年)

21日に亡くなった名俳優、松方弘樹の追悼で地上波を使っての映画が放映されないことに対して年輩のファンを中心にSNSでも『なんで代表的なヤクザ映画をキー局な無視するのか」「なんで映画で追悼しないのか意味不明」など確かに「残念」の声が多数あがっているのだ。

「松方弘樹さんの追悼で映画を何かテレビで放映しますか」と聞いてみたが、「追悼番組で松方さんの映画を放映する予定はありません」と1月26日時点ではNHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京とも回答している。ただ松方の闘病の様子を緻密に収録したドキュメンタリー「ファミリーヒストリー 松方弘樹・目黒祐樹~芸能一家の歳月~」が2月2日に放映される。これはファミリーのルーツを探る番組で、1月29日に「松方弘樹さん追悼企画 僕らはみんな生きてきた 松方・梅宮最後の旅」がBSフジで放映予定も映画はまったくゼロ。

ただし「スカパー!」が追悼番組を専門チャンネルで流す。1月25日深夜1時40分から「BS日本映画専門チャンネル」で「強盗放火殺人囚」(1975年)を放送するのを皮切りに、「大江戸捜査網」シリーズ8本(ホームドラマチャンネル)や「巨大マグロ伝説2009 洋上の激闘」(チャンネルNECO)など計15作品を2月28日まで放送予定。だが地上波はいまだ追悼映画のプログラムはなし。なぜか。

『最後の博徒』(1985年)

「ヤクザ映画がなぜダメかと言われてもなあ。うーむ」と日本テレビ関係者は押し黙る。

かってA氏が解説してくれる。

「14年11月に菅原文太さんが亡くなられたときも、『仁義なき戦い』や『極道ヤクザ』など確かヤクザ映画は放映できずに、テレビ東京でようやく『トラック野郎 天下御免』が放映された。信号無視やトラックでの暴走、暴力シーンが数多く出てきて『コンプライアンス上大丈夫か』と話題しきりになったほどです。ましてやヤクザ映画はこの時代では難しいでしょう」(A氏)

テレビがダメなら映画界はといえば、代表作に多数出演、松方のお膝元ともいえる東映は追悼上映を検討中で『仁義なき戦い』シリーズや『北陸代理戦争』などが候補に挙がっているという。テレビからは「ヤクザ」は完全に消えたのだろうか。

「ヤクザは今、シナリオ的には敵役で出すのも難しい。だからミステリーでもヤクザじゃなくてギャング的なものに直さざるを得ない。そうしないとF2層(35~50歳の主婦)から反発を食らうのです」(前出・A氏)

『修羅の群れ』(オリジナル1984年 リメイク2002年)

どうしてもヤクザを出したい場合は、暴力団からの離脱(足抜け)を支援する部署の活躍を描き、大島優子が主演した『ヤメゴク? ヤクザやめて頂きます? 』(TBS)や、ヤクザが“社会貢献に目覚める”として草なぎ剛が主演、暴力団組員が介護に奮闘しつつ、更正していくプロセスを描いた09年の『任侠ヘルパー』(フジ)など、やや無理めの勧善懲悪劇の方向性にするしかないという。

「有名な小説家が書いた作品が原作で、ヤクザがストーリー上必要な場面でも、無理矢理にキャラクターをヤクザでなくするしかないところまで時代は暴力団排除に厳しくなってきている。たとえば黒川博行さんの小説でヤクザが主人公の『疫病神シリーズ』があるが、圧倒的に人気があるのに、地上波ではドラマが作れず結局、WOWOWが製作したのです」(同)

