飯塚修三医師との出会いと西宮人物伝

鹿砦社代表 松岡利康

2年ほど前、突然に同市内で眼科医院を開いておられる飯塚修三医師からお手紙がありました。

西宮北口駅構内の書店で偶然『紙の爆弾』を見つけ、ぱらぱらとめくったら、雪印の牛肉偽装告発で有名な西宮冷蔵・水谷洋一社長の記事が掲載されているので買い、『紙爆』と鹿砦社に関心を持ち、調べられたとのことでした。飯塚医師と水谷さんとの関係については別途記事をお読みください。

数日後、先生が営む医院に伺い、いろいろ歓談させていただきました。真面目で博学な方でした。これを機に『紙の爆弾』を定期購読していただき、昨年7・12の『紙の爆弾』20周年、『季節』10周年をめぐる反転攻勢の集いにもご出席いただきました。

また、先生は西宮医師会の会報に連載を持たれており、西宮に縁のある人たちについて調べ書かれていました。西宮出身で私の大学の大先輩・藤本敏夫さん(故人)についても書かれています。

先生とその会報については、後日、あらためて申し述べたいと思いますが、今回は、7・12反転攻勢の集い・関西の記事と、西宮冷蔵・水谷洋一さんについての記事を転載させていただきます。

【追記】先に飯塚修三医師について記しましたが、飯塚医師は以前にも鹿砦社や、地元出身で私の大学寮の大先輩である藤本敏夫さん(故人)についても西宮医師会の会報に掲載されています。関心のある方はご一読ください。

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「TM特別報告書」が明かした統一教会の日本政界工作

鈴木エイト(紙の爆弾2026年3月号掲載)

日本を統一教会式の国家にする策動が記された統一教会(世界平和統一家庭連合)内部文書の存在が明らかとなった。日本の政権中枢の政治家を「教育」し、教団最高権力者である韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁へ「ひれ伏して拝する」ことを目論んだ仰天文書の内容から、反日教団の狙いと達成度合い、政界工作の内幕や協力した恥ずべき政治家たちを文書の信憑性とともに検証する。

2025年12月、韓国における前大統領夫人への請託禁止法違反容疑などの捜査の過程で「TM特別報告」なる文書が押収された。作成したのは元教団ナンバー2である尹英鎬(ユン・ヨンホ)前世界本部長。3212ページに及ぶ報告書に記されていたのは、世界中の「摂理機関」と呼ばれる教団系組織の幹部らが韓総裁へ送った政界工作などの成果だ。

「TM」とは「トゥルーマザー/真の母」と教団内で崇められている韓総裁のことを指している。

◆ビデオメッセージと萩生田光一

韓国では昨年末にハンギョレ新聞・聯合ニュース・京郷新聞が相次いで「TM特別報告」の内容を報じ、日本の複数のメディアも韓国での報道を引用する形で第一報を流した。年が明け、週刊文春1月15日号が巻頭特集で「『高市総裁が天の願い』統一教会マル秘報告書3200ページ全文入手!」と報じ、文春オンラインも発売前日の7日に「【独占入手】統一教会マル秘報告書3200ページがしめす自民党との蜜月『高市早苗氏が総裁になることが天の最大の願い』《長島昭久・前首相補佐官は合同結婚式を挙げていた》《萩生田光一が受け取ったエルメスのネクタイ》」とのタイトルで公開した。

私は記事を書いたフリーライターの石井謙一郎氏から、「TM特別報告」の中から日本における政界工作などが記された箇所の提供を受けた。内容を精査したところ、衝撃的な記述が多々あった。

主に日本の教団会長や関連団体トップが日本における政界工作の進捗状況や成果を報告しているのだが、その期間は、2018年2月から22年12月末まで。つまり、第二次安倍政権以後、教団と政界との関係が深化していた時期から安倍晋三元首相銃撃事件後の余波までが、リアルタイムで記されている。

韓国語で記された「TM特別報告」3212ページも全文入手した。そこには2017年11月の政界工作の内容も書かれていた。カバーしている期間は、17年11月~23年4月。内容は、これまで私が長年にわたる調査報道において得てきた情報を補完し、パズルのピースを埋めるものだった。ある種の「答え合わせ」が進んだといえる。疑惑を裏付けるものが多かった一方で、意外に関係の薄かった政治家などもわかった。

報告には教団が別団体と主張する各フロント団体が「摂理機関」として登場しており、教団の「別組織設定」を覆す証拠になるものだ。統一教会と政治家、両者の間のギブアンドテイクが記されているほか、安倍元首相銃撃事件のトリガーとなった、韓国で2021年9月12日に開催された教団の大規模オンライン集会での、安倍氏による韓総裁礼賛ビデオメッセージが実現した経緯も記されている。多くの人が疑問に思っている安倍氏と統一教会の本当の関係性。それが明らかとなる文書だ。

