埼玉で人気のゴマキ似ロッカー、逢坂みのりは「キングオブエロポップお姉」

〈埼玉で人気の「キングオブエロポップお姉」逢坂みのり〉

埼玉県では、ロックが人気を押し戻している。
「モーニング娘。」のゴマキに似ているロッカーが人気だという。
「ゴマキ顔なのにエロMCが 全開、しゃべればドSだというキャラでファンを急速に拡大している逢坂みのりは、確かに埼玉で人気で、CDも売れている。そもそも埼玉でロックが受けているのは、ご当地テレビの『テレたま』やFM局『NACK9』がロック番組を多く組んだり、路上でのライブが文化的に『有名になる登竜門』として認知されており、大宮、浦和あたりでは、「タテノリ」のロックアイドルが路上でライブをやっても人だかりがすぐできるような雰囲気はあります。ロックが人気なご当地でロックアイドルの逢坂みのりがライブをサマーフェスでやるというのは、ロック好きのファンの間でちょっとした話題を集めていました」(音楽関係者)

8月15日に埼玉県の埼玉会館小ホールで午後11時30分から開催された『SAITAMA・Summer・Rock Festival』では『市川水産』や『CROSSOVER』ら若手バンドにまじって登場した埼玉の逢坂みのりがひときわ目立った。13時5分に青い照明を浴びて登場するや否やファンの大喝采を浴びる。観客は40人ほどでマスコミも数人という小さい規模ながらも、会場は熱気にあふれてバリエーション豊かな照明に踊る観客の汗がきらめく。新曲『VOICE』を披露するとファンたちが総立ちした。

「キングオブエロポップお姉」を自称する逢坂は、「今日はいつもと客層がちがってまじめだから普通を目指そうと思う」と慎重に、30歳オーバーが多い空気を読んで歌いだしたが、2曲目を終えると「お前ら暴れられるのか」と観客をあおりつつ、MCでは「私のこと、嫌いな人は立て」と客に命令して、かんちがいした数人が立つと「ざけんなよ」とぶち切れ。

「このサディスティックなトークがみのり嬢の魅力なんです。あの足に思い切り踏まれてみたい」

「みのりんは2012年にはもうバンド活動していたんですけどタレントとしても活動していたので今ほど『お姉』キャラじゃなかったんです。今、下ネタ中心にふりきったエロキャラでロックアイドルをやっているみのりんは最高です」
と来ていたファンは魅力を解説する。

物販では、自らがCDを販売。
「写真をたくさん撮ってくれてありがとうございました。また来てください」と声をかけられた。

ニコニコ動画で地道にファンを集めてきた逢坂は今年、ライブの予定がぎっしりだ。

完全に「ロックの埼玉」を虜にしていた。

「みのりを紅白に押しますよ。見ていてください」

埼玉県民が好きなものに熱中すると、かならずヒートアップです。浦和レッズに西武ライオンズ、そしてロックファンは思い込んだら一途そのもの。埼玉のファンを味方にした逢坂は、ブレイクするかも。

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

◎混沌に風穴を空ける新日本キックボクシング!──WINNERS 2015 3rd 報告
◎川崎中1殺害事件の基層──関東連合を彷彿させる首都圏郊外「半グレ」文化
◎売り子に視界を遮られ、肝心なプレイを見逃す東京ドームのキャバクラ化

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美しすぎるニコ生主「美海」に芸能事務所から猛オファーの噂

美しすぎるニコ生主として話題の「美海」が芸能事務所からの猛オファーを受けているという。

なにしろコミュ開設からわずか3日間でコミュ二ティレベル66、実質2日間の放送で満席の63,000人(ミラー放送除く)を集めて、そのキュートなルックスと、バストがチラリと見えるようなサービスで「PVみたい」「見ているだけで癒される」「何をしても、どの角度でも可愛い」と大人気のDJ番組だ。


◎[参考動画]ニコ生で超絶美人がノリノリで踊る♪ 【美海】(Nama Nushi 2015年9月12日公開)