ヤクザ雑誌ライターは語る。
「松方が主役を張った 『修羅の群れ』は稲川会初代会長・稲川聖城を演じたものだが、あまりの松方の迫力と凄みに憧れてヤクザ稼業に入った連中も少なくない。そうした意味で反社会勢力の臭いがある作品を地上波で見せてF2層の反発を買うよりも、北野武と一緒に泣いたり笑っている『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ)』や悪人を懲らしめている『名奉行 遠山の金さん』(テレビ朝日)の映像を視聴者に送ったほうが、松方の遺族にとっても、視聴者にとっても、またファンにとっても癒やされるという判断でしょう。まあ本業のヤクザの人たちは『仁義なきシリーズをなんで放映せんのや? おかしいやろ?』と嘆いています(笑)」

『列島分裂 -東西10年戦争-』(2016年)

もっと単純に言えば「ヤクザを出すと視聴率がとれないことに尽きる」(前出・A氏)とのこと。

「業界的には『最後の連続ドラマ』として認知されるのは2011年に児童福祉司の松田翔太と組長の高橋克実が“入れ替わる”ドタバタ劇の 『ドン★キホーテ』(日本テレビ)がヤクザが主人公として描かれた最後として記憶される。これもコンプライアンス的に大丈夫かという声が局内であがるも、平均視聴率は惨敗の10.9%。これをもってヤクザを主人公にして企画書を書くチャレンジを『ドンキホーテしてみる』と隠語で呼ぶほど。そうした意味で、松方のヤクザ映画は、少なくとも地上波では『黙殺』されて当然でしょうね」(同)

かくして、視聴者の声も黙殺される。暴力団事情に詳しい作家の影野臣直氏は語る。
「あの凄みのある松方の男っぽいヤクザ役が見れないのは残念。松方の場合は、低い声で相手のやる気をそぐという、ヤクザ業界でいう“ケンノミ”の迫力がある希有な役者だった。鶴田浩二とやった『最後の博徒』くらいは放映してものですね」
ヤクザ映画で「元気が出る…」という連中もいるというわけだが…残念な現実だ。 (伊東北斗)


◎[参考動画]天才たけしの元気が出るテレビ 最終回スペシャル 松方弘樹ベストセレクション(1996年)


◎[参考動画]松方弘樹さん 大親友 梅宮辰夫に語った理想の人生の終わらせ方

 

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商業出版の限界を超えた問題作! 星野陽平『芸能人はなぜ干されるのか?』

2016年12月22日(木)、新宿clubSCIENCEで間々田優、中村ピアノ、月野恵梨香のトリプルヘッドライナーツアー《三原色パンデミック~アイドル14歳の才能~》のセミファイナル公演が開催された。三人の女性ミュージシャンはそれぞれバンド形態でライブに臨む。三者三様の鮮烈な個性が力強いメッセージとなり師走の新宿に煌いた。

左から月野恵梨香、中村ピアノ、間々田優

月野恵梨香

◆昇華された嘆き――月野恵梨香

トップを飾ったのは月野恵梨香。白いワンピースに身を包み登場した月野が赤いハイヒールを脱いだ。裸足の彼女が歌い始めた瞬間、会場が熱を帯び始める。
長髪を振り乱して叫ぶ一曲目“過食症”。

「確かにあたしここにいる間違いなく 
どうなってもいいなんて思ってない 
本当はあー生まれてこなけりゃあよかったなんて思う自分慰めて」

歌詞の中で月野は「嘆いて」いる。しかし彼女は悲壮感に任せてウジウジするような真似はしない。時にはリズム隊のグルーヴの力を借りながら、細身の身体からは想像できないほどの深いヴォイスで叫び続けることによって観客を「嘆き」の共有者とすることに成功している。MCで月野は言う。

「明日のことは考えず今のことだけ考えて駆け抜けようと思う」

この言葉からわかるように、月野の持つエネルギーは刹那的な衝動を原動力としている。彼女は今この瞬間の「嘆き」を強烈なメッセージへと昇華させているのだ。
ラストにはニューアルバム『再起可能』からタイトルトラック“再起可能”をチョイス。跳ねるようなドラムのリズムに乗って観客は拳を振り上げ、場内のテンションはMAXに。歌い終わった彼女は脱いだハイヒールをステージに置いたまま去っていった。ハイヒールが熱いステージの残滓として静かに存在感を放っていた。
 