報告文書全体から明確に読み取れるのは、韓国至上主義である。

安倍氏をはじめ日本の政権中枢を担う政治家に対して統一教会の思想を教育し、日本を統一教会式の国にするという「国家復帰」への組織的な策領が改めて顕在化した格好だ。そんな教団と安倍氏との仲を取り持ってきた政治家として再三「TM特別報告」に登場するのが萩生田光一・自民党幹事長代行だ。何度も安倍氏と教団幹部との面会などを仲介した人物として韓総裁へ報告されているのだ。

本人は週刊文春からの問い合わせに教団との関係を完全否定している。また、ユーチューブ番組でもTM特別報告にあるような高級ネクタイを受け取ったことはなく、仲介したこともないと完全否定した。では、教団が一方的に事実でないことを報告しているのか、それとも、一定の事実を基にしているのか。萩生田氏は会見を開くなりして、疑惑に答えるべき局面であろう。

◆筆者を誹謗中傷した地方議員も信者

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月刊「紙の爆弾」3月号から一部記事を公開。独自視点のレポートや人気連載の詰まった「紙の爆弾」は全国書店で発売中です(毎月7日発売。定価700円)。書店でもぜひチェックしてください。最新号の記事タイトル一覧はホームページをご覧ください。

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『紙の爆弾』3月号の冤罪報告「平野母子殺害事件」 ぜひ一読を!

尾﨑美代子

◆『紙の爆弾』3月号に冤罪「平野母子殺害事件」を寄稿

『紙の爆弾』最新号を徳島刑務所などに服役中の方に送った。今回、ここの日本の冤罪シリーズに「平野母子殺害事件」について書いた。ずっと気になっていた冤罪事件。人間関係が複雑で、被害者は、犯人とされた林さん(仮名)の再婚相手の女性の息子が、のちに結婚した女性と子供。事件当初、被害女性の夫が疑われたが、夫には不倫女性と食事などしてたアリバイがあった。そののち疑われたのが義理の父親の林さん。めっちゃよくある話だが、犯行当日、被害女性のマンション近くに行っていた。しかも同マンション踊り場の灰皿に林さんの吸う煙草の吸殻が1本あり、そこから検出された唾液のDNA型が林さんのそれと一致した。

捜査機関は林がマンションを訪ねた→林が被害女性の部屋に入った→林が被害女性と子供を殺したにもっていった。任意の取り調べで、大阪府警が林に加えた拷問がえぐい。事件当時大阪拘置所の刑務官だった林は、その前に警官も経験していた。いわば「元同僚」からうけたえぐい拷問のせいで入院までした。それでも林は否認し続けた。

一審は無期懲役、二審は「反省してない」として求刑通り死刑判決。が、最高裁は「審理が尽くされていない」として差し戻し、1、2審で無罪判決がくだされた。林を無罪にしたのは、林を犯人にしたてた1本の煙草の吸殻だった。あとは本編を読んでね。

◆井戸謙一弁護士と樋口英明元裁判官の対談本

本を送った2人には、手紙とともに井戸謙一弁護士と樋口英明元裁判官の対談本『司法が原発を止める』の中のある個所をコピーしたものを一緒に送った。対談本でお二人が冤罪に触れている個所がある。樋口さんは、裁判官時代に「私は無実だ」という人はいなかった。「酔っていた」や「殺す気はなかった」という人はいたが、「犯人ではない」と言い切る人はいなかった。「私は犯人ではない」と法廷で言っていた人が、次から次に無罪になるということは、いかに冤罪率が高いかを示していると……。

これに対して井戸弁護士はこう言った。「日本人は結構正直。公判で『自分は本当に無実だ』という人は、かなりの確率で言っていることが本当に正しいとみるべき。しかし、現実の刑事裁判では、それがほとんど通らない。だから次々と冤罪がうまれていく」と。

樋口英明元裁判官との対談本『司法が原発を止める』の共著者、井戸謙一弁護士

そういえば、亡くなった桜井昌司さんが、何十年も無罪を訴え再審、国賠を闘ったが、ある裁判長は「何十年も無罪を主張して悪質だ」と言ったそうだ。無罪だから言い続けるんだよ。それこそ何十年も。

◆5通の手紙をくれた受刑者の事件

暮れから正月にかけて5通の手紙をくれた千葉刑務所の受刑者の事件の概要もまとめなくてはならない。ある弁護士さんがどんな事件か一応みてくれることになったためだ。じつは、そのあとにもう一人の無期懲役の受刑者から手紙が届いた。「日本の冤罪」を読み、両親に頼んで「はな」の住所を調べてもらったといい、手紙にはぜひ僕の事件の判決文などを読んで欲しいと書かれていた。まずは返事をくださいと封筒、切手が入っていた。少なくとも返事は書かねばならない。こういう人は、名前で検索すればどのような事件かわかる。ただ、そこまでで、確かに判決文など読みたいが、果たしてそれ以上のことはできるかどうか?

また、次に書きたいと考えてる「恵庭OL殺人事件」についての資料集めもはじめないと。弁護人だった伊東秀子さんの本は明日届く予定。昔一度読んだが手元にないので再度注文した。そう、この事件、かなり前から気になっていた。いろんな状況証拠から、真犯人(たち)は明らかに当時彼女と被害女性が勤務していた会社の関係者だ。つまり、冤罪が作られたせいで、真犯人(たち)は野放し状態。ほかの事件でも思うが、逮捕されない真犯人はどんな心境なのだろうか?

