『NO NUKES voice』第9号〈いのちの闘い〉再稼働・裁判・被曝の最前線!

8月5日の経産省前テント広場

連日最高気温が35度を超える「猛暑日」が続く今年の夏。3・11から5年が経過しても反(脱)原発運動の攻防は絶えることなく続いている。明日29日いよいよ『NO NUKES voice』第9号が発売になる。

◆持久戦を闘う──「経産省前テント広場」からの報告

猛暑に負けない「熱い」メッセージがこれでもか、これでもかと込められている。巻頭グラビアに次いで登場するのは、8月21日午前3時に突如「強制撤去」を余儀なくされた「経産省前テント広場」からの報告だ。

アイリーン・美緒子・スミスさん(グリーン・アクション代表)

三上治さんの「持久戦を闘うテントから」は、「強制撤去」直前に寄稿された。最高裁判決を受け何時「強制執行」があっても不思議ではない状況で、「テント」を守り、闘い続けてきた方々の思想の奥行に触れることが出来る。テントが撤去されても闘いは終わらないことを強く印象づけられる、必読のレポートだ。

◆脱原発のための戦略──アイリーン・スミスさん、菅直人さん、吉岡斉さん

次いで登場するアイリーン・美緒子・スミスさんは水俣病に関わって以来、国内外で広く市民活動を担ってきた。米国スリーマイル島原発事故の後現地に入り、健康状態調査を行ったり、日本の原発についても長年反対運動に取り組んできた。彼女からは意外な視点が提供される。インタビューの表題「毎日の分岐点が勝負」にある通り、決して絶望しない、アイリーンさんの魂の強さを解き明かす鍵が語られる。また反原連と鹿砦社の問題について、第三者の立場から冷静な分析もなされている。

菅直人さん(衆議院議員、元内閣総理大臣)

次いで菅直人元首相が本誌へ2度目の登場だ。6月に行われた菅氏の講演録が、「脱原発の戦いに負けはない せめぎ合いに勝てる市民の力の集結を!」と力強い言葉で報告されている。事故当時の検証をいまだに続ける菅元首相は脱原発に向けた視野を欧州にも広げ、長期的に見れば「脱原発の戦いに負けはない」と断言する。その詳細は本誌で読者諸氏に直接触れて頂きたい。

九州大学教授吉岡斉さんは政府系の調査委員会などを数多く歴任した立場から、構造的にこの国の原子力行政が包含する問題点について俯瞰的なお話を伺うことができた。現時点日本における行政・電力会社を中心とした「原発社会」がどのように成り立っているかを理解するのに格好のテキストだ。

吉岡斉さん(九州大学教授、原子力市民委員会座長)

◆日本で唯一稼働中の原発に運転差し止め判決を出した元裁判官・井戸謙一さん

そして日本で唯一稼働中の原発に運転差し止め判決を出した元裁判官で現在は弁護士である井戸謙一氏の登場だ。井戸氏からは原発問題は当然のことながら「裁判官の日常」や「司法改革」についての見解なども伺うことができた。

定年退官を待たずに弁護士へと転じ、物静かながら社会の矛盾を撃つ井戸弁護士の鋭利さは酷暑の中、心地よい知的清涼剤となろう。

◆福島と被曝の実態を暴くonodekitaさんこと小野俊一医師が本誌に登場!

ネットで絶大な人気を得ている医師小野俊一さんは個性的な発言が爆発。「ウソがどれほどばら撒かれても被曝の事実は変わらない」では、被爆の問題を中心に小野医師の最近の活動も報告される。

元東電社員から医師に転じた稀有な経歴の小野医師。菅元首相や東電の武藤・武黒(事故当時東電フェロー)への人物評価も容赦ない。そしてインタビューの最後は実に衝撃的な言葉で結ばれる。誰もが「そうなるのではないか」と頭をよぎったであろう、あの事態を小野医師は断言する。衝撃の結語も見逃すことはできない。

小野俊一さん(医師、元東電社員)

「原発作業とヤクザたち 手配師たちに聞く山口組分裂後の福島」はこの界隈の取材では定評のある渋谷三七十氏のレポートだ。他の寄稿とやや趣を異にした、しかしながらディープな現実の報告は「ヤクザ=悪」という固定化した観念で原発事故現場は動いてこなかったことを伝えてくれる。

写真家大宮浩平氏の「『原発の来た町』伊方で再稼働に抗する人達」が続く。8月12日に再稼働されてしまった伊方原発は避難計画の杜撰さや、熊本地震以降震源が中央構造線に移動しており、素人目にも「破局を招く」再稼働であることは明らかだ。

大宮氏は7月24日に現地で行われた再稼働反対集会に参加し、現地や全国から駆け付けた多くの人びとと邂逅し多くを学ぶ。大宮氏の真摯な姿が印象的な報告だ。

◆反原連としばき隊の欺瞞──松岡発行人が「みたび反原連に問う」!

さらに板坂剛さんの「三宅洋平に“感じた”」、そして近刊ですっかり『NO NUKES voice』名物となった感のある松岡発行人による「みたび反原連に問う」が続く。

鹿砦社vs反原連を含むしばき隊はもはや周知の事実だが、反原連HPに掲載された鹿砦社に対する名誉棄損書き込み削除に反原連は一向に応じる気配がないことから、またもや「松岡砲」出撃と相成った。願わくば原発同様、反原連の横暴も一刻も早く消えて欲しいものである。

原発事故被害による避難者「私たちそれぞれが考え抜いた選択を尊重し、認めてほしいと訴えます」は原発賠償関西訴訟の原告でもある武石和美さんからの訴えだ。

岩波新書の衝撃作『原発プロパガンダ』著者・本間龍さんの連載では80年代の福島民報を大検証!

全国で原発賠償訴訟の原告は1万人を超えているという。大新聞やテレビはこの深刻な事態をしっかり報道しているだろうか。避難の困難さは避難者の数と同数存在し、どれもが同じではない。私たちもその事を決して忘れてはならないと胸に刻ませてくれる訴えだ。

◆衝撃作『原発プロパガンダ』著者・本間龍さんの好評連載は80年代の福島民報を大検証!

本誌ではおなじみ、元博報堂社員にして、「原発プロパガンダ」(岩波新書)の著者である本間龍さんは「原発プロパガンダとは何か」で福島民報の80年代を解析。

納谷正基さんは「どう考えても今のこの国はおかしいでしょう」とストレートな題で、高校生にラジオで語りかける優しさを備えながらきびしく現状を憂い、病巣にメスを入れる。納谷さんは冷静に怒っている。

引き続き常連の佐藤雅彦さん「うたの広場」。今回は「ヘイ9条」だ。新しい着想の「デモ楽-デモを楽しくするプロジェクト」でも佐藤氏の類い稀なる個性が爆発する。詳細は本誌をご覧頂きたい。

その他全国各地の運動情報も漏らすことなく満載だ。

締切りギリギリまで編集部が奔走し「多様性」確保を心掛けた、本号はこれまでよりもさらに、内容充実をお約束する。
発売は明日29日だ。迷わずお近くの書店へ!

