国民不在の、野田首相の解散先延ばし戦略

第181回臨時国会が召集された。
「野田首相は、問責が可決しての影響で参議院での所信演説をやっていない。こんなことは史上初めてだ。一日でも長く内閣にいたいから、もうなりふりかまわず逃げた答弁を繰り返している」(自民党議員秘書)

政府は、内政も外交ももはや機能していない。
「政府が閣議決定した緊急経済対策では、4000億円にとどまった。経済対策になっていない。今、民主党内は前原発言を見てもわかるが、結束どころではない。離党を食い止めるのに躍起で、経済対策どころではないね」(民主党関係者)

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ロック・スター 桑名正博の死を悼む

「セクシャルバイオレットNo.1」などのヒット曲で知られるロック歌手・桑名正博さんが10月26日午前11時44分、全脳死による心停止のため大阪市内の病院で死去した。59歳だった。7月15日未明に大阪市内の自宅で、脳幹出血により倒れてから104日目。

「1日しかもたないと言われたが、104日も生きたことは奇跡です」と 長男でミュージシャンの美勇士は語る。稀代のロック・スターは、意識不明のまま壮絶な闘病を続けたが、奇跡は起こらなかった。30日の葬儀後は、大阪のメインストリート・御堂筋をリンカーン霊柩車で走る「御堂筋桑名パレード」を実施。派手に明るく、沿道のファンに別れを告げた。

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原子力マフィアに屈しなかった、真の自由人・藤本義一が逝去

直木賞受賞作家でテレビ番組の司会やコメンテーターとしても活躍した藤本義一が10月30日午後10時18分、兵庫県西宮市内の病院で死去した。79歳だった。藤本さんの訃報を受け、落語家の桂文枝が10月31日、「低い声で話す先生にもう一度会いたかったです」とコメントを発表した。

この間お伝えしているように、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』(鹿砦社)を取り上げた高校生向けの進路情報番組『ラジオキャンパス』が、そのことによって番組ごと打ち切りになる、という事態がFM熊本で起きた。FM秋田とFM新潟では、その部分のみが音楽に差し替えられた。

藤本義一は、原子力マフィアにも屈しない、真の自由人であったことを思いおこす。
『タブーなき原発事故調書』でインタビューに応じてくださった広瀬隆は、『原発の闇を暴く』(集英社新書)で、次のようなエピソードを紹介している。

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メディア、ネットで繰り広げられる、熾烈な原子力ムラとの攻防

昨日お伝えしたように、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』(鹿砦社)を取り上げた「ラジオキャンパス」という高校生向けの進路情報番組が、そのことによって番組ごと打ち切りになる、という事態がFM熊本で起きた。FM秋田とFM新潟では、その部分のみが音楽に差し替えられた。

京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏を中心に、大手メディアでは語られない原発の真実を伝えていた、毎日放送のラジオ番組『たね蒔きジャーナル』は9月29日で打ち切られた。

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魂なきFM熊本、『タブーなき原発事故調書』トークで番組打ち切り

『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』(鹿砦社)を取り上げた番組が、そのことによって番組ごと打ち切りになる、という事態がFM熊本で起きた。FM秋田とFM新潟では、その部分のみが音楽に差し替えられた。
これまでお伝えしてきた通り、『タブーなき原発事故調書』は取次から委託配本拒否の扱いを受けている。心ある書店が自ら注文するのでない限り、書店には並ばない、という事態が続いている。
憲法第21条で禁止されている、検閲に等しいことが行われているわけだが、そうしたことを語ることさえもが電波で封じられるという、さらなる検閲が行われたのだ。
言論の自由、民主主義が踏みにじられている。

番組は、『ラジオキャンパス』。納谷正基氏が代表を務める、仙台市に本社を置くキャンパスネットワークが制作する、高校生向けの進路情報番組である。東北の高校生向けに始められたが、熊本、新潟、沖縄でも放送されるようになった。

納谷正基氏は長く教育に携わり、ラジオで語るだけでなく、全国を回って高校生たちや保護者に向けて進路についての講演を行っている。番組の中でも、高校生からの相談に、全身で受けて答える力強い声には、聴いていて心が震わされる。

