鹿砦社にとっても、私にとっても最大の事件だった、2005年の「名誉毀損」に名を借りた出版弾圧事件の主任弁護人を務めていただいた中道武美(なかみち・たけよし)弁護士が亡くなられました。慎んでご冥福をお祈りいたします。

『救援』10月号より

中道弁護士には、『タカラヅカおっかけマップ』出版差し止め事件(民事。1996年)にも代理人を務めていただきました。

中道弁護士は、1967年10・8羽田闘争で斃れた、かの山﨑博昭さんの高校(大阪・大手前高校)の1年後輩(先輩には東大全共闘代表の山本義隆さんがいます)ですが、当時の時代の空気もあってか、反権力の塊のような方でした。また、死刑廃止の活動にも積極的に関わられました。

「名誉毀損」弾圧後、なしくずし的に音信が途絶えていきました。最後にお会いしたのは2年ほど前でした。

このところ、身近にあった方、お世話になった方、先輩,後輩らの死が続き、いささか滅入っていたところでした。

ちなみに、あまり知られていませんが、かの橋下徹は中道弁護士の弟弁の関係にあり、親弁は、かつてはRG裁判など新左翼系の弁護を先頭になって担っていた樺島正法弁護士で、光市母子殺害事件では、弟弁の橋下が兄弁の中道弁護士ら弁護団に対し懲戒請求を呼びかけ(橋下自身は請求人にならず。却下)、これに怒った樺島弁護士が,今度は橋下を懲戒にかけ(業務停止2カ月)、さらに損賠賠償請求訴訟を提訴するといったこともありました。この件についてご関心のある方はご自身でお調べください。

中道弁護士もそうですが、今後私の歳と前後する世代の方々の死が続いていくものと思われます。直近で著名人としては谷村新司もそうですし、坂本龍一もそうですね。「しんどい、しんどい」と喘ぎながらも仕事に追われているだけで幸せと思わなければ罰があたります。死んだら仕事できないわけですから。合掌。

(松岡利康)

10月23日発売 尾﨑美代子『日本の冤罪』(鹿砦社)

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ジャニーズ帝国 60年の興亡 鹿砦社編集部=編

ジャニーズ帝国 60年の興亡
鹿砦社編集部=編
A5判 320ページ カバー装 定価1980円(税込み)

少年愛の館、遂に崩壊! ジャニーズ問題追及28年の執念、遂に実る!

本年(2023年)3月7日、英公共放送BBCが、わが国だけでなく全世界に放映した故ジャニー喜多川による未成年性虐待のドキュメント映像が話題を呼び、これをきっかけに、ジャニーズ問題が報じられない日はない。本年最大の大事件で2023年の重大ニュースのトップとなるだろう。

今やジャニーズ事務所に対するメディアタブーが一気に溶けた感がある。これまでジャニーズ事務所の創業者・ジャニー喜多川の未成年性虐待(性犯罪)やジャニーズ事務所の横暴を、ジャニーズ事務所に忖度し報じず、むしろ癒着しその所属タレントを重用してきたNHK、朝日新聞をはじめとする、わが国トップクラスの巨大メディアまでもが掌を返し連日大きく報じている。

しかし、これまで黙認、放置、隠蔽してきた(文春を除く)マスメディアの責任は大きい。

鹿砦社は、遙か28年も前、1995年にジャニーズ事務所から出版差し止めを食らって以降、多くの書籍でジャニー喜多川による未成年性虐待の問題やジャニーズ事務所の横暴などを報じてきた。一時期、芸能スキャンダルの一つとしてそれなりに報道されたりもしたが、ほとんどのマスメディアは無視した。わが国の代表的週刊誌『週刊文春』が1999年に追及を開始するまでに15点の告発系の書籍を出版し、今回の騒動でも、その中のいくつかの書籍が話題になった。

本書はその〈集大成〉としてジャニーズ60年の詳細な歴史、28年間の言論活動で経験してきたことなどをあますところなく記述し、これ一冊でジャニーズの歴史がすべて解るようにした。

今では貴重な資料も復刻・掲載、ジャニーズの60年の出来事を直近(10月2日の記者会見)まで詳細に記載し、ジャニーズ問題の本質をまとめた待望の一冊! ジャニーズ事務所からの3度の出版差し止めにも屈せず28年間の言論・出版活動を継続してきた鹿砦社にしかできない、類書なき渾身の書、緊急出版!

【主な内容】
Ⅰ 苦境に立たされるジャニーズ
 2023年はジャニーズ帝国崩壊の歴史的一年となった!
 文春以前(1990年代後半)の鹿砦社のジャニーズ告発出版
 文春vsジャニーズ裁判の記録(当時の記事復刻)
[資料 国会議事録]国会で論議されたジャニーズの児童虐待

Ⅱ ジャニーズ60年史 その誕生、栄華、そして……
1 ジャニーズ・フォーリーブス時代 1958-1978
2 たのきん・少年隊・光GENJI時代 1979-1992
3 SMAP時代前期 1993-2003
4 SMAP時代後期 2004-2008
5 嵐・SMAPツートップ時代 2009-2014
6 世代交代、そしてジュリー時代へ 2015-2019
7 揺らぎ始めたジャニーズ 2020-2023

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4846315290/

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日本の冤罪 尾﨑美代子=著

日本の冤罪
尾﨑美代子=著
四六判 256ページ カバー装 定価1760円(税込み)

「平凡な生活を送っている市民が、いつ、警察に連行され、無実の罪を科せられるかわからない。今の日本に住む私たちは、実はそういう社会に生きている。」(井戸謙一/弁護士・元裁判官)

労働者の町、大阪・釜ヶ崎に根づき小さな居酒屋を営みながら取り組んだ、生きた冤罪事件のレポート!

机上で教条主義的に「事件」を組み立てるのではなく、冤罪事件の現場に駆け付け、冤罪被害者や家族に寄り添い、月刊『紙の爆弾』を舞台に長年地道に追究してきた、数々の冤罪事件の〈中間総括〉!

8月に亡くなった「布川事件」の冤罪被害者・桜井昌司さんが死の直前に語った貴重な〈遺言〉ともいうべき対談も収める!

【主な内容】
井戸謙一(弁護士/元裁判官) 弱者に寄り添い、底辺の実相を伝える
《対談》桜井昌司×尾﨑美代子 「布川事件」冤罪被害者と語る冤罪裁判のこれから
[採り上げた事件]
湖東記念病院事件/東住吉事件/布川事件/日野町事件/泉大津コンビニ窃盗事件/長生園不明金事件/神戸質店事件/姫路花田郵便局強盗事件/滋賀バラバラ殺人事件/鈴鹿殺人事件/築地公妨でっち上げ事件/京都俳優放火殺人事件/京都高校教師痴漢事件/東金女児殺害事件/高知白バイ事件/名張毒ぶどう酒事件
[著者プロフィール]
尾﨑美代子(おざき・みよこ)
1958年、新潟県生まれ。中央大学中退。大学生時代の80年代、山谷(東京)の日雇労働者、野宿者問題の支援に関わる。90年代初頭大阪に移住して以降は、同じく日雇労働者の町・釜ヶ崎に住みながら、フリースペースを兼ねた飲食店「集い処はな」を経営。釜ヶ崎で知り合った仲間たちと、3・11以後福島支援、反原発運動を始め、講演会、上映会、支援ライブなどを続ける。その傍ら、かつてより関心のあった冤罪事件の取材・執筆活動を続ける。

◎amazon https://www.amazon.co.jp/dp/4846315304/

ここ1カ月ほど、28年間追及してきたジャニーズ問題(創業者社長ジャニー喜多川による未成年性虐待とジャニーズ事務所の横暴)を〈集大成〉する書籍(『ジャニーズ帝国60年の興亡』)の編集に追われました。ようやく校了し今月20日頃の発売となります。ジャニーズ問題に対する四半世紀余りの言論活動の〈集大成〉としてA5判・320ページの大著となりました。資料も満載し今後に残るような豊富な内容で、堂々とした本に仕上がる見込みです。28年間も継続して追及してきた私たちにしかできない仕事だと思い、総力で取り組みました。すでにアマゾンなどで予約募集していますので、ぜひ予約申し込みをお願いいたします。