「これを見るために、会社を休む人がいるほどで、ニコニコ動画本社には「連絡先を知りたい」「ファンクラブはありますか」と問い合わせが殺到しているという。

なにしろわかっているデータは少なく、
歳:20歳
身長:158
職業:美容院の受付
彼氏:なし
配信内容:歌う(90’ポップス)踊る(洋楽ダンスミュージック)
ツイッター:https://twitter.com/61miu
というくらいしかない。

「まるでモデルが出ているような豪華な絵がニコ生で見れるのがウリですが、本人は芸能界に入る気はさらさらないですよ。音楽が好きで視聴者と一緒に踊りたいから番組を始めただけです」(音楽ライター)

果たして、その曲選びのセンスも、またときおり見せる踊りもキュートだと評判だ。
「僕が聞く限りでは、複数のモデル事務所からオファーがあったようです。なにしろそのままパリコレに出てもおかしくないルックスですから。ファンとしては、このまま芸能界に入ってほしくない。いつまでもニコ生のアイドルであってほしいです」(ニコ生ファン)

プロのDJやゲーマー、もしくはジャーナリストたちがしゃかりきに集まって口角泡を飛ばしても、彼女ひとりにはアクセス数でかなわない。

「それでも、星の数ほどDJは生放送しているし、プロの音楽家も曲紹介をしているが彼女のような素人に視聴者数で圧倒されていることに『恥ずかしい』と思ってほしいね」(同)

それもそのはずで、力んで社会的に影響を与えようと吟味して主張しても、視聴者が200人以下でしらけきった番組が山ほどあるのもまた事実だ。

「当分の間、美海を越える美女DJは登場しないでしょう。彼女はもう、自分の世界を作っています。別にプロダクションがつく意味はないでしょう。彼女自身が動くプロダクションなのです」(前出・音楽ライター)

果たして、今後も美海ちゃんにとりつかれた男たちが彼女の生放送に合わせて、絶賛の書き込みを続ける。


◎[参考動画]【ニコ生】美人生主がセクシー配信【美海】(Nama Nushi 2015年9月11日公開)

(鈴木雅久)

◎江戸川乱歩賞──池井戸潤氏はなぜ呉勝浩氏受賞に異を唱えたのか?
◎付録つきファッション雑誌の覇者、宝島社のビジネスにかげり?
◎「テロの危機」煽れば増える「警備利権」と警察天下り

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NO PASARAN! 奴らを通すな! 実録・怒りの新横浜シットイン

9月16日。新横浜プリンスホテルで、参議院平和安全法制特別委員会の地方公聴会が開かれた。会場の雰囲気を知りたかったので、その日はホテルのなかでランチを食べることにした。

午前11時過ぎに新横浜駅に到着すると、警察官がすでに警備にあたっていた。公聴会は13時からの予定になっている。コンコースを抜けて駅前の広場に差し掛かると、「強行採決NO」「アベ政治を許さない」などのプラカードを抱える人たちと、何人もすれ違った。少し歩いてホテル入口に向かおうとすると「メンテナンス中のため閉鎖中」と、メンテナンスの様子がさっぱりわからない柵で封鎖されていた。

「中のレストランに行きたいんですけど」

警察官にそう話しかけて、正面入口まで誘導をお願いする。道路を挟んだ向かいには、すでにプラカードや幟を持参した人たちが集まり、抗議の声をあげていた。外に出て写真を撮ろうとすると、「中に入ってください!」と、ホテルマンに制止された。

吹き抜けになっているエスカレーターホールを、腕に緑色の腕章を巻いた警官がぐるりと取り囲んでいる。マスク姿の者も6、7名ほどいて、なんともいえない異様さを醸していた。

ランチを終え、公聴会が終わる15時過ぎまでホテル内で時間を潰す。公聴会は5階の宴会場でおこなわれることになっていたが、「宴会場 ご宴席名」の案内にはそれらしい表示がなく、異様さが増した気がした。

15時半までの予定だった公聴会が10分ほどおしたため、15時半に外に出た。正面入口から駐車場まで、ホテルを抗議者達がぐるりと取り囲んでいた。「採決中止!」「強行採決絶対反対!」「子どもを守れ!」などのシュプレヒコールが、あちこちからあがり騒然としている。じりじりと増す緊張感が、ビリビリと伝わってきた。