『ラジオキャンパス』の中に、「コラコラ・コラム」というコーナーがある。教育に限らず、納谷氏が高校生たちに伝えたいことを、自由に語る。
10月28日(地域によっては27日)放送の「コラコラ・コラム」で、『タブーなき原発事故調書』および、同じく取次から委託配本拒否となった昨年刊行の『東電・原発おっかけマップ』が取り上げられた。

納谷氏は両書の内容を、原発推進に関わった東電幹部、政治家、官僚、学者などの経歴、言動が詳しくあり、そして住所と地図が載っていると紹介。そのことによって、経産省と電力会社の癒着ぶりなどがよく分かると指摘している。

住所と地図があることについて、「賛否両論あるだろう」「えげつないと思う人もいるかもしれない」と断った上で、「そのやり方でしか見えてこないものがある」「ジャーナリズムとはなにかと考えた時に、当然ありうる方法」と納谷氏は語る。
それは「組織のヒダに逃げ込むな」「個人として責任を取れ」ということであり、「上司に言われたから、会社の仕事だから、といって責任を逃れようとするのは、卑怯、ずるい、みっともない」「プルトニウムは飲んでも大丈夫といった学者は、発言の責任を取って欲しい。逃げないでくれ」と、生き方の問題として納谷氏は訴えかける。

両書が取次から委託配本拒否の処置を取られたことについては、検閲に等しく「自由と民主主義を謳うこの国にあって、こういうことがあっていいんでしょうか」と納谷氏は疑問を投げかけている。

この「コラコラ・コラム」の内容を事前に知って、FM熊本は、そのままの内容では放送できないと納谷氏に告げた。それに納谷氏が納得しなかったために、番組そのものが打ちきりになった。FM熊本に追随した形のFM秋田とFM新潟では、「コラコラ・コラム」の部分が音楽に差し替えられた。

この経緯について、筆者がFM熊本に問い合わせると、制作サイドからの伝言として、「コメントすることはない」「取材拒否」とのこと。連絡を取り次いでくれた社員は、「よけいなことを言うな」と釘を刺されたそうだ。
納谷氏の言う「卑怯、ずるい、みっともない」姿勢そのものではないか。
高校生に伝えるべき魂を持たないFM熊本から、納谷氏が番組を引き上げたのも当然である。
FM熊本の姿勢は、放送局としてこの世に存在している価値があるのかどうかまで、問われるべきだろう。FM秋田とFM新潟も、同様である。

だがもちろん、絶望の中に希望もある。
FM仙台と青森、岩手、山形、琉球放送のAM各局では、「コラコラ・コラム」はそのままの内容で流れ、高校生たちに伝わった。

納谷氏は高校生に語りかける思いを、以下のように語っている。
「僕の日々の講演活動も、そしてラジオ番組も、その動機と目的は唯一つです。それは、一人でも多くの高校生諸君へ直接語り掛けることです。そして彼ら彼女らに、未来を託すことなんです。僕らが作ってしまったこの醜く情けない社会……。この国そのものを、彼らが少しでも修正してくれることを祈って……。
なので、昨年4月からの新年度以降、今日に至るまで、全ての高校においての生徒対象講話において、それらの話に加え、謝り続けてきています。
我々醜い大人が、無責任で出鱈目な大人たちが、若者の輝く未来を汚してしまったことをです。放射能汚染という、取り返しが尽かないかも知れない恐怖の負債を押し付けたことをです」

納谷氏は、広島の被爆二世であった奥様を、若くして亡くしておられる。
そのこともあって原子力について学び、自ら勉強会も開催されてきた。

筆者の親しい友人も被爆二世で、44歳の若さで白血病で亡くなった。納谷氏の気持ちは痛いほど分かる。
被曝の影響は、人によって千差万別だ。被曝しても、元気で長生きしている方がいるのも事実だろう。
だが、命は一人一人のものなのだ。命のことを、パーセンテージで語る者たちを許せない。
その思いで、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』は作られた。

今回、『タブーなき原発事故調書 超A級戦犯完全リスト』が書店に配本されるのは、事前に心ある書店からご注文いただいた冊数を指定配本するなど発行部数の一部(10数%程度)にしかなりません。できるだけ鹿砦社販売部(sales@rokusaisha.com)に直接ご注文をお願いいたします。直接お申し込みの方には早速発送します。送料サービス/代金後払いです(冒頭の表紙写真をクリックすることで、販売ページに飛ぶこともできます)。