◎月野恵梨香「名古屋襟 これが名古屋のオリエンタル」(2013/09/18公開)

中村ピアノ

◆自問自答の果てに――中村ピアノ

続いて中村ピアノ。ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムのオーソドックスな月野のバンドとは異なり、中村は自身を含めたダブルキーボードのギターレスバンドである。現在ライブDVD『ナカムラホノグラム』が前日に発売となった勢いそのままにステージを繰り広げた。

髪型を両サイドでお団子にした中村が柔らかな表情で歌い始める。ロリっぽいアニメ声からドスの利いた低音まで実に幅広い声色を使い分けるのだ。さらには二つのキーボードが主張し合って、音数の多いカラフルな楽曲を披露していく。

彼女の流れるようなキーボードさばきはポップなアイドルなどとはとかけ離れていて、職人のような威厳さえ感じさせる。“ねぇ”のような比較的ローテンポの楽曲でもヴォーカルとキーボードが反発せずに、かといって小奇麗にまとまるのでもなく、エッジを利かせながらステージを彩っていく。

中村の歌詞は「自問自答」する。ひたすら自分の中で自分を問い続ける。しかし、堂々巡りをしているだけではない。自分の力で考え抜かれた結論へと辿り着いている点は秀逸だ。

ラストに披露した“キャンディキャンディ”には彼女の「自問自答」が結実している。

「夢の中での2人はもうとっくに恋人同士なのに
 本当はまだ声もうまくかけられない 〈恋は一方通行〉」

聞き流してしまえば淡い片想いの歌である。しかし、彼女は片想いのみには留まらない。後には以下のように続く。

「夢の中での私はあんなに強くて可愛いのに 
鏡に映るのは色気も華も無い可哀想な女の子」

自分の姿を客観的に捉え、「可哀想」だと言い切る。言い切ってしまうことに彼女のエネルギーを感じずにはいられない。彼女の「自問自答」は結論を出せずにもがいている全ての人たちの背中を押してくれるはずだ。


◎中村ピアノ「火傷」(2016/04/19公開)

間々田優

◆貫徹された反骨精神――間々田優

トリはデビュー10周年を迎えた間々田優。赤いハイネック姿でアコースティックギターを抱え、うつむいた間々田にスポットライトが当たった。彼女からほとばしる、世の中への反骨精神が会場に浸透し始めた瞬間である。ブルージーなメロディからシャウトへと転じる切れ味鋭い“八千代”で観客は彼女の攻撃的な世界観に引きずりこまれた。

「友死のうて 爪をかんで 
私には何の痛みもないよ 
刺してやろうか」

 自分を潰そうとしてくる世の中に対して、中指を立てるような強烈なメッセージが込められている。

MCで彼女は言う。
「私がニュースとして知ることができるのは遠くから運ばれてきたものです。でも今こんなに近くに皆さんがいてくれる」

デビューから10年の時を経て、なおライブ空間を共有してくれる観客への感謝の気持ちだろう。彼女は静かに話し終えると、一転“カシスオレンジ”では弦が切れる勢いでギターをかき鳴らし始めた。オンオフの利いたライブは聴く者を虜にしていく。

「弾き語りから始めて、今はバンドメンバーと一緒に音楽を生み出せることが幸せ」と言う間々田。

本編終了後観客からのアンコールを聞いて、間髪入れずに間々田は代表曲“アイドル”を歌い始めた。

「歌えぬ僕の意味など無い 
甘く優しい言葉で言うなら 
〈ほんとにおつかれさまでした〉」

と彼女は歌う。

「ほんとにおつかれさまでした」などと観客に言わせない、「歌手・間々田優」をこの世の中で用済みとは絶対に言わせない、というギラギラした反骨精神を最後まで感じることができた。

