NJKF年号シリーズ復活!今後の展開は!?

堀田春樹

吉田凛汰朗と亜維二の新時代のエース格見参。
亜維二は連続1ラウンド完封TKO勝利で2度目の防衛。
吉田凛汰朗は韓国戦士を余裕の判定勝利。

◎NJKF 2026.1st / 6月14日(日)後楽園ホール 17:15~20:20
主催:ニュージャパンキックボクシング連盟 /

◆第11試合 64.0kg契約3回戦

Road to Muaythaiスーパーライト級チャンピオン
吉田凜汰朗(VERTEX/2000.1.31栃木県出身/ 63.75kg)33戦17勝(3KO)10敗6分
vs
KTKライト級チャンピオン.ジョン・ヒョクジン(1999.3.6韓国出身/ 63.5kg)
14戦12勝2敗
勝者:吉田凛汰朗
主審:中山宏美
副審:多賀谷30-29. 児島30-28. ランボー30-27

初回は蹴りからパンチの様子見からリズム掴んだ吉田凛汰朗。第2ラウンドには強い左ミドルキックでプレッシャー掛けて行く。ジョン・ヒョクジンは圧されながらも反撃のチャンスを窺う。吉田はタイミングいい蹴りとパンチで主導権支配し、勢いよくパンチ打って来るジョンには警戒しながら終始圧倒。ラストラウンドの終盤はパンチでジョンをコーナーに追い込むも倒し切れなかったが、吉田は冷静に試合を進めて格の違いを見せつけた展開で判定勝利。

突進力ある韓国戦士は怖いが、終始吉田凛汰朗が圧倒した
吉田凛汰朗のローキックがジョン・ヒョクジンにヒット、距離感支配した

吉田凛汰朗は試合後、「試合前はスタイルが凄く似てて距離的に入り辛いかなと思っていましたが、サウスポーにした距離がしっかりタイミングを組み立てられた感じです。自分より背の高い選手はあまり居ないので距離がどういう感じかなと思い、ジョンがヒザ蹴り狙っているのも伝わって来たので、ヒザのカウンターを警戒し過ぎてしまいましたが、アグレッシブでナイスガイな韓国戦士でした。」と語った。

◆第10試合 NJKFウェルター級タイトルマッチ 5回戦

チャンピオンV2戦.亜維二(=小林亜維二/新興ムエタイ/2006.2.16神奈川県出身/ 66.1kg)
16戦11勝(7KO)4敗1分
        vs
挑戦者3位.璃久(GRABS/2005.5.1北海道出身/ 66.35kg)6戦4勝(4KO)2敗
勝者:亜維二 / TKO 1ラウンド 2分5秒
主審:ノッパデーソン・チューワタナ

亜維二は左右の強い蹴りでプレッシャー掛けて出る。璃久はローキックからパンチで突破口を探るが、亜維二の圧力に跳ね返される。パワーある亜維二の蹴りからパンチの連打で璃久を追い詰め、右ストレートでノックダウンを奪いカウント中のレフェリーストップとなった。連続1ラウンドノックアウト防衛は存在感を大きく増した亜維二だった。

亜維二がプレッシャー掛けて圧倒の連打、璃久は何も出来なかった
倒し切ったと確信、亜維二が自分へのリベンジも成功

亜維二は試合後、「昨年11月の肩脱臼による負傷で負けたという自分への仕返しという思いがあって、こんな形で終れて良かったし、同い年の選手と初めて試合して、こんないい選手出て来たんだと、この先の選手らの成長が楽しみになりました。」と語った。

前日計量時には顔色良く、食事制限も上手くいった様子。「前々回、前回の1回でパス出来なかったのは何だったのかって感じです。」と笑った。

ファンへ御挨拶。今後も上位、他団体も視野に入れた活躍が期待される亜維二

◆第9試合 NJKFスーパーバンタム級王座決定戦 5回戦(中止)

3位.藤井昴(KING/欠場)vs 5位.中島凛太郎(京都野口/ 55.3kg)

藤井昴が練習中の怪我で欠場。この両者は過去にも藤井の怪我で中止や、昨年4月には中島凛太郎の股間ローブローによる藤井の試合続行不可能で藤井が負傷判定勝利するなど、因縁ある対戦だったが中止となり、中島凛太郎が暫定チャンピオンに認定された。

中島は「防衛戦を行なってチャンピオン(正規)として認めて貰いたい」といった言葉を残した。

◆第8試合 女子ミネルヴァ53.0kg契約3回戦(2分制)