40年以上にわたり伊方原発反対運動を続けて来た「八西連絡協議会」の横断幕(2016年7月24日大宮浩平撮影)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。


◎『NO NUKES voice』第9号・主な内容◎
《グラビア》
〈緊急報告〉最高裁が上告棄却! 経産省前「脱原発」テントひろばを守れ!
福島のすがた──双葉町・2016年夏の景色 飛田晋秀さん(福島在住写真家)
原発のある町と抗いの声たち 現場至上視点(3)大宮浩平さん(写真家)

《報告》持久戦を闘うテントから
三上治さん(経産省前テントひろばスタッフ)
《インタビュー》毎日の「分岐点」が勝負──脱原発への長年の歩み
アイリーン・美緒子・スミスさん(グリーン・アクション代表)
《インタビュー》脱原発の戦いに負けはない せめぎ合いに勝てる市民の力の結集を!
菅直人さん(衆議院議員、元内閣総理大臣)
《インタビュー》復活する原子力推進勢力 この国のかたち
吉岡斉さん(九州大学教授、原子力市民委員会座長)

特集:いのちの闘い―再稼働・裁判・被曝の最前線

《インタビュー》稼働中原発に停止命令を出した唯一の裁判官 弁護士に転身しても大活躍
井戸謙一さん(弁護士)
《インタビュー》帰れない福島──帰還の無理、被曝の有理
飛田晋秀さん(福島在住写真家)
《インタビュー》ウソがどれほどばらまかれても被曝の事実は変わらない
小野俊一さん(医師、元東電社員)
《報告》原発作業とヤクザたち──手配師たちに聞く山口組分裂後の福島
渋谷三七十さん(ライター)
《報告》「原発の来た町」伊方で再稼働に抗する人たち──現場至上視点撮影後記
大宮浩平さん(写真家)
《報告》三宅洋平に〝感じた〟──参院選断想
板坂剛さん(作家・舞踊家)
《報告》みたび反原連に問う!
松岡利康(本誌発行人)
《報告》私たちそれぞれが考え抜いた選択を尊重し、認めてほしいと訴えます
武石和美さん(原発避難者)
《報告》原発プロパガンダとは何か?(第7回) プロパガンダ発展期としての八〇年代と福島民報
本間龍さん(元博報堂社員、作家)
《報告》反原発に向けた想いを次世代に継いでいきたい(8)
どう考えても、今のこの国はおかしいでしょう?
納谷正基さん(『高校生進路情報番組ラジオ・キャンパス』パーソナリティ)
《報告》原発映画のマスターピース 『一〇〇〇〇〇年後の安全』と『希望の国』
小林俊之さん(ジャーナリスト)
《提案》うたの広場 「ヘイ! 九条」
佐藤雅彦さん(翻訳家)
《提案》デモ楽――デモを楽しくするプロジェクト
佐藤雅彦さん(ジャーナリスト)
《報告》再稼働阻止全国ネットワーク 
原発再稼働を遅らせてきた世論と原発反対運動五年余 
熊本大地震の脅威+中央構造線が動いた+南海トラフ地震も心配

  『NO NUKES voice』第9号 8月29日発売! 特集〈いのちの闘い〉再稼働・裁判・被曝の最前線

デジ鹿再開2周年! 一日一本〈タブーなき言論〉をこれからも!

ご愛読いただいている「デジタル鹿砦社通信」は2012年1月1日に産声を上げた。それに先立つ2011年12月29日の事前告知には、
「鹿砦社にとって2011年は、社長・松岡利康、『紙の爆弾』編集長・中川志大に対する、刑事告訴の不起訴処分が確定、壊滅的打撃を被った6年前の「名誉毀損」逮捕事件での松岡の執行猶予も終結、昨年にも増して増収増益を果たし、不死鳥のように蘇った年でありました。
 出版不況が深まるばかりの昨今でありますが、小手先のことで、乗り越えられるものではありません。時には体も張る気構えで、〈スキャンダリズム〉の立場から〈タブーなき言論〉を発信するという姿勢を堅持してきたからこそ、鹿砦社の今はあるのです。
 3.11東日本大震災、原発事故という、天変地異と人災が起こり、多くの人々が己の行く道を探しながら、呻吟しています。この試練に、言論のあり方は容赦なく問われてくるでしょう。
 そのような根本に立ちながら、デジタル鹿砦社通信は、大きなネタから小さなネタまで、堅い話題から柔らかい話題まで、毎日お届けします。
 2012年1月1日に正式オープンいたします。
 ご愛顧のほど、よろしくお願いいたします」
 と意気込みが紹介されている。 

2012年1月から2014年7月まで「第一期」の「デジタル鹿砦社通信」をお届けしてきたが、諸般の理由でライターと編集長を一新し、2014年8月18日、つまり2年前の今日から「第二期」というべき体制で「デジタル鹿砦社通信」は再スタートを切る。

2年前の今日のコラムを担当させていただいたのは不肖私で、その日の題は「橋下大阪行政は『美味しんぼ』への恫喝『抗議文』を撤回せよ!」であった。福島第一原発事故から2年が経過していた当時、大阪の市長は橋下徹で鹿砦社は反・脱原発に特化した季刊誌『NO NUKES voice』の発刊直前だった。お蔭様でこの2年間鹿砦社は元気で、『NO NUKES voice』も徐々に存在感を高めつつある。

そして「第二期」に入ってからは、私を除いて非常に優秀ライター陣が集い、他のメディアでは目にすることのできない多彩な情報が提供されてきた。事件モノを丹念に取材し、貴重な報告を続ける片岡健氏。芸能・社会ネタからAVまで幅広いカバーエリアが圧巻のハイセー・ヤスダ氏。裏社会や事件モノ、芸能などどれほどの人脈があるのかとその本性は謎に包まれた伊東北斗氏。「裏社会、事件、政治に精通。自称『ペンのテロリスト』の末筆にして松岡イズム最後の後継者を自認する小林俊之氏。キックボクシングの取材歴32年、ムエタイにのめり込むあまりタイ仏門に出家までした猛者堀田春樹氏は文章のみならず写真も秀逸だ。

写真家ながら解析鋭い文章にも冴えを見せ、今後の大成が期待される大宮浩平氏は執筆陣の中では最若手のホープだ。9・11同時多発テロ事件をきっかけにパレスチナ問題の取材を開始。第二次インティファーダ以降、当地で起こった非暴力直接行動を取材。以降、反戦や脱原発などの市民運動を中心に取材を続け、本コラムでは原発問題を中心とした投稿が多い白田夏彦氏。著者不祥ながら、毎回「ここまでやるか!」とその圧倒的なボリュームと、パロディーの超大作を提供してくれる「屁世滑稽新聞」(毎回力作ばかりなので最近お目にかかれないのが寂しい)。そして芸能界の裏情報と言えば星野陽平氏の名前を忘れるわけにはいかない。やさしい文体ながら、ピリッと批評が効いた伊東太郎氏の更なる活躍も期待される。原発広告問題を専ら追求する渋谷三七十氏の存在も心強い。佐野宇氏は常に硬派な問題提起を行う。

かように、芸能・事件・社会問題・原発からキックボクシングまで。よくまあこれだけ好き勝手書けるメディアがあるものだ、と我がことながら感心する。しかしそれはたまたまの偶然ではなく、冒頭紹介した告知の中で「時には体も張る気構えで、〈スキャンダリズム〉の立場から〈タブーなき言論〉を発信するという姿勢を堅持してきたからこそ、鹿砦社の今はあるのです」と2011年の「戦闘宣言」が示す精神を継承してきたからに他ならない。

他のライターはいざ知らず、私が本コラムを担当させて頂くに当たり、松岡社長からは、特段のリクエストはなかったが、唯一「顰蹙を買う記事を書くように」というアドバイスがあった。ぶったまげたが、気がつくと私のコラムは、足りない知識や経験をかき集め、精一杯考えた末に書いているつもりなのに、読み返せばどれも「顰蹙を買う」記事ばかりだと気がつき、複雑な気分に支配されている。

鹿砦社は芸能から社会科学・人文科学まで幅広い書籍を世に出しているが、そのスピンオフである「デジタル鹿砦社通信」は今後も多様な個性と、「タブーなき言論」、幅広い話題を提供し続けて行きたいと考える。

わずか2年の間に日本社会は随分急激に変化した。何がどのように変化しているかをしっかり見定め、しかしながら変化の内容を熟知しても、不要な変化に流されることなく、抗うべき荷は抗う。吹けば飛ぶような小さなコラムではあるが、腰の据わった言論活動を続けてゆきたい。今後もより一層「デジタル鹿砦社通信」をよろしくお願いいたします。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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関西大学最終講義は「受刑者のアイドル」Paix2ミニライブ&トークのサプライズ!

