西田光汰と永井雷智が白熱した試合展開で存在感示したNJKF 2026.2nd!

堀田春樹

西田光汰はノックダウン喫するも、ヒジ打ち圧倒勝利で2度目の防衛。
永井雷智は先手の左フックで中島隆徳を倒し、山川敏弘への挑戦権を獲得。
S-1女子は、佐藤”魔王”応紀がノーンレック・クルーダージムに敗れ王座獲得成らず。

◎NJKF 2026.2nd / 9月12日(土)後楽園ホール11:00~13:53
主催:NJKF / 認定:NJKF、S-1

◆第7試合 NJKFフライ級タイトルマッチ 5回戦

チャンピオンV2戦.西田光汰(西田/2001.2.13愛知県出身/ 50.75kg)18戦11勝6敗1分
        VS
挑戦者1位.悠(=吉仲悠/VALLELY/2003.10.25北海道出身札幌市出身/ 50.7kg)
18戦9勝(4KO)7敗2分
勝者:西田光汰 / TKO 3ラウンド 0:29秒
主審:中山宏美

初回はパンチとローキックの攻防。組み合っても互角の鬩ぎ合い。終盤には悠のパンチ連打の中、左フックで西田光汰はバランス崩したような感じでノックダウン。流れは悠に大きく傾くような初回終了となった。

初回、悠の左フックでノックダウンを喫する西田光汰
初回、悠の左フックでノックダウンを喫する西田光汰

第2ラウンドには悠の勢いを止めに掛かった西田が組み合ってヒザ蹴りからのヒジ打ち連打で悠をロープに追い詰める圧力が増して来た。

第3ラウンドも開始から西田がヒジ打ちで悠の顔面を狙い撃ち。斬るヒジでなく、ガツンと当てる倒しに行くヒジ。その猛攻で悠は鼻血を流してマットに沈むとレフェリーはカウント中にストップを掛けた。

西田光汰は自分の距離を掴んでヒジ打ちの猛攻を掛けた
西田光汰は自分の距離を掴んでヒジ打ちの猛攻を掛けた

西田は2度目の防衛。悠は担架で運ばれたが、控室では椅子に座って落ち着いて会話が出来ている様子で、悠のおじいちゃんおばあちゃんが「心配で帰れない!」と言っているから様子を伝えようというスタッフが覗きに来ていたが、悠は問題無く、しっかり歩いて帰れる様子でした。

悠陣営の米田貴志会長は「ジリジリ攻められた時の脆さが出ましたね。相手のペースに合わせ過ぎで、逆にやってやろうと思っていたところが、先にやられた感じでした。悠はこれでくじける奴ではないので、しっかり休んでまた対策立てて頑張ると思います。」と語った。

西田光汰は「最初貰ったのは左フックかな。ダウン取られた時はスリップだと思ったんですけど、その前のパンチの受け方とかはダウン取られても仕方ないなと切り替えました。パンチ勝負では悠選手の方が何枚も上手なので、首相撲というか自分の距離で入ろうと思って行きました。ヒジの攻めはあれはたまたまで、今日は僕の方が強かっただけですね。5ラウンドやれるスタミナは充分練習して来たので途中で休むとかは無くて攻めて行きました。」と語った。

堂々たるメインイベンターとして二度目の防衛を果たし西田光汰
堂々たるメインイベンターとして二度目の防衛を果たし西田光汰

◆第6試合 NJKFバンタム級挑戦者決定戦3回戦

3位.中島隆徳(GET OVER/2005.4.8愛知県出身/ 53.85→53.75→53.70→53.6→53.52kg)
17戦8勝(1KO)6敗2分1NC
        VS
4位.永井雷智(VALLELY/2008.1.14東京都出身/ 53.45kg)11戦9勝1分1NC
勝者:永井雷智 / TKO 1ラウンド 1分30秒
主審:ノッパデーソン・チューワタナ

開始早々に永井雷智は牽制の飛び蹴りを放つも中島隆徳も素早く身を躱す。ローキックからパンチで距離を計る両者だったが、永井は一瞬を逃さないタイミングで左フックを中島の顔面に打ち込むと中島は脚に来てゆっくりと崩れ落ちた。立ち上がる気力はあるものの、脚がフラ付いてカウント中のレフェリーストップが掛かった。

一瞬を逃さない永井雷智の左フックが中島隆徳を襲う直前
一瞬を逃さない永井雷智の左フックが中島隆徳を襲う直前
ノックダウンを喫した中島隆徳に手応えありと確信の永井雷智
ノックダウンを喫した中島隆徳に手応えありと確信の永井雷智

