村上春樹の書き下ろし小説「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」が12日、全国一斉発売される。版元の文芸春秋社は8日、異例の50万部の発行を決めた。
それでも、「1Q84」の時のように、予約しないと手に入らない、店頭では目にすることができない、という状態がしばらくは続くのではないか。

一方、「1Q84」の人気も、文庫化されたこともあって再燃している。
ネットでは、「もし映画になったらどんな配役がふさわしいか」が盛り上がっている。
青豆には、長谷川京子、井上真央、野波麻帆の名が上がっている。天吾には、小澤征悦、瑛太、藤原竜也。ふかえりには、蒼井優、成海璃子、多部未華子、といったぐあいだ。
また、女優の杏は、映画化されるなら、青豆をやってみたい、と自ら語っている。

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「八重の桜」は、主役に綾瀬はるか、長谷川博己、西島秀俊らスターをそろえながらも、なぜゆえにこんなにわかりにくいのだろうか。
「主役の西島が演じる、八重の兄、山本覚馬ばかりが目立つドラマになってしまった。はっきりいって池田屋襲撃もいまひとつだったし、登場人物が多すぎるのかもしれない」(テレビ局関係者)
NHK大河ドラマは、当初は別の計画があったが、福島県会津出身で、同志社を創設した新島襄の妻となった八重の生涯を描いた作品となることで、「福島の人々を元気づける」という意味合いもあり、スタートした。

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総選挙といえば、AKB48。衆議院のそれを思い浮かべることはない、という時期があった。
逆に、不祥事といえば国会議員だったが、最近では、AKB48を連想することが多くなった。
なんといっても、峯岸みなみの坊主頭、前田敦子の尻出しが、衝撃すぎる。

罪深いのが、河西智美の「児童ポルノ問題」だ。
東京都青少年健全育成条例の問題で、いったい何を議論していたのか、という話だ。
実際に被害者の存在しない、コミックやアニメを、児童ポルノとして取り締まるのは、表現の自由に反する、というのが、出版社や表現者の主張だった。
この問題では、河西智美の露わな乳房の乳首部分を、自分の手で覆わされる役をさせられた男児という、現実の被害者がいる。

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ミャンマー(ビルマ)では民主化の一環である行政改革で、国民がパスポートを取りやすくなった。
20年ほど前、ミャンマーでパスポートを取得する際、多くのミャンマー人は直接政府機関に申請するのでなく、パスポートを取得する専門業者に頼んでいた。なぜなら、パスポートを取るためには、海外の就業先の保証人を立てることなどが必要で、自分の力だけでパスポートを得るのが極めて困難だったからだ。
専門業者に頼むと、半年くらいでパスポートを取得できる。しかしこのシステムでは、業者ごとにパスポート取得代金が異なってしまう。
そこでこのたび、政府機関に行って2300円ほど支払い、申請すれば、誰でもパスポートが取得できるようになったのだ。日本では当たり前に存在する行政サービスだが、ミャンマーでは極めて画期的と目されている。

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暴力団を扱った雑誌や漫画の販売中止を福岡県警が県内のコンビニに要請したのは、表現や出版の自由を保障した憲法に違反するとして、作家の宮崎学さんが県に550万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁(原敏雄裁判長)は3月29日、請求棄却の一審福岡地裁判決を支持、宮崎さんの控訴を棄却した。対象となったのは竹書房のコミック「四代目会津小鉄 髙山登久太郎」だった。

「原作を読んでいないで判決を出している感がする。冗談ではない。これでは表現の自由を損なうおそれがある」(識者)
これでは、テレビで「仁義なき戦い」すら見ることができなくなるのではないか、と思う。
「原作から漫画にするのは、たいへんな労力がいる。漫画家をも冒涜しているのではないか」(出版関係者)
もちろん、ヤクザが主人公の小説や漫画がすべていいとは思わない。
だが、言論や表現の自由をふみにじった判決である。