関西大学「人間の尊厳のために」最終回特別授業は
「受刑者のアイドル」Paix2(ぺぺ)のサプライズミニライブ&トークで締めくくりました!

7月15日、関西大学チャレンジ科目に開設された「人間の尊厳のために」の最終講義が行われました。昨年開講され2年間限定の本講義には浅野健一(ジャーナリスト)さん、小出裕章(元京都大学原子炉実験所)さんの両氏、そして私松岡の3人が講師として登壇し、各々専門の立場から学生に問題を訴えかけてきました。

特別授業が始まった

最終講義は、これまで講義が行われていた教室ではなく、階段状のマルチメディアAV大教室に変更されることだけが履修している学生たちには知らされていました。階段状の教室が用意されたのには理由がありました。私が講義で採り上げたPaix2に頼み込んで、特別にミニライブ&トークを行ってもらう“隠し玉”が用意されていたからです。まさに本講義のテーマの「人間の尊厳のために」を体現してきたPaix2の生の歌声と語りを聴いて欲しかったからに他なりません。サプライズのミニライブ&トーク──私も憎いことを考えるでしょう(笑)。

学生たちは何も知らずに教室に集まると担当のS先生から経緯の説明があり、その後私がPaix2を紹介し、引き続きPaix2のミニライブが始まりました。

講義終了後、手伝ってくれた学生らと

学生たちは驚き、あっけに取られていました。しかし日ごろ刑務所でのライブをこなしているPaix2の2人にとって、学生の心を掴むのはたやすいことだったでしょう。最初おとなしく、むしろ圧倒されていた学生の反応も自然に豊かになっていきました。途中、受刑者の娘さんからの手紙を読むところでは涙ぐむ学生も少なからずいました。そして約1時間のPaix2のミニライブ&トークはいったん終了しました。

しかし、なぜか曲目の中に代表曲『元気だせよ』が入っていなかったので、私が「『元気だせよ』はないの?」と言うと、Paix2はここぞとばかり『元気だせよ』を歌い出し、教室は一気に盛り上がりました。

講義終了後に提出されたアンケートでは、Paix2を絶賛する声が圧倒的でした。“生Paix2”の歌声と話を聴くと、これで感動しないほうがおかしいでしょう。Paix2の15年の活動こそ、まさに「人間の尊厳」を体現するものだといえるでしょう。Paix2が全国の刑務所や少年院などを回る「プリズン・コンサート」は現在393回、あと7回で未踏の400回。本年じゅうに達成の予定ということです。

フィギュアスケート世界チャンピオンの宮原知子(みやはら・さとこ)さんも受講してくれました

報道・原発・出版それぞれの視点から観た今日の社会の問題点を衝く「人間の尊厳のために」は華やかに、一応の幕を閉じることになりました。この2年間、本講義をコーディネートされた関西大学文学部のS先生は、
「この科目は何よりも浅野健一さん、小出裕章さん、松岡利康さんという3人の講師の方々のお力があってはじめて成り立ったものであり、また金山晴香さん、谷水麻凜さん、大田恵佳さん、塩山ちはるさん、重山航哉さんという5人のラーニング・アシスタントの学生さんたちが支えてくれたからこそ運営できました。またグループ討論などを交えたアクティブラーニングの手法は学内の教育推進部の新旧のスタッフ(岩崎千晶さん、須長一幸さん、三浦真琴さんら)が一から手ほどきしてくれました。登壇してくださった弁護士の橋本太地さん、『受刑者のアイドル』Paix2さんとマネージャーの片山始さん、いつも励ましてくださった鹿野健一さん、たくさんの来聴者の皆さん、そしてこの講義に参加してくれた300人近い受講生に心から感謝しています。この科目の設置を認めてくれた関西大学と労を厭わず世話をしてくれた事務スタッフにもお礼を申し上げます。この授業の効果はまだ何とも言えません。ただ、即効性はなくとも、受講生たちが社会の問題に直面した時に自ら考え行動する手がかりにしてもらえるよう願っています」
と謙虚に感想を述べておられます。謙虚な先生です。

しかし私から見れば、私はともかく、小出さんや浅野さんらを動かして本講義を実現させたのは、ひとえにS先生の情熱あってのことと思えて仕方がありません。理想家であるS先生の理想とされる講義になったのかどうか、私には分かりませんが、私も、小出さん、浅野さんも、S先生の理想と想いを汲んで一所懸命に取り組みました。S先生が仰る通り、学生たちに即効性があったかどうかも、まだ未知数でしょうが、必ず将来この講義を思い出し、あるいは悩んだ際解決の糸口となるに違いないと確信しています。

私は講義の中で、「人間の尊厳」とか「人権」とか抽象的で耳触りのいい言葉を語る時、<死んだ教条>を排し、<生きた現実>の中で語るように学生諸君に訴えました。また、この講義はきっと、今後の学生生活、あるいは卒業してからも記憶に残る講義になると信じています。そうであれば、私も逮捕・勾留された屈辱的経験を、まさに生き恥を晒して話した意味もあるというものです。 

▼松岡利康(鹿砦社代表)

Paix2『特別限定記念版 逢えたらいいな―プリズン・コンサート300回達成への道のり(DVD付き)』

関西大学最終講義は「受刑者のアイドル」Paix2ミニライブ&トークのサプライズ!

関西大学「人間の尊厳のために」最終回特別授業は
「受刑者のアイドル」Paix2(ぺぺ)のサプライズミニライブ&トークで締めくくりました!

7月15日、関西大学チャレンジ科目に開設された「人間の尊厳のために」の最終講義が行われました。昨年開講され2年間限定の本講義には浅野健一(ジャーナリスト)さん、小出裕章(元京都大学原子炉実験所)さんの両氏、そして私松岡の3人が講師として登壇し、各々専門の立場から学生に問題を訴えかけてきました。

特別授業が始まった

最終講義は、これまで講義が行われていた教室ではなく、階段状のマルチメディアAV大教室に変更されることだけが履修している学生たちには知らされていました。階段状の教室が用意されたのには理由がありました。私が講義で採り上げたPaix2に頼み込んで、特別にミニライブ&トークを行ってもらう“隠し玉”が用意されていたからです。まさに本講義のテーマの「人間の尊厳のために」を体現してきたPaix2の生の歌声と語りを聴いて欲しかったからに他なりません。サプライズのミニライブ&トーク──私も憎いことを考えるでしょう(笑)。

学生たちは何も知らずに教室に集まると担当のS先生から経緯の説明があり、その後私がPaix2を紹介し、引き続きPaix2のミニライブが始まりました。

講義終了後、手伝ってくれた学生らと

学生たちは驚き、あっけに取られていました。しかし日ごろ刑務所でのライブをこなしているPaix2の2人にとって、学生の心を掴むのはたやすいことだったでしょう。最初おとなしく、むしろ圧倒されていた学生の反応も自然に豊かになっていきました。途中、受刑者の娘さんからの手紙を読むところでは涙ぐむ学生も少なからずいました。そして約1時間のPaix2のミニライブ&トークはいったん終了しました。