永井雷智は「1ラウンドで絶対行けるだろうと思ったので予想どおりでした。倒したのは左フックかな。当たった感覚あったので、相手見たら目が飛んでるなと感じたので、これで終わったなと確信しました。」と語った。

前回6月の無効試合で拾い損ねた勝利が、この日に着いてきた結果となった。

挑戦権獲得して抱負を語る永井雷智
挑戦権獲得して抱負を語る永井雷智

◆第5試合 スーパーウェルター級 5回戦

NJKFスーパーウェルター級10位,風成(エス/1997.5.18東京都出身/ 69.5kg)
9戦5勝2敗1分1NC
        VS
金智燮(キム・ジソプ/2001.1.12韓国出身/ 70.2→69.8kg)7戦4勝(3KO)3敗
勝者:金智燮 / 判定0-3
主審:宮沢誠
副審:ノッパデーソン29-30. 児嶋29-30. ランボー28-30

両者、ローキックとミドルキック中心の牽制は金智燮の蹴りパンチが重く鋭い。前蹴りで風成の前進を止める上手さが目立った。風成がパンチで出れば金智燮もパンチで返し、前蹴りも続けてプレッシャーを掛け続けた金智燮。ラストラウンド終盤には風成も意地でパンチやハイキックで出て来たが巻き返すには至らず、僅差判定で敗れた。

勝者となった金智燮は「初めての外国遠征で、最も行きたかった日本の後楽園ホールで勝つことが出来て光栄です。最近の2試合で連勝し、この連勝が途切れないことや、また日本に呼んで貰えるなら、自分自身を証明することが目標です。」と日本語で語った模様。

金智燮の蹴りは鋭く重く風成の突進を挫いた
金智燮の蹴りは鋭く重く風成の突進を挫いた

◆第4試合 S-1女子世界ミニマム級王座決定戦(105LBS) 5回戦(2分制) 

ノーンレック・クルーダージム(タイ国ムエタイ協会女子ミニマム級Champ/タイ出身22歳/ 47.48kg)40戦32勝6敗2分
        VS 
佐藤”魔王”応紀 (女子聖域東北ライトフライ級Chanp/PCK連闘会/1979.1.24宮城県出身/ 47.25kg)28戦14勝(7KO)11敗3分
勝者:ノーンレック・クルーダージム(王座獲得) / 判定3-0
主審:ノッパデーソン・チューワタナ
副審:宮沢50-48. 児嶋49-48. ランボー50-47

アグレッシブな佐藤魔王応紀にムエタイテクニックで優ったノーンレック
アグレッシブな佐藤魔王応紀にムエタイテクニックで優ったノーンレック

初回は互角の蹴り合いも佐藤がやや前進する展開。第2ラウンド以降も佐藤がパンチから蹴りと組み負けない首相撲でプレッシャー掛けて出るが、下がりながらもミドルキックのヒットが目立ったのはノーンレック。初回が互角で、他はジャッジ三者が揃ったラウンドは無かったが、ムエタイ技が目立ったノーンレックが判定勝利し王座獲得となった。

リングを下りれば笑顔が戻ったノーンレック。チャンピオンベルトが引き立つ
リングを下りれば笑顔が戻ったノーンレック。チャンピオンベルトが引き立つ

◆第3試合 女子ミネルヴァ・バンタム級3回戦(2分制)
 
ミネルヴァ・スーパーバンタム級チャンピオン.珠璃(闘神塾/2007.2.2兵庫県出身/ 53.3kg)
11戦9勝(2KO)2分 
        VS 
小澤聡子(第2代KPKB女子バンタム級Champ/K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/1984.3.4静岡県出身/ 60.7kg→当日8時30分条件59.0kgを下回る)46戦12勝30敗4分 
勝者:珠璃 / 判定3-0
主審:中山宏美
副審:ノッパデーソン30-26. 児嶋30-26. ランボー30-25/小澤に減点2含む

パンチと蹴りでやや前進力ある珠璃だが、小澤聡子も応戦。ウェイト差もあったかもしれない小澤のパワーあるパンチと蹴り。しかしスタミナは珠璃が大きく上回る攻撃力だったが、圧倒出来ず倒すに至らない、もどかしさはあったかもしれない。減点無しでも大差判定勝利ではあったが、珠璃の悔しさが涙となって表れていた。

中止寸前から試合成立。攻防は激しく打ち合った珠璃と小澤聡子
中止寸前から試合成立。攻防は激しく打ち合った珠璃と小澤聡子

◆第2試合 女子ミネルヴァ 55.0kg契約3回戦(2分制)