そういうこともあって、『週刊金曜日』鹿砦社排除問題についての追及のほうが休止してしまいました。この問題、少なからずの方々が注視されてきましたが、休止してしまったことをお詫びいたします。決して水面下で裏取引していたわけではありませんよ(笑)。

8月28日にColabo仁藤夢乃代表と『金曜日』植村隆社長宛てに9月5日を締め切りとして書面(質問書)を送りました。

ところが両氏からの返信はありません。仁藤代表、植村社長には森奈津子、黒薮哲哉両氏からも質問書が送られました。植村社長からは(内容はともかく)返信があったとのことですが、仁藤代表からはないそうです。

どうやら仁藤代表は嵐の過ぎ去るのをひたすら待ち、無視に徹し逃げ切ろうとしているのかと推察されます。いつも元気な仁藤代表のようにがんがん反撃していただきたいものです。

問題となった『週刊金曜日』6月16日号鹿砦社広告

 

問題の書『人権と利権』

◆Colabo仁藤夢乃代表への質問事項

私から仁藤代表には6項目の質問を記しました。

1. くだんの『人権と利権』の表紙が「こんなふうにバスを切り刻まれ、ぐちゃぐちゃにされたこと、本当に傷つきました。」とのツイートが全く事実に反するので、「明確な訂正や謝罪、態度表明」を求める。

2. 仁藤代表のツイート後、本件書籍『人権と利権』で森さんと対談を行った埼玉県富士見市加賀ななえ議員に対して仁藤代表と昵懇の太田啓子弁護士、影書房編集者はじめColabo支持者らから激しいネットリンチがなされたが、これに対し「やめるよう忠告したりされた」かどうか。

3. 本件書籍でColaboについて加賀議員は一言も触れておらず、言及しているのは須田慎一郎氏なのに、須田氏に一切触れていなのはなぜか?

4.「Colaboと仁藤夢乃さんを支える会」に当初から大学院生リンチ事件の加害者・李信恵らが名を連ねていることをどう考えているのか?

5. 公開討論を要請するので、植村社長と一緒に出席することを希望するが応じていただけるか?

6. 私に先立って森奈津子、黒薮哲哉両氏からの質問書に対して「誠意あるご回答」を送ることを希望するが、回答しないのはなぜか?

ご覧の上記6点、私は決して無茶なことを求めているわけではないことはご理解いただけるでしょう。

[左]『週刊金曜日』6月30日号に掲載された「おわび」。[右]『金曜日』を屈服させたことを喜々として表明する仁藤夢乃代表のツイート(2023年6月27日付)

◆『金曜日』植村社長への書簡

一方、植村社長とはたびたびやり取りしてきましたが、今回は、大学院生リンチ事件(いわゆる「しばき隊リンチ事件」)の李信恵ら加害者側代理人・神原元弁護士が、植村社長の「慰安婦訴訟」の代理人に就いていたり(両件とも中心的に活動)、本件鹿砦社排除問題の「伏流」に、このリンチ事件があるので、これについて、「『人権』を尊重されるのであれば、ぜひ資料を一瞥され、一人の生身の人間として誠意を持って答えられることを熱望いたします。」と記載し、あらためて大学院生リンチ事件についてのコメントを求めました。植村社長には先にリンチ関連書6冊を送り、今回もこれらの本のあとに発行された未収録の資料の中でも特に重要なものを同封させていただいております。

加えて、仁藤代表と一緒に公開討論を要請し、ぜひ出席されることを求めました。

ちなみに、くだんの『金曜日』掲載の広告代金、請求はしないということでしたが、チャラにしてもらう道理もないので振り込んだところ、現金書留にて返金してきました。人を見下したような不快感を覚えましたので、開封せず、そっくりそのまま返送しました。その後、音沙汰ありません。

同誌7月7日号掲載の敗北宣言と鹿砦社への宣戦布告

さらに追い打ちをかけた同誌8月4日号掲載の鹿砦社絶縁宣言

◆『週刊金曜日』や、植村社長の出身母体『朝日新聞』(と、この系列雑誌)はジャニーズ問題をどう報じたのか?

『人権と利権』を一部(1ページの4分の1)掲載した『週刊金曜日』の広告掲載に対するColaboと仁藤夢乃代表への謝罪に端を発した鹿砦社広告排除と鹿砦社との絶縁問題は、すでに『金曜日』のみならず『紙の爆弾』など鹿砦社出版物における共通した読者の方々にも波紋を広げ、『金曜日』の定期購読をやめた(あるいは定期購読が切れても更新しない)という方が複数知らせてくださいました。

 

植村社長の出身母体『朝日新聞』系列の『週刊朝日』(2019年7月26日号)の表紙。ジャニー喜多川死後に「追悼ジャニーさんありがとう」などと失笑ものの特集を組んでいた

いわゆる「左派メディア」といわれる『金曜日』が、本来なら〈言論・出版の自由〉や〈タブーなき言論〉を先頭になって死守すべき立場にあるにもかかわらず、そうではなかったことが自己暴露されました。

この問題は、冒頭に記した昨今のジャニーズ問題を引き合いに出して言えば、ひとり『金曜日』のみならず、植村社長の出身母体『朝日新聞』(やこの系列の雑誌など)が、長年にわたり(『週刊文春』が告発し勝訴してから20年以上も)ジャニーズ問題を黙過・黙認、放置、隠蔽し、それどころかジャニーズ事務所に忖度しつつジャニーズタレントを積極的に起用したりして来ながら(今はなき『週刊朝日』はジャニー喜多川死後に「追悼ジャニーさんありがとう」などと失笑ものの特集を組んでいます)、海外メディアのドキュメントによって、今頃になってあたふたするという喜悲劇を演じていることにも通じていると思います。朝日時代、社会部記者だった植村社長はジャニーズ問題をどう認識し、どう対応されたのでしょうか?

『金曜日』は創刊30年などとはしゃいでいますが、同誌は30年間に、一般的な性加害問題はたびたび採り上げても、ジャニー喜多川による未成年性虐待をどれほど告発したでしょうか? 20年前に『週刊文春』が告発し激しい裁判闘争で実質勝訴し、未成年性虐待という性犯罪の実態が暴露された時に、『金曜日』がどう対応したか、ぜひご教示いただきたいものです。

さらに、このかんジャニーズ問題が騒がれる中、Colaboと仁藤夢乃代表に近い者らによって、いわば傀儡組織「PENLIGHT ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会」が作られ、「当事者の会」にも近づき入れ知恵をしたりしているといった情報も入ってきています。これまでジャニーズ問題に関わったこともない者が、あたかも「ジャニーズ・ファン」を装い、政治主義的にジャニーズ問題に介入し、あわよくば今後予想される賠償金などの利権やこれに関する第三者機関にありつこうとしているように思われます。これは断じて排斥しないといけません。

手前味噌ながら、私たち鹿砦社は文春よりも5年も早くこの問題に取り組み3度の出版差し止めにも屈せず、文春の告発が始まるまでに15冊の告発系、スキャンダル系の書籍を刊行し、かつその後も大手パチスロメーカーを告発し「名誉毀損」に名を借りて私が逮捕されたり会社が壊滅的打撃を受けたりしました。『金曜日』にはこういうことがあったでしょうか?(この裁判の経過を終結するまで故・山口正紀さんは『金曜日』にレポートされたことが懐かしく想起されます。山口さんらのこのコラムはその後なぜか打ち切られました)

さらにその後、7年間も大学院生リンチ事件(しばき隊リンチ事件)の被害者支援、真相究明に全力で取り組み、多大の返り血を浴びました。しかし私(たち)はこのことで俗に「知識人」とか「ジャーナリスト」といわれる人らに対する判断の基軸のようなものを体得することができました。

『金曜日』には、こうした経験が果たしてあったでしょうか? 安全圏から高見の見物、みずから血を流すことなく、取って付けたようなコメント、きれいな言論でお茶を濁してきたのではなかったでしょうか?

私(たち)から喧嘩を売ることはありませんが、売られた喧嘩は買うしかありません。喧嘩を売っておきながら無視や逃亡は許しません!

