そんなこともあって余計なことに気をとられてか、私の給料の件は棚上げにされていた。土方さんは話せる人だと思ったので、退職を考えていること、次の職場の目安も付けていることを伝えた。
翌日、それを土方さんから聞いた社長がいつになく必死な顔で飛んできた。
「戸次さん、辞めないでください。今辞められると、収支の管理も広告営業もわかる人がいなくなります」
本当にこの社長は、まったく経営状況を理解していないのだ。毎月の業務内容を報告書にまとめて渡しているのに、ろくに目も通さず気がつくと私の机に戻ってきている。
「給料は倍出します。それでも辞めるというなら源泉徴収票も離職票も出しません」
それは困る。次に勤めようとしている会社は、円満退社を条件にしている。社長がゴネて書類出さないなんて言い張ったら、円満退社どころじゃない。

冤罪事件について書かれた本や雑誌の記事を読んでいると、冤罪被害者の書いた手紙がしばしば引用されている。それらを読んで思うのが、世論を動かして無罪を勝ち取る人や、支援の輪が広がっている人は多くの場合、人の心を動かすような手紙を書いている、ということだ。
ミャンマーの高速道路には、サービスエリアが数件しかない。そのかわり、走行途中でお手洗いに行きたい場合は、道路脇に公衆トイレがある。
最高検の「監察指導部」なるものをご存知だろうか。大阪地検特捜部検事による証拠改ざん事件などによって検察不信が高まる中、2011年7月に検察改革の一環として新設された部門だ。全国の検察庁職員の不正行為や違法行為の情報を内外から収集し、必要に応じて監察を行なっているというフレコミで、情報提供は電話や投書、メールで受け付けている。