スーパーフライ級6位.RUI JANJIRA(ジャンジラ/2000.11.5東京都出身/ 54.85kg)
16戦5勝(1KO)8敗3分 
        VS 
スーパーバンタム級8位.朱乃(CORE/1994.5.29埼玉県出身/ 54.75kg)6戦3勝2敗1分
引分け 0-0
主審:宮沢誠      
副審:ノッパデーソン29-29. 児嶋29-29. 中山29-29

長身の朱乃の蹴りがやや上回る展開も、RUIも距離感掴んで蹴りとパンチで応戦。ラストラウンド終盤はRUIが我武者羅に打って出た流れもジャッジ三者揃ったラウンドは無く、引分けとなった。

◆プロ第1試合 女子ミネルヴァ 45.8 kg契約3回戦(2分制)
 
ピン級2位.上真(ROAD MMA/1985.10.16石川県出身/ 45.25kg)22戦6勝14敗2分
        VS
アトム級2位.ほのか(KANAROA/1999.6.26岐阜県出身/ 45.9→45.88→45.8kg)
17戦5勝10敗2分   
勝者:ほのか / 判定0-3
主審:スイット・サエリム・ランボー
副審:ノッパデーソン27-30. 宮沢27-30. 中山27-30

両者のパンチと蹴りが交錯する流れは、ややほのかが打ち勝ち、上真はほのかを上回るヒットが少ない。内容的には大きいダメージを与えるヒットは無いが、終始圧す流れを掴んだほのかがフルマークの大差判定勝利となった。

◆アマチュア2. EXPLOSION U-15 53.0kg契約2回戦(90秒制) 

永井りい(第13・14代EXPLOSION-40kg級王者/2012.1.25東京都出身/VALLELY/ 51.45kg)
        VS
堀口透輝(TAKEDA/2011.11.5埼玉県出身/ 52.9kg) 
勝者:永井りい / 判定3-0 (20-19. 20-19. 20-19)

◆アマチュア1. EXPLOSION U-15 46.0kg契約2回戦(90秒制)

水田勝眞(U-15 小学生高学年45kg以上級王者/新興ムエタイ/2014.6.20神奈川県出身/ 46.0kg)
        VS
渡邉慶(D-BLAZE/2012.9.13東京都出身/ 45.6kg) 
勝者:水田勝眞 / 判定2-0 (19-19. 20-19. 20-19)

《取材戦記》

今回の興行は前日12時の計量時において1回目でのウェイトオーバーが多かった。難なく2回目でパスする者。水分出し切って何度か秤に上がってパスする者。
中島隆徳は出し切っても落ちない中、何度もジャケットを着て走り、2時間の猶予ギリギリでパス。

小澤聡子は60.7k g(公式計量表記載)で7.18kgオーバーの過去に無いような大幅ウェイトオーバーだが、減量を怠った数値ではないことは明確だった。計量前日までの過度の体調不良で診療により点滴を受け、体調回復に務めなければならなかった結果、規定のバンタムウェイトに落とすには至らなかったものである。

とはいえ、プロボクシング的に言えば規定の8パーセント超えで試合は中止だが、ルールが柔軟なキックボクシングで、NJKFでは当日8時30分計量で59.0kg以下の条件が科された。小澤はこの条件をクリアし試合成立となった模様。これまでの条件がどう影響したかは解らないが、中止を回避したかった両者のぶつかりは白熱した展開となっていた。

西田光汰のヒジ打ち猛攻は凄まじかった。チャンピオンに成って防衛重ねることでより風格が増して行く西田である。

西田姓は新日本キックボクシング協会にも西田蓮人が日本フライ級チャンピオンとして存在し、二人の比較も面白くなりそうです。

先週6日のCHALLENGER 14と比べて観衆は少なかったが、メイン格の完封TKO勝利2試合で締め括ったNJKF 2026.2ndもインパクト残す興行となりました。

先週の記事。CHALLENGER興行の主催名と基康を“超合金”と記載しましたが、“超合筋”が正解。金属でなく筋肉でしたね。過去にも文字変換で気が付かないミスがありました。訂正させて頂きます。

11月1日(日)のNJKF CHALLENGER 15は後楽園ホールに於いて、基康のWBC日本タイトル (もしくは上位王座)挑戦と、今回挑戦権を得た永井雷智が、チャンピオン山川敏弘に挑戦するNJKFバンタム級タイトルマッチの主要2試合中心に開催されます。

▼堀田春樹(ほった・はるき)[撮影・文]
昭和のキックボクシングから業界に潜入。フリーランス・カメラマンとして『スポーツライフ』、『ナイタイ』、『実話ナックルズ』などにキックレポートを寄稿展開。タイではムエタイジム生活も経験し、その縁からタイ仏門にも一時出家。最近のモットーは「悔いの無い完全燃焼の終活」