株式会社 鹿砦社 代表
松岡利康

《10月のことば》それでも山は赤く染まる……(鹿砦社カレンダー2023より。龍一郎揮毫)

彼岸が過ぎ、ようやく秋の気配となりました。
今年もはや4分の3が過ぎました。
これから年末まで大変だなあ。

おそらくここ3年ほどではないとは思いますが、せっかく皆様方のご支援で乗り越えてきたわけですから、ここもなんとしても乗り越えたい。

書家・龍一郎の眼差しには常に原発によって「汚されちまった故郷の山里」があります。龍一郎や私は福島出身ではありませんが、いつ何時(なんどき)も福島と共にあります。政府による強権的な棄民政策と原発再稼働 ── 汚染水垂れ流しもそう、あれだけの被害を出しながら、なんでこんなことができるのか、ひとりの人間として許せません。「汚染水」じゃない、「処理水」だ、とかスコラ談議はよせ! 汚染水は汚染水だ。汚染水排出の影響は、仮にすぐに出ないにしろ、1年、2年……年を経るごとに必ず出てくるでしょう。水俣病もイタイイタイ病もそうでした。

秋風が吹き始めました。故郷の山里も赤く染まり秋風が吹いているでしょう。齢を重ねるにつれ望郷意識が高まります。これは否定できないことです。

唯一の反原発雑誌『季節』冬号(12月発行)の準備に取り掛かりました。同時に毎年恒例の龍一郎揮毫の鹿砦社カレンダーも製作進行中、『季節』冬号と共にお送りいたします。

(松岡利康)

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2023年10月号

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉季刊誌 『季節』2023年秋号

本年(2023年)3月7日、英国営放送BBCのドキュメント映像『PREDATOR』 が放映されて以降、すでに故人であるジャニー喜多川の「名誉」は地に堕ちた。ギネスブックからも記載を抹消されたという。わが国もこの半年余り日々マスメディアを中心に狂騒状態にあり、ジャニーズに関する報道を見ない日はない。以下、四半世紀にわたりジャニーズ問題に関わってきて、あらためて今思うところを申し述べておきたい。

◆私たちはなぜ、ジャニー喜多川による未成年性虐待とジャニーズ事務所の横暴を追及してきたのか?

1995年、発行予定の書籍『SMAP大研究』が出版差し止めにされて以降、ジャニーズやこの創始者ジャニー喜多川について私たちは告発系、スキャンダル系の出版を続けてきた。『週刊文春』が故ジャニー喜多川による未成年性虐待を追及するまでに実に15点の書籍を刊行し、文春に繋げた。『週刊文春』という、日本を代表する雑誌、その母体の文藝春秋社もまた、芥川賞・直木賞を実質的に主催するほどの日本を代表する出版社だ。告発を始める前に連絡があり、私たちよりももっと大手の雑誌がジャニー喜多川による未成年性虐待を追及することを聞き、内心嬉しかった。それまで私たちが書籍でやってきたことが報われた気がした。

爾来、告発系、スキャンダル系の出版は継続してきていたところ、3年前(2020年)に突然、極秘にしてほしいが英BBCがジャニー喜多川による未成年性虐待告発のドキュメントを制作するので手伝ってほしいという連絡が、BBCの日本のエージェントを務めていた女性から連絡があった。前年ジャニーは亡くなっているし、死人に鞭打ってどうなのか。手伝ってほしいと言われても、私たちは被害者ではなく、私たちの生業は出版社であり、私たちが出版してきた書籍や資料などを送り、また体験から知りえたことをレクチャーするぐらいだった。それでも少しは役立ったのであれば損得なしに嬉しい。謝礼など一切受け取っていないし、また要求もしていない。

私たちが最も精力的に出版していた時期は1990年代の後半だった。孤独な戦いだった。当時、これは「アリが象に立ち向かう」ようなものだ、しかし「アリの一穴」でダムが決壊することもあるのだ、と強がってはいたが、四半世紀を経て、今のような情況になるとは予想だにしなかった。

鹿砦社が刊行してきたジャニーズ問題「告発本」

[右上段]原吾一・著『二丁目のジャニーズ』(3部作)[右下段]平本淳也・著『ジャニーズのすべて』(3部作)[左上段]『ひとりぼっちの旅立ち』『ジャニーズ帝国崩壊』『ジャニーズの欲望』[左中段]『ジャニーズの憂鬱』『ジャニーズの躓き』『ジャニーズ・プロファイリング』[左下段]『ジャニーズ・ゴシップ・ワールド』『ジャニーズ・スキャンダル』『スキャンダルの中のジャニーズ』

しかし、微かながら期待もあった。今話題になり高額な古書価が付いている木山将吾著『SMAPへ ── そして、すべてのジャニーズタレントへ』を出版した2005年、これまでに私たちは、大手パチスロメーカー「アルゼ」(現ユニバーサルエンターテインメント)とこの創業者・岡田和生を告発する書籍を4冊出版し、これが刑事告訴され、また賠償請求3億円もの巨額民事訴訟も起こされた。出版差し止めはなされ、私は逮捕、半年余りも勾留された。結果は懲役1年2カ月(執行猶予4年)の有罪判決、また600万円余の賠償金を課せられた。

その後、舞台は暗転する。ロイター通信が、件のアルゼのフィリピンでのカジノ建設にまつわる政府高官への贈賄容疑を追っているので協力を要請された。ロイターの記者はたびたび本社の在る関西まで足を運んでくれた。これに応え、私は所有してきた資料のコピーを渡し、パチスロ・パチンコ・ゲーム業界の事情をレクチャーした。こうしたことで、件のパチスロメーカーの創業者社長は海外で逮捕され、その前後に社内で実の息子や妻、子飼いの社長らによるクーデターにより、自らが作り育てた会社から追放されるという事態になった。

ちなみに、本件を指揮した神戸地検特別刑事部長・大坪弘道は、のちに大阪地検特捜部長に栄転するが、「厚労省郵便不正事件」に関与し証拠隠滅の科で逮捕され失職している(しばらく無職だったが、大阪弁護士会が入会を許可し今は弁護士をしている。大阪弁護士会の見識を疑う)。

BBCから協力要請があった時、このことが過った。結果はご覧の通りである。──

◆最大の問題はジャニー喜多川が死んでいることだ

異常な未成年性虐待事件で、最も悪いのはジャニー喜多川であることは言うまでもない。しかし、彼はすでに亡くなり、「死人に口なし」といわれるように、今後真偽を見極める際に、大きな障害となるだろう。「被害者」と偽り賠償金を請求してくる輩が出てこないとも限らない。この点で、これまで黙認し放置してきた責任が、ジャニーズ事務所、マスメディア、広告出広企業にもある。

今はジャニーズ事務所ばかりが責め立てられているが、同等にマスメディアや広告出広企業も責められるべきだ。彼らは責任をジャニーズ事務所にばかり押し付けているような感がある。みずからに責任が及ばないように、これでもかこれでもかとジャニーズ事務所を責めていると感じられるが、長年細々とながらジャニー喜多川やジャニーズ事務所を追及してきた私たちには違和感がある。当初は、「おお、やってくれているね」と思っていたが、次第次第に違和感を覚えていった。

◆ジャニーズ事務所の責任

創業者で、亡くなるまで社長を務めた者の性犯罪である。事務所や親族(藤島ジュリー景子)の責任がどこまであるのか、無限なのか有限なのか、判断は難しい。社長を引き継いだジュリーがどこまでジャニーの性犯罪を認識していたのか、私は、ある程度は認識していても、お嬢様であるからして深くは知ろうとしなかったのではないか、と思う。

創業者で社長時代の性犯罪で、これを会社として黙過・黙認していたのだから、一定の責任は当然免れない。だからといって、無限ではない。会社として相当の資本や資産を蓄積してきたのだから、不動産の一つでも売却するなりして、ケチらず100億円ぐらいポンと出して、これで真の被害者へ補償し、残ったならば再発防止の基金にしたらいいだろう。

また、ジュリーの責任を法外に追及する向きもあるが、犯罪者の親族であっても、別人格なので、刑事責任はない。例えば殺人犯の息子であっても、息子に罪はないのと同様だ。

おそらくお嬢様として育ち修羅場の経験がないジュリーの今現在の精神状態は尋常ではないことは想像がつく。それでもわが国を代表するエンターテインメント企業の代表取締役として、ここは真正面からぶつからないといけない。要はジュリーが人間として誠実に対応すべきとしか、言葉の上ではいえない。嘘偽りなく人間として誠実に対応すれば、道は必ず拓けるであろう。