しかし、なぜか曲目の中に代表曲『元気だせよ』が入っていなかったので、私が「『元気だせよ』はないの?」と言うと、Paix2はここぞとばかり『元気だせよ』を歌い出し、教室は一気に盛り上がりました。

講義終了後に提出されたアンケートでは、Paix2を絶賛する声が圧倒的でした。“生Paix2”の歌声と話を聴くと、これで感動しないほうがおかしいでしょう。Paix2の15年の活動こそ、まさに「人間の尊厳」を体現するものだといえるでしょう。Paix2が全国の刑務所や少年院などを回る「プリズン・コンサート」は現在393回、あと7回で未踏の400回。本年じゅうに達成の予定ということです。

フィギュアスケート世界チャンピオンの宮原知子(みやはら・さとこ)さんも受講してくれました

報道・原発・出版それぞれの視点から観た今日の社会の問題点を衝く「人間の尊厳のために」は華やかに、一応の幕を閉じることになりました。この2年間、本講義をコーディネートされた関西大学文学部のS先生は、
「この科目は何よりも浅野健一さん、小出裕章さん、松岡利康さんという3人の講師の方々のお力があってはじめて成り立ったものであり、また金山晴香さん、谷水麻凜さん、大田恵佳さん、塩山ちはるさん、重山航哉さんという5人のラーニング・アシスタントの学生さんたちが支えてくれたからこそ運営できました。またグループ討論などを交えたアクティブラーニングの手法は学内の教育推進部の新旧のスタッフ(岩崎千晶さん、須長一幸さん、三浦真琴さんら)が一から手ほどきしてくれました。登壇してくださった弁護士の橋本太地さん、『受刑者のアイドル』Paix2さんとマネージャーの片山始さん、いつも励ましてくださった鹿野健一さん、たくさんの来聴者の皆さん、そしてこの講義に参加してくれた300人近い受講生に心から感謝しています。この科目の設置を認めてくれた関西大学と労を厭わず世話をしてくれた事務スタッフにもお礼を申し上げます。この授業の効果はまだ何とも言えません。ただ、即効性はなくとも、受講生たちが社会の問題に直面した時に自ら考え行動する手がかりにしてもらえるよう願っています」
と謙虚に感想を述べておられます。謙虚な先生です。

しかし私から見れば、私はともかく、小出さんや浅野さんらを動かして本講義を実現させたのは、ひとえにS先生の情熱あってのことと思えて仕方がありません。理想家であるS先生の理想とされる講義になったのかどうか、私には分かりませんが、私も、小出さん、浅野さんも、S先生の理想と想いを汲んで一所懸命に取り組みました。S先生が仰る通り、学生たちに即効性があったかどうかも、まだ未知数でしょうが、必ず将来この講義を思い出し、あるいは悩んだ際解決の糸口となるに違いないと確信しています。

私は講義の中で、「人間の尊厳」とか「人権」とか抽象的で耳触りのいい言葉を語る時、<死んだ教条>を排し、<生きた現実>の中で語るように学生諸君に訴えました。また、この講義はきっと、今後の学生生活、あるいは卒業してからも記憶に残る講義になると信じています。そうであれば、私も逮捕・勾留された屈辱的経験を、まさに生き恥を晒して話した意味もあるというものです。 

▼松岡利康(鹿砦社代表)

Paix2『特別限定記念版 逢えたらいいな―プリズン・コンサート300回達成への道のり(DVD付き)』

アマゾンで予約在庫切れの『ヘイトと暴力の連鎖』本日書店で衝撃発売開始!

いよいよ本日14日、『ヘイトと暴力の連鎖』が書店に並ぶ。発売を前にアマゾンには予約が殺到し、13日現在、在庫なしの状態だ。アマゾンには昨日追加搬入したのにまたしてもの完売。お蔭さまで大変な注目を頂いている『ヘイトと暴力の連鎖』について、今日はさらに詳しくご紹介しよう。

◆しばき隊によるリンチ事件──彼らの犯した民事上の責任はこれから白日の下に晒されてゆく

「十三ベース事件」とネット上で呼ばれた、しばき隊によるリンチ事件の詳細が余すところなく収められていることは12日に田所氏が紹介した通りだ。そして、偶然ながら被害者のM君がツイッター上で李信恵氏をはじめ、5人を相手取り大阪地裁に損害賠償請求の提訴を行ったことを12日明らかにした。本書内でも詳述しているが、加害者たちは事件後一旦「謝罪の意」を明らかにするが、直ぐにそれを反故にしてしまった。

そしてあろうことか、加害者は「事件は無かった」、「デマに惑わされるな」などとまで発言するようになる。人間として失格だ。

誰にでも過ちはある。私だって大小の過ちを犯してきたし、中には未だに悔やんでも消すことの出来ない大きな間違いもある。それは死ぬまで自分が背負いながら、日々生きて行かねばならない業として受け入れている。私の心を離れないのは、ある事件に対峙した時の判断間違いである。ところがM君リンチ犯どもの心の中にはそのような「負い目」は全くないようだ。私は加害者について、ここでこれ以上の言及を避ける。しかしながら、大阪地裁で彼らの犯した民事上の責任はこれから白日の下に晒されてゆくことになるだろう。

◆合田夏樹さんへの威圧行為と有田芳生議員の選挙カー

「十三ベース事件」のような物理的暴力は回避できたものの、一市民の職場と自宅にまで押しかけて威圧を行うという行為が、やはりしばき隊により行われていた。被害者は合田夏樹さん。合田さんはかねてより、しばき隊によるリンチ事件被害者のM君を支持することをツイッターで明らかにしており、意見の異なる人びとともツイッター上での議論を交わしていた。またどんな人であれ「約束をしてから来てくれたら会う」とも明言していたそうだ。

合田さんはご自身も述べている通り保守的な考えの持ち主だ。しかし、「民主主義」と「言論の自由」は断固守らなければならないとのお考えの持ち主でもある。まかり間違っても差別をまき散らす連中や、ましてや在特会の構成員ではない。

ところが、先日の参議院選挙で再選を果たした、民進党の有田芳生議員が選挙公示前に行っていた宣伝活動中の選挙カーによる「襲撃事件」に見舞われているのだ。前代未聞の現役国会議員の選挙カーによる個人の職場、自宅への襲撃については、じっくりと解析がなされているので同書をご覧頂きたい。

え? あの人が? あの良心的な○○さんがこの様なことに加担し、あるいは隠蔽に奔走していたのかと読者には落胆の覚悟もして頂いた方がよい。それほどに「しばき隊」を巡る人間模様は広範であり、侮りがたい力を保持している。

◆さっそくネットで湧き出てきたしばき隊構成メンバーによる「罵声」

7月11日に本ブログで『ヘイトと暴力の連鎖』の紹介記事が掲載され始めてから、同書取材班のトップ記者である田所敏夫氏やM君へのネット上での「罵声」が散見されるようになった。いずれもしばき隊の構成メンバーによるもので、彼らの意図は当該人物たちをツイッター上に「引きずり出す」ことを目的にしている。残念ながら田所氏はツイッターのアカウントを持たないようだし、M君もそんな陽動作戦に動じる気配はない。

ここで加害者に加担する悪質な攻撃を行っている人物たちを明らかにすることは、簡単だ。だが、M君はこれから法廷で加害者の責任を問うのであるから、私が軽率な言及をすることは控える。

紙の爆弾増刊号『ヘイトと暴力の連鎖』はここ数日で完売してしまうかもしれない。読み物的要素があると同時に事件資料としても貴重な記録となるはずだ。真実を知りたい人たちは急いでご購入を!