15時50分頃、ホテル駐車場からスモークを貼った車がゆっくりと現れた。すると一人の男性が何かにはじかれたように、わっと車道に躍り出た。瞬時に四方から、人々が道路に飛び出してシットインが始まった。

「危ないから押さないで!」

警官の1人はそう言いながら、なぜか私をシットインの方向に突き飛ばした。ダチョウ倶楽部かよ! 寝転んでいる人たちの中に立つことになった私は、そこにいる1人1人の表情に視線を向けた。

かたく目を閉じる者、腕を隣の人に絡ませて身を硬くする者……。これとよく似た光景を私は2年前の9月に、新大久保で目にしている。あの時はヘイトスピーチデモを通さないために、カウンター達が路上に飛び出していた。今回は委員の車を通さないために、みずからの身体で抗議をしている。警察は少しの間、彼ら彼女らを対応しあぐねていたが、すぐにごぼう抜きしていた、新大久保の時とは様子が違った。とはいえ彼らも複数の警察官に手足を持たれて、移動を余儀なくされたのは同じだった。しかしまた寝転ぶ上に、シットインに加わる者が次々と現れる。車は完全に、立ち往生していた。

20分ほど経った頃、右の後ろが騒がしくなった。ホテル正面入口付近に、「戦争させない」のプラカードを貼った軽自動車が、道路を横切る形で停められたからだ。運転手のいないその車は神奈川県警によって持ち上げられ、人力で後方に動かされていく。わずかな空間ができると、座り込む人たちが瞬く間に現れた。排除されては戻り、再度排除されてもまた戻る。安保法案に反対したいという強い思いに突き動かされながら、多くの人が不服従の意志表示をおこなっていた。

ほとんどの人は無言か、「採決中止!」「ノー・パサラン(奴らを通すな)!」といった声をあげるにとどまっていた。警察と対立するのが目的ではなく、廃案にするための行動だという信念が、痛いほど伝わってきた。

「民主党の委員が乗ってるんだよ!」

「これは蓮舫さんの車!」

そんなことを叫ぶ警察官もいた。しかし意志表示が目的であるなら、誰の車であるかよりも何をするかが優先される。抗議は止むことがなかったが、16時30分を少し廻った頃、足止めされていた車が後退して走り去っていった。ほんのわずかな出来事だった。警察も役目を終えたと言わんばかりに、ホテルの正面に戻って整列を始める。その背中に向かって人々は「ノー・パサラン!」と叫び、ある者は家路に、別のある者は国会前の抗議に加わるべく三々五々散っていった。

翌17日の午後、参議院の特別委員会では総括質疑をおこなわないまま、しかも速記停止中に、誰が何を言ったのかわからないまま、まるでだまし討ちのように法案が可決された。

連日の国会前抗議や16日のシットインは、果たして意味がなかったのか? そんなことは決してない。16日夜のニュース番組では、民主党幹部の「雰囲気は確実に変わった 国民が求めていることをやる」というコメントを紹介していた。市民の本気の怒りが議員に伝わったのは、紛れもない事実のようだ。

民意など意に介さない政権を民衆の力で倒すのは、決して容易なことではない。しかし諦めてしまったら、みずから国家の奴隷になるようなものだ。取り返しのつかない時代を迎えたくないのであれば、小さくても苦しくても声を出し続けること。私も、そうしていきたいと思う。

▼朴 順梨(ボク ジュンリ)
1972年、群馬県生まれ。早稲田大学卒業後、テレビマンユニオンに参加。雑誌編集者を経てフリーライターに。主な著作に北原みのりとの共著『奥さまは愛国』(河出書房新社)、『離島の本屋』(ころから)など。2015年8月に発売された、3.11をきっかけにして生まれた新しいカルチャー・中津川THE SOLAR BUDOKANを追う『太陽のひと ソーラーエネルギーで音楽を鳴らせ!』(ころから)も話題。

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戦争構造と内面の自由

戦争へ進む脈々とした流れの一断章、「戦争推進法案」が参議院本会議で可決され成立した。この間、湧き上がる戦争反対世論に水をかけないように、そして私も心の底からこの最悪法の成立には反対だったから、拙くも小さい声ではあったが、私なりの意思を表明し続けた。