◆2月28日大東市で冤罪のお話をします!

昨日の選挙でこちら側は惨敗したので、再審法問題はどうなるのか心配だが、原発問題、日米安保問題、パレスチナ問題、スパイ防止法、大阪でいうたら三度目の都構想もカジノも……お先は真っ暗だ。ここまで真っ暗になったら、もうため息もでない。目の前のやることを1つ1つこなしていくだけだ。

2月28日、大東市で呼ばれた「冤罪はこうして作られる」の講演会のレジュメとパワーポイントも作らねば……。パワポ、京都の部落解放同盟の方に呼ばれた時のパワポは、初めて作ったのと、レジュメとパワポをどう使いこなすか、うまく出来てなくて、猛省してます。今回は、なるべくわかりやすく、そして変な言い方だが、面白く興味深い話にしたいと考えてます。終了後に近くの「バナナハウス」で食事会(700円)もあるそうです。一人でも多くの方に参加して欲しい。

尾﨑美代子(おざき みよこ
新潟県出身。大学時代に日雇い労働者の町・山谷に支援で関わる。80年代末より大阪に移り住み、釜ケ崎に関わる。フリースペースを兼ねた居酒屋「集い処はな」を経営。3・11後仲間と福島県飯舘村の支援や被ばく労働問題を考える講演会などを「西成青い空カンパ」として主催。自身は福島に通い、福島の実態を訴え続けている。
◎著者X(はなままさん)https://x.com/hanamama58

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[ご報告]「しばき隊」暴力の権化=エルネスト金(略称・エル金)こと金(本田)良平による、「前科の公表」なる「プライバシー侵害」を理由とする民事訴訟(一審・東京地裁立川支部)の控訴審(東京高裁)判決、被告とされた鹿砦社と森奈津子さんの控訴を棄却の不当判決! 鹿砦社と森さんは、直ちに上告! 俗に「しばき隊リンチ事件」といわれる黒社会運動に対する闘いに圧倒的なご注目とご支援を!

株式会社鹿砦社代表 松岡利康

2014年12月に、大阪屈指の飲食街・北新地で起きた、俗に「しばき隊リンチ事件」といわれる「カウンター大学院生リンチ事件」から11年余りが経ちました。詳しい内容と経緯については、私たちが血の滲む想いで取材し編纂した6冊のムック本(『紙の爆弾』増刊号)をぜひご一読ください。「しばき隊」なる黒百人組組織が、11年余り経った今、野間易通はじめとする活動家が生き残り、さらに新たな活動家を増殖させ社会に悪印象を持って注目されていることで、このリンチ事件が全く反省も総括もされていないことを想起していただきたいと思います。

そのリンチ事件の主たる直接的下手人・金(本田)良平(自称エルネスト金、略称エル金)は、しばらく消息を絶ち、大阪から関東に居を移し、コロナ明けと共に復活し、のうのうとカウンター行動の現場に現われ活動している姿が見られ、またX(旧ツイッター)で暴言を発信しています。

激しい暴言は相変わらずで、キャンキャン吠えているのを私は静かに傍観していましたが、М君リンチ事件支援活動で知り合い懇意にしてきた森奈津子さんに対し粘着しているのを見て、さすがに私も、かつて彼らが起こした大学院生М君に対する凄惨なリンチ事件を想起し、危機感を持ちました。これに対しては、すでにリンチに連座した伊藤大介が暴行・傷害事件を起こしていることもあり、甘く構えていてはみたび事件は起きると確信し早急に何らかの手を打たないといけないと考えた次第です。これが、今回問題になった、金良平らが起こした事件で彼が罰金刑を受けた「略式命令」書を森さんに送り、「毒には毒をもって制す」べきで、これを公開してでも自分の身を守ったほうがいいとアドバイスしました。いくら綺麗言を言っても身は守れません。森さんがこれをXで晒すと、すぐに金良平は黙りました。効果があったということです。これで黙らなければ、私は次の策として、誰かが寄せてくれた「しばき隊」の活動家名簿(住所等明記)などバクロする策に出ることさえ考えていました。今でもその用意はあります。以前に、親しばき隊・香山リカが、私たちがリンチ事件についての質問状を送ったところ、自分はいくつか住まいをもっているのでどこに送ったか言えというので私のフェイスブックで明らかにしたら慌てて神原弁護士に泣きついて削除を要請したことがありましたが、私は冗談で言ってはいません。やる時にはやります。

森さんは、重度障碍者の夫と二人暮らしで、過去には親しばき隊の連中に自宅周辺を徘徊されたこともありました。加えて過去には、親しばき隊関係者を批判したことで、愛猫を殺された大学教授や自宅前に汚物を撒かれた作家もいました。いずれも、なぜか犯人は捕まっていません。

