いよいよ本日、大阪地裁で鹿砦社対李信恵氏の直接対決、第二ラウンド(たぶん最終ラウンド)の天王山である「本人(証人尋問)」が行われます。

 

リンチ直後の被害者大学院生M君

事情に詳しくない読者のために解説しますと、鹿砦社は李信恵氏ら5人が同席した深夜の会合に呼び出され、当時大学院生M君が1時間近くにわたり「リンチを受けた」との情報を得て、松岡社長以下取材班を結成して、全くゼロの状態から、その事件と背景を解明すべく5冊の調査報道書籍を上梓しました。

その途中から李信恵氏による、鹿砦社、あるいは松岡社長や取材班に対して、主としてTwitterによる誹謗中傷・罵詈雑言が始まりました。李信恵氏だけではなく、相当数の人々が「鹿砦社攻撃」に参加しました。鹿砦社は小さな会社です。関西といっても商都大阪ではなく甲子園球場の近くにある出版社です。社員の数は片手をわずかに超える程度です。

はっきり言えば兵庫県では、一番大きな出版社ですが、会社の規模としては「零細企業」なんです。ですから、出版社として発行物にたいする批判を受けることは仕方ないとかんがえています(意見の違いはありますから)。ですが、さんざん事実無根の書き込みを、世間では「差別と闘う正義の勇者」と思われている人からなされれば、当たり前ですが、商売に悪影響が出まし、信用問題になります。繰り返しますが鹿砦社は、硬軟幅広い出版物を発刊していますから、その内容に対して意見の相違や、お叱りはいつもあります。それは「言論の自由」の前提に立てば、当たり前のことであり、むしろご批判の中には「なるほど」と首肯させられるものもあり、出版社としては当然受け止めるべきものである、と考えています。

松岡と裁判前に喫茶店で「偶然の遭遇」をしたという李信恵の虚偽のツイート

でも、虚偽は困りますし、許せません。李信恵氏は、時として松岡が「ストーカー」であるかのごとき書き込みや、所属したこともない新左翼党派の実名を挙げるなど、ヒートアップは止まりませんでした。どんどん加熱する懸念がありましたので、早めに止めるべく、仕方なく鹿砦社は、顧問弁護士である大川伸郎先生に「そのような行為をやめるように」お願いする通知書を李信恵氏に書いていただきましたが、それでも彼女や彼女の仲間らの書き込みは止まりませんでした。ここまでくると、平常時の仕事にも影響が出ますし、座視できません。やむなく鹿砦社は李信恵氏を相手取り、名誉毀損による損害賠償を求めて、大阪地裁に提訴しました。

大阪地裁では鹿砦社の訴えが全面的に通り李信恵氏の不法行為が認められ勝訴しました。双方が控訴した大阪高裁でも鹿砦社は勝訴しました。被告李信恵氏は上告しましたが、どういう理由かはわかりませんが、途中で上告を取り下げ、鹿砦社勝訴の判決が確定することとなりました。

ところで、大阪地裁での審理後半になって、李信恵氏側は突如「反訴したい」と言い出しました。反訴の意思があるのであれば、提訴から1年以上の時間があったわけですから、その間にそれを明示すればよいものを、これまた不可解な「反訴」提起でした。裁判所は「争いの内容が異なるので反訴は認められない」と判断し別個の訴訟となされました。その結果きょう「本人(証人)尋問」が行われる、李信恵氏が原告で、鹿砦社が被告という(一度は肩がついた問題を蒸し返した感が否めない)別個の訴訟(紛らわしいので、先の訴訟を第1訴訟とし、こちらを第2訴訟といって区別しています)が行われることになったわけです。

一般の方にもご想像頂けると思いますが、裁判には途方もない労力が必要です(さらに、みみっちいことを言えば「お金」もです)。せっかく鹿砦社勝訴判決が確定したのに、私たちはこの別訴自体に納得がいきません。李信恵氏は、あろうことかリンチ事件関連で出版した書籍の販売差止めさえ求めています。ひとことで言えば「無茶苦茶な要求」です。憲法21条で高らかに謳われた「表現の自由」「言論・出版の自由」を蹂躙するもので、いやしくも出版界の末席を汚す者として絶対に譲れません。

これまでは「争点準備手続き」といわれる、公開の弁論ではなく、密室での審議が続いてきましたが、きょうは傍聴席のある通常法廷で、双方の証人が証言します。原告側は、李信恵氏本人。被告である鹿砦社側は、取材班キャップの田所敏夫さんを証人として送り出します。取材班には世間に名の知れた有名フリーライターから、駆け出しの若手、情報収集に従事する人など、ずいぶんたくさんの方が集まってくださいましたが(表には松岡社長や田所さんらが出ましたが、水面下では多くの協力者が存在しましたことを明らかにしておきます)、この裁判の発端になった「リンチ事件」が発生したのが大阪であったこと(そして鹿砦社も兵庫県に本社を置くことから)関西在住の田所さんに取材やとりまとめをお願いしてきました。

「本人(証人尋問)」は第三者を交えた議論の場ではありません。証人はあくまで原告・被告双方の代理人(または本人)からの質問に答えることだけが許されます。田所さんがいくら意気込んでも「大演説」をする場所ではありません(それは李信恵氏にも同様のことです)。ですから華々しい議論が展開されるわけではありませんが、「リンチ事件」が鹿砦社に持ち込まれた当初から事情を知っている田所さんは、落ち着いて、しっかりとした証言をしてくれるものと信じます。戦後75年、この国で故なき差別を受けてきた広島被爆二世である彼は現在、おそらくそれに発する複数の病に罹患し闘病中です。今年は例年の1割も仕事ができなかったようです。それでも「リンチ事件」が鹿砦社に持ち込まれてから、今日までを知る、文字通り〈生きた証人〉として全力で証言してくれることでしょう。

一方、李信恵氏側は、李信恵氏本人も、李氏代理人の神原元・上瀧浩子弁護士らも、かつては、こうした裁判には動員を叫んだり大騒ぎしていた所、今回はなぜか沈黙しています。

本日の裁判の様子は、数日のうちにご報告いたします。

1 尋問期日(11月24日火曜午前11時)
2 法廷番号は1007号です。
3 裁判所書記官(24民事部合議2ニ係)によれば、「整理券を配ったりする予定はない。」とのことでした。
4 当日の予定は下記のとおりです。
  午前11時~   田所敏夫(取材班キャップ。鹿砦社側証人)尋問
  午後1時20分~ 李信恵本人尋問

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