(佐野 宇)

ヘイトと暴力の連鎖 反原連‐SEALDs‐しばき隊‐カウンター

鹿砦社特別取材班=編著
A5判/104ページ ブックレット 紙の爆弾2016年7月号増刊
定価540円(税込) 7月14日発売!

国会議員、著名作家、ジャーナリスト、学者らを巻き込んで
隠蔽された集団リンチ事件の知られざる真相を追及!
リベラル左翼勢力がもてはやす反原連‐SEALDs‐しばき隊‐カウンターの
恐るべき実態を明らかにする!

【主な内容】
1 SEALDs奥田愛基君への手紙
[インタビュー]ろくでなし子(美術家・漫画家)
  「逮捕」も「ぱよちん騒動」も笑いで吹き飛ばせ!
[対談]高島章(弁護士)×田中宏和(ツイッター&ブログ「世に倦む日日」主宰)
しばき隊・SEALDs現象の病巣を斬る!
4 社会運動の中の獅子身中の虫 反原連‐SEALDs‐しばき隊‐カウンター
5 反差別運動内で発生した深刻なリンチ事件の真相はこれだ!
6 急展開した「しばき隊リンチ事件」の真相究明
7 有田芳生参院議員の宣伝カーに乗ったしばき隊員に襲撃された市民
[特別寄稿]合田夏樹(愛媛県四国中央市在住 自称しばき隊研究家)
8 有田芳生参院議員の「集団リンチ事件」隠蔽関与の疑惑

衝撃緊急出版!『ヘイトと暴力の連鎖』(『紙の爆弾』増刊)

 衝撃緊急出版!『紙の爆弾』増刊『ヘイトと暴力の連鎖』!
 「世に倦む日日」田中宏和『SEALDsの真実――SEALDsとしばき隊の分析と解剖』
 タブーなきスキャンダル・マガジン『紙の爆弾』8月号!

これぞリアル「紙の爆弾」!──『ヘイトと暴力の連鎖』明日発売!


「臥薪嘗胆、捲土重来」。もし帯があればそんな言葉を散りばめたくなる『ヘイトと暴力の連鎖』がいよいよ明日14日発売になる。これまで詳細な内容は明かさなかったがもう出版差し止め懸念はないので、今日は本サイトをご覧頂いている方々に限り、特別に内容を公開しよう。くれぐれもご友人やご家族、ましてやしばき隊と思しき人々には口外しないで頂きたい(嘘です! 拡散してください!)。

その理由は『ヘイトと暴力の連鎖』が日本においてここ数年発刊された書物の中で最も「過激」な内容だからである。何が「過激」なのか。それは起こった事件に遠慮容赦なく迫り、事件に関わった、あるいは加担や隠蔽した人物の実名を挙げて渾身の糾弾を行っているからである。

覚悟せよ! リンチ事件の加害者ども。そして一市民の職場や自宅をあろうことか「選挙カー」で襲撃した不逞の輩。更には綺麗ごとを並べ「差別」を生業にして来た薄汚れた知識人やジャーナリスト、国会議員連中よ。

◆「こじらせ左翼」と揶揄された鹿砦社松岡代表による「SEALDs奥田愛基君への手紙」

鹿砦社は偽善と欺瞞を何よりも嫌悪する。似非は許さない。よって言論戦においての流血を排除しない。もっとも『ヘイトと暴力の連鎖』発売に先立つこと5月頃にしばき隊の大学生部門ことSEALDsの奥田愛基からは『SEALDsの真実』(田中宏和著)の発売を前に自身のツイッターで「出版社みても、こじらせ左翼の内ゲバって感じがする」、「安倍政権よりも、SEALDsが気になって仕方がないのは一種の『病』なんだと思う」とご丁寧な挨拶を頂いている。

さすが「国民的アイドル」奥田君だ。自信満々。向かう所敵なし!と思っているのだろう。しかし奥田君のこの不用意な書き込みが、鹿砦社の覚醒不充分な闘志に着火する役割を果たしてしまった。もう遅いぞ。取り消そうとしても無駄だ。帝国ホテルで食事を奢ってもらった(そんなことに本気でこだわっている訳ではないけど)相手を「こじらせ左翼の内ゲバ」だと? お前達改憲派学生集団から頂く言葉としては上等だから有難く受け取っておこう。しかし「内ゲバ」? 誰とゲバルトを交わすのだ? まさかSEALDsと? オイオイ鹿砦社は大人だよ。選挙権があっても頭の中身は、「ん」?なSEALDs諸君などは、御免だけど相手じゃないんだよ。わかる? 奥田君?

この行きがかり上、『ヘイトと暴力の連鎖』はかつて奥田君にインタビューしたことがある鹿砦社社長松岡利康による「奥田愛基君への手紙」から幕を開ける。「こじらせ左翼」と罵倒されても、若い者には優しい(それが時として裏切られる原因となる)松岡は奥田君に丁寧に呼びかける。この品の好さは一体何に由来するのだろう。若人とはいえ自分にうしろ足で砂をかけた人間への「手紙」はお人好しのなせる技か。

◆笑いのラディカル──揺るぎなき「ろくでなし子イズム」

ろくでなし子さん

「手紙」に続くのは不当逮捕を2度も食らった芸術家「ろくでなし子」さんへのインタビューだ。ツイッター上では不動の地位を確立している「ろくでなし子イズム」とも言うべき、揺らぎ無き価値観。警察に弾圧されようと、しばき隊にネットリンチされよと、炎上しようと、この人にかかれば全てとして「笑い」に回収されてしまう。本気で怒っている人間にとって笑われるほど腹の立つことはない。それが最大の武器だと知っている彼女のインタビューは、品性と独自の価値観のせめぎ合いで読者がヒヤヒヤすることは必至だ。

◆爆弾対談! 高島章弁護士×「世に倦む日日」田中さんが解き明かす「しばき隊の病理」

高島章弁護士

そして、ネット上で「反しばき隊」のフロント部隊として闘ってきた高島章弁護士と田中宏和さん(ブログ「世に倦む日日」主宰)の夢の対談が実現した。勿論初の顔合わせのお二人。一切遠慮妥協なし。しばき隊どもを斬りまくる。中性脂肪が溜まりすぎたようなマスコミ報道にうんざりしている読者諸氏は、この対談を目にして溜飲を下げ過ぎ、血圧が下がり過ぎないようにご注意を。

「世に倦む日日」田中宏和さん

このかん反原連による一方的絶縁通告から、相次ぐ非礼を投げかけられた鹿砦社が与り知らぬところで発生していた、所謂「十三ベース事件」と呼ばれたしばき隊による「集団リンチ」事件の情報に接し、鹿砦社の疑念は確信へと変わる。その本質を松岡が綴る。題して「社会運動の中の獅子の中の虫 反原連―SEALDs-しばき隊-カウンター」これらの団体や運動が一体のものであることを解き明かし、彼らが決して「リベラル」でも「左翼」でもなく、純然たる反革命=「黒百人組」であると論破する。

◆紙媒体では初! しばき隊による「集団リンチ事件」の全容を報告!