私は大学院生リンチ事件における被害者М君の支援、本件原告・金良平ら加害者やこの関係者らに対する追及の活動を長年行った経験から、この悲劇が再び起こる懸念を強く持ちましたし、今も持っています。実際に、上記したようにリンチの現場に連座した伊藤大介は、深夜気に食わない者を呼び出して暴行・傷害事件を起こし有罪判決を受けているではありませんか。三度目もありえます。

金良平による執拗な粘着への、やむにやまれぬ対抗措置に対し、金良平は、鹿砦社と森さんに「プライバシー侵害」なる名目で110万円の損害賠償と当該Xの削除を求めてきました。このことについては、一昨年提訴当初に本欄にて報告し断固闘う旨、明らかにしました。凶暴な金良平の跳梁を許してはならないからです。黙っていては、必ずM君リンチ事件は再発すると確信したからです。金良平(および李信恵らリンチの場にいた者ら)はなんら反省などしていません。上記伊藤大介の事件がそれを物語っています。

ちなみに、М君ですが、当時、ある国立大学の大学院博士課程に通い、将来を嘱望されていましたが、金良平らによる凄惨なリンチ事件により、いまだにPTSDに苛まれ、学究の道を断念、日々汗して働き静かに暮らしています。

ほとんど金良平に殴られた直後のリンチ被害者M君の顔写真。森さん夫妻が、こんなことになる危険を感じないほど裁判所は神経が鈍いのか!?

■対金良平訴訟の控訴審判決と上告のご報告

さて、ご報告が遅れましたが、このかんのご報告をさせていただきます。

一審の途中の昨年1月早々、1996年、日本相撲協会から東京地検特捜部に刑事告訴(不起訴で終結)されて以来、対アルゼ3億円民事訴訟など東京での鹿砦社の裁判闘争を支えていただき、本件で鹿砦社と森さんの代理人を務めていただいていた内藤隆弁護士が急逝され、急遽同じ事務所の兄弁たる清井礼司弁護士に受任いただきました。金良平の代理人・神原弁護士は自称左翼、世間でも左翼とされていますが、これは大間違いで、左翼でも何でもありません。著書の版元からも想像がつくように親日本共産党で、左翼の世界で修正主義とかスターリン主義という言葉がありますが、まさに正鵠を射ています。内藤弁護士も清井弁護士も、俗に言う新左翼系(神原弁護士言うところの「極左」)の、バリバリの革命的左派といっていい弁護士ですが、修正主義やスターリン主義とは別世界の住人です。両弁護士とも戦闘的労働運動の拠点・動労千葉弁護団の一員です。

いささか話が逸れましたが、昨年7月14日に一審判決で賠償金11万円とX削除を下し直ちに東京高裁に控訴、この判決が年末12月24日に下されました。私たちの控訴を棄却、一審判決維持でした。

ご報告が遅れたのは、特段意味がなく、年末から年初にかけて非常に慌ただしかったという単純な理由からです。いつもなら「正義は勝つ!」だのバカ騒ぎする神原弁護士や金良平が、ひたすら沈黙しているのも不思議です。どこか後ろめたいところがあるからでしょう。

■本件判決で感じたこと

現在、私たちは上告理由書の作成に勤しんでいます。詳しい内容は、これの完成→提出を待ってご報告させていただきます。

ここでは私が感じたことを申し述べさせていただきたいと思います。

清井先生も仰っていましたが、金良平が在日であることからか、裁判所の対応や判決は「過保護」な印象が拭えません。これは李信恵らとの訴訟合戦でも感じたことです。在日であることから、彼らの傍若無人に、まるでおどろおどろしく対処している感がありました。何がそんなに怖いのか!? むしろ被害者のМ君のほうが悪いかのような裁判官の態度には驚きました。私の対アルゼ訴訟終結以来久しぶりの本格的な訴訟合戦に関わることになりましたが、率直のところ、そう感じました。誤解を恐れず言えば、裁判所には、金良平や李信恵ら不良在日に対して過保護はやめて公正な審理を求めたいと思います。リンチの被害者が、望んだ学究の道を断念し、いまだに暴力のPTSDに苛まれているのに、一方では「反差別」「人権」などの美名のもとに講演で荒稼ぎ、弁護士会や行政などもそれに手を貸すなど、世の中狂っています。

また、神原弁護士は、私たちが心血注いで出版した6冊のリンチ関連書を「ミニコミ誌に近いローカル雑誌であり、読者はほとんどいないから、極めて少数」(控訴答弁書)と宣わっています。「ミニコミ誌」とは、発行数100部から、せいぜい500部程度で、せいぜい仲間内で配布するか、ほんの一部の書店に置くもので、雑誌コード(あるいは書籍コード)を付けて取次会社を通し全国の書店で販売を試みた、『紙の爆弾』の増刊号の6冊のムック本は、普通に見ても「ミニコミ誌」ではありません。言うに事欠いて失礼な物言いです。