◆マスメディアの責任

周知のようにマスメディアは、この問題について、文春、それ以前の私たち鹿砦社、35万部のヒットを記録した北公次の『光GENJIへ』を出版しパイオニアの「データハウス」、時に告発記事を掲載した『噂の眞相』など告発系、スキャンダル系の書籍を出したり記事を掲載したりし、メディア人であれば100%に近くジャニーズ事務所という「少年愛の館」で、未成年性虐待が行われてきたことぐらい知っていたはずだ。

マスメディア(人)には、これを黙過・黙認し放置してきた責任がある。「知らなかった」とか「責任がない」などとは言わせない。

4時間余りの長時間にわたった9月7日のジャニーズ事務所の記者会見での質疑応答を見たが、気分が悪くなった。マスメディア(の記者)は、時に横柄で、これまでジャニー喜多川の未成年性虐待を黙過・黙認、放置してきた反省がほとんど感じられず違和感ばかりが募った。記者会見としては異例で、4時間という長時間を費やした。ジャニーズ事務所側としては、短時間で打ち切って反感を買うよりも、マスメディアの記者たちに、喋るだけ喋らせ「誠意」を見せようとの作戦だったのだろうか。

下記の画像を見ていただきたい。一つは現在先頭になってジャニーズ追及を行っている朝日新聞社系列の『週刊朝日』(2019年7月26日号)の表紙と、民間企業ではないが法務省の肝入りで制作された映画『少年たち』(製作総指揮・ジャニー喜多川)のフライヤーと推薦のツイッターだが、シュールと言おうか、失笑をさえ禁じ得ない。特に映画『少年たち』を推薦する法務省のツイッターは性犯罪を後押しするようなもので法務省の見解をぜひお聴きしたいものだ。

こうしたジャニー喜多川の性犯罪を、ちょっと調べれば判るものを、調べもせずに安易に持て囃したことこそ厳しく糾弾しなければならないだろう。

[左]現在先頭になってジャニーズ追及を行っている朝日新聞社系列の『週刊朝日』(2019年7月26日号)の表紙。[右]法務省の肝入りで制作された映画『少年たち』(製作総指揮・ジャニー喜多川)のフライヤーと推薦のツイッター

3月7日から9月7日までと、これ以降も、マスメディアによるジャニーズ事務所追及の記事が、どんどん溢れ、3月7日以降、少なくないマスメディアの記者らから問い合わせなどあった。NHKの記者など2人、わざわざ東京から関西まで来てくれ、それはニュースや『クローズアップ現代』で放映された。世代が離れた若い記者たちは、私たち老人とは発想も違い、やる気が感じ取られた。実際に、これまでにない展開が拓けた。しかし、これを「メディア・スクラム」というのかどうか知らないが、どこの社も日々ジャニーズ事務所追及やジャニーズ関連の記事が溢れるとウンザリする。辟易感といおうか違和感といおうか、こうした気持ちはどこから来るのだろうか?
 
◆広告出広企業の責任

これまで主にテレビを中心として、日本を代表する多くの企業がジャニーズタレントを起用してきたが、ここにきてジャニーズ事務所との契約打ち切りを決定したというニュースが続々報じられている。沈みつつある泥船から逸早く逃げ出し、知らぬ存ぜずを決めようとの感がする。嫌な気分になる。

これもおかしな話だ。ジャニー喜多川による未成年性虐待の実態は、ネットですぐ調べられる時代、検索して、かつてのデータハウスや鹿砦社などの書籍を取り寄せて読めば、わけなく判るはずである。大金を投じて広告を制作するのだから、これぐらいはやるべきだったのではないか。

◆告白者/被害者、そして賠償金や利権に蠢く者たち

このかんジャニー喜多川による性被害をカミングアウトする者が続々登場して来ている。賠償金の支払いをジャニーズ事務所が公にした以上、今後も増えるだろう。まずはこの真偽をきちんと審査し決めなければならない。似非も出てくるだろうが、ここは厳しく排除すべきだ。

また、巨額の賠償金が予想され、さらに再発防止のための基金も囁かれる中で、今後これに群がる者が必ず出てくるだろう。先に述べたように、それ相当の賠償金は拠出すべきだが、会社とは離れた組織で厳密に審査し判断すべきだということは言うまでもない。それはすでに、「被害者救済委員会」として開始されているが、下手に「被害者」と称する者と直接交渉すべきではなく、100億円なら100億円と一定の金額をジャニーズ事務所に拠出させ、これから厳密な審査を経て真の被害者個々人に渡すべきだろう。

人を疑うわけではないが、大金の臭いがする所には必ず似非被害者やよからぬ人物が寄ってくるのが常だ。これは断固排さなければならない。

 

鹿砦社特別取材班『暴力・暴言型社会運動の終焉』

ここで懸念するのは、「PENLIGHT ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会」なる「ジャニーズをこよなく愛する者たち」と称する人たちである。彼ら/彼女らがジャニーズファンではなく、むしろKポップファンで、韓国の慰安婦支援団体の流れを汲み、さらには、いわゆる「しばき隊」に繋がる人たちだということが明らかにされている。私たちは2016年から大阪・北新地で「しばき隊」メンバーによって起こされた「大学院生集団リンチ事件(しばき隊リンチ事件)」の被害者支援と真相究明に関わった。

李信恵ら、この凄惨なリンチ事件の加害者、これに直接・間接的に繋がる人物が複数人、「賛同人」に名を連ねている。被害者支援、真相究明、これに関連する複数の訴訟に昨年末まで実に7年間も関わり、関連書も6冊出している。なので、彼らの素性や背景、繋がりには、それなりに詳しいと自負する(「李信恵」「しばき隊リンチ事件」で検索すれば事件の概要は判るだろう)。

彼らは「当事者の会」にも近づき入れ知恵しているという情報も入ってきているが、これが事実であれば、こういう活動家とは即刻手を切るべきだ。海千山千のプロの活動家にとって、政治運動を知らない者は赤子の手を捻るようなもので、必ず食い物にされる。

おそらく今後、巨額の賠償金や利権のおこぼれにありつこうと、こうした徒輩が蠢くものと思われる。くれぐれも要注意だ(「しばき隊リンチ事件」については、私たちが出版した6冊の本、とりあえず『暴力・暴言型社会運動の終焉』一冊でも読んだら概要は判るだろう)。

◆LGBT関係者はどう考えているのか

本年前半、この件と重なって大きな社会的関心事となったのがLGBT理解増進法制定をめぐる問題だった。「G」とは言うまでもなく「Gay」のことだが、本件はLGBT当事者の犯罪でもある。「性の多様性」でGayが私的に性を謳歌するのはよしとしても、こんな異常な性犯罪を起こしてもらっては、真にLGBT問題を理解するためにも非常に困る。

LGBT理解増進法をめぐり、あれだけ騒いだLGBT当事者はどう考えるのか? LGBT利権団体、活動家、これらと連携する者ら、また、これらから距離を置くLGBT当事者らの率直な意見を聴きたい。私の知る限り、まだまともな意見は出ていないようだが、みずからに都合の悪いことでも、きちんとコミットしないとLGBTについて真の国民的理解は得られないであろう。LGBT当事者が社会的にマイノリティであるにしても、だからといってLGBT当事者の性犯罪が許されるわけではない。ここまで踏み込んでの議論が必要なのではないだろうか。

◆私たちにとってのジャニーズ問題の〈総決算〉

本年3月7日以降、主だったマスメディアの多くが、ジャニー喜多川による未成年性虐待とジャニーズ事務所の横暴についてヒトとカネを使い大掛かりな取材に動き出した。日々、新聞もテレビも、ジャニーズに関する記事やニュースで溢れ返っている。もう私たちの出番でもないだろう。私たちの役割は終え、(ご都合主義ということはあるが)大手メディアに繋げた。3度の出版差し止めにも屈せず、地道にジャニーズ告発の本を出し続けた甲斐があろうというものだ。少しは報われた感がする。