WMA世界スーパーフライ級チャンピオン
NANA(エスジム川崎/1990.6.10北海道出身/ 52.5kg)26戦17勝7敗2分
vs
ファン・スンハ(1995.4.17韓国出身/ 52.2kg)5戦3勝2敗
勝者:NANA / 判定3-0(当初は2-1)
主審:中山宏美
副審:ノッパデーソン30-29. ランボー29-30(訂正30-29). 多賀谷30-29

パンチとローキックは互角の始まりもNANAが的確差が優っていく。第2ラウンドにはファン・スンハがパンチの猛攻でNANAをロープ際に追い詰める勢いを見せたが、要所要所で的確にヒットするNANAが判定勝利。右脚膝のテーピングによる負傷跡が窺えるNANAは引退をほのめかすも回復次第でもう1試合という可能性も残した。

NANAのパンチ攻勢が続くが、韓国選手の頑張りはしっかり出せたファン・スンハ

◆第7試合 NJKFバンタム級挑戦者決定戦3回戦

NJKFバンタム級3位.中島隆徳(GETOVER/2005.4.8愛知県出身/ 53.5kg)
        vs
同級4位.永井雷智(VALLELY/2008.1.14東京都出身/ 53.45kg)
無効試合 1ラウンド 0:13秒(当初は中島隆徳の反則勝ち)
主審:児島真人

試合開始直後の縺れ合ってバランス崩して俯いた中島隆徳の後頭部に永井雷智が右ヒジ打ちをヒット。反則打として中島にインターバルが与えられたが、足下おぼつかない様子で立ち上がれずドクター勧告をレフェリーが受け入れ、試合続行不可能となった。

永井雷智のヒジ打ちを後頭部に受けて頭を押さえる中島隆徳。思う以上に動けなかった

◆第6試合 NJKFフライ級挑戦者決定戦3回戦

NJKFフライ級1位.谷津晴之(新興ムエタイ/2003.5.7神奈川県出身/ 50.75kg)
27戦14勝(8KO)8敗5分
vs
同級2位.悠(=吉仲悠/VALLELY/2003.10.25北海道出身/ 50.8kg)
16戦9勝(4KO)5敗2分
勝者:悠 / 判定0-2
主審:多賀谷敏朗
副審:ノッパデーソン28-29. 児島29-30. 中山29-29

谷津晴之の前蹴りと悠のローキック、多彩に攻め合う両者。一進一退も谷津の多彩なヒットで圧している印象があるが、悠も強烈なパンチヒットもあり互角の展開。ラストラウンド終わっても延長戦想定の準備に掛かる両陣営だが、僅差判定で悠が勝利し、チャンピオン西田光汰への挑戦権を獲得した。

悠の的確なパンチヒットが勝利を導いた。攻めていた谷津晴之は惜しい敗戦

◆第5試合 NJKFスーパーフェザー級挑戦者決定戦3回戦

NJKFスーパーフェザー級3位.豪(大和/2004.1.19愛知県出身/ 58.95kg)
12戦7勝(5KO)5敗
vs
同級4位.細川裕人(VALLELY/2001.9.15.北海道出身/ 58.9kg)13戦8勝(1KO)4敗1分
勝者:豪 / TKO 1ラウンド 2分46秒
主審:スイット・サエリム・ランボー

両者ローキックで探り合いからパンチの交錯で豪が細川裕人をロープ際に追い詰め左ボディブローヒット。更にコーナーに追い詰め両者崩れる中、ヒジ打ちも入れた豪。立ち上がるのが遅い細川はノックダウン扱いされた。再開後も豪の攻勢続いて縺れ合いながらのヒジ打ちで細川は立ち上がれない様子にカウント中のレフェリーストップとなった。

細川裕人は3月8日に新日本キックボクシング協会でジョニー・オリベイラに判定勝利して日本ライト級チャンピオンとなったが、その風格が感じられない展開だった。

豪が圧倒して細川裕人を攻めた。細川は精彩無い敗戦

◆第4試合 女子ミネルヴァ 53.0kg契約3回戦(2分制)

ミネルヴァ・スーパーフライ級チャンピオン
鈴木咲耶(チーム鈴桜/2007.10.5静岡県出身/ 52.65kg)9戦7勝(1KO)2敗
vs
小澤聡子(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/1984.3.4静岡県出身/ 52.9kg)
45戦12勝29敗4分
勝者:鈴木咲耶 / 判定3-0
主審:児島真人
副審:ランボー30-27. 多賀谷30-28. 中山30-28

パンチで前進する小澤聡子に蹴りの距離掴み難い鈴木咲耶は首相撲に持ち込みヒザ蹴りが効果的にヒット。鈴木は距離が取れれば前蹴りもミドルキックも使い小澤を突き放し、テクニックで優った鈴木が判定勝利した。