多くの反対の声を無視してあえなく、最悪法は成立してしまった。これでいよいよこの島国がいつ戦争に参加しても国内法的には不思議ではない状態が整った。来るところまで来た。

◆抵抗と闘いはこれから始まる

では、もう抵抗は無意味なのだろうか。そんなことはない。むしろ本当の抵抗と闘いはこれから始まる(それは幾重にも重層的な個々人内面の本質的覚醒を必要とする困難な戦いではあるが)。これまでのように集会やデモで同じ思いを共有する「仲間」とともに戦列を組むという形でだけではなく、その根底は個々人の心の奥から発せられるべきものとなるだろう。なぜならいくら最悪法が成立しようとも、心の中、つまり「内的領域の自由」に法の力は及ばない。個々の意志さえあれば「内的領域の自由」は国家からはるか離れたところで相変わらず闘い続けることが可能だからだ。

たしかに法律は私たちの日常を束縛する。国家による身勝手な施策、それが1パーセントの合理性もなく非人道的「戦争」であろうと「合法化」し、本来極めて単純に正当であるはずの「殺すな、殺したくない、殺されたくない」という態度が「反国家」化され、やがて「非合法化」されてゆくだろう。

もちろんこれからも戦争に抗うあらゆる有形の抵抗は引き続き有効であり必要だ。だが、ここでひとまず振り返ってみよう。私たちは「戦争推進法案」成立により、また外堀を一つ埋められた。危機はいよいよ目前だ。しかしながらこの明確な危機ラインに到達するまでに、権力は脈々と巧妙な土台建築に取り掛かっていて、外枠は既に完成していた。現実を直視すれば「すでに私たちは敗北の中」にあったのだ。

◆今後の日本社会は「穏やかな獄中の日常」になる

「戦争構造」というべきこの建築物の基礎は1992年に開始されたPKOへの自衛隊参加から可視的な形で始まっていた。もっとも建築計画の発案は1955年の保守合同、自民党発足にまで遡らなければならないし、それ以前に敗戦後も戦犯「天皇」を国民の裁きにより処罰・根絶やしにできなかったことまで勘案する必要もあろう。

1999年成立の「国旗国歌法」は不可視的な分野、つまり個々人の内面を侵食する巧妙な媒介となって、やがて今日の総反動体制確立へ突き進む重大な役割を担った。歴史修正主義、偏狭なナショナリズムの幾何級数的高まりは「国歌国旗」が法制化されたことによりさらに勢いを増し「戦争構造」建立の追い風となった。2006年の教育基本法改悪で国家は合法的な「愛国心教育」の権利を手に入れ、不可視的な戦争構造=差別・排外主義を助長する決定的な鍵を握った。

そして2014年7月1日の「解釈改憲」で「戦争構造」は可視的な「棟上げ」を終える。残りは構造物の付加的部分と屋根を乗っければ完成という段階まで建築は進んでいた。そして改憲を経ずとも「戦争推進法案」成立で「戦争構造」建築は完成をみた。ほの暗いこの建築物の中に私たちの生活は幽閉されることになる。今後の社会は「穏やかな獄中の日常」と呼んでも過言ではないかもしれない。

自衛隊員の退職がこれから相次ぐだろう。欠員の補給に防衛省が窮することは明白だ。

◆「内面の自由」だけは絶対に放棄してはならない

そこで、ご推測の通り「徴兵制」がやって来る。

既に防衛大臣中谷が明かしている通り、防衛省は「企業向け2年間の研修コース」という名の実質的徴兵制を準備し終えている。2年間も研修のために自衛隊に社員を出す会社があるだろうか。「2年間の自衛隊研修」は、現在韓国における平均徴兵期間より長い(韓国の徴兵期間は陸軍・海兵隊で21か月、海軍23か月、空軍でようやく24か月)。軍人になって帰ってきた社員にまた最初から業務知識を教育する不合理性を考えれば、社員供出により見返りが期待できる軍需関連企業(三菱、日立、東芝など)以外にこんな制度を利用する会社はないだろう。