そして噂の「十三ベース事件」ことしばき隊による「集団リンチ事件」の全容が遂に明らかになる。ネット上で様々な情報が散逸しているが、紙媒体で事件の全容が明かされるのはこれが初めてだ。壮絶極まるリンチの様子と被害者の事件直後の写真を含め膨大な資料と取材報告。被害者の協力により実現した、悪質極まりない「リンチ事件」及びその後も続く、にわかには信じがたい、更なる加害者達の被害者への攻撃などは、目を背けたくなるほど凄惨な内容だ。しかし問題は、このような重大事件が何故報道されなかったのかである。それについての考察も本書には散りばめられている。

しかし、これで全てではない。まだまだ衝撃的な内容が詰め込まれている『ヘイトと暴力の連鎖』は明日発売だ。明日は、本書に詰め込まれた更なる衝撃の内容をご紹介する。

キーワードは「合田夏樹さん」だ。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

ヘイトと暴力の連鎖 反原連‐SEALDs‐しばき隊‐カウンター

鹿砦社特別取材班=編著
A5判/104ページ ブックレット 紙の爆弾2016年7月号増刊
定価540円(税込) 7月14日発売!

国会議員、著名作家、ジャーナリスト、学者らを巻き込んで
隠蔽された集団リンチ事件の知られざる真相を追及!
リベラル左翼勢力がもてはやす反原連‐SEALDs‐しばき隊‐カウンターの
恐るべき実態を明らかにする!

【主な内容】
1 SEALDs奥田愛基君への手紙
[インタビュー]ろくでなし子(美術家・漫画家)
  「逮捕」も「ぱよちん騒動」も笑いで吹き飛ばせ!
[対談]高島章(弁護士)×田中宏和(ツイッター&ブログ「世に倦む日日」主宰)
しばき隊・SEALDs現象の病巣を斬る!
4 社会運動の中の獅子身中の虫 反原連‐SEALDs‐しばき隊‐カウンター
5 反差別運動内で発生した深刻なリンチ事件の真相はこれだ!
6 急展開した「しばき隊リンチ事件」の真相究明
7 有田芳生参院議員の宣伝カーに乗ったしばき隊員に襲撃された市民
[特別寄稿]合田夏樹(愛媛県四国中央市在住 自称しばき隊研究家)
  いわゆる「十三ベース事件」との関わり
8 有田芳生参院議員の「集団リンチ事件」隠蔽関与の疑惑

7月14日衝撃緊急出版!『ヘイトと暴力の連鎖』(『紙の爆弾』増刊)

 7月14日衝撃緊急出版!『紙の爆弾』増刊『ヘイトと暴力の連鎖』!
 「世に倦む日日」田中宏和『SEALDsの真実――SEALDsとしばき隊の分析と解剖』
 タブーなきスキャンダル・マガジン『紙の爆弾』8月号!

しばき隊をめぐる事件報道は、なぜタブーとされてきたのか?


内実を明かすと、『ヘイトと暴力の連鎖』は当初7月6日に発売予定であった。しかしながら公職選挙法との関係で発売を延期せざるを得なかった。何故か。民進党、有田芳生議員が選挙公示前に宣伝車である通称「有田丸」で全国を回っていた時に、愛媛県在住の合田夏樹さんの職場と自宅を訪れ、その写真をネットに掲載するという事件が起きていたからだ。「有田丸」に乗車していたのはしばき隊の人間だった。『ヘイトと暴力の連鎖』にはこの事件の詳細な内容も報告、並びに合田さんから寄せられた文章も掲載している。

◆しばき隊顧問弁護士と有田芳生参議院議員の存在

発生した事実を発表するだけのことなので、『ヘイトと暴力の連鎖』を発売することは公職選挙法に抵触はしないだろう。しかし、最近しばき隊の顧問弁護士とも言われる人物は立て続けに、市民相手に恐喝まがいの請求や、提訴を繰り返している。明らかに懲戒相当の行為と思われる訴権の濫用(複数の弁護士談)行為の連続だ。一般人が行えば、一発で「脅迫罪」成立、検挙されるだろうに、やはり弁護士という肩書は侮りがたい力を持つ。

そんな弁護士を抱えるしばき隊、及び有田芳生参議院議員の選挙期間中に『ヘイトと暴力の連鎖』を発売すれば、内容が事実であっても、くだんの弁護士がどのような挙に出ただろうか。下手をすれば刑事事件として告訴される可能性も懸念された。昨今の当該弁護士の暴走振りを見るにつけ、その懸念は必ずしも的外れではなかったと思われる。そこで苦渋の選択ながら発売日を選挙後にずらすこととなったわけだ。

◆何故かしらタブーとされてきたしばき隊の問題点

しばき隊は次第にその本質を表出させるようになってきている。「リンチ事件」のような明らかな犯罪は必死に隠蔽を画策し、不幸なことにそれはある程度成功を収めてきた。『ヘイトと暴力の連鎖』以前にしばき隊問題をまとめて世に問う書物は『SEALDsの真実』を除けば皆無に等しかった。そこには数々の著名知識人、またマスメディアの関与(あるいは意識的な無視)があった。

何故かしら、タブーとされてきた、しばき隊の問題点指摘と、マスメディアの沈黙。しかしながらここに至りしばき隊の違法行為が多数発覚し、勇気を持ってそれに対抗する人が立ち上がり始めた。しばき隊はすでに「あがき隊」へと変質の途上にある。彼らは役に立たない人間を平気で切り捨てる。また、仲間内での異論は徹底して排除される。その姿はカルト集団そのものだ。

しかし、しばき隊を持ち上げる著名知識人、ジャーナリストの罪も限りなく深い。『ヘイトと暴力の連鎖』の中ではしばき隊に与する知識人、ジャーナリストらの本名が多数明かされている。乞う!ご注目! 一見良心派を装ったこれらの人びとの責任も私たちは徹底して追及してゆこうと考える。鹿砦社は岩波書店ではないので、鹿砦社と過去関係があった、あるいは著作を出している人物にでも、当然疑問を投げかける。それが出版社の主体性であり、社会的責任だと考える。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

ヘイトと暴力の連鎖 反原連‐SEALDs‐しばき隊‐カウンター

鹿砦社特別取材班=編著
A5判/104ページ ブックレット 紙の爆弾2016年7月号増刊  定価540円(税込) 7月14日発売!

国会議員、著名作家、ジャーナリスト、学者らを巻き込んで
隠蔽された集団リンチ事件の知られざる真相を追及!
リベラル左翼勢力がもてはやす反原連‐SEALDs‐しばき隊‐カウンターの
恐るべき実態を明らかにする!

【主な内容】
1 SEALDs奥田愛基君への手紙
[インタビュー]ろくでなし子(美術家・漫画家)
  「逮捕」も「ぱよちん騒動」も笑いで吹き飛ばせ!
[対談]高島章(弁護士)×田中宏和(ツイッター&ブログ「世に倦む日日」主宰)
しばき隊・SEALDs現象の病巣を斬る!
4 社会運動の中の獅子身中の虫 反原連‐SEALDs‐しばき隊‐カウンター
5 反差別運動内で発生した深刻なリンチ事件の真相はこれだ!
6 急展開した「しばき隊リンチ事件」の真相究明
7 有田芳生参院議員の宣伝カーに乗ったしばき隊員に襲撃された市民
[特別寄稿]合田夏樹(愛媛県四国中央市在住 自称しばき隊研究家)
いわゆる「十三ベース事件」との関わり
8 有田芳生参院議員の「集団リンチ事件」隠蔽関与の疑惑

7月14日衝撃緊急出版!『ヘイトと暴力の連鎖』(『紙の爆弾』増刊)

7月14日衝撃緊急出版!『紙の爆弾』増刊『ヘイトと暴力の連鎖』!
タブーなきスキャンダル・マガジン『紙の爆弾』8月号!
「世に倦む日日」田中宏和『SEALDsの真実――SEALDsとしばき隊の分析と解剖』

反原連、SEALDs、しばき隊を撃つ紙爆増刊『ヘイトと暴力の連鎖』7月14日刊行!


