『季節』2026年秋号巻頭言 第二次熊本地震、千葉大水害が教える原発の危険性に気づき、さらに反(脱)原発の声を高らかに挙げよう!

季節編集委員会

かくもこの世には人間に止めることのできない自然災害が多いのか──。

この夏、私たちを震撼させたのは、まず十年の時を越えて再び襲った第二次熊本地震、そしてこの後に起きた千葉大水害でした。

まずは、亡くなられた皆様にお悔やみ申し上げ、また被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。

一見原発とは関係ないように思えますが、よくよく考えると、これらが原発関連施設のある地域で起きたら、もっと大変な事態になっていたでしょう。熊本地震でのイオンや製紙工場での出来事が原発立地地域で起き、さらに原発関連施設で起きていたら、福島で起きたことが再来したでしょう。あまり大きく報じられていませんが、千葉水害でも、放射性物質が流出したとのこと、この影響はないのでしょうか。

実は被災地・熊本は筆者の故郷です。十年前、そして今回と、知人、友人、縁者らの安否確認に追われました。それでも、いささか不謹慎な物言いでしょうが、原発がなかったことによる、正直どこか「安心感」がありました。これが、原発関連施設がある地域だったらどうでしょうか? 二度も大地震が襲った熊本に原発がなかっただけでも不幸中の幸いでした。有明海や不知火海に原発がなかっただけでも後片付けや復旧作業に専念できます。福島の場合、放射能への防御服を着ないと作業はできませんでした。この猛暑のさなか、それがどれほどの後片付けや復旧作業にとって「重荷」になるかは言うまでもありません。

日本は、ひと際自然災害が多い国です。自然の猛威は、ある日突然やってきます。人間に、これを予想し、抗う力はありません。予想でき抗う力があったなら、犠牲者は出なかったはずです。

であるならば、単純な話です、原発再稼働、特に老朽原発の再稼働を断固阻止し、即時廃炉へ向かうべきです。新規原発建設など論外です。

お陰様で本誌は創刊12年を迎えました。毎号発行に伴う財政的やり繰りは大変です。しかし、本誌が持つ〈大義〉はあるはずです。唯一の反(脱)原発情報誌であり、反(脱)原発に微力ながら声を挙げ続ける本誌の発行継続に皆様の力をお貸しください。

2026年猛暑、悲嘆に暮れながら──

季節編集委員会

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉情報誌
季節2026年秋号
『NO NUKES voice』改題 通巻47号
紙の爆弾2026年10月増刊
2026年9月11日発行
A5判 132頁 定価880円(税込み)

《グラビア》原発マフィアに抗うアジアの人々
佐藤大介=ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン)

《報告》樋口英明(元福井地裁裁判長)
 AIと原発

《特集》ファシズムと原発は一体で進む

《報告》小出裕章(元京都大学原子炉実験所助教)
 改めて『原発と戦争を推し進める愚かな国、日本』

《報告》七沢 潔(ジャーナリスト)
 原発とサッカーと「苔の一念」 珠洲原発の歴史に学ぶ 

《講演》井戸謙一(弁護士)
 浜岡原発不正問題と原発訴訟

《対談》樋口英明(元福井地裁裁判長)×井戸謙一(元金沢地裁裁判長)
 原発を止めた二人の裁判長が語る 人生・司法・原発訴訟[前編]

《講演》水戸喜世子(「子ども脱被ばく裁判の会」共同代表)
 「子ども脱被ばく裁判」の10年
 子どもたちを被ばくから守るために

《報告》後藤政志(元東芝・原子力プラント設計技術者)
 「原発は滅び行く恐竜である」
 熊本地震と浜岡耐震データ偽装からみた原子力産業の現状

《報告》山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)
 反省なき原子力拡大路線の構造分析
「今後の原子力政策の方向性と行動指針」を批判する

《報告》佐藤大介(ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン事務局)
 アジアの原発と民衆の闘い
 韓国・台湾・インド・フィリピン


《報告》木村英昭(ジャーナリスト)
[新連載]原発タイムライン〈1〉
 欧州で原発活用の動きが鮮明に

《報告》高野 聡(原子力資料情報室研究員)
 南鳥島での地層処分に潜む問題と植民地主義

《報告》小坂勝弥(核のごみキャンペーン関西)
 「核のごみ」処分地選定のその前に

《報告》山崎隆敏(元越前市議)
 使用済み核燃料をめぐる矛盾と桎梏

《報告》中野広典(弁護士)
 シン・安全神話
 原発再稼働のために裁判所が生み出した三種の神器

《報告》福島敦子(大飯原発差止京都訴訟原告・世話人)
 3・11 私の15年
 奪われた故郷と、子どもの未来を守り抜く連帯の記録

《インタビュー》河野康弘(ジャズピアニスト)
 3・11 私の15年
 原発はすぐに中止できます!!

《対談》二木啓孝(元日刊ゲンダイ編集長)×板坂 剛(作家/舞踊家)
 大衆心理の不確かな実態[前編]

《報告》原田弘三(翻訳者)
「脱炭素伝道師」江守正多氏の低劣な原発擁護論

《報告》再稼働阻止全国ネットワーク
「全国交流会」で再稼働阻止の議論
《全国交流会》青山晴江(再稼働阻止全国ネットワーク)
《北海道》佐藤英行(岩内原発問題研究会)
《福島》黒田節子(チェルノブイリ法日本版をつくる郡山の会)
《福島》けしば誠一(反原発自治体議員・市民連盟事務局長)
《東海第二》披田信一郎(東海第二の再稼働を止める会)
《浜岡原発》沖 基幸(浜岡原発を考える静岡ネットワーク)
《関西電力》木原壯林(老朽原発うごかすな!実行委員会)
《中国電力》芦原康江(さよなら島根原発ネットワーク)
《四国電力》名出真一(伊方から原発をなくす会)
《九州電力》鳥原良子(川内原発建設反対連絡協議会会長)
《規制委》木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク事務局)
《本の発掘⑤》天野恵一(再稼働阻止全国ネットワーク)

《反原発川柳》乱鬼龍

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