堀田春樹
基康、新天地3戦目で王座獲得。新超合筋の実力発揮。
佐々木勝海、庄司翔依斗、赤土剛琉はチャンピオンの底力見せられず。
優心、中島凜太郎はチャンピオンの意地見せる勝利。
興行MVPは2週間前に足の小指骨折しながら出場し判定勝利した竹田奏音。
◎NJKF CHALLENGER 14 / 9月6日(日)後楽園ホール17:15~21:50
主催:オフィス超合金 / 認定:ニュージャパンキックボクシング連盟(NJKF)
放送:U-NEXT
◆第9試合 第6代 NJKFスーパーウェルター級王座決定戦 5回戦
1位.岩本光太郎(誠至会/2003.1.22大阪府出身/ 69.35kg)13戦8勝(1KO)5敗
VS
2位.基康(岡本基康/TAKEDA/2001.9.22千葉県出身/猶予時間以内で69.85kg)
32戦22勝(11KO)9敗1分
勝者:基康 / 判定0-3
主審:中山宏美
副審:児島42-50. 宮沢43-50. ノッパデーソン43-50
岩本光太郎はヒジ打ち狙いと蹴りでアグレッシブに攻めるが、よりパワフルにパンチと蹴りで的確に攻めたのは基康。初回からコツコツ当てて来た右ローキックが第4ラウンドにはより強力に狙い定めてヒットが増して行った。

ラストラウンドには基康の強烈なローキックで岩本も体幹保てずバランス崩すようにノックダウン。更にローキックで縺れ合った中でスリップダウンして立ち上がりが遅い岩本はノックダウン扱いされてしまうが、最後まで攻める姿勢を見せた岩本光太郎。基康の大差判定勝利となったが、熱がこもる5ラウンドだった。

岩本光太郎は試合後、「良いところもダメなところも、見返せばあると思うので、それをもう一回修正していきたいです。次に向けて頑張ります。」と語り、こちらの質問が大雑把なので、応え難かったかもしれないが、まだまだ反省点はありそうでも、次に向けて気持ちを切り替える様子だった。

◆第8試合 64.0kg契約3回戦
NJKFスーパーライト級チャンピオン.佐々木勝海(エス/神奈川県出身27歳/ 63.9kg)
16戦11勝(2KO)3敗2分
VS
SB日本ライト級3位.基山幹太(BELLWOOD FIGHT TEAM/2001.12.24兵庫県出身/ 63.9kg)27戦16勝(2KO)10敗1分
勝者:基山幹太 / 判定0-3
主審:スイット・サエリム・ランボー
副審:児島27-30. 宮沢28-29. 中山27-30
初回、両者のハイキックが目立つ攻防からパンチと蹴りで圧力掛ける基山幹太が距離感、タイミング掴んで攻勢を強め、佐々木勝海をロープ際に追い詰める。

佐々木は蹴って出てもヒットは少ない。基山はリズム崩さずラストラウンドもより勢い増して攻め、佐々木はズルズル基山のペースに嵌ってもどかしい展開で大きな見せ場を作れず終了。採点は初回だけ分かれたが、基山が第2,3ラウンドは完全に抑えて判定勝利。

◆第7試合 フェザー級3回戦
NJKFスーパーバンタム級暫定チャンピオン.中島凛太郎(京都野口/兵庫県出身27歳/ 56.85kg)14戦8勝4敗1分1NC
VS
安河内秀哉(RIKIX/2003.10.7東京都出身/ 57.1kg)19戦12勝(6KO)6敗1分
勝者:中島凛太郎 / 判定2-1
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:児島28-29. ランボー30-27. 宮沢29-28
中島凜太郎は下がりながらも安河内秀哉の出方を窺って、パンチ、蹴りで攻めどころをしっかり見極めていく。組み付けばヒザ蹴りで中島ペースは変わらずも第2ラウンドには攻め倦む安河内秀哉がヒジ打ちを放ったか、中島の右瞼がやや切れていた。

第3ラウンド早々、組み付いてヒザ蹴りに入った中島に足払いを掛けてしまう安河内秀哉。転ばせた後、圧し掛かることで中島は後頭部を打ってしまう。軽い脳震盪を起こした感じでインターバルを与えられたが、最大5分までとされる中、早々に切り上げた中島が攻め優った流れも、安河内も前進して蹴っていたことが評価分かれる採点となったが、内容的には中島が主導権支配した展開で僅差ながら判定勝利した。

◆第6試合 52.0kg契約3回戦
S-1世界フライ級チャンピオン.優心(京都野口/ 2002.5.28京都府出身/ 51.9kg)
22戦11勝(1KO)8敗3分
VS
NJKFフライ級6位.愁斗(Bombo Freely/2001.11.24茨城県出身/ 51.95kg)
15戦8勝(3KO)4敗3分
勝者:優心 / 判定3-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:児島30-26. ランボー30-26. 中山30-26
初回は愁斗がスピーディーにパンチと蹴りで攻めるが、その動きを読んで徐々に巻き返す上手さ目立った優心。第2ラウンドにはロープ際に詰めたところで右のパンチかヒジ打ちでノックダウンを奪い、流れを完全に支配し、ラストラウンド終盤にはまたも右ヒジ打ちで愁斗の額をカット。大差を付けてチャンピオンの風格を見せ付けて判定勝利。