三人合わせて2時間弱とは思えない、怒涛のステージだった。三人の「原色」のような個性はぶつかり、転がりながら観客に大きなインパクトを与えたに違いない。
今年2017年の3月には新宿BLAZEで800人規模の追加公演が予定されている。三ヵ月後、さらにパワーアップした三人の姿を見ることができると思うと、今から待ち切れない。(伊東北斗)


◎間々田優「三原色パンデミックツアー」動画 (2016/11/10公開)

 

間々田優・中村ピアノ・月野恵梨香バンドツアー
 三原色パンデミック《~アイドル14歳の才能~》―追加公演~グランドフィナーレ~
2017年3月24日(金)18時開場/19時開演 at/新宿BLAZE
チケット絶賛発売中!:前売3,800円/当日4,300円 ※1ドリンク代500円別途
イープラス 
チケットぴあ(Pコード:313-216)

 

 

商業出版の限界を超えた問題作!

『芸能界薬物汚染 その恐るべき実態』

タブーなきスキャンダルマガジン『紙の爆弾』

◎司会
◎伊東北斗(芸能記者) 
◎ミスターX(中堅放送作家)

 

商業出版の限界を超えた問題作!

◆なんだったのか、石田純一の都知事出馬会見

伊東 「消された」といえば、石田純一の都知事出馬会見こそが、なんだか知らないうちに野党が話をうまくつぶして、鳥越俊太郎を担ぎ出したということがあった。

ミスターX 石田は出馬会見で「野党統一候補に私をしてくれれば、出馬してもいい」と会見。上から目線で民進党や共産党をあおって「ふざけるな、つぶせ」という話になった。片岡 あのときは、石田純一がCMやテレビ番組のペナルティを払う寸前に出馬を取りやめ。あれもなにか中途半端な決意でますます政治離れが加速していった印象です。蓋をあければ、ただたんに奥さんの東尾理子が「当選しても落選してもどちらにしても茨の道になる。覚悟はあるの?」とセリフにだまりこんだとか。

伊東 そもそも「不倫は文化」と言い放つタイプで、独特の日本語を話すから記者が彼の言葉を理解するのにすごく時間がかかった。そんなので都民に政策や情熱が伝わるわけはない。記者会見がすごく下手だ。

◆とびぬけて好印象だった「TOKIO」山口達也

 

[増補新版]ジャニーズ50年史(ジャニーズ研究会)

ミスターX 最近は「記者会見スキル」というのが定着したね。言い換えれば「記者の追求をごまかす」というスキル。

伊東 ファンキー加藤が親友のアンタッチャブルの柴田の奥さんと不倫して、「記者会見での対応が真摯」「慰謝料を一括で払った」と変にヒーロー扱いされているのが気持ち悪かった。また、その直後に三遊亭円楽も不倫して謎かけでマスコミをたのしませるなどして「大人の記者会見」が評価された。

ミスターX 不倫という不道徳が責められるべきなのに、記者への対応の良しあしでなんとなく「罪の深さ」が決まるのは本質からずれているような気がしています。「TOKIO」の山口達也も「なんでも聞いてください」とさわやかな会見をして、記者がひとりひとり帰るのを見届ける礼儀のよさ。これで悪く書けなくなったという(笑)。

伊東 山口の場合は、とっくに別居していましたが、奥さんが「ほかに女を作らないように」と近所に住んで監視していたというちょっと不気味な夫婦生活が長く続いていました。

ミスターX まあ山口は人となりもいいですし、三十路にはもてる。キャバクラでも「山口さんて優しい」ともてまくっていましたからね。銀座の高級クラブで記者というと「山口くんを連れてきて」と三十路近いホステスにいわれることも。とびぬけて好印象です、はい。

◆高畑裕太のレイプ未遂事件

伊東 正反対なのが、高畑裕太のレイプ未遂事件です。あれは被害女性が男に相談した直後、すぐに逮捕となった。「これは事件にしよう。警察とマスコミを呼べ」という段取りで母親の高畑淳子から金をむしりとろうと瞬間的に段どったのという噂が千里を走った。