それでも足らない兵站の補給は、日本学生支援機構から奨学金を借りていて返済に窮する若年層に向けられるだろう。「研修」という名の徴兵制。これも21世紀型ファシズム戦時体制の特徴かもしれない。意味を収奪され・置き換えられたことば「研修」の実態は「徴兵制」だと読み解かなければならない。「平和を守る」をキャッチコピーにした自衛隊の募集ポスターはかなり昔からあるが、この場合の「平和」も「戦争」と置換しないと真意を見失う。

暗澹たる現実ばかりを紹介しているが、私がもっとも強く訴えたいのは「内面の自由」を絶対に放棄してはならない、ということだ。渋谷でも銀座でも梅田でも難波でも八丁堀でも国際通りでも、見かけは何変わらず自由に人々が行き交っていたし、今日だってそうだ。しばらくの間、近未来もその姿に変わりはないだろう。でも行き交う人たちの内面はこの30年ほどで随分劇的に変化してきてはいないだろうか。

◆「戦争構造」という建築物の住人に相応しい国民(臣民)の育成

消費と快楽の為に与えられる「情報」操作により、外見は変わらなくとも個々人の内面の自由は相当無意識に縮んできてはいまいか。「戦争構造」という建築物の住人に相応しい国民(臣民)の育成も同時に完成を見ようとしている、と考えるのは穿ち過ぎか。

「また」、と言われるかもしれないが、あえて指摘すれば「戦争推進法案」反対運動の中にすら、「内面の自由」を失い、あるいは理解できない人たちの姿があった。

まずは、「内面の自由」を固く守り、その領域をひとりひとりが広げてゆくことがこの悲しい時代にあっては肝要ではないかと思う。いささか悲観的に聞こえるかもしれないけれども、そうではない。状況は救いがたく殺伐としている。絶望的ですらある。でも「内面の自由」を保持してさえいれば、多様な反撃は必ず可能だ。未来や可能性は運動体の中だけにあるのではない。あなたの心の中にあるのだ。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

◎「戦争法案」阻止で街頭の前衛に躍り出た若者たちが「安保闘争」を越える時
◎原発・基地・戦争=「犠牲のシステム」を解体せよ!「NO NUKES voice」05号発売!
◎愛国者たちはなぜ「対米売国」血脈の安倍政権にNOと言えないのか?
◎フジサンケイ「育鵬社」公民・歴史教科書の採択拡大で子供の臣民化がはじまる

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首が飛んでも動いてみせるわ──野党の本気が死中に活をみいだす

横断歩道より(2015年9月16日)

9月17日午後4時半
参議院平和安全法制特別委員会で「戦争法案」が強行採決された。
「やるだろう」「やられるだろう」は、織り込み済みではあった。
しかし、奴らの謀略は予定より1日遅れている。

我々は負けてはいない。
明日、野党議員が全身全霊で決起すれば、
展開は開かれる。

国会前正面道路入口付近(2015年9月16日)
国会への道々(2015年9月16日)


◎[参考動画]安保法案、参院委可決 採決強行に国会外でも抗議の声(共同通信社 2015年9月17日公開)


◎[参考動画]国会前デモ、これまでの動き 過熱する「NO」 大きなうねり(TBS News-i 2015年9月17日公開)


◎[参考動画]国会前ではデモ隊などから怒りの声(TBS News-i 2015年9月17日公開


◎[参考動画]国会前に新たにデモ隊など到着、81歳女性も(TBS News-i 2015年9月17日公開)


◎[参考動画]雨の国会周辺で響く、老若男女の「廃案」コール(テレビ朝日 ANNnews CH 2015年9月17日公開)


◎[参考動画]安保法案:採決強行 全国で抗議の声(毎日新聞2015年9月17日公開)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

◎「戦争法案」阻止で街頭の前衛に躍り出た若者たちが「安保闘争」を越える時
◎原発・基地・戦争=「犠牲のシステム」を解体せよ!「NO NUKES voice」05号発売!
◎愛国者たちはなぜ「対米売国」血脈の安倍政権にNOと言えないのか?
◎安保法案強行採決!「大きな嘘」で日本政治をレイプしまくる安倍話法の本心