(FY)

 

 

被害者や遺族の無念や悲しみと「被告人の白黒」は別問題

「あいつが無罪になったら、被害者の遺族は納得できないんじゃないでしょうか?」
冤罪の疑いを抱いて最近取材を始めた殺人事件の裁判を傍聴後、男性被告人の家族や友人と一緒に弁護士の説明を聞いていた時のこと。被告人の無実を信じる友人の男性が、心配そうに弁護士にそう聞いていた。

「そういうことを考える責任があるのは、我々ではなく検察官でしょうね」
弁護士はそう説明していたが、まったく正論だろう。この男性に限らず、「犯罪被害者やその遺族をいかに救済するか」という問題と、「被告人は白か黒か」という問題を混同して考える人は世間に少なくない。しかし言うまでもなく、この2つの問題はあくまで別問題である。

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訃報 伝説の巨乳AV女優”冴島奈緒が死去

「才色兼備の女性でしたね。とても頭がよく、書く文章も整っていました。おそらくなにをやらせても、どんな仕事でも的確にこなしたんじゃないかな」(AVライター)
1980年代、Fカップの巨乳でAVクイーンとして人気を集めた冴島奈緒さんが、9月29日にがんのため死去していた。享年44歳。

AV黄金時代の80年代に爆発的な人気を誇った彼女は、清楚なたたずまいと艶っぽさで人気を博した。とりわけ、東京都出身で、グラビアアイドルとしてデビューし、日本テレビ系「11PM」のコーナー「秘湯の旅」リポーター、“うさぎちゃん”が印象に残る。その後、1987年に『冴島奈緒/FカップNo.1 奈緒の目覚め』でAVデビュー。スリムな体形に巨乳のアンバランスさでAVでも人気が爆発した。

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賛否両論、都政を投げ出した石原慎太郎への声

「信じられない。80歳で国を変えられると考える神経がわからない。そもそも五輪招致で使ったという18億円の収支報告書が消えたタイミングでの辞任は、なにか黒いものを感じるね」(都庁詰め記者)
石原慎太郎東京都知事(80)が国政への復帰を表明して、都知事を辞任。都民からは期待の一方、任期を約2年半残した辞職に疑問の声も上がった。

「忘れもしないあの3.11に地震の中、都知事に出馬証明した。それで辞任の日にも地震が起きた。天が怒っているのかもしれない」(識者)
「途中で辞めるのは無責任」の声が各界からあがっている。

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新聞、テレビは報じない山口地検検事の民族差別発言疑惑

世間の注目を集めた橋下大阪市長と週刊朝日のバトルは、橋下市長の完勝に終わった。このバトル自体については、筆者はここでとくに述べたいことはないのだが、差別云々が論点になったこのバトルを伝えるニュースに触れ、自分がやっておかねばならなかったことを1つ思い出した。それは、先日取材した裁判員裁判の法廷で浮上した現役検察官の民族差別発言疑惑を少しでも世の中に広めることである。

その疑惑は、10月18日の当欄でも紹介した下関の女児殺害事件の裁判員裁判で浮上したものだ。この事件については、一貫して無実を主張しながら懲役30年の判決を受けた被告人・湖山(本名・許)忠志氏が現在、広島高裁に控訴中だが、前回紹介したように山口地裁の公判では、湖山氏とは別の真犯人が存在することを窺わせる形跡が多数明らかになっていた。そんな問題裁判において、湖山氏の衝撃的な告発が飛び出したのは、7月11日の第10回公判の時だった。

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田中法務大臣辞任で囁かれる、野田おろしの陰謀

「いや、これで民主党政権になってから法務大臣は8人が就任してはやめていっただろう。これってつきあう官僚も混乱するのではないかね」(ベテランの政治記者)
暴力団関係者との交際が指摘されるなどしていた田中法務大臣が10月19日、体調不良を理由に入院し、ついに辞任。

田中慶秋法務大臣は、過去に暴力団関係者の結婚式で仲人を務めたり、暴力団関係者の宴会に出席していたりしたことが指摘されたほか、みずからが代表を務める民主党の支部が、政治資金規正法で禁止されている外国人が経営する会社からの献金を受けていたことが明らかになった。

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