ミスターX のちに高畑裕太が警察から解放された映像を見たが、「報道陣をにらんでいた」とされていたが、あれはただ茫然自失としていただけ。だが母親と会うや否や「仕事なくても貯金で暮らせるよね」と確認したというからどこまでもノー天気な体質なんだか。

伊東 高畑淳子クラスになれば、マネージャー的な仕事をやっていれば食えると思う。別に金の心配をする必要はない。

司会 都内の豪邸は完成したようです。

ミスターX あそこも近所から「高畑裕太は住むのかどうか」という問い合わせがけっこう高畑の事務所に入ったようです。なんせ自分の部屋にひとめ惚れした女を力づくで引き込むという強引さ。年頃の娘がいる親御さんなら心配でしょうがないでしょう。

 

『芸能界薬物汚染 その恐るべき実態』

◆成宮寛貴の報道で、「俳優を守る」という態度に徹したテレビ朝日

司会 『相棒』(テレビ朝日)などで注目されている伸び盛りの元俳優、成宮寛貴については、告発している男性が「愛憎劇をメディアで展開している」という印象ですね。

伊東 これは『FRIDAY』が第4弾までも準備していて満を持して出したスクープです。僕のところにも、成宮のコカインの話は来ていましたが、「結局、FRIDAYがネタを買ったか」という感想です。つぎからつぎへとテレビ局から成宮の態度が悪い、という話を聞きます。僕も成宮が試写会で足を投げ出して不良っぽい態度をとっている姿を観ました。

ミスターX あのコカイン吸引写真は各週刊誌に持ち込まれたが、なにせ告発者が「コカインをやっていた」という証言はあったが、過去のものであり、麻薬取締法違反は現行犯じゃないと逮捕されないというジレンマがある。

伊東 理論的には「今はやっていません」といえば罪とならない今の法律にも問題があると思うが、どうだろうな。ただ、テレビ朝日は年末に成宮が出ている『相棒』の再放送を断行した。逮捕されていない以上は「推定無罪」であり、再放送をやめる必要はない。このあたりには愛情を感じた。

ミスターX ただどうだろうな。テレビ朝日には「成宮が出ている『相棒』は出すな」というクレームが視聴者センターに殺到していたが、オペレーターは「逮捕されているわけではないですし、放送する価値はあると判断しました」とすでに想定問答を終えたマニュアル対応をしているだけ。テレビ朝日としては大麻取締法違反で逮捕された高樹沙耶の作品が再放送できないから、アドバルーン的に成宮が出ている回を放映して反応を見ているのでしょう。

伊東 テレビドラマだからこうなっているのであって、映画だったら数億で済む話ではないです。撮影してあった映画がないのが不幸中の幸いです。

司会 この時代、繰り返し同じ作品を楽しめるサイトがたくさんあり、そちらのほうの課金も少額じゃないから、重大な問題ですね。

◆ASAK逮捕に見る警察捜査のずさんさ

司会 ASKAが「盗聴されている」と警察に通報して、逆に覚せい剤取締法違反で逮捕された報道は「情報ライブ 宮根屋』(読売テレビ)で「逮捕されそうです」とASKAが話していたのが先で、逮捕があとだったので驚いたです。

伊東 この一報は海外で知りましたが、なんで報道がびしばし出てから逮捕されるのか順番が逆で、そこをメディアが誰も指摘しないのか、不思議で仕方がなかったです。ASKAが「盗聴されている」としている集団は一般的には「妄想」となっているが、万が一、実在したらマスコミは責任とれるのか、という印象です。