この神原弁護士の言を真に受けて東京高裁は、「上記書籍が広く読まれていると認めるに足りる証拠はなく~」(判決文)と記載しています。

準備書面でも書き記しましたが、これら6冊の本の発行部数は、
【1】 第一弾『ヘイトと暴力の連鎖』    初版11,200部 増刷1,000部
【2】 第二弾『反差別と暴力の正体』    12,300部
【3】 第三弾『人権と暴力の深層』     11,900部
【4】 第四弾『カウンターと暴力の病理』   3,500部(CD付きにつき費用が嵩んだのと限定版にしたため、他の本よりも部数を少なくした)
【5】 第五弾『真実と暴力の隠蔽』     10,500部
【6】 第六弾『暴力・暴言型社会運動の終焉』 8,500部

と、出版不況の中にあって健闘していると自認しています。私もすっかり忘れていましたが、第一弾の『ヘイトと暴力の連鎖』は、1000部ですが増刷しています。売れていなければ増刷する必要はないわけですから。これだけの部数の「ミニコミ誌」はまずないでしょう。

リンチ被害者М君の心情に寄り添い、地を這う取材を元に編纂、出版したリンチ関連本。【第一弾】鹿砦社特別取材班編著『ヘイトと暴力の連鎖 反原連‐SEALDs-しばき隊-カウンター』/【第二弾】同『反差別と暴力の正体 暴力カルト化したカウンター-しばき隊の実態』/【第三弾】同『人権と暴力の深層 カウンター内大学院生リンチ事件真相究明、偽善者との闘い』/【第四弾】同『カウンターと暴力の病理 反差別、人権、そして大学院生リンチ事件』/【第五弾】同『暴力・暴言型社会運動の終焉 検証 カウンター大学院生リンチ事件』/【第六弾】同『真実の暴力の隠蔽 カウンター大学院生リンチ事件の闇を解明する!』

繰り返しになりますが、裁判所は、いつまでも<死んだ教条>にこだわらず<生きた現実>を見るべきでしょう。肝心なのは、過去の判例なる<死んだ教条>にこだわり、凶暴な狂犬を過保護して、人の命や危害が及ぶことを蔑ろにする態度を改めるべきではないでしょうか。森さんが重度障碍者の夫を持ち、介護に精一杯で、ほぼ無防備状態です。

森さんは、SNSでの言では“鉄の女”のイメージがありますが、実際は、結婚直後に重度の障害を負った夫を一人で守っているやさしい女性で、裁判所は、凶暴な狂犬を過保護するのではなく、むしろ森夫妻を狂犬から守ることを優先すべきではないでしょうか。

そして、原告・金良平は、大阪から関東に居を移しましたが、住所を明らかにせず(神原弁護士の所在地を「住所」としています)、職業も単に「会社員」とするだけで具体的に詳らかにせず、昼間からSNSに興じています。以前彼が書いた住所が、行ってみたら駐車場だったことがありますが、ここでも裁判所は「過保護」で許容しています。森さんにしてみたら、これほどの恐怖はありません。大阪から関東に移動し、どこに住んでいるかわからない凶暴な男が、いつ何時襲ってくるか、日々戦々恐々です。裁判所も、森夫妻の日常の情況を顧みよ!

■現代の黒百人組=しばき隊の暴力が社会問題化する中、金良平らが起こした集団リンチ事件を想起し、本件訴訟にご理解、ご支援を!

2014年師走に起きた集団リンチ事件を、姑息な隠蔽工作に耐え、事件後1年余りして私たちの元に駆け込んできて以来、裁判所、弁護士ら法曹関係者、マスメディア、「知識人」らによる、“見ざる、言わざる、聞かざる”状態に抗して、私たちは孤立無援に近い中、リンチ事件(と、この加害者、幇助者)追及、被害者支援に関わってまいりました。こうした中、山口正紀さん(元読売新聞記者。故人)や黒薮哲哉さん(ジャーナリスト)、尾﨑美代子さん(『日本の冤罪』著者)、そして森奈津子さんらが、被害者M君と私たちの必死の主張や活動に理解を示され、ご自身の意見を明らかにされました。

特に、山口正紀さんは、当初は信じられないといった態度でしたが、私たちがまとめた本を真剣に読まれ、すぐに理解され、裁判所に意見書(『暴力・暴言型社会運動の終焉』に所収。ぜひご一読いただきたい秀逸なものです)を書いてくださったり、末期がんで差し迫った死期をおして準備書面の校閲などもしていただきました。かつて、「名誉毀損」に名を借りた出版弾圧事件でも、公判や判決ごとに、わざわざ身銭を切って来阪され、その的確なレポートを『週刊金曜日』(このころは北村肇さんが発行人としておられ、まだまともでした。今はしばき隊の広報誌のような雑誌になった感があります)に寄稿されました。

その後、北村さんは亡くなられましたが、北村さん、山口さん、それに内藤弁護士、「名誉毀損」出版弾圧事件の主任弁護人・中道武美弁護士など、鹿砦社の出版活動を理解し支えてくださった方々が相次いで亡くなられ、私たちにとって大きな痛手です。

昨今、「しばき隊」の名が表立って出てきました。金良平も、堂々とカウンター活動の現場に登場し虚勢を張っています。こういう徒輩が跳梁するのは言語道断ですし、まっとうな社会運動と誤認されたりすることは遺憾としか言いようがありません。これに手を貸すマスメディアや「知識人」らも少しは反省していただきたい。名の有る「知識人」やジャーナリストらが、私たちの問いかけや質問状などに、逃げたり無視したり沈黙したりしました。答えてくれたのはほんの一部で、それも形ばかりのものであったり、きちんと答えてくれたのはほんのわずかでした。「知識人」やジャーナリストといわれる人たちの真の姿を見たような気がしました。こういう時に真正面からぶつかるのが真の知識人でありジャーナリストではないでしょうか!?

