戒名は10秒で30万円?

家族の多数派に押し切られて、とにかく墓所に石塔を建てるため、石屋に電話した。
「父親は財産も残さずに亡くなったんです。かっこをつけてもしかたがないので、安いものにしてください」
そう言ったのだが最初に来た見積もりは45万円だった。石塔と言えば、何百万というイメージがあったので、まあ安いほうだろう。
だが、もっと安くはできないのかと言ったら、35万円になった。
文字を彫る費用や、納骨の際の作業代も含まれるという。
これはかなり、納得できる結果であった。

後はとにかく、寺と話さなくてはならない。
妹と弟と待ち合わせて、東横線の綱島駅から、タクシーで行く。
横浜も交通網の発達が著しい。横浜市営地下鉄グリーンラインというのが知らない間に通っていて、寺の近くに高田駅というのができていたのを知ったのは、帰りの時だ。
浄泉寺の入り口には、四角いテントがあった。墓所分譲のためのセールスマンがいる。

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今、贅沢な時間を過ごすなら、横浜美術館へ

ゴールデンウィークというものとは、ほとんど無関係に過ごしたが、あまりに心がすさんできたので、しばしの時でも憩いたいと思った。
副都心線と繋がった東横線、みなとみらい線で一直線。横浜美術館をめざした。
横浜のみなとみらいは、赤レンガ倉庫などの古い景観も活かし、湾と溶け合うような街作りが成功している。たくさんの人々が行き交っている。

横浜美術館でやっているのは、「Welcome to the Jungle 熱々!東南アジアの現代美術」。シンガポール、マレーシア、フィリピン、インドネシア、タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジアの25組の作家の作品が紹介されている。

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被災者の利用が増えすぎて、福島のヘルスが摘発

「セックスボランティア」の大ヒットで、けっこう浸透したかと思ったが、結局のところ「障がい者にも性欲がある」という当たり前のことを受け入れるのは、いまだに、ごく一部の知的な人々だけだ。
「被災者にも性欲がある」という当たり前のことも、なかなか受け入れられない。
福島駅から信夫山のトンネルを経た辺りに、1軒のファッションヘルスがあった。
古い店だが、マットプレイが堪能できる、いい店だった。
近くの3カ所に仮設住宅がでり、以前より賑わうようになっていた。

そのヘルスが今はない。摘発を受けたのだ。
風営法の認可を受けていたのだが、テレクラだった2階も改築してプレイルームにした。
その仕様変更を届けていなかったために、風営法違反とされたのだ。
なにか、言いがかり的な、摘発だ。

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プチうつ病が増殖中(2)

今、精神科医含めてメンタル系の業界は、7千億円規模と言われる。
『平成22年の掌握で精神神経治療剤が3287億円、精神科の医療費が3789億円です。』(厚生省医政局)
と言われるメンタル・ヘルスのマーケット。そんな今、精神医療界では、「過剰投与」が問題視されている。それならば、うがった見方ではあるが五月こそかきいれどきではないのか。たとえば日本うつ病学会でも、過剰投与の問題を指摘しており、ガイドラインを発表している。薬メーカーの賛助金を多く集めながら、過剰投与を指摘するとは、矛盾に満ちているのではないか。

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ミャンマーの『民主化』は本当か!? ヤンゴンで生活してみた 22

4月に放送されたビルマ語ラジオ「ボイス・オブ・アメリカ」で気になったのは、ミャンマー(ビルマ)で2011年に『民政移管』してから、変化したのは最大都市ヤンゴンと、第二の都市マンダレーだけだという話だ。
ヤンゴンでは、世界中から企業家や投資家がやってきて、商業活動が活発になりつつある。海外投資法が改正されて、以前よりは、海外投資家がミャンマーに参入しやすくなった。どの国の大手電話・通信会社がミャンマーに参入するか、ニュースではよく話題になる。

大掛かりな投資だけでなく、ミャンマー人が行っているビジネスも活性化している。たとえば、ミャンマーにおける日本の中古車輸入台数だけを見ても、ばらつきはあるものの、ここ数年で、一月あたり8000台ほど輸入している。ミャンマー政府が車にかける税金を下げたため、車を購入できる人々が増えたからだ。
かつて、ミャンマーで中古車輸入の際に必要な許可証をもらえるのが、政商関係者や、ほかの、わずかな人々に限られていた。今では、金とコネがあれば、多くの人が車の輸入業に参入するチャンスがある。『民政移管』後に、こうした雇用を生み出しているのはまぎれもない事実で、ヤンゴンだけにいると、「ミャンマーは発展している」と思える。

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うつか? そうか? それが問題だ!

