《11月のことば》今日だけがんばれ

松岡利康

《11月のことば》今日だけがんばれ(鹿砦社カレンダー2026より。龍一郎揮毫)
《11月のことば》今日だけがんばれ(鹿砦社カレンダー2026より。龍一郎揮毫)

11月に入り一気に肌寒くなりました。北の国ではもう雪化粧とのこと、今年もあと2カ月となりました。すなわち、このカレンダーもあと2枚を残すのみとなりました。というよりも、書家・龍一郎ががん闘病により体力的にカレンダーを揮毫する力が失くなり、15年続いた鹿砦社カレンダーももうすぐお終いとなります。私と、大学の後輩でもある書家・龍一郎が、3.11の福島原発事故に衝撃を受け、このことを忘れず見つめ続け、復旧・復興に向け頑張る人たちを応援して行こうという、私たちなりの決意表明でした。手にされた方は、この立派さに驚かれますが、これを無料で、書店様や『紙の爆弾』の定期購読者の皆様に配布し、当初1000部だったところ、好評で最終的には1800部となりました。私たちは決して無駄だったとは思っておらず、むしろ、これを15年も続けてきたことで清々しい気持ちです。

福島は今年、震災から15年を迎えました。すっかり忘れられた感があり、はっきり言って政府の棄民政策も進められています。このかん、私のふるさと熊本に10年前と今年、二度の大地震が襲い、福島ほどではありませんが、大きな被害をもたらしました。さらには集中豪雨、水害など大きな自然災害も続き、この国には大きな自然災害が起きやすいということも、あらためて悟りました。こんな中でも、懲りずに原発を再稼働させたり(しかも老朽原発を)、あらたに造ろうなど言語道断です。

このカレンダーは今年で終わりますが、私たちが続けて来た営為の欠片ぐらいはご理解くだされば嬉しいです。

ほら、今月も龍一郎は、みずからの病に冒された体に鞭打ち、私たちを元気づける珠玉のような言葉を書いているでしょ!?

このかんお伝えしているように、11月1日付けで私は株式会社鹿砦社の代表取締役を退任し、これまで『紙の爆弾』編集長を創刊以来務め、この創刊直後の出版弾圧で壊滅的だ気を受けた中でも一人会社を守り、さらには取締役として東京編集室を守って来た中川志大(もとひろ)が新代表取締役に就任いたします。苦難の中の船出となりますが、皆様方にありましては、これまで以上のご支援、ご厚誼、若い故に未熟な中川への叱咤激励のほど、よろしくお願い申し上げます。私は、取締役会長として、代表権は外れながらも、あと何年続けられるか解りませんが、「前門の虎」中川をバックから支える「後門の狼」として、一老編集者として、ぼろぼろになるまで、栄光の時代も暗黒の時代もあった、歴史ある、唯一無二の〈独立メディア〉たる鹿砦社の旗を守り続けます。今後共、よろしくお願いいたします。

残念ながら、カレンダーは今年で最後となりますが、これまでの龍一郎の珠玉の言葉と揮毫をまとめた手帳「Monthly Free Note 龍一郎作品集抄」を製作中です。12月初め発行の『紙の爆弾』『季節』の定期購読者、会員の皆様方らには、両誌と共に贈らせていただきます。