ミスターX ASKAの場合は、某暴力団が「余計なことを話すな」というけん制で人づてに「余計なことを言うなよ」というメッセージをさまざまな形で伝えています。その伝え方に問題があったのではないか、と僕は見ています。なにかこう、暗号めいたメールを送るとか、ひと言だけ携帯で言って切るとか。そうした行為を『なぞの盗聴集団』とかんちがいした可能性について僕は追跡しています。

ミスターX でも僕が聞くかぎり、新曲のできはいい。不起訴になって、ライブの話もにわかに聞こえてきた。まあ、「ASKAの話をふっても反応しなくなった」というCHAGEとは二度と組んでやらないと思うけど。

伊東 おもしろい話があって、これはカラオケ配信会社に聞いたんだけど、ASKAが世間をにぎわせるタイミングでは、カラオケで「CHAGE & ASKA」の曲が歌われる回数が激増。「余計な、粉などないよね~」など替え歌をサラリーマンらが楽しむらしい。

ミスターX 「YAH YAH YAH、いまから一緒に、ラリってみようか」とかね。

司会 今年はいずれにしても「不倫にドラッグ」に。芸能界にとっては大殺界でしたね。

伊東 記者にとっては、おいしい状態でしたけどね。

◆紅白スキャンダルと地上波TV「終わりの始まり」

ミスターX 最後は、「第67回紅白歌合戦」の出場歌手が来年1月に記者に確実にマークされる。

伊東 見出しが立ちやすいですから。僕もさる大物歌手をマークしています。

ミスターX 最後の最後までNHKは交渉すらまともにしていないのに「SMAPが出る出る詐欺」を押し通していた。あのまま「出るかも」と期待させて視聴率を稼ぐ作戦だったのは見え見え。そもそも「5人で歌いたくないから解散」なのに、どうして「紅白だから5人で歌おう」という話となるのか。籾井勝人会長はよほど「たつ鳥あとを濁しまくり」でNHKスタッフの評判は最悪。早く退陣してくれ、と現場社員たちは指折り数えていますよ。

伊東 元三菱商事副社長で、経営委員の上田良一氏が今度のNHK会長だが、「NHK離れが激しい」世間の信頼をどこまで取り戻せるかが注目したい。

ミスターX まあ、民放局が元気がなくて、脚本家も地上波を見切って独自に番組を作り始めたオンラインテレビ局「Netflix」や「Hulu」などに企画をもちこみはじめた。制作会社も「ネット番組のほうが予算が出るかも」という見方を始めている。

伊東 いよいよ、地上波が「終わりの始まり」かな。

司会 そんなわけで今年もさまざまなビッグニュースが飛び出すかも。みなさん、そのときは、濃い取材や情報提供をよろしくお願いします!

(伊東北斗)

◎司会 
◎伊東北斗(芸能記者)
◎ミスターX(中堅放送作家)

 

[増補新版]ジャニーズ50年史(ジャニーズ研究会)

司会 昨年は1月から「SMAP」解散報道にベッキーと「ゲスの極み。乙女」の川谷絵音との不倫が連発して、記者たちは大忙し。寝る時間がないほど情報集めに奔走していたと聞きます。

伊東 「SMAP」解散報道は、いち早く芸能記者の片岡亮氏がスクープしていましたよね。いまでは「SMAP解散報道を抜いた片岡」と業界内で名刺代わりに言われています。

ミスターX 「SMAP解散」騒動を抜いたのは、一般的にはスポーツ紙だとされているが、これはジャニーズ事務所の意向を受けてのもの。まるで一部のスポーツ新聞は、ジャニーズ事務所の広報と化したかのように、「SMAP」の権威を守るために、こぞってSMAP独立を画策した「飯島三智元マネージャー」を悪者にしていた。

司会 その通りです。

ミスターX 飯島マネージャーが焦ってさまざまな芸能界の大御所に相談したようです。しかし、木村拓哉は工藤静香の反対に遭うとすぐに飯島マネージャーに「ついていけない」と伝えた。あの夏から「SMAP」は狂い始めたんです。あまりにも報道はジャニーズ事務所が作った「飯島の策略」というストーリーに乗りすぎています。「SMAP」は昨年の8月に独立の話が持ち上がった時に、すでに崩壊の序曲が始まっていた。このときに中居はすでに親しい松本人志に『SMAPが飯島マネと一緒に事務所を出るかも』と相談したようです。