女子で光る存在の鈴木咲耶、やや攻め倦んだが、手足の長さ活かした蹴りで勝利

◆第3試合 スーパーウェルター級3回戦

村木太樹(京都野口/1987.2.15滋賀県出身/ 69.5kg)10戦2勝6敗2分
        vs
須藤雅人(OGUNI/1997.12.9神奈川県出身/ 69.85kg)3戦1勝(1KO)2敗
勝者:村木太樹 / TKO 3ラウンド 1分33秒
主審:ノッパデーソン・チューワタナ

多彩に蹴り合う両者。村木太樹が徐々に首相撲からヒザ蹴りがヒット。第2ラウンド後のインターバルで須藤雅人は前かがみに辛そうな表情。ラストラウンド、パンチで出る須藤にヒザ蹴りからミドルキックとパンチでノックダウン奪った村木。更にヒザ蹴りで須藤が崩れ、カウント中のレフェリーストップとなった。

◆第2試合 スーパーバンタム級3回戦

笹羅皇聖(笹羅/2009.7.9宮城県出身/ 54.7kg)3戦2勝1敗
        vs
鳥居大珠(ワイルドシーサー前橋元総社/2009.6.11群馬県出身/ 55.34kg)4戦2勝(1KO)2敗
勝者:鳥居大珠 / TKO 1ラウンド 2分57秒
主審:中山宏美

アグレッシブな蹴り合いから鳥居大珠の右ハイキック一発で笹羅皇聖は倒れ、カウント中のレフェリーストップとなった。

◆第1試合 フェザー級3回戦

高嶋隆一(PIT/2000.3.28東京都出身/ 56.65kg)4戦2勝2敗
        vs
KAJI(K-CRONY/1974.3.14茨城県出身/ 56.55kg)2戦1勝1敗
勝者:高嶋隆一 / TKO 2ラウンド 1分27秒
主審:多賀谷敏朗

高嶋隆一のパンチとローキックでKAJIはダメージ重ね、第2ラウンドにはローキックでノックダウン。再開後も高嶋のパンチ連打でKAJIをコーナーに詰めるとレフェリーストップが掛かった。

《取材戦記》

吉田凛汰朗と亜維二の新エース格の存在感は大きかった。大田拓真に続くメインイベンターは今後が楽しみである。

昨年4月27日の中島凛太郎(京都野口)vs 藤井昴(KING)は1ラウンド1分52秒、負傷判定2-1で藤井昴が勝利。

ホームページ等はノーコンテストと表記しながら「トーナメントの為、1R 途中までの採点となり藤井が 2-0 で勝利」とも曖昧な表記。

今回、坂上顕二理事長にも、これまでにも何度も確認の上、この昨年の試合は藤井昴の2-1負傷判定勝利です。

この日のNANAvs ファン・スンハは当初の判定2-1でNANAの勝利。

後日(6月16日)訂正あり。「採点結果について、興行後のミーティングにてジャッジによるスコアの記入ミスがあった事が確認されました。正しくは判定3-0でNANA 選手の勝利となります。」という発表。またやった、在日タイ人審判の記入ミスである。

後の訂正はあるべきではない。過去の判定試合すべて覆すことが可能になってしまうからである。

中島隆徳vs 永井雷智は当初、中島の反則勝ち、永井の失格負けでしたが、後日(6月16日)に無効試合と訂正。

「その後、異議申し立てがあり、協議の結果、挑戦者決定戦である事、双方からノーコンテストで再戦要求もあった事を踏まえ、双方合意の上、公式結果はノーコンテストとなり、9月12日(土)に開催されますNJKF 2026 2ndにて再戦予定となります。」と発表がありました。問題続くニュージャパンキックボクシング連盟。今後の展開は大丈夫か。

その今後について、武田幸三CHALLENGERシリーズとNJKF年号シリーズは交互に開催していく模様。円満に決定とされましたが、長年のファン・関係者は気付きます。取り敢えずは分裂などは起こらない穏やかな団体なので大丈夫でしょう。

今回の興行は派手なリハーサルも無い静かな開場。リングはロゴマークの無い青マットに戻りました。後半には試合が進むごとに観衆が減っていく現象は各団体いつものこと。

満員で最後まで帰らない群衆はいつ戻って来るでしょうか。各団体・興行プロモーターの課題であります。

9月6日(日)は後楽園ホールに於いてCHALLENGER.14が開催(通常の17時開場)。
9月12日(土)には後楽園ホールに於いて昼興行、NJKF 2026.2ndが開催予定です。開始は12時が濃厚(11時30分の可能性もあり)。時間を夕刻と間違えないように御注意ください。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」