筆者も老境に入り、体力的にも新たな取材に動けなくなった。目の疾患も酷くなって、ちょっとした書類も拡大コピーしないと読めないほどだ。昨年来ほとんど編集実務から離れてきたが、ここは、これまで四半世紀余りにわたるジャニーズに対する告発系、スキャンダル系の出版活動の〈集大成〉の本をまとめることにした。おそらくこれが長く続いたジャニーズ追及の最後の書籍となるだろう。28年、長かったな。

老境にあることで体力的、気力的にも弱っており、加えて重篤な目の疾患などで編集作業にもかなり苦労した。

そうした想いで取り組み、ぎっしり詰め込みA5判、320ページもの大部の本になった。取材には動けなくなったが、今でもこういう本を出せるのはまだ私たちしかないという自負はある。

書名は『ジャニーズ帝国60年の興亡』とした。10月半ばの刊行予定である。

本書では、ジャニーズ事務所が創業者・ジャニー喜多川の未成年性虐待問題で初めて記者会見し公式に謝罪した2023年9月7日までの記述でとどめている。ジャニー喜多川の性犯罪告発は現在進行形で展開中だ。今後、ジャニーズや芸能界がどうなっていくのかわからないが、もうジャニーズというタブーはなくなったのだから、大小問わず出版やメディア、ジャーナリズムに関わる人たちには本書を超えるジャニーズ告発本をどんどん編纂し発行してほしい、と切に願う。(本文中敬称略)

鹿砦社代表 松岡利康

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2023年10月号

ご承知のように、一昨日9・7、ついにジャニーズ事務所に大きな変動がありました。下記は9月7日に掲載されたという共同通信配信の新聞記事(おそらく愛媛新聞)です。ネットで流れて来ました。

9月7日に掲載されたという共同通信配信の新聞記事(おそらく愛媛新聞)

この問題、しばらく事の推移を遠くから見守ってきましたが、文春裁判以前パイオニア的に1995年からジャニー喜多川による未成年性虐待問題や、マスメディアに隠蔽される事務所の横暴やスキャンダルを告発してきた私たちとしては、いわば総決算的な書籍を出版することにしました。タイトルは『ジャニーズ帝国60年の興亡』(仮)です。A5判、320ページの大著です。ご期待ください!

それにしてもマスメディアのご都合主義には違和感を覚えます。「大学院生リンチ事件」(しばき隊リンチ事件)もそうですが、マスメディアによる隠蔽こそが、こうした事態を招いたことを思い知らねばなりません。今や中堅の40代以上のマスメディア人すべてに責任があると思います。

朝日新聞などこのかん5度も社説でご高説を掲載し、本日も大きく報じていますが、例えば20年前から報道に携わってきたメディアの記者らに対しては、「今さら何を言ってんだ!」と言いたいところです。ある意味で、ジャニー喜多川以上に犯罪的と言えるかもしれません。「死人に口なし」という言葉を知っていますか? 

週刊文春が追及する以前の90年代後半はほぼ孤立無援で、3件もの対ジャニーズ事務所との訴訟を闘いつつ、いわゆる「暴露本」を出し続けた身からすると(文春の登場以前に実に15冊も出版。以後も継続)、ジャニー喜多川が生きている内に、今のように、いやこの1割でもやって欲しかったというのが素朴な想いです。(松岡利康)

[上段左から]豊川誕半生記『ひとりぼっちの旅立ち』(97年3月)/本多圭・著『ジャニーズ帝国崩壊』(97年8月)/鹿砦社編集部・編『ジャニーズの欲望 ── アイドル資本主義の戦略と構造』(98年2月)/[中段左から]同『ジャニーズの憂鬱 ── アイドル帝国の危機』(98年5月)/ジャニーズ特別取材班・編『ジャニーズの躓き ── 壊れ始めた少年愛ビジネス』(99年4月)/伊藤彩子・著『ジャニーズ・プロファイリング──犯罪心理捜査』(99年3月)/[下段左から]鹿砦社編集部・編『ジャニーズ・ゴシップ・ワールド』(99年3月。続編あり)/同『ジャニーズ・スキャンダル』(99年6月)/同 『スキャンダルの中のジャニーズ』(99年9月。新版あり)

[左]原吾一・著『二丁目のジャニーズ』(95年11月)、同『二丁目のジャニーズ 死闘篇』(96年4月)、同『二丁目のジャニーズ 最終戦争篇』(96年7月)/[右]平本淳也・著『ジャニーズのすべて 少年愛の館』(96年4月)、同『ジャニーズのすべて2 反乱の足跡』(96年6月)、同『ジャニーズのすべて3 終わりなき宴』(96年9月)

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2023年10月号

《9月のことば》がらがらぽん(鹿砦社カレンダー2023より。龍一郎揮毫)

自民党が政権与党になって11年が過ぎようとしている。
国民は幸せになっているだろうか。
国民は決して戦争を望んではいない。
国民が望んでいることは争いが起こらぬように政治家が話し合うことであろう。
日本の政治家が争いを起こさないように誰と何処で話し合いをしているのかわからない。
そのためなら国民は資金を出し惜しみをしないだろう。
ところが日本の政治家はどうだ。
あそこの国が攻めてくるぞ。日本が侵略されるぞ。ミサイルが飛んでくるぞ。
核爆弾が撃ち込まれるぞ。等々。不安と危機を煽り立てるだけじゃないか。
そして。戦う武器が必要だ。ミサイルを買おう。戦艦を買おう。
暴力には暴力で!戦う覚悟はあるか!と勇ましいことをいう政治家が出てきた。
こんな政治は「がらがらぽん」だ。国民を幸せにする政治を創るんだ!

今夏の超猛暑とコロナ襲来後の苦境脱出にくたくたになった私に代わり、龍一郎が上記のように書き送ってくれた。

9月かあ~、今年も3分の2が過ぎ、逆に言えば、あと3分の1を残すのみだ。

今年の秋もなにかと慌しいですが、せっかく皆様方のご支援で上向いてきましたので、愚直に頑張って乗り切るしかありません。闘争勝利!

(松岡利康)

タブーなきラディカルスキャンダルマガジン 月刊『紙の爆弾』2023年9月号

〈原発なき社会〉を求めて集う 不屈の〈脱原発〉季刊誌『季節』2023年夏号(NO NUKES voice改題 通巻36号)

先般は、このかん私たちの元に寄せられた皆様方のご意見、激励などを列挙いたしました。日々少しづつ鹿砦社への理解者が増え、他方の『金曜日』への批判も増えています。今回は、植村隆社長が、これみよがしに送って来た、『金曜日』に寄せられたというツイートを掲載いたします。執拗に被害者や鹿砦社を誹謗し続けた「leny φ(^▽^)ノ#鶴橋安寧!」のような「大学院生リンチ事件」(しばき隊リンチ事件)の加害者支持者もいます。

『金曜日』編集部内に蝟集する「しばき隊」「カウンター」の支持者、そして彼らに連携する外部の者らによる鹿砦社や森奈津子さんらに対する非難中傷が下記のツイートです。

あらためてつぶさに見ていきましたが、これぐらいのツイートで困るようでは『金曜日』の近未来が思いやられます。

鹿砦社への非難中傷は、私たちが2014年師走に大阪・北新地で起きた「大学院生リンチ事件」の被害者支援、真相究明を始めてから始まりました。これに関する本を6冊出版し、その都度『金曜日』に1ページ広告を出しましたが、加害者側につらなる編集部員、ライター、読者らは不快を感じたかもしれません。しかし、彼らが日ごろ「人権」という言葉を口にしているのであれば、むしろ虚心坦懐に事件の内容に真摯に向き合うべきではなかったか。

北村肇前社長は、編集部やジャーナリストの中では、暴力に対し、ほとんど唯一真正面から向き合われました。

今回の処置の底流には、件の「大学院生リンチ事件」があります。原一男映画監督が登場する号の裏表紙に偶然鹿砦社の広告が掲載され(つまり、定期的に出していた鹿砦社広告の掲載日として予め決まっていた号で、これに偶然に原監督とSEALDs奥田愛基の対談が掲載されたということで、これが今回の鹿砦社排除の一因になったということですが、これは鹿砦社に責任はありません)、これに激怒した原監督は北村前社長を呼び出し激しく叱責したといいます。われわれの世代にとってカリスマ的存在だった原一男が、たかが広告で激怒するほどケツの穴が小さい人物だったことを知り愕然としたわけですが、その広告にはリンチ関連本の第一弾『ヘイトと暴力の連鎖』が掲載されています。