伊東 まあいまだに中居が独立して事務所を立ち上げるとか報道されているが、楽曲の原盤をジェイドリームに抑えられているわけで、出ても飯が食えるわけがない。

 

中居正広 MERAMERA★メラメラ★PRINCE(ジャニーズ研究会)

司会 けっこうみんな「中居が独立」と書き飛ばしていますね。

伊東 この1月から始まった「SMAP解散騒動」では、どのスポーツ新聞やテレビ局がジャニーズ事務所と仲がいいかが如実にわかってしまった。それと「ジャニーズ事務所」ほどマスコミに関して口が堅い事務所はない。記事で「ジャニーズ関係者が語る」なんていうのはすべて嘘。この前あったDeNAの医療サイトでミ「取材なしのでたらめ医療記事」を掲載するミスがあったが、あれと同じレベル。

司会 続いて、社会問題ともなったベッキーと川谷との「ゲス不倫」ですが、「センテンススプリング」「文春砲」「ゲス不倫」が流行語大賞のノミネートされるほど大騒ぎとなりました。

ミスターX ベッキーと川谷がやりとりていたLINEの画面が流出しており、それを週刊誌の誌面で公開。もはや「ネットでのやりとり」は他人が確実に覗ける時代になった証左ですね。東野講じ関西の番組で熊切あさ美とこのやりとりを「音読」して、のちに「ワイドナショー」(フジ)に出演したベッキーに謝罪していたが「連日、バラエティ系ニュース番組は放送作家は何も考えなくても『ベッキーネタ押しで』で会議はすんだので相当、楽だったね。

伊東 熊切にまで揶揄されるとはかなり悲惨だね。

ミスターX 川谷については、ベッキーと別れたあと、ほのかりんと飲酒して「未成年に飲酒させていた」とさらにたたかれていた。半同棲ということだが、ほのかが事務所に支払うべき賠償金の1千万円を肩代わりするらしい。もう結婚する準備に入るのでは?

伊東 その可能性は大だね。その情報がとれればまたスクープだけど。

 

『芸能界薬物汚染 その恐るべき実態』

◆逮捕から3年間、警察の行確がついていた清原

司会 記者のかたたちが2013年あたりから「覚せい剤で逮捕される」とことあるごとに行っていた元プロ野球選手の清原和博が久しぶりに「社会復帰」しましたね。

伊東 昨年2月3日に覚せい剤取締法違反(使用・所持)で逮捕されて以来、ひさびさに七・三分けでスーツと、それまでの「番長キャラ」を捨てたスタイルでスポーツニッポンのインタビューに(2016年12月24日)答えていた。「自分だけでやめることなんか不可能。いろんな人に支えてもらうことが必要だし、厳しい留置場生活も一生忘れてはいけない。何より子供たちに自分の父親が逮捕された姿を二度と見せたくない。その気持ちがないと、薬物には立ち向かえない」なんて殊勝にも話をしていましたが、格闘技系の支援者がこっそりと会員制バーに通わせているの事実はプロ野球関係者ならだれでも知っています。

ミスターX 清原和博は、ニューハーフ美女と再婚するんじゃないかとささやかれ始めました。まあ逮捕されてから沖縄の宮古島でバカンスを楽しんでいる姿が写真週刊誌『FRIDAY』にスクープされていましたが、これはその支援者が『気分転換に沖縄に行こう』という話が清原の周辺から漏れたようです。