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次の月曜日。

先のことを考えては憂鬱になり家を出るのも億劫だったが、落ち込んでばかりはいられない。気分一新、今日から気合を入れていこう、と自分に鞭打って出社する。
「おはようございます」
社内は騒然としている。電話がジャンジャンと鳴り響く。
「お世話になっております。株式会社△△ですが、お宅のシステムに昨日から繋がらないんですけれども」
月曜の朝からサーバートラブルか。やれやれだなあ。回線の不調等でサーバーが止まってしまうことは稀にある。
「申し訳ありません。すぐ調査しますので、また折り返します」
と電話している間にまた別の電話が鳴る。みると何人もずっと電話の対応ばかりしている。どうなってるんだと思っているところに、尚坂が声をかけてくる。
「サーバーがね、殆どなくなってんのよ」
なくなってる、とはなんだ。

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「前略おふくろ様」「池中玄太80キロ」などに出演し、愛くるしい顔立ちと明るいキャラクターで人気を博した女優、坂口良子さんが死去した。
57歳だった。昨年8月に10年以上事実婚状態だったプロゴルファー、尾崎健夫(59)と再婚したばかりで、3月12日発売の女性週刊誌で消化器系の疾患による重病説が報じられた際、本人がブログで病状を説明していた。坂口良子といえば「池中玄太80キロ」だろう。ヘビースモーカーでやり手のキャリアウーマンを演じた。なにかというと池中玄太(西田敏行)を励ます役まわりだった。
個人的には、やはり「前略おふくろ様」もいいが「池中玄太80キロ」には、「泣く」「笑う」が交互にやってきて、なかなかに今のジェットコースタードラマの典型があったるような気がする。
なにもかも包んでしまうような包容力と、愛くるしい笑顔がチャーミングだった坂口さん。

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高田馬場に「ルビー」というビルマ(ミャンマー)料理店があり、たまに食べに行くのだが、店の主人夫婦を追ったドキュメンタリー映画が公開されるというので、見に行った。
土井敏邦監督『異国に生きる』である。
店の主人、チョウチョウソーさんが、民主化活動家のリーダーであることは聞いていたが、詳しいことは映画を見て知った。

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昨年8月、鑑定結果を繰り返し捏造していた疑惑が発覚し、12月に証拠隠滅、有印公文書偽造・同行使の疑いで書類送検されると共に依願退職していた和歌山県警科学捜査研究所(科捜研)の元研究員(50)がこの3月28日、ついに在宅起訴されたという。起訴をうけ、新聞各社もこの元研究員の実名をようやく報じるに至ったが、この機会に何はさておき触れておかねばならないのが、この「能阿弥昌昭」元研究員と和歌山カレー事件の関わりだろう。

1998年7月、夏祭りのカレーに何者が猛毒のヒ素を混入し、60人以上が死傷した和歌山カレー事件。殺人罪などに問われ、一貫して無実を訴えながら2009年に死刑判決が確定した林眞須美さんは現在再審請求中だが、林さんの周辺から見つかったとされる重要物証のヒ素については、かねてより捏造疑惑が囁かれてきた。そんな背景もあり、能阿弥元研究員の鑑定捏造疑惑については、発覚当初からカレー事件の証拠捏造疑惑と関連づけて語られることが多かった(当欄の2012年9月2日付けエントリを参照http://www.rokusaisha.com/blog.php?p=1461)。そして実際、能阿弥元研究員はカレー事件の鑑定にも関わっており、鑑定資料となったヒ素に接触する機会がけっこうあったのだ。

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政府は、リストラで工場が閉鎖された場合などを想定して、解雇ルールを明確化する方針を固めた。6月にまとめる成長戦略の柱にするという。
今よりも解雇をしやすく、正社員としての雇用をしやすくし、「産業の新陳代謝」を進める考えだ。

さっそく連合(日本労働組合総連合会)は、春闘の政策制度要求実現中央集会で、これに反対する緊急アピールを採択した。
連合の組合員は、大企業の正社員や官公庁の正規職員。そこにしがみついてさえいれば一生安泰という人々だから、反対するのは当然だろう。

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