『紙の爆弾』の安部譲二氏による連載が終わった。
一方、『デジタル紙の爆弾』では、「ロス疑惑」の三浦和義氏が取り上げられていた。このデジタル版の記事のとおり、三浦氏の無罪判決は無実とか潔白とか言うべきものであり、証拠不十分により疑わしきは被告人の利益に、というものではなかった。
しかし、この判決の当時、安部氏は無罪になって悔しいと言っていた。これは一部の新聞に談話として掲載された。このなかで安部氏は、三浦氏に100万円取られたと言っていた。これは、「ロス疑惑」について安部氏が週刊誌上で、三浦氏は「ハングレ」であり死刑か無期懲役刑が相応しいと述べたことが、名誉毀損により違法とされた判決のことだ。週刊誌やワイドショーの面白おかしい報道を情報源にして私人に対し決め付けをするべきではない、ということだった。
そして、三浦氏の無罪判決は、安部氏が名誉毀損で敗訴した判決が正当であったことを裏付けるものである。だから、自らの敗訴を不当判決と主張するならともかく、その恨みを引きずり無罪判決に悔しがるのでは筋違いだ。
この安部氏の態度について、当時、三浦氏は批判しており、これは『週刊金曜日』に取り上げられていた。安部氏は刑務所に入ったことがあるので、その辛さなどを知っているはずだが、それなのにどうしてあのような酷いことを言うのかと、三浦氏は疑問を呈していた。
2011年に下関市で6歳の女児が殺害され、湖山忠志氏という在日韓国人の男性が殺人などの容疑で逮捕、起訴された事件について、筆者は当欄でたびたび取り上げてきた。それは、この事件は何かと問題が多いからである。
1966年に静岡県清水市(現静岡市清水区)で味噌製造会社の男性専務とその家族3人が惨殺された「袴田事件」。強盗殺人罪などに問われた元プロボクサーの袴田巌さん(77)は1980年に死刑判決が確定したが、世間では冤罪とみる人が多く、今春にも再審開始の可否が決まる見通しの第2次再審請求の行方に対する注目度が日増しに高まっている。
2月15日、「労働組合は役に立つのか」と題されたシンポジウムが、専修大学で行われた。