伊東 そもそも六本木の仲がいい医者に大金を渡して「シャブ抜き」を定期的に依頼していたのは裏社会では知る人ぞ知る事実。僕が手伝っているヤクザ実話雑誌には怪しいコーディネーターから「番長の遠吠え」なんていう連載企画が舞い込んできたのですが、事務所に連絡しても誰も出ないのであきらめた。そのコーディネーターも清原逮捕で海外に高飛びしたそうです。動いたライターは「何度も銀座に連れていかれてインタビューの前金をとられるなど振り回されて時間と金を無駄にされた」と訴訟も視野に入れているそうです。

ミスターX 清原を六本木で見かけたことがあったが、逮捕前はサラリーマンでもプロ野球関係者でもない、いわゆる半グレっぽい連中と一緒で不気味に見えました。歩いているところを直撃したこともありましたが、目はうつろでしたね。

伊東 清原のせいで母校のPL学園高校野球部に部員希望者がおらず、今年休部に追い込まれたといってもいいすぎじゃない。

司会 伊東さんは清原の裁判の傍聴に並びに行きましたね。

伊東 そうなんです。抽選に外れましたが、来ている人たちに話を聞いていくうちに「PL学園高校出身なんで気になって大阪から来ました」という「PL学園高校OB」のグループが2つや3つじゃなかった。野球が好き、嫌いということではなく“PL学園のOBに愛されていたプロ野球選手”だったんだなあと感じました。

ミスターX 清原については、警察のマークが厳しかったと聞いています。

伊東 僕も警視庁担当の新聞記者に何度も「いつ逮捕されてもおかしくはない」という情報が入ってきていました。ただし、清原をたどっても覚せい剤を扱う大物のヤクザなどは出ないと思いますね。小林和之という売人が暴露本を出したように、清原に覚せい剤を売っていたルートは何人も人が入っていて複雑ですし、僕から見て入手ルートは東南アジア系ですから。

ミスターX 僕も「スポーツニッポン」の清原のインタビューは見ました。「来年、入れ墨を消す」としているけど、なんですぐに消さないのかな。そのあたりからして反省の色を感じません。

司会 相変わらず敵が多いそうですね。逮捕前にたくさんキャバクラ嬢が「清原にドラッグやろうと誘われた」とさんざんぱら証言していた。またキャバクラ通いがはじまったら記者の餌食ですな。狩野英孝の6股騒動はなんだったのでしょうか。なんだか登場人物たちの売名行為にメディアをあげてつきあったような気もします。

 

商業出版の限界を超えた問題作!

伊東 今から思えば狩野売名行為だ指摘されていたのは加藤紗里なんですが、とにかくあとから狩野が「別に交際していない」と発言して、一気に話に信頼性が薄らいだ。有吉弘行が番組で「俺は(加藤とは)絡みたくないね」と発言して物議をかもしていた。「週刊女性」の神谷明良記者がニコニコ動画の芸能番組で「どう見ても加藤はバリバリ整形している顔」と過激な発言をしてネットではいっせいに「整形手術10回以上」なんて書かれていた。

ミスターX その有吉は、夏目三久と妊娠騒動を起こして、日刊スポーツにスクープされたが、当初は双方の事務所に確認してもはっきりとした答えは言わない。番組も降りる、降りないの話が伝わってきたが、結局は夏目の事務所に有吉が謝罪にいってこの話はジ・エンド。すっきりしないうちに日刊スポーツが「事実誤認でした」と報じた。

伊東 有吉もマスコミをかわすために、芸人仲間のマンションを転々としたようです。ところが人望がないせいか、こぞってマスコミに「有吉さんが来てます」とリークされていた。写真週刊誌に直撃されて、「なんで俺の居所がばれるんだろう」って。そりゃあんたの周辺が情報を流しているからでしょうが(笑)。

ミスターX とくに夏目は“芸能界のドン”と呼ばれる事務所社長のお気に入り。有吉は速攻で謝罪したから許されたものの、あと2、3日謝罪が遅れていたら、芸能界から“消されていた”可能性がある。(後編につづく)

(伊東北斗)

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