◆第5試合 フライ級3回戦
S-1世界ミニマム級チャンピオン.庄司翔依斗(拳之会/2007.12.19岡山県出身/ 50.4kg)
8戦7勝(2KO)1敗
VS
竹田奏音(TAKEDA/埼玉県出身17歳/ 50.5kg)4戦4勝(1KO)
勝者:竹田奏音 / 判定0-3
主審:宮沢誠
副審:ノッパデーソン28-29. ランボー27-30. 中山27-30
初回は両者スピーディーな蹴りや組み合っての攻防も竹田奏音が体勢を上手く使った展開を導いた。庄司翔依斗はリズムを作れず惜敗。

◆第4試合 バンタム級3回戦
スック・ワンキントーン・スーパーフライ級チャンピオン.赤土剛琉(D-BLAZE/2007.3.13東京都出身/ 53.45kg)9戦5勝(2KO)4敗
VS
神田大翔(TOP GUN/大阪府出身20歳/ 53.0kg)7戦4勝(1KO)3敗
勝者:神田大翔 / 判定0-3
主審:児島真人
副審:ノッパデーソン26-29. 宮沢26-29. 中山26-29
初回、組み合うと赤土剛琉のヒザ蹴りが上手いが、パンチと蹴りは神田大翔が勢い有る攻め。第2ラウンドには打ち合いになると神田の連打で赤土からノックダウンを奪った。打ち合わない方がいい赤土だが、巻き返したい心理か、スリリングな接近戦の展開に移る。第3ラウンドは赤土の攻勢に出るヒザ蹴りとヒジ打ちもあったが、神田がパンチでまたもノックダウンを奪って大差判定で勝利。

◆第3試合 58.5kg契約3回戦(EX1)
中島大河(GET OVER/愛知県出身18歳/ 58.5kg)10戦4勝(2KO)3敗3分
VS
陽平(TAKEDA/埼玉県出身17歳/ 58.5kg)5戦2勝(1KO)3敗
勝者:中島大河 / 判定3-0 (30-26. 29-27. 30-26)
中島大河の前蹴りで陽平のアゴを捉えノックダウン奪うとアゴのカットもして流血し、大差判定勝利。
◆第2試合 女子(ミネルヴァ)ペーパー級(95LBS)3回戦(2分制)
琴弥(TAKEDA/埼玉県出身17歳/ 42.95kg)2戦2勝
VS
岩切菜々美(POLARGYM MIYAZAKI/宮崎県出身18歳/ 42.9kg)3戦2敗1分
勝者:琴弥 / 判定3-0 (30-27. 30-27. 30-27)
琴弥のシャープな蹴りでリードし、岩切菜々美も劣勢ながら諦めない姿勢で後ろ蹴りも見せたが琴弥が主導権支配し大差判定勝利。倒せないことを悔しがった。
◆第1試合 フェザー級3回戦(EX1)
宰川桂人(安廣道場/東京都出身20歳/ 56.65kg)2戦1勝1敗
VS
優琉(TAKEDA/福島県出身20歳/ 56.6kg)1戦1敗
勝者: 宰川桂人 / 判定2-0 (29-27. 28-28. 29-27)
宰川桂人がラストラウンドに軽いタイミングながらパンチでノックダウン奪って判定勝利。
※他、中盤に組まれたアマチュア3試合は割愛します。
《取材戦記》
メインイベント、基康vs岩本光太郎戦はラストラウンドの基康の怒涛のローキックはKOするか、岩本が耐え切るかの鬩ぎ合い。富山勝治がサミー・モントゴメリーを追い込んだラストラウンドが頭を過った(解る人には解る話)。岩本はノックダウンを喫したが、心折れたものではなく、脚が麻痺したら意志に関係無く立って居られないもの。岩本にとっては悔しかっただろう。
基康は第6代NJKFスーパーウェルター級チャンピオン。歴代は長島自演乙雄一郎、健太、TOMONORI、YETI達朗、白神武央と続いたが、今回10年ぶりのタイトル戦復活であった。
基康は新世代の“超合金” としてCHALLENGERシリーズを担っていくだろう。“治政館色濃いなあ” という印象は拭えないが、長江国政と武田幸三のキックボクシング遺伝子を持ってNJKFで先輩二人を超えて行って欲しいものである。
中島凜太郎と優心はチャンピオンの風格を見せたが、赤土剛琉、庄司翔依斗、佐々木勝海は劣勢のまま敗退。契約ウェイトとは言え、チャンピオンたる者は負け方にも見せ場を作らねばならない。新妻聡のような、タダでは終わらぬ一発当てる見せ場が欲しかった。
今回のCHALLENGER 14はノックアウト決着は無かったが、激しい攻防続いた興行でした。
NJKF CHALLENGER 15は11月1日(日)に後楽園ホールに於いて開催。基康がWBC日本タイトル挑戦の模様です。
▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」