カウンター活動の現場に顔を出し凄む金良平

いい機会ですから、金良平や李信恵らが犯した「カウンター大学院生リンチ事件」(別称しばき隊リンチ事件)を想起し、この反社会性、犯罪性を社会的に明らかにしなくてはなりません。

私たちが出版し世に問うたリンチ関連本をご一読いただければ、本件原告・金良平や、リンチに連座した李信恵ら加害者らの犯罪性、彼らに対する裁判所の過保護も理解できるでしょう。裁判所を「ファシズムの出先機関」と喝破したのはL・トロツキーだったと記憶しますが、まさに言い得て妙、本来の姿に立ち返っていただきたいものです。

とりいそぎ、対金良平訴訟控訴審のご報告にて。(文中、一部を除き敬称略)

『紙の爆弾』3月号に寄せて

『紙の爆弾』編集長 中川志大

本誌発売直後に投開票される第51回衆院選。今回も情勢調査で「自民優勢」が連日報じられています。マスコミの「世論調査」の“信頼性”は今月号でも取り上げましたが、より大きな問題は、「公表数字をほぼ無批判に受け入れ、それを前提として政治評論を行なうのは、世論誘導に加担している」(「MEDIA KOKUSYO」主宰・黒薮哲哉氏)ことです。

一方、高市政権への対抗勢力の一番手とされる「中道改革連合」。「中道」ということは「右でも左でもない」ということなのでしょう。しかし、すでに「右左」の時代ではなく、「上と下」が重要であることは、一月号などで広岡裕児氏が指摘してきたとおり。高市政権は極右だから支持を集めているのではなく、極右であることが支持をためらう要因とはならないからです。その点では、まだ「生活者ファースト」の方がわかりやすく、利権者=非生活者=上との対決を打ち出せると思うのですが、消費税減税政策すらあまりにしょぼいために、争点を潰されました。なお、広岡氏記事についてはブログサイトnoteの「紙の爆弾」ページも記事を公開していますので、未読の方はご参照ください。

その結果が、争点なき総選挙。「大義なき解散」というと、はたしてこれまでに大義のある解散があったのか、との疑問がわいてきますが、「高市早苗が内閣総理大臣でよいのかどうか、主権者たる国民の皆さまに決めていただく」という、議会制民主主義を否定する解散理由は、これ自体、日本の政治の仕組みそのものを問い直す必要があることを意味しています。「首相に衆議院を解散する専権があるというのは一種の俗説」(植草一秀氏ブログ)であって、日本の「七条解散」の異常性をまず、認識しなければなりません。「争点」はなくとも高市首相の「目的」は明確なのが今回の総選挙。それゆえ、情勢分析よりも統一教会問題に焦点を当てるべきだと考え、鈴木エイト氏の「TM特別報告」分析を掲載しました。

また「高市早苗が内閣総理大臣でよいのか」とは、はまるでかつてのアイドル総選挙です。見た目重視の候補者が増えているのも、日本の政治状況をそのまま示しています。「それでも選挙になった以上、闘わなければしょうがない」は、ものわかりが良すぎるというのが正直な感覚です。AKB48ならばCDを買わないことで反対の意思表示ができました。下=市民がまとまって、政治そのものに対抗する必要を感じます。

その点で、ベネズエラに学ぶべきは日本です。年明け早々の米国によるベネズエラ急襲をきっかけに、「コムーナ」をはじめとしたベネズエラ独自の民主的政治システムに注目した人は多いのではないかと思います。今月号で掲載したエルナン・バルガス元コムーナ省副大臣の解説が、理解の助けになるとともに、ラテンアメリカの今を知ることの重要性を教えてくれます。そもそも「島国」日本人の海外情勢への関心の低さが、「嫌韓」「反中」に一気に押し流されてしまう近年の傾向の根本原因です。もちろん、解説を読むだけではベネズエラの人々の助けにはなりませんが、少なくとも入口にはなりえます。

ほか今月号では、マスコミが「3月までにマイナに切り替えなければ医療を受けられない」かの政権忖度・誤認報道を垂れ流したマイナ保険証問題、米中日対立の裏に隠された本当の関係、「子どもの自殺」が過去最高となるなかで“薬漬け医療”に誘導する教科書の問題など、今月も本誌ならではの情報をお届けします。
『紙の爆弾』は全国の書店で発売中です。ぜひご一読ください。