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「戦争法案」阻止で街頭の前衛に躍り出た若者たちが「安保闘争」を越える時

いよいよ「戦争推進法案」の参議院における審議が佳境に入った。ここへきてこの最悪法の阻止に立ち上がる人びとが全国で激増している。

60年、70年安保闘争の画像や映像も散見されるようになってきた。「壮大なるゼロ」と往時は自省を込めてか、表現されもした「安保闘争」。私は結果的には敗北したが故に「日米安全保障条約」が改訂、延長されてしまったけれども、あの闘争自体が無意味なものであったとは全く思わない。


◎[参考動画]1960年安保闘争(rosamour909 2010年05月12日公開)

結果は勿論重要だが、あの時代あらゆる力を結集し学生、労働者が闘ったことは、その場にいた人のみならず、実体験のない世代にも、そのエッセンスは受け継がれている。

時代が異なる。だから抗議行動の形態はずいぶん変化はしている。60年代、70年代は言わば「政治の季節」であり、学生がデモや政治集会を開くのは当たり前の風景だったのだから。

ひるがえり今日の大学は学生管理機構とも言い換えるべきほどの弾圧組織に成り果てた。立て看板は禁止、あるいは許可制で、学内での集会は届け出制という姿がおおかたの大学の有り様だ。

大学は学生が政治的、社会的問題に目を向けて、行動することを警戒し憎悪している。

非政治性こそがあるべき姿だとの暗黙が支配し、それに疑問を抱き、打ち破ろうとする教職員は圧倒的少数派だ。

ここに、本来学問の教育・研究をその責務とする大学の「裏切り」と「社会的背任」がある。悪の本質は「戦争推進法案」成立を企む安倍を中心とした反動政権にあることは間違いないけれども、大学だってこんな時代を招致した下支え機関として充分指弾されるべき役割を担ってきた。

でもそんな寒々とした今日だって学生は街頭に姿を現しはじめた。政治初心者が大半を構成する学生たちには大いなる活躍を期待する。主催団体の如何を問わず、遠慮することはない。怒りを!怒りをぶつけるがよい。

あれこれ御託を並べても、未来ある若者の前で老兵はありもしない未来を獲得出来る道理はない。

◆ようやく若返った「前衛」

闘いには、最先頭に位置する「前衛」その後ろから最前列を押す多数の「中衛」、そして体力的には若者にはかなわない年配者が後ろからの敵を睨む「後衛」がある。

本来闘いの隊列は自然にそのような形態を構成するのだが、長きにわたりデモや集会には若者が圧倒的に不足していて、「前衛」の平均年齢が60歳から70歳という光景が長く続いた。

あれでは勝てはしない。だいたい最前列には気力も体力も充実した連中が陣取らないと全体の高揚がない。仕方なく前衛に押し出された高齢の方々、心意気だけは20代のままだが、体力の衰えには勝てはしない。

新しく生まれた団体であろうが、各大学のサークルだろうが、この時代には珍しい政治に敏感な学生だろうが、この際関係ない。敵は若者を戦場に送りたがっている安倍自公政権だ。「戦争推進法案」の他にも、この政権は庶民にとって「何一つ」有難い政策を行ってはいない。

言い切ろう。安倍は絶対悪である!

街頭に躍り出た若者よ、未来を開くのは君たちだ。お行儀よく、おとなしく自重する必要など微塵もない。多彩な発想と行動で安倍を打倒しよう。遠慮していて赤紙が届いた時に後悔しても、泣くのは君と君を愛する人たちだ。


◎[参考動画]国会前、市民ら結集 安保法案反対で集会(共同通信社2015年09月14日公開)


◎[参考動画]安保法案 最大のヤマ場に「反対の声」各地から(TBS News-i 2015年9月16日公開)


◎[参考動画]TBS NEWS23 安保法案反対の声:国会前・横浜・名古屋・京都・広島(LunaticEclipseAnpo2 2015年9月16日公開)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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金曜で潮目は変わる!──「戦争法案」阻止でいま野党がすべきあの手この手