原一男監督が激怒した『週刊金曜日』1100号(2016年8月19日号)

植村社長には数日前にリンチ事件関連本6冊(その内の1冊には森さんも寄稿)全部を送っておきました。「人権」だ、「反差別」だと言うのなら、言葉の真の意味で一人の人間の人権を尊重し、差別と闘うという崇高な営為について既存の価値観を超えて根源的に考え直すべきでしょう。「人権」や「差別」という内容は『金曜日』や植村社長らが決めるものではありません。今回も、『金曜日』や植村社長らが「差別本」だと決めたから「差別本」だとされるのなら人間の英知など硬直化してしまいます。

植村隆社長(2019年12月7日の鹿砦社50周年の集いにて)

私事になりますが、いまだに鹿砦社の地元・兵庫県では語られる、戦後最大の差別関係の暴力事件とされる「八鹿(ようか)高校事件」(1974年)に於いて、当時赴任したばかりで、私の大学の先輩が激しく暴行を受けました。いまだにネットでは、この場面が名前入りで検索できます。最初見た時は大ショックでした。この事件以来、私なりに差別と暴力ということについて真剣に考えて来ました。「大学院生リンチ事件」の被害者支援と真相究明に関わったのも、心の底にはこの問題がありました。硬直し教条主義化した『金曜日』ごときにああだこうだ言われなくても、差別のなんたるかぐらいはわかっているつもりです。あんた方に言われたくありません。ましてや、今回矢面に立たされている『人権と利権』が「差別本」だと安直に規定することには断固反対です。『人権と利権』で、Colabo、LGBT活動家や利権団体が、まるで「人権は金になる」といわんばかりに跳梁跋扈していますが、その実、利権を求めて蠢いていることこそ、当時の言葉でいえば「糾弾」されなくてはなりません。

今回、『金曜日』によって、『人権と利権』が「差別本」という汚名を着せられ、企画、編集を担当した私や著者の森奈津子さんも、このままでは済まされないでしょう。場合によっては公開討論をやりましょう。こちら側は森さんと私、『金曜日』側は植村社長とColabo仁藤代表が妥当でしょう。11・2『週刊金曜日』創刊30周年大集会の前ではどうでしょうか? 逃げないでくださいね!

言論の多様性をみずから棄て北村肇前社長の遺志に反する、今回の鹿砦社排除が『金曜日』の「終わりの始まり」になることを懸念せざるをえません。

[左]『週刊金曜日』6月30日号掲載「おわび」。[右]Colabo仁藤夢乃代表の『週刊金曜日』に関する6月27日付けツイート

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Sayu
@sayu_nt
コレ読みたいな。コノ本で某界隈が内ゲバしてんでしょ
本屋で週刊金曜日パラ見した時、巻末広告に載ってたからあら?と思ったんだよね。
広告料欲しさに週刊金曜日も内ゲバ始めた?w
さすが鹿砦社w話題作りはうまいねw

@skryta
人権と利権は週刊金曜日に広告が出たと聞いて、ちょっと驚いたのだ。週刊金曜日は本多勝一が編集委員にいたように左寄りの媒体だったはずなのだ。ところが、朝日・毎日と異なり、本書を広告する方にまわったのだ。

hirohiro
週刊金曜日。よくHanadaに記事を書くような人にレギュラー的に記事を書かせるものだ。やはり納得できない。鹿砦社のヘイト広告といい内部が相当おかしくなっているのかな。そろそろ購読継続も考えどきかも。

leny φ(^▽^)ノ#鶴橋安寧!
@LenyIza
トランスヘイターの森奈津子に好き勝手に言わせ、デマを流し続ける鹿砦社に広告枠を提供する週刊金曜日が、また専門家でも無い人間にいい加減な事をしゃべらせる。
ホント、植村隆の見識と能力って信用出来ない。

@shimadakou
週刊金曜日の立ち位置はどうなってんだろう
なんでそんな広告掲載したんだ

spectre_55
鹿砦社、なんで週刊金曜日に出稿できてたんだろ、ジャニーズの性暴力に関する本を(しかもかなり早い時期に)出してたりした記憶があるから「反権力」で?
でもしばき隊云々は置くにしてもなんかあんまマトモな出版社だというイメージないし、あんなヘイト本の広告通したとこに責任はあるよね…

@HqCwkeSAdzCwXF6
週刊金曜日もよく広告オッケーしたなぁ

のんこ≪共に生きよう≫人民だよ
@korieramucho
週刊金曜日どうした?どうした???

purify
週刊金曜日のTwitterアカウントを開くと「広告に依存せず」って書いてあるのに。広告内容を精査しないの?

バンビーナ
@d_bambina
週刊金曜日、もうずっと読んでないけど今は極右の雑誌なの?

@JaHi8SXKvGxebKx
仁藤が、身内と思っていた『週刊金曜日』の広告にケチをつけています。意外なところに敵がいた?

青島清華
@Seika_Aoshima
→編集委員の各氏が積極的に関わっていたとは思えないが、名前が表紙に記載されている以上、何らかの声明をなるべく早く出すべきだろう。
週刊金曜日編集部も広告掲載の経緯を調査した上で対応をしなければ、広告掲載商品に消極的にであっても賛同しているとみなされても仕方がない。

児玉正志
@1967s_yo
マジか?週刊金曜日よ。ちゃんと説明できるんだろうな。

金滿里(新しいアカウントです)
@kD6mD47Tz7XnTxI
何でこれでもか、これでもかって、マスメディアの而も「週刊金曜日」という真っ当なとこと思ってた雑誌までが!どうなってんの?!全部が、吉本か、騙しか、劣化が激しすぎる!

MEP:ラジオネームヘンするウサギ
@mepphyj
Colabo代表仁藤夢乃さんは「週刊金曜日がこの本の広告を裏表紙に」とおっしゃってますが、週刊金曜日は広告収入には頼らないのではなかったでしたっけ?

Tenko chanz ▼・ェ・▼
@T_ichi_jyo
週刊金曜日、創刊時にはその想いがビンビン伝わってきて、定期購読していたが、こんな本を広告として載せるところまで落ちるとは。
なんだか、どこもかしこも劣化が酷くて、しんどいな。

ナょωレよ″丶)ょぅすレナ
@rna
週刊金曜日、どうなっちゃったの?

政治・選挙マニア学生
@xnbh5Gtw1e84pJI
鹿砦社や週刊金曜日が「なんかズレてる」というのは昔からあったんですが。指摘していた人たちを黙殺しておいて、我が身に降りかかった時に初めて「気付く」のですか?

@kuraiseikaku
週刊金曜日終わっとるな。

@kaeshikaji
仲岡さんに対してもめちゃくちゃヘイト行為だし、そもそもこの公告を出す時点で週刊金曜日終わってる、、何も考えないで、ではなかろうし。。

@Miew5dzYiy1hi2s
内ゲバなんていつもの事ってのと
週刊金曜日とは全く切れてないってのと

川上芳明
@Only1Yori
えーっ、「週刊金曜日」が。それはまずい(-_-;)そもそも、私は「鹿砦社」って、かなり危険なというか問題のある出版社だと思っています。「左翼出版社」と思っている方もいるかもしれないけど。
ヘイトを許さない市民の会/人権と民主主義を守る会SK
@nohate38306132
週刊金曜日@syukan_kinyobi
はいい加減鹿砦社との契約打ち切ったら?(*´ω`*)
鹿砦社はもう言論の自由の範囲を逸脱したただのヘイト出版社じゃん

あさり固め
@athalisawali
ていうか週刊金曜日って広告あるの?ないイメージだったんだけど無ってことじゃないみたいなことなん?

てのりん
@trochilidae
「『週刊金曜日』は、広告に依存せず、定期購読主体(書店でも販売)の総合週刊誌」と言いつつ鹿砦社の『人権と利権』の表紙を使った広告を裏表紙に載せるというのは,週刊金曜日編集部もこの森奈津子らの本と同様の問題意識を持っていると考えていいのか.