『紙の爆弾』編集長 中川志大

『紙の爆弾』2026年3月号
A5判 130頁 定価700円(税込み)
2026年2月7日発売

「TM特別報告書」が明かした統一教会の日本政界工作 鈴木エイト
植民地主義に抗う「真の民主主義国」ベネズエラ元副大臣が語る現地の実像 エルナン・バルガス
米国CIA・NEDの情報支配 アメリカによるベネズエラ侵略の真相 黒薮哲哉
「経済制裁」とCIA工作 米国による他国政権転覆二五〇年の歴史 木村三浩
「高市発言」を利用した米国戦略 米中日対立の裏の本当の関係 浜田和幸
堤未果インタビュー マイナ保険証メディア忖度報道と“防衛策”青木泰
精神病予防学会の策謀 再び偏見を教育する保健体育教科書 野田正彰
教職員の「精神疾患休職」「性犯罪・性暴力」増加の真因 永野厚男
ただの“資源”ではない中国レアアース問題が削り取る日本の未来 片岡亮
過去の「国旗法案」を振り返る 今なぜ国旗損壊罪の新設なのか 足立昌勝
異常な“制度”と異常な“後見人弁護士”「成年後見制度」という宿痾 鈴木慎哉
LGBT問題の現在② 大学と「ジェンダー」三浦俊彦
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日本の冤罪 平野母子殺人事件 尾﨑美代子
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藤本和貴夫氏の逝去に革命の意味を研鑽していた青春を想起する

鹿砦社代表 松岡利康

ロシア史専攻の藤本和貴夫さんの訃報が伝えられました。

藤本和貴夫氏の逝去を報じる朝日新聞2026年2月3日夕刊

藤本さんと出会ったのは学生時代でした。

当時の鹿砦社が出版した『赤軍の形成』に掲載されていた「赤衛隊から赤軍へ」という長い解説文を読んで講演に招いたことがきっかけとなりました。学生時代から当時の鹿砦社の本を読んでいましたが(一番感激したのは学費値上げ阻止闘争で逮捕され勾留された京都拘置所で読んだ『左翼エス・エル戦闘史』でした)、まさか、その私が鹿砦社の経営を引き継ぐとは思ってもいませんでした。早々、鹿砦社を紹介してくれたのも藤本さんでしたし、取次会社との契約更改の保証人にも就いていただきました。

卒業後も付き合いは続き、連続講座をやってもらったこともありました(画像参照)。

[右]かつて行った連続講座の案内(旧『季節』4号掲載、1980年11月10日発行。まだ20代でした)/[左]『季節』4号表紙。藤本氏のみならず、湯浅赳夫氏ら懐かしい名が。榎原均氏、さらぎ徳二氏も寄稿されてました。特集は「社会主義と民族問題」、今読んでも考えさせられます。学究畑の方も、名だたる党派の幹部も、混然と寄稿されているところに、この雑誌の特徴があります。この号はすこぶる好評で品切れです。時々、当時の『季節』を読んだという方に遭遇し、それだけで打ち解けます。

当時はまだロシア革命への幻想があって、この問い直しを試み、そして革命の意味を探究するということでした。反(非)日共系は、スターリン主義に反対しレーニン主義を問い直し、トロツキーから左翼エスエル、クロンシュタット叛乱、マフノ……などを読み込んだものでした。第一期トロツキー選集は全巻揃えたものですが、誰かに貸したままです。「ロシア革命の栄光であり誇り」といわれたクロンシュタットや左翼エスエルを弾圧したのが、軍を掌握したトロツキーという歴史の皮肉、今でもロシア革命が歪曲されたのは、ここのところだと思っています。私も、クロンシュタットについての論文を翻訳し掲載しています。

それにしても、私よりも上の世代、同世代、ちょっと下の世代がどんどん亡くなっています。中道武美、内藤隆両弁護士など、鹿砦社の裁判闘争を長年支えていただきました。

やり残しているものは何か?

焦りに苛まれます。

(松岡利康)

《表紙》『原子力明るい未来のエネルギー』 紆余曲折を経て 今は文字盤だけが倉庫に眠る(絵=鈴木邦弘)

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《ご報告とご支援のお願い》がんで闘病中の書家・龍一郎を支援しよう!

鹿砦社代表 松岡利康

すでに報告していますが、私の大学の後輩で書家の龍一郎が肺がんで闘病中です。昨年夏には、うだるような猛暑の中、左肺の半分を取る手術をし、現在、抗がん治療で入退院を繰り返しています。

龍一郎は、東日本大震災以降、毎年魂を込めた鹿砦社カレンダーを揮毫し、被災者・被災地と共に生きる決意を込めた言葉を贈り続けてきました。また鹿砦社言論・出版弾圧10周年、20周年の集いなど、ことあるごとに参加者を鼓舞するような垂れ幕を揮毫してくれました。

本年のカレンダーをご覧になった方からは、肺がんで手術、闘病中であることを知り、ご支援のカンパを寄せられています。龍一郎は、数年前に大動脈解離で生死を彷徨う大病を潜り抜け、そして今度は肺がん……。

ご存知の方もおありかと察しますが、龍一郎は、かつて空手界の巨人・大山倍達師範存命中、無差別級で2回連続して世界チャンピンになった、空手界のレジェンド・中村誠総帥が主宰される極真会館中村道場のシンボルロゴ(誠)を揮毫しています。大会ごとに下げられ、会員証にも使われています。

昨年末に、その中村誠総帥から自らの手形と激励の言葉を書いた色紙を贈られ激励されました。ちなみに、まったく偶然ですが、龍一郎も中村総帥も1952年生まれです。

私たちも龍一郎を応援し、また再び力強い書を揮毫いただきましょう! 