医師をどう選ぶのか、というのは、けっこう難しい問題だ。
どんなプロフェッショナルでも、技量には大きな差がある。それを最近実感した。
睡眠障害気味になったのは、10年以上前からだ。不規則な生活とストレスのせいだろう。
自然に眠くなることはないので、大量にアルコールを飲んで酔いつぶれて寝て、それでも3時間ほどで起きてしまう。眠れずに、深夜に飲み始めて朝になってしまうこともあるからやっかいだ。

「なんか、運動でもしたらいいんじゃないんすか」
睡眠障害とは縁のない、健康な人はそんなことを言う。
プールで2キロ泳いだ日でも、眠れないのだ。
「眠れないことで、人生に不都合でもあるんでしょうか?」
睡眠障害とは縁のない、スピリチュアルな人はそんなことを言う。
寝不足なのだから、だるくてだるくてしょうがない。

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社長が夜逃げ! あるIT企業社員の手記 (21)

送信したメールを読んだ各社はすぐ金の心配をする。当然今月支払えるのか、と言ってくる。昼過ぎよりまたジャンジャン電話が鳴り、対応に腐心する。
「今月のお支払いはどうなりますか?」
なんて聞いてくるのは優しい方で、金が払えなさそうだとわかると、人間というものは豹変してしまうのだ。
「一方的な取引停止は違約金払ってもらうぞ」
「金払わないつもりか? そんなん許されると思うなよ」
「今日から毎日ウチに電話入れろ。随時報告しろ」
つい先日まで良好な関係にあった会社が、急にヤクザみたいな口調になる。
「お前の携帯番号教えろ。担当しているお前に責任があるんだ。お前まで逃げようと思うなよ。絶対払わせるからな」
冗談じゃない。低賃金で働いていた私が会社の借金を肩代わりなんて出来るか。とっさに、携帯サイトのテスト用に使っていた携帯端末の番号を伝えてごまかした。普段はサイレントにしているのだが、数日後に着信履歴を見たら毎日数十件も同じ番号から着信していた。

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今も響く忌野清志郎の歌

忌野清志郎が亡くなって、今日で4年になる。
昨年、『タブーなき原発事故調書』(鹿砦社)をトークで取り上げた番組「ラジオキャンパス」がFM熊本で打ち切りになったことと関連して、今までにも増して、清志郎を聴くことが多くなった。
原発を扱った曲は、「ラヴ・ミー・テンダー」「サマータイム・ブルース」だけではない。
一家に一台、原子力~♪ 原発サンセイ♪ 原発サンセイ♪ と叫ぶ、一瞬、東電も喜んでしまいそうな、「原発音頭」もある。
科学の力を信じていたのに、と歌う「メルトダウン」は、まるで福島第一原発の事故を予見していたかのようだ。

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失踪から6年、捜索わずか25分で見つかった、被害女児の衣服

「死刑執行後の雪冤」がなるかと注目される飯塚事件の再審請求審で、福岡地裁が4月26日、弁護側が求めていた筑波大学・本田克也教授の証人尋問を5月13日、6月26日の両日に行なうことを決めた。本田教授は、小1の女の子2人を殺害した犯人として処刑された久間三千年さん(享年70)と真犯人のDNA型が異なるという見解を示しているほか、有罪の決め手になった警察庁科警研のDNA鑑定で証拠写真が捏造された疑惑を明るみにする分析を行なっている。弁護団によると、この証人尋問で再審が開始される否かが決まる見通しという。

さて、このように再審請求審が山場を迎えた飯塚事件だが、実は今から19年前にも警察による証拠捏造疑惑が浮上していたことを読者はご存知だろうか?

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主権回復の日で、ゴールデンウィークが伸びる?

「28日が祝日になったら、ゴールデンウィークが伸びていいじゃないっすか」
4月28日の夜、居酒屋でサラリーマン、OL、学生に聞いてみたら、そんな声が返ってきた。皆「そうだ、そうだ」と盛り上がる。
28日に、東京の憲政記念館で「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」が、開かれた。
「私たちには日本を強くたくましくする義務があり、よい世界を作るために進んで貢献する、誇りある国にしていく責任がある」と安倍晋三首相は、力強く祝辞を述べた。

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