てのりん
@trochilidae
週刊金曜日までもか……
最悪すぎるだろう

憲法改正反対!改憲阻止を!平和外交を!にっちもさっちもす808
@wshootingstar
そこまでチェックしてないんだろな。週刊金曜日も。

自分 北海道を核のゴミ捨て場にしない
@KiyokawaNozomu
週刊金曜日がヘイト本のような類の本の広告を掲載していたという情報。

仁藤夢乃Yumeno Nito
@colabo_yumeno
週刊金曜日がこの本の広告を裏表紙に載せていたそうです。最悪。どういうつもりなのか。@syukan_kinyobi

これでは「週刊金曜日不買運動」をせざるを得ません。

eve lee gacco インボイス反対
@mocchimochibbb
ちょっと…週刊金曜日…どういうつもりなの

ちまこBlue 魔人
@chimakoBlue
週刊金曜日ヲィ

るい
@tao823906
週刊金曜日っていう誰も読んでいない雑誌。
アホ丸出しw

きんちゃん
@kinchubby666
森奈津子の著書が週刊金曜日に広告として載ってるって…。
何考えてるの@syukan_kinyobi ?

弁護士仲岡しゅん(うるわ総合法律事務所)
@URUWA_L_O
私への殺害予告記者会見を記事にした週刊金曜日から1部送られてきたんですが、裏表紙にこの本の広告が載っていました。
ずいぶん皮肉が効いてるなと思っていたんですが、カラーになるとこんな画像だったとは…。モノクロだったので気付きませんでした。

ジプシー公務員
@Gypsykoumuin
おお…!
「週刊金曜日」が「ネトウヨ雑誌」だと市中に出回る出版物はすべて「ネトウヨ雑誌」になってしまいますな…「前進」が「ネトウヨ雑誌」呼ばわりされる日も近そうで。

蛇舌
@menkaidekinai
「紙の爆弾」って鹿砦社ですよね。確か週刊金曜日も鹿砦社の広告を載せていましたが同社はこの問題をどう考えるのでしょう?

TAKEKAWA
@takekawa45
デマナツ氏の侮辱と共にあった「鹿砦社」
既視感は「週刊金曜日」だったか
手持ちの裏表紙に何冊か載っている
共産党と反共記事を載せたり、デマに近い転載記事を出したりで、この頃は安田浩一さんと田中優子さんの出る号の立ち読みと反共著者のないものだけにしている
社長が編集に無関心だからか

有田芳生
@aritayoshifu
「週刊金曜日」は広告収入に依存しない。本多勝一さんや井上ひさしさんにそう聞いていました。いまは違うんだ。しかも、です。

leny φ(^▽^)ノ#鶴橋安寧!
@LenyIza
週刊金曜日って、人権や差別に本質的に無関心なビジネス新左翼の鹿砦社の広告を未だに載っけるんやねぇ。
ホンマ、週刊金曜日は人権にだらしない。

Flag Lucky in the house(2021年4月から無職)
@tmhk_y
影書房さんに鹿砦社さんよりも高額で広告出してもらえればいいのか?
週刊金曜日は広告に依存しないってことだから別の問題なのか?
ちょっと不気味

aki
@nekonekominmi
週刊金曜日はいい加減に鹿砦社の広告を載せるのを止めた方がいい。言論の自由とヘイトの自由は別でしょ。

hirohiro
@arataka_lie_gen
週刊金曜日は経営状況はあまりよろしくないのかもしれないが、頼むからしっかりしてくださいよ。ヘイト雑誌を広告に載せるなどかなり恥ずかしいことだ。

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◎[関連記事]【『週刊金曜日』鹿砦社排除問題続報】鹿砦社に対する村八分と排除行為は差別そのものであり、北村肇前社長の遺志に反するものだ! 多くの皆様の鹿砦社への支援と激励に感謝します! 板坂剛さん、11・2『週刊金曜日』30周年記念集会へ「乗り込む」ことを提起! 鹿砦社代表 松岡利康

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今回の問題は、「カウンター大学院生リンチ事件」(いわゆる「しばき隊リンチ事件」)に対する、私たち鹿砦社による被害者支援と真相究明に陰ながら不快感を持っていた『週刊金曜日』編集部内の日本共産党としばき隊につらなる人たちによって画策されたものと推察いたします。くだんのリンチ事件の加害者側代理人と植村社長の慰安婦訴訟の代理人兼事務局長は同じ神原元弁護士ですしね。

この非人間的なリンチ事件に関わり始めてから、これについての取材と支援、訴訟などの内容を2016年以来6冊の本にし出版、同時に『金曜日』にもその都度巻末広告を出広してきました。それ以前にも広告は定期的に出広してきましたが、一度たりとも抗議などありませんでした。『金曜日』に抗議がなされ始めたのは、これ以降だと思われます。

これが問題の広告。たった4分の1の小さな広告で大騒ぎする輩と、これに簡単に屈した『週刊金曜日』

北村肇さんによれば、『金曜日』の定期購読者は3つに分かれていて、(1)日本共産党支持者、(2)社民党支持者、(3)無党派だということですが(今はれいわ新選組なども出来たので少し変わったかもしれませんが)、(2)の一部と(3)の読者が鹿砦社の読者と重なるそうです。また、小さな会社なのに組合も3つあり、なにかあればいちいち3つの組合と団交しないといけないそうで疲れるとこぼされていました。北村さんの命を縮めた一因は組合だということは元社員からも聞きました。誤解ないように私たちは組合の存在と活動を否定しているわけではありません。

生前の北村肇前社長。太っ腹な方だった

今回の鹿砦社に対する「ヘイト出版社」扱い、森奈津子編『人権と利権』に対する「差別本」呼ばわりで私たち鹿砦社も、まさに「名誉毀損」に遭っているというほかありません。植村隆社長ら『金曜日』の見解が一方的に喧伝され、特に重なる読者層の方々に誤解を生むことを懸念します。『金曜日』と鹿砦社の力関係は、マジョリティとマイノリティですから。鹿砦社の書籍や雑誌の広告が掲載できなくなることで、ますます私たちの出版活動の内容を外部に知らせる場が一つなくなりました。

今回の件で、『金曜日』に言論の多様性などなく、異論を簡単に排除する左翼教条主義的な組織に成り下がったことを実感しました。今後は「多様性」とか「表現の自由」とか言うなよ!

鹿砦社は「ヘイト出版社」? 森奈津子さんは「差別者」? 人の人権を顧みず、簡単に「ヘイト」だ、「差別」だと言う者こそ差別者だ!

以下、このかん寄せられた読者の皆様方からのご意見です(一部の方を除いてお名前を省いています)。畏敬するゲバリスタ(元・日大全共闘)、板坂剛さんからは11・2金曜日30周年集会へ「乗り込む」ことが提起されました。狂犬・板坂さん一人で乗り込ませるわけにはいかんでしょう。私も抗議のビラ撒きぐらいはやりたいと考えています。行動を共にしてもいいという方はご連絡ください。久しぶりに「老人行動隊」(古い!)を組みましょう! 情宣貫徹! 闘争勝利!