ご支援カンパは、下記にお願いいたします。その際、振替用紙の空いたスペースに一行でも二行でも激励の言葉を書き添えてください。よろしくお願いいたします。

振込先:01760-0-130407  口座名:井上龍一郎

《1月のことば》夢に生きろ 愛に燃えろ

鹿砦社代表 松岡利康

《1月のことば》夢に生きろ 愛に燃えろ(鹿砦社カレンダー2026より。龍一郎揮毫)

新しい年2026年になりました。

まだ苦境に在り心の底から「あけましておめでとう」とは言えませんが、皆様方のご支持・ご支援により何とか年を越し2026年につなげることができたことを共に喜びたいと思います。

昨年は苦境のさなか、『紙の爆弾』創刊20周年、前年に創刊10周年を達成した『季節』と併せ、単に長く発行してきたことを祝うのではなく、低迷を脱しV字回復を目指して「反転攻勢の集い」を東京と関西にて開催することができ、多くの皆様方にご参集いただき、あたたかい叱咤激励も賜りました。また、ご参加できない方々からは支援金やご祝儀をお寄せいただきました。

しかしながら、意図に反し、なかなか業績が回復せず、歴史的ともいえる猛暑に耐え、年末危機も青色吐息で乗り越え年を越し今に至っています。

これまで私たちは幾多の困難を皆様方のご支援にて乗り越えてまいりました。『紙の爆弾』創刊直後には「名誉毀損」に名を借りて松岡逮捕→長期勾留→有罪判決で会社は壊滅的打撃を被ったこともありました。それでも復活することができました。これに比すれば、まだイケると信じています。

このかん多くの読者の皆様方に物心両面にわたり多大なご支援を賜り、なんとか生き長らえていますが、これもここらで打ち止めにし、まさに反転攻勢に打って出て恩返しをしなければなりません。このままでは終われない。

個人的には、私は今年齢75となり、いわゆる後期高齢者となります。本来なら後継者に道を禅譲すべき歳ですが、何としても現況を脱しない限り、これはできません。私を信じて手を差し伸べてくださった方々の想いを裏切るからです。

私のすぐ上の世代、あるいは私と同世代の方々の訃報が続いています。鹿砦社の裁判闘争を支えてくださった中道武美(くだんの「名誉毀損」事件の刑事案件担当)、内藤隆(同民事案件担当)両弁護士、つい最近では出版界の先輩、社会評論社・松田健二さんらです。みなさん方、名実共にそれ相当の業績を成し亡くなられましたが、私には後世に遺す業績といったものはありません。何としても、ここ数年で将来に遺す本を一冊でも二冊でも出したいと願っています。

ともあれ、新しい年2026年になりました。40年余り前に抱いた「夢に生き」、社是でもある、〈日々決戦、一日一生〉の精神で奮闘することを誓います!

《表紙》『原子力明るい未来のエネルギー』 紆余曲折を経て 今は文字盤だけが倉庫に眠る(絵=鈴木邦弘)

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年の瀬に想う ──

鹿砦社代表 松岡利康

今年もあと一日となった。本当に一年経つのは速い。このかん倉庫や書庫を整理していく過程で、私たちが本格的に出版の世界に踏み入れる際に、ちょうど縁あって歴史家の小山弘健先生と出会い、「われわれの出版の目的は一、二年で忘れ去られることのない本を作ることである」という、『戦争論』で有名なクラウゼヴィッツの言葉を教えていただいたことを思い出しました。果たして私たちは「一、二年で忘れさられることのない本」をどれほど作って来たであろうか ── 汗顔の極みです。思わぬ“発見”でした。

『紙の爆弾』の定期購読者や会員向けのセット直販のために、これまで出版した本を列挙してみました。その一部が別掲のような本ですが、一冊一冊に想い出があります。自分で言うのも僭越ですが、なかなかいい本もあります。くだんの小山先生の最期の遺作『戦前日本マルクス主義と軍事科学』をあらためて紐解き、今になってこの本の真価を感じました。

いやしくも私たちは本(書籍や雑誌)を出す出版社ですから、本を買ってご支援いただくことが基本です。最近のお薦めは、『3・11の彼方から』、わが国を代表する精神科医・野田正彰先生の2冊の著書『流行精神病の時代』『過ぎし日の映え』(野田先生によれば、先生の「精神医学の総括、辞世の書」ということです)、われわれの世代の絶対的カリスマ・山本義隆さんが寄稿された長大な講演録を収録した『季節2025夏・秋合併号』です。

ともあれ青色吐息ながら2025年を送り新たな2026年を迎えることができることを喜びたい。

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