高座に復活した桂歌丸が語り直す「真景累ヶ淵」

横浜にぎわい座から携帯に電話がかかってきたのは6月7日だった。
チケット購入済みの桂歌丸独演会の内容に一部変更があるという。
公演の正式タイトルは「桂歌丸 語り直して 三遊亭圓朝作 怪談 真景累ヶ淵」である。
今回は第6話「湯灌場から聖天山」・第7話「お熊の懺悔」と発表されていたが、演者の体調都合により、第6話「湯灌場から聖天山」ほか1席に変更するとのこと。
大作である「真景累ヶ淵」を一夜に2席演ずるのは他の演目以上に演者への負担が大きいということで、やむなく演目変更となった。本公演は公演タイトルに演目を明示して発売したため、希望であれば払い戻しに応じる旨の連絡だった。
予定通り鑑賞させていただきますよ、と答える。

続きを読む 高座に復活した桂歌丸が語り直す「真景累ヶ淵」

取材魂がみなぎる「芸能番リターンズ」の収録現場

「紙の爆弾」のレギュラー執筆陣のひとりであるジャーナリストの片岡亮氏が出演するニコニコ生放送の過激な芸能スクープ番組「芸能番リターンズ」の収録現場にお邪魔した。毎週月曜日の夜9時スタートで、番組は6月9日で3回目。自らカメラとパソコンを接続しての配信は慣れない機材と悪戦苦闘。開始時間に映像が届かなかったりするアクシデントはあったが、番組では芸能界をリアルタイムで追いかける現場の記者たちの肉声が聞けた。

出演者は業界では市川海老蔵の隠し子や加藤茶の再婚など、スクープを連発しているベテランの凄腕女性記者、松本佳子氏がその人脈を駆使して集めている。ジャーナリストの山田厚俊氏、フリー記者の安彦拓郎氏、週刊女性の新鋭記者・神谷明良氏ほか、ゲストでAKB48の元ボディガードが参加した。

続きを読む 取材魂がみなぎる「芸能番リターンズ」の収録現場

疑惑浮上から15年、暴かれつつある本庄保険金殺人事件の虚構

《薬物?で保険金殺人 知人3人に十数億 容疑の金融業者 あすにも家宅捜索》

産経新聞東京本社版の朝刊一面にそんな見出しが大々的に踊ったのは1999年7月11日。埼玉県本庄市の金融業者・八木茂氏(当時49)はこの日以来、保険金目的で債務者の男性たちを殺害した疑惑を多数のマスコミに繰り返し大々的に報道され、「渦中の人」となった。結果、八木氏は保険金目的の殺人事件2件、殺人未遂事件1件で起訴され、無実を訴えながら2008年に死刑判決が確定。だが、あの凄絶な報道合戦から15年になる今、この事件の虚構が次第に暴かれつつある。

続きを読む 疑惑浮上から15年、暴かれつつある本庄保険金殺人事件の虚構

『芸能人はなぜ干されるのか? 芸能界独占禁止法違反』【ブックレビュー】

「すぐに各局のプロデューサーに電話して、水野美紀はどんなことがあっても使うなと通達しろ! どんな企画でも、番組でも、紙面でもだ。そむいたらバーニンググループのタレント全部引き上げると言え、潰してしまえ! 街宣車、右翼を送り込むと言え!」
録音に残されていた、バーニングプロダクション・周防郁雄社長の怒声である。
バーニングから独立しようとする水野美紀を、周防社長は潰そうとしていた。
民族団体の大日本新政會の会長が仲介に入り、円満退社を認めさせたのだが、信用できなかった会長が、直後の周防社長の会話を録音していたのだ。

続きを読む 『芸能人はなぜ干されるのか? 芸能界独占禁止法違反』【ブックレビュー】

「AV解説」今年上半期の熟女ナンバー1は、椿しのだ!

数人のAVライターと「今年、一番そそるAV女優」について話しあったが、圧倒的に指示されたのが「椿しの」だ。最新作は「プロバレエダンサー無残 凌辱のアティテュード 椿しの」(アタッカーズ)だが、なにしろ椿に関しては、情報がまったくない。作品中でバレエを踊っているくらいだから、バレリーナの経験があるのだろう、というくらしかわからない。

それでも、峰不二子のごとく細いながらも肉がつくべき場所にはついている太腿、スレンダーや腰回りと割れた腹筋、可憐なあえぎ声などは、堪能に値する。
この女優に関しては、この1年余りで3作と寡作なのだが、椿とライバルと称される熟女のこれまたスター候補、雪菜が次から次へと作品をリリースしているのに比べても、かえって戦略として「次が待ちわびる」ということにおいても成功なのではないだろうか。

続きを読む 「AV解説」今年上半期の熟女ナンバー1は、椿しのだ!