報道は参議院選挙の結果一色だ。開票日翌日だから恒例に従えばこのような扱いになるのがいわば「お約束」であろう。しかし、特段驚くような結果だっただろうか。SEALDs如きに選挙運動を頼れば、負けるのは必定。そんなことも解らなかった選挙結果に私は全く興味がない。むしろこの「お約束」の喧しさが、どこか嘘くさく感じられる。

その「お約束」や「お決まり」報道の真逆を行く、予定調和一切なしの告発本が7月14日に発売となる。『ヘイトと暴力の連鎖』だ。書名からだけでは抽象的な内容しか思い描くことが出来ないかもしれないが、内容は最大級の衝撃に満ちている。鹿砦社が放ってきた過去の告発本の中でも有数の破壊力だろう。

◆インタビューはろくでなし子さん! 対談は高島章弁護士×『世に倦む日日』田中宏和さん!

書籍の広告は限られたスペースの中で可能な限りのインパクトと情報を詰め込むのが定石だ。だが本書に限っては「意図的に」広告を書名とインタビューに登場頂いたろくでなし子さんと、対談をご快諾頂けた高島章弁護士とブログ『世に倦む日日』を主宰する田中宏和さんのお名前と漠然とした紹介文を示すに留めた。それには理由がある。

インタビュー、対談の踏み込み振りも充分に鮮烈であるが、『ヘイトと暴力の連鎖』では、しばき隊が手を染めた集団リンチ事件、ネット上では「十三ベース事件」と呼ばれていた事件の詳細に深く踏み込んだ。その全容を明らかにするとともに、被害者を襲った「集団リンチ」がいかに凄惨なものであったか、あるいは事件後加害者達が被害者を更に痛めつけて行く過程を余すところなく取材し紹介している。被害者の全面協力を得て初めて社会に出るしばき隊による「集団リンチ事件」の全貌を前に読者は言葉を失うかもしれない。

◆「リンチ事件」闇のディテールをついに公開!

『ヘイトと暴力の連鎖』に掲載されているインタビューや対談、事件の報告や論考は、衝撃的な内容であっても、事実を基に構成されたものばかりだ。しかし内容が「事実の解明」であろうと、その詳細が事前にしばき隊やその顧問弁護士に明らかになっていれば、ほぼ確実に「出版差し止め仮処分」をかけてきただろう(過去に他の出版社で同様の事例がある)。よって広告でも発売直前まで詳細を紹介することを控えざるを得なかった。しばき隊にとっては壊滅的な痛撃となる事実の積み重ね。彼らの正体暴露だけに鹿砦社も慎重に準備を進めたわけだ。

『ヘイトと暴力の連鎖』は『SEALDsの真実』(田中宏和著)が理論的に彼らの問題点を分析しているのに対して、しばき隊が行っている蛮行の実態を暴露し、彼らの悪質性を全面的に糾合するものだ。しばき隊には様々な業界の人間が加担している。頓珍漢な西本願寺系の僧侶がわけも解らずに不用意な発言を行い、高島弁護士に撃退されるという笑い話もあったように、彼らは構成員の名簿を厳密に保管しているような団体ではなく、主としてSNSなどを駆使して影響力を保ってきた。

ネット上では膨大な虚々実々の情報や噂が流布されているしばき隊に関わる事件と問題の数々。その核心部分を『ヘイトと暴力の連鎖』は紹介・分析・解明する。「リンチ事件」の詳細は読者が初めて目にする事実の連続だろう。目を覆いたくなる証拠もあるが、正視していただきたい。

◆しばき隊NO.1、野間易通を提訴したM君が7月12日に重大発表!

ところでリンチ被害者のM君は、5月24日大阪地裁にしばき隊のNO.1、野間易通を名誉棄損・プライバシー侵害の損害賠償を求め提訴した。野間はM君をリンチ事件後に誹謗中傷を続け、なんとM君の本名や所属大学名までを自身のツイッターで公表するなど、悪質極まりない行為を続けた。

第一回の弁論は7月6日大阪地裁で開かれ、初回にもかかわらず20名以上の傍聴者が集まりこの事件への社会的関心の高さが伺われた。次回期日は9月23日(金)大阪地裁809号法廷で午前10時15分からだ。

そのM君が明日7月12日午前8時30分に極めて重大な発表を行うという情報を得た。M君は「主水」の名前でツイッター(https://twitter.com/VENOMIST666)を利用している。発表はそこで行われる。是非ご注目頂きたい。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

7月14日衝撃緊急出版!『ヘイトと暴力の連鎖』(『紙の爆弾』増刊)

7月14日衝撃緊急出版!『紙の爆弾』増刊『ヘイトと暴力の連鎖』!
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「世に倦む日日」田中宏和『SEALDsの真実――SEALDsとしばき隊の分析と解剖』

第6回前田日明ゼミは受刑者のアイドル、Paix2(ペペ)をゲストに迎え大盛況!

 
 
 
 
 
 

6月18日「都ホテルニューアルカイック尼崎」で第6回「前田日明ゼミ」が約90名の聴衆を集め開催された。この日の演題は「受刑者のアイドルという生き方 プリズンコンサート400回への道」でゲストはPaix2(ペペ)だ。

ゼミ開始に先立ち松岡社長挨拶に立ち「2010年9月から始めた『西宮ゼミは今回で30回を迎え、一区切り休みに入ります』と西宮ゼミが一応の休止に入る事を宣言した。続いて前田日明氏が、「『受刑者』『プリズン』と聞くと自分に近く感じる。若いころから周りに元気のある人間が多かったので『アイツはもうすぐ出て来る』とか『ヤツは今入っている』という話をしょっちょう耳にしていた。最近は罪を犯した人の出所後の人生が気になっている。昔は出所後の人を受け入れる経営者も多数いたが、今の社会では『コンプライアンス』が声高に語られ、そういう経営者は減っているのではないか」との問題意識を明らかにした。

そしてゲストPaix2が登場し「逢えたらいいな」など6曲を約1時間にわたって披露した。

休憩をはさんで前田氏とPaix2お二人の対談が始まった。個人的には前田氏のズケズケとした質問が際立っていて大変面白かった。「ストーカーみたいなのにはあったことはありませんか?」、「こんな事聞いていいのか解らないけど、お金どうやっているんですか?」、「デビュー前に仕事なさってたんですね、と言う事は活動が16年だからお年は……」など、やらせ一切なしを証明する「アイドルには聞いてはいけない」質問に会場が湧いた。

しかし対談では前田氏とPaix2お二人の経験から、どうして犯罪を起こしてしまうのか、現代社会に見られる犯罪者を生み出してしまう構造の問題点などが真剣に議論された。熱を帯びた対談はまだまだ続きそうだったが、会場の都合上16時30分で散会となった。

ゼミ終了後は場所を移しての懇親会が行われ、約70名が参加した。常連の参加者のみならず、「格闘家」前田氏のファンの姿も多く、恒例となったサインを求める長蛇の列が今回も見られた。

