一般的な人の感覚を持ち合わせていない。自分大好き過ぎて、自分の好き嫌いが全ての判断基準になっている。興味があるものは何でもやろうとする半面、興味なくなるとすぐ投げ出そうとする。他の人に迷惑がかかろうと、何とも思わないのだ。以前から多少、おかしいとは思うことがあったが、ここまで来ると不思議でしょうがない。
完成しないままさらに日が経ち、8月を迎える。土方さんは怒りの色を隠さなくなる。
「あのな、社長。あんた一人で出来る言うたんやで。出来んモンを出来る言うのは詐欺や。契約違反やで。ウチの社員は何も言わんけど、申し訳ないと思わんのか?」
「……」
「何で勤務中にマッサージなんて行きよるねん。こっちがピリピリしてんの、わからん?」
「……」
社長は正論で問い詰められると、すぐ黙ってしまう。それが余計に土方さんを怒らせる。苦し紛れに出る返事は「やる気がでない」だ。
パソコン遠隔操作事件の被疑者逮捕をめぐり、マスコミが報道合戦を展開する中、中国新聞2月11日付け朝刊の一面に次のような「お断り」が載っていた。
2011年5月から2012年9月にかけて東京地裁で計13回の公判が開かれた刑事事件の裁判で「虚偽記者席」により傍聴を妨害されたなどとして、フリージャーナリストの今井亮一さんが国を相手取り、損害賠償金1万円の支払いなどを求める訴訟を同地裁に提起した。