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◆板坂 剛 『マツオカ』へ 1       
 怒りと笑いが同時にこみあげる今回の『週刊金曜日』の広告拒否事件。鹿砦社の出版物に不適切な表現があったから、鹿砦社の広告を掲載するなと、多くの読者から脅迫的な要求があって、それで発行人が今後同誌に鹿砦社の出版物の広告を一切載せないことになったという。完全な倒錯である。
「文春砲」と揶揄され現実の巨悪を撃つ『週刊文春』の足元にも及ばない『週刊金曜日』の末路というべきか。文章で表現された内容に異議があるなら、文章で反論すればいい。
 百歩譲って鹿砦社の出版物の内容を否定するなら、鹿砦社に抗議するのが筋であろう。それを同業他社に広告の掲載を打ち切るように迫るなど卑怯の極み、昭和の右翼が好んで用いたヤクザまがいの手口だ。
『週刊金曜日』の読者がここまで低レベルであったことに驚くと共に、そんな姑息な言動に屈するのは出版人として自殺行為であることを自覚できない『週刊金曜日』の編集者には、もはやジャーナリスト失格であると言い渡しておこう。彼らには自分の仕事に対する意地も誇りもないのだ。今まで『週刊金曜日』を書店で購入したことは何度もあったが、もう二度と買わない。

◆板坂 剛 『マツオカ』へ 2       
 どうも腑に落ちない『週刊金曜日』の鹿砦社に対する広告打ち切り措置。事実上の絶縁宣言であるにもかかわらず「鹿砦社を否定するわけではありません」というヒラ社長のコメント。
「今回の『人権と利権』の広告問題で、『もう鹿砦社の広告をやめるべきだ』という読者の声がさらに強まりました。社内でも『広告取りやめやむなし』いう意見が大多数です」って、ヒラ社長よ「読者の声」「社内の意見」ではないあんたの本音を聞かせてくれと言いたい。
『人権と利権』のどこが問題なのか、自分の言葉で語った上で、今後一切鹿砦社の広告を取りやめる必然性があるのかを説明しない限り、鹿砦社の支持者=読者は納得しないだろう。説明責任を果たさないのは自民党だけで結構。
 11月2日木曜日に日本教育会館一ツ橋ホールで『週刊金曜日』創刊30周年記念大集会が行われるという。私はここに乗り込むつもりである。鹿砦社シンパ関西派の結集を望む。

◆黒薮 哲哉 わたしの新刊の広告も同じスペースで掲載された(週刊金曜日の)号なので、具体的にどのような事情があったのか、週刊金曜日と仁藤氏には説明してほしい。

◆週刊金曜日が鹿砦社の広告掲載を止めた、だけの理由ではなく積もり積もったもの(北村肇さんへの敬意を踏みにじられたことなど)もあり、定期購読を止めました。他人を排斥するなら、自分も排斥されることを知るべきです。

◆本日付の「デジタル鹿砦社通信」を読みました。 6月29日付の記事とあわせ、この間の事情がよくわかりました。松岡さんのおっしゃることは理路整然としており、賛同いたします。
『週刊金曜日』は長く定期購読してきた愛着のある雑誌であり、西宮ゼミでお会いした北村肇さんのお顔も浮かぶのですが、自ら省みることができないようなら区切りをつけるべきかと思案しております。
これに代わる週刊誌が今の日本に無いので困るのですが…。

◆創刊からの購読者でしたが、とっくにやめました。

◆ちょっとひどい ネ、中島氏はやめちゃうし、週刊金曜日にがっかりした。

◆(『週刊金曜日』の)7/7日号確認しました。「社会的には非正規雇用問題を批判しながら、社内に同じ問題を抱え込んでいる」とおっしゃってますが、今回の問題が決定的だったんでしょう。残念です。

◆本多勝一さんのような文章成金がうらやましいですよ。

◆特にというのも変だが2014年のブルデモやリンチ事件のことは今後も何かと付きまとうであろう…

◆週刊金曜日 8/11 1435号読書会から 植村社長鹿砦社決別宣言について さいたま読者から 仲良くしろよ。
と言あり、要は単なる喧嘩口喧嘩のレベルか?
できれば紙の爆弾読書会を開いてこの問題を討議できないだろうか?

◆金曜日に問う
週刊金曜日の植村さんは、自分への攻撃には敏感のようだが、その際の自分の反撃がどういう意味をもっているのかを判断する力は弱いようだ。
反ヘイトなどの運動体の中には、内包する問題を指摘されているところもある。それにつけこんで、誹謗中傷する輩もいる。
しかし、まともな疑問や批判に対しても、誹謗中傷あるいは差別だと逆にレッテル貼りをすることがないとはいえない。
その運動体が社会的にも、さらにさまざまな運動を支持しているひとたちにも、認知をされている場合、この団体が「虐められている」と声を挙げれば、その主張が受け入れられやすくなる。
しかし、大事なことは、事実関係をきちんと押さえ、そのことに歴史的にも理論的にも、正しい解釈をすることだ。感情に流されてはならない。
今回の記事だけでは、当該団体の詳細が分からないので、そのことには触れない。
ここで明らかにされているのは、週刊金曜日が、鹿砦社の出版物の広告を掲載したが、某団体のクレームを受けたら、鹿砦社とは何の話し合いをすることなく、自分が広告掲載を了承した本を「差別的だ」と決めつけたうえ、某団体への謝罪を表明した、ということだ。
右翼の脅迫を受けて、一度出していた会場使用許可を一方的に取り消す自治体の例を想起してしまう。
しかし今回は、ことなかれ主義の自治体が行ったのではなく、言論機関である。それも、一部のリベラル勢力が信頼を寄せているメディアである。
直ちにいい悪いの結論を出す必要はない。
何が問題点であるのか、議論を闘わせてほしい。特に、金曜日に寄稿している人々には、その論争に参加すべき義務がある。

◆「一番弱い所」として生け贄にされた「週刊金曜日」。
カウンター界隈に煽動されたColabo

◆一番の問題点は『金曜日』が鹿砦社を今後無視することだと思う。

◆公開討論を開催するべき案件。

◆「買ってはいけない」の非科学性を(もっと言えば「トンデモ」)を訴え続けた熊野寮OBたちの意見をガン無視し続けた段階で、『週刊金曜日』の購読をやめています。あそこ、サヨクの悪い所を煮詰めたようなところがありますね。

◆う~ん、『週刊金曜日』は左翼なのかなあ。私にはリベラルという認識しかないけど。

◆僕がカタカナで書くときは基本的に「リベサヨ」という、軽蔑的ニュアンスを込めています。

◆松岡さん応援しています。

◆言論弾圧に屈せずに、おかしいことにおかしいと言う松岡さんの姿勢断固支持します。
今日、八鹿高校事件の動画を見ていました。
汗水垂らして働く必要の無い特権階級どもが、デマや暴力で言説を封殺する。今も昔も全く変わらぬ構造に悔しさと虚しさが溢れてきます。
出身や性別や民族やセクシュアリテで括る左派が何故人民大衆に見放されたか。
それは貧しい者、所得の低い者、低賃金労働者を見殺しにし、差別問題や民族問題、LGBT問題にしかとりくまなかったからだ。
左派が被差別者と規定している者たちの中にも、富裕層や搾取収奪を繰り返してきた輩はたくさんいる。
持つ者と持たざるもので分けるべきところ、部落か否か、在日か否か、女性か否か、ゲイか否かで分ける。
こんなふざけたことを未だに続けている。
上記のどれにも当てはまらなくても、ギリギリの生活をしている者はたくさんいる。餓死する人も首括る人もいる。
多くの左派はそんなことなどおかまいなし。彼ら自身が富裕層だから。活動家も2世3世が多い。
労働組合を名のりながら、労働とは無縁の貴族ども。

浅野健一 松岡さんの投稿に賛同します。私が山口正紀さん(故人)、中嶋啓明さんの三人で担当していた「人権とメディア」連載を打ちきり、小林和子編集長(当時)が私を完全排除(植村社長の業務命令)したのも、もう1つのターニングポイントだったと思います。YМ子助教の私の週刊金曜日記事の盗用を不問にしたのも、縁故主義、編集の私物化でした。植村氏は、私に対しては絶縁宣言をしていません。

◆大内問題というタブーも抱えてしまった。タブ―なき雑誌を売りにしていたのにタブーだらけになっては魅力がなくなってしまう。タブーに挑戦する若さも勇気もなさすぎ。

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前田和男さんは鹿砦社創業に関わり、最初の出版『マルクス主義軍事論』などの編集をされました。最近では『続・全共闘白書』も編纂されています。

その前田さんが新著『昭和街場のはやり歌──戦後日本の希みと躓きと祈りと災いと』を上梓、A5判、300ページの大著です。

『マルクス主義軍事論』から『昭和街場のはやり歌』へ ── 現在の鹿砦社も硬派(社会問題書)から軟派(芸能本)まで同じ位相で出版しています。

とりいそぎ、三波春夫と美空ひばりの項目の一部を紹介しておきます。なお、ご注文の際には松岡の紹介とお書き添えください。

株式会社 鹿砦社 代表
松岡利康

前田和男さんの新著『昭和街場のはやり歌 ── 戦後日本の希みと躓きと祈りと災いと』

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