2010年に鈴木邦男氏をホストとして始まった「西宮ゼミ」シリーズは、足掛け7年、30回の開催で一区切りとなる。常連の参加者からは「いつも楽しみにしていたのでこれからも続けてほしい」、「東京や大阪ではなく、西宮や尼崎で知識人の討論を聞くことが出来る貴重な機会だった。再開を強く求めます」、「なんで止めるの? まだやってよ」など継続を求める声が多数聞かれた。松岡社法への「直訴」も相当な数にのぼった。この熱烈「継続希望」を受けて、今後果たしてどのような展開をみせるであろうか。
 
ともあれ一段落である。ここで過去ゲストとして登場頂いた方々を振り返ってみよう。

鈴木邦男ゼミ(第1期):飛松五男(元警察官、現コメンテーター)さん、水谷洋一(西宮冷蔵社長)さん、浅野健一(当時・同志社大学教授)さん、 Paix2(ぺぺ。歌手)さん、野田正彰(精神科医。当時・関西学院大学教授)さん、山田悦子(甲山事件冤罪被害者)さん。

鈴木邦男ゼミ(第2期):本山美彦(経済学者。当時・京都大学名誉教授、大阪産業大学学長)さん、寺脇研(元・文部次官。京都造形芸術大学教授)さん、北村肇(『週刊金曜日』発行人)さん / Paix 2(ぺぺ。歌手)さん、重信メイ(国際ジャーナリスト)さん、田原総一朗(ジャーナリスト)さん、池田香代子(翻訳家、作家)さん

鈴木邦男ゼミ(第3期):上祐史浩(宗教家)さん、神田香織(講談師、ふくしま支援・人と文化ネットワーク代表)さん、湯浅誠(反貧困社会運動家。元・内閣参与)さん、前田日明(格闘家、思想家)さん、青木理(ジャーナリスト)さん、内田樹(思想家、武闘家。当時・神戸女学院大学名誉教授)さん。

浅野健一ゼミ:山田悦子(甲山事件冤罪被害者)さん、河野義行(松本サリン事件冤罪被害者)さん、北村肇(『週刊金曜日』発行人)さん、安田浩一(ジャーナリスト)さん、安田好弘(弁護士)さん、矢谷暢一郎(ニューヨーク州立大学教授)さん。

前田日明ゼミ:鈴木邦男(思想家、社会運動家)さん、孫崎享(国際ジャーナリスト)さん、田原総一朗(ジャーナリスト)さん、山口二郎(政治学者、法政大学教授)さん、木村草太(憲法学者、首都大学東京教授)さん、 Paix 2(歌手、保護司)さん

単に著名人が多く登場しているだけでなく、ホストとゲストの関係で語られるテーマがリレーのように繋がれてきていたのも、今から振り返れば「西宮ゼミ」の特徴と言えよう。一応の区切りに多数寄せられた「継続」を求める参加者の声に鹿砦社はどのように応えるか、注目が集まる所ではある。しかし「西宮ゼミ」開催にあたっては、参加者の増加に伴い、本社社員が全員休日総出で当って来られた事情もある。暫くは一息ついて休憩をして頂き、また鹿砦社らしい企画が再登場することを期待したい。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

Paix2『逢えたらいいな―プリズン・コンサート300回達成への道のり』(鹿砦社2012年)
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関西大で鹿砦社松岡利康社長が「出版と人権─出版社が守るもの」を語る

関西大学で共通教養科目の中のチャレンジ科目として開講されている『人間の尊厳のために』の講師として20日に続き、27日松岡社長が教壇に立った。「出版と人権─出版社が守るもの─」の演題で、150人の学生に向かって松岡節が再び披露された。

◆「被逮捕者、勾留経験者」がその実態を学生に語る講義

 

この日は2005年7月12日、神戸地検特別刑事部に松岡社長自身が名誉棄損容疑で逮捕された事件を中心に、「被逮捕者、勾留経験者」がその実態を学生に語るという、大学の講義には珍しく、かつ刺激的な内容となった。

逮捕当日の新聞記事をはじめ、事件の推移を伝える参考資料など、2部、計13枚の資料が学生に配布され、「逮捕されたら全裸にされ尻の穴や性器まで調べられる」こと、「手錠、腰縄でつながれて公の裁判の場に出される」こと、被疑事実を認めない限り保釈されず、接見禁止も長期にわたる「人質司法」が日本では現存していること、などの問題点がレジュメに沿って紹介された。

 

松岡氏はその出版活動歴や、この日話題とされた「事件」の印象から、大柄で押し出しが強く、がらっぱち口調で話をする人物、とのイメージを抱いている方が多い(私も実際に会うまではそのように想像していた)が、小柄で常に背広にネクタイを締め、語り口は普段の会話でも時に聞き取りにくいことがあるほど、どちらかと言えば小さな声で話しをする(激高して熊本弁交じりの怒声を上げた姿を一度だけ目撃したことはあるが)。この人が学生時代に大学の学舎屋上に籠城し、強烈なアジテーションを飛ばしていた姿を想起することは容易ではない(一度は聞いてみたいものである)。

教壇上から学生に語り掛ける口調も、普段のそれと変わりなく、極めて熾烈な内容と体験談を、声を荒げることもなく淡々と語っていた。だからであろうか、テーマの深刻さの割に学生たちの反応に特に強い緊張は感じなかった。

だが事件を紹介した「サンテレビ」のニュース番組のビデオが流されると、教室の雰囲気は一変した。やはり「テレビ」の持つ訴求力は強力だ。今、目前で講義をしている人が11年前には「犯人」とされていた事実が、初めてどのような意味を持つか学生たちに伝わったようだった。

そこから演繹的に松岡社長がその日語った内容、及び20日に語った内容への理解へと繋がっていったのではないだろうか。

◆次週からのグループ討論用資料のためにと「松岡流」のサプライズ

さらにこの日松岡社長による思いがけない計らいがあった。20日の講義で紹介したプリズンコンサートで有名な「Paix2」(ぺぺ)の『逢えたらいいな』、『島唄よ、風になれ!「琉球の風」と東濱弘憲』、さらにこの日の講義のテーマでもあり、名誉棄損逮捕につながった『アルゼ王国はスキャンダルの総合商社』各50冊を「学生の皆さんにプレゼントします!」と言い放ったのだ。

『逢えたらいいな プリズン・コンサート三〇〇回達成への道のり』
『島唄よ、風になれ! 「琉球の風」と東濱弘憲』
『アルゼ王国はスキャンダルの総合商社』
 

大学での講義でまさか書籍をプレゼントされるとは、不意打ちもいいところだ。少々眠そうにしていた学生も、全員が一瞬「え!」という驚きで教壇上の松岡社長に強い注意が向かった。

太っ腹故の大盤振る舞いと言ってしまえばそうだが、このプレゼントには松岡社長なりの配慮もあったようだ。次週にはグループ討論が行われる。その時にあらかじめグループの全員がプレゼントされた書籍を読み終えておき、討論の内容をより深いものとして欲しい。その為ならば1500円(偶然だが3冊とも定価は同じだった)の自社出版物くらいタダで提供しましょうと。これまた「松岡流」の規格外サプライズだ。

30あるグループが相談の上、どの書籍を受け取りたいかを決めて、その意向が集約された。最初は「Paix2」(ぺぺ)の『逢えたらいいな』が準備した部数以上の人気を集めたため、再調整の結果ほぼ均等に配分され、受講学生はこの日いずれかの書籍を手に教室をあとにすることになった。

次週はグループ討論、再来週は全体討論と続くこの講義、まだまだ「松岡流」のサプライズ、隠し玉があるのかもしれない。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

『NO NUKES voice』08号【特集】分断される福島──権利のための闘争
5月27日発売!「世に倦む日日」田中宏和『SEALDsの真実――SEALDsとしばき隊の分析と解剖』