見下しながら作られる番組を、見ている視聴者がいるからゆえの、特権意識

先日、テレビ局の新卒内定者による飲み会で「オレたちって、すごくね?」などと不遜な態度を取っていると、WEBニュースで目にした。「応募者2万人の中から選ばれた20人なんだぜ」と、既に特権意識をもっている、とのことだ。この記事の著者はテレビ局出身で、報道に携わる人間がそんなことでどうする、と警鐘を鳴らしている。

大したニュースでもないが、一つ納得するものがあった。テレビ局側の人間は、全員が全員そんな不遜な人間ではない、と信じたい。が、もし本当にそう思っているとしたら、当てはまる符号が色々と出てくるのだ。

続きを読む 見下しながら作られる番組を、見ている視聴者がいるからゆえの、特権意識

「恐怖のW杯にしよう」が合い言葉になっている、ブラジル現地事情

ブラジルでワールドカップが盛り上がっているが、現地ではきなさくさい話が流れている。日本の選手が、ブラジル現地の犯罪組織に誘拐される危険があるというのだ。
日本代表を追跡レポートしているスポーツジャーナリスト。M氏が語る。
「現地では、W杯に金を使いすぎ、インフレで住む場所もなくなったのに政府が助けてくれないと、W杯開催に反対している住民たちがいますが、彼らの怒りは、サンパウロを拠点に立ち上げたブラジル最大の犯罪組織「PSS」(ぺー・セー・セー・PREIMEIRO COMANDO DA CAPITAL)のメンバーとも同じです。彼らは、武闘派で、警察署を爆破することもあります。犯罪集団に拳銃を貸し出したり、全国に散らばるメンバーが緻密に計画を立てた強盗なども行っていますが、正義感が強い。貧困層の相談を受けているうちに『誰か世界的スターを誘拐して政府を困らせてやろう』という話になったようです」

続きを読む 「恐怖のW杯にしよう」が合い言葉になっている、ブラジル現地事情

後藤民夫著ビートたけし三部作の復活を望む

実は、この自分にとって鹿砦社といえば後藤民夫著ビートたけし三部作であった。
これは『ビートたけしは死ななきゃ治らない』、『顔面麻痺は死んでも治らない』、『ガス室に招かれた彰晃とたけし』、のことである。
これらは当のビートたけし著の題名をパロディにして皮肉ったものである。

まず、ビートたけしが「毒舌女性論」と称し、『女は死ななきゃ治らない―あえて大和撫子改造講座』を出版した。題名はもちろん「馬鹿は死ななきゃ治らない」をもじったものである。

ここで、「コギャル」「ブルセラ」「整形美人の言い訳」「ギャルの22歳寿命説」「ヘアヌードの正しい鑑賞法」「下半身に国境なし」などネタにして、たけしは女性に対して勝手なことを言いたい放題している。

続きを読む 後藤民夫著ビートたけし三部作の復活を望む

6年前から聴衆の前で現れていた、ASKAの異変

ASKA逮捕の続報が世間を賑わせている。確かに、この事件は周辺を大きく揺るがせている。
「グループとしては正直、もう修復は不可能に近い状態です。どちらかというとCHAGEがASKAの態度に怒っている感じで…原因?それはちょっと…」
オフレコで記者に話した事務所関係者も困惑の表情で、この3か月後にはデュオとしての活動を無期限休止と発表した。妻も仲間もファンも困惑させた背景には、ASKAの深刻な薬物中毒があったのだろう。

遡ればASKAの異変は6年前、福岡でのソロコンサートでファンが目の当たりにしている。交響楽団をバックに歌うシンフォニックコンサートで、1曲目の「Birth」からファンがざわめいた。ASKAの口は開いているが声が聞こえてこなかったのだ。

続きを読む 6年前から聴衆の前で現れていた、ASKAの異変

誰か、大人の教育をしてください

朝の通勤ラッシュの電車でのことだ。既に乗車率200%近いだろうというぎゅうぎゅうの状態で、停車駅からさらに人が乗ってくる。身動きも出来ないまま奥へと押し込まれる中、脇にいた50歳前後と思われるおばちゃんが、私の体に何度もひじ打ちをしてくる。

体を密着されるのがよほど嫌だったのかもしれないが、ひじ打ちされたところでこちらも身動きが取れないのだからどうしようもない。こちらとて、好き好んでおばちゃんと身体を密着させたいとも思わないのだが、通勤ラッシュの電車なのだから仕方ない。あまりにしつこくひじ打ちをしてくるので、カバンをずらして間に挟んだのだが、電車を降りるまでひじ打ちはずっと続いた。ラッシュの電車なんて誰だって不快なのだ。嫌ならラッシュの電車など乗るべきではない。

続きを読む 誰か、大人の教育をしてください