先日、新聞記者から電話で取材を受けた時に、「Facebookで拝見したんですけど、お住まいは○○区ですよね」と言う。Facebookに居住地など記載した覚えはない。しかも実際に済んでいるのは隣の区。川を隔てて、○○区と接している地区だ。どこのネットワークからアクセスしているかが、Facebookで分かり、それでアタリをつけてきたのだろう。

ライターであるから、様々なSNSに入っている。Twitterは自分ではほとんど呟かないが、様々な人々の呟きを拾うのには適している。福島から様々な地域に避難している人々の苦労場話を聞くのには、重宝した。温かく迎えられて快適に生活している人も多かったが、地元の人々との人間関係が大変、行ってみると車がないと生活できない不便なところだった、住居が古すぎて借り手がないようなアパートだった、などの本音も聞けた。

だがTwitterでは、少し失敗した。初めよく分からなく、フォローしてくる人に、すべてフォロー返ししていた。すると、どうでもいい呟きが並ぶようになってしまった。朝見ると「おはようございます」という呟きが延々と続く。最近は皆、それがうっとうしいことだと気づいて、なくなったが……。人生訓のようなものを呟き続けている人も多い。アフェリエイトサイトへの誘いの呟きもけっこう多く、それはフォローを外した。

その経験があったので、Facebookでは相手からリクエストのあった知り合いとしか友達になっていない。だから、出身地や出身学校、勤務先、趣味などは何も書いていない。そういうことを、こちらからアピールするつもりはないからだ。Facebookの危険性を訴えるサイトを見ると、それらの情報はマーケティングに利用されるようだ。

先日、新しく買ったネットブックを携えて宮崎に行った。旅先ではほとんどFacebookはやらないのだが、メールを見たらFacebookでお知らせが来ているという。ネットブックでFacebookを開いて、メアドとパスワードを入れる。これで、他のSNSなら見られる。

ところがFacebookは、「いつもと違うパソコンで繋いでいますね。本人確認をさせていただきます」とメッセージが出てきて、続けてFacebook上の友達の写真が出てきて、「これは誰ですか?」と5択で名前が出てくる。正しい名前をチェックすると、次の写真が出てくる。5人をクリアしたところで、本人だと認めてくれたが、「首実検」のようで、実に嫌な気分だ。逆に、他の人の本人確認に、こちらの写真が使われることもあるわけで、なんとも不気味な気にさせられる。

すると続いて、「あなたの今の居場所はここです」というメッセージが出て、宮崎のその場所がマークされた。こちらは迷子になっているわけではない。なぜ、頼んでもいないのに、自分の居場所を知らされなきゃならないのだ。

メリットもあるので止められないが、Facebookには要注意だ。

(FY)