「国会の中で我々は少数だ。皆さんの声が法案成立を阻む力になる」民主党の岡田代表が過日、「戦争推進法案」反対集会で参加者に向かって語りかけた。社交辞令としてはそうだろうけども、腰を据えて「何が何でも」この悪法を阻止する、という当事者としての覚悟がこの言葉の中にはない。

◆「内閣不信任案」だけじゃない──与党の横暴に見合った最大限の抵抗を野党は徹底的に行うべき

中央公聴会、地方公聴会で2日間は時間を使わざるを得ないが、その後与党は、大急ぎで委員会強行採決を図ろうとするだろう。最短で17日といったあたりか。委員会採決に持ち込まれたら、野党議員は衆議院委員会時のような「茶番」は見せてほしくない。少なくとも与党の横暴に見合った、正しい最大限の抵抗(それは採決をさせないか、否決に持ち込む行動を意味する)を行うべきだ。

野党は「内閣不信任案」の提出を視野に入れているという。当たり前だろう。技術的なタイミングもあろうが、当然「内閣不信任」は問われるべきだ。それ以外にも「憲法を現実に合わせる努力をしなければならない」と発言した中谷防衛大臣や、答弁内容を二転三転させた岸田外務大臣の「問責決議」、これまでの政府見解を見事に無視した答弁を続けている横畠裕介内閣法制局長官の罷免要求、などは仮に委員会を法案が通過しても参議院本会議で審議に持ち込むべきだ。

◆採決が19日からの5連休後にずれ込めば、潮目は変わる

参議院本会議での採決を仮に18日中に行うことが出来なければ、情勢の変化が現実味を帯びてくる。5連休中は会社や学校が休みなので、日中も人が集まりやすいだろう。国会周辺は9月14日も5万人近い抗議の人々であふれた、と報道されているが、抗議活動がさらに高まり、霞が関、永田町を人民が占拠する事態になれば、連休明けの採決は容易ではなくなる。

かといって、与党がこの法案成立を諦めるはずはない。自民党議員の中には「せっかく政権を取り戻し、美味しい汁を吸っているのに、どうして次の選挙で確実に不利になることにばかり執心するのか」と内心苦々しく思っている新人議員も多いだろう。その通りだ。

民主党政権の「ドアホ」、とりわけ大飯原発再稼働を行った野田(もうこの名前と存在は忘れられつつある)。勝てる道理のない自爆的解散に打って出たあの男以上の自滅行為に猛進しているのが安倍だ。御用マスコミに支えられ、何があろうと盤石と思っているかもしれないが、それは慢心というものだ。

◆安倍政権の蒙昧は国民の愚かさをはるかに凌駕する!

安倍は今年に入ってからだけでも、実にテレビ地上波に単独で9回も出演している。ネット番組への出演も入れればその数は数えきれない。「公正・中立」を電波法で定められているテレビ局のこの行為はどう見ても偏向・破廉恥としか表現しようがない。ニュース番組などで頼まなくても独占的テレビ出演が確保されているのに、NHKはいうに及ばず、民放テレビ局までが「さあ、さあ安倍総理様、どうぞお気兼ねなく、思う御分自説をお話しください」とばかりに「大ぼら」吹きに公共の電波を提供する。日本テレビ・フジテレビ系列テレビ局の罪は限りなく深い(安倍が出演したのはこの両局系列のみで、TBS、テレビ朝日系列への単独出演は今のところない)。

それでも、破格の「延命治療」を施してもらって株価はどうなった? 年金原資をどんどん放り込んで一時的な上昇を見せたけれども、そんなもの長続きはしない。もう「アベノミクス」という、あの欺瞞語だって聞かれなくなったじゃないか。

この島国の大半の国民は愚かだ。非常に愚かだ。しかし安倍政権の蒙昧は国民の愚かさをはるかに凌駕する。

[図]第23回参議院議員通常選挙の結果(2013年7月21日=Wikipedia)

◆参議院の与野党差が28議席だということ

現時点では参議院通過を「あらゆる手立て」で阻止することが重要だ。それは可能である。その手段を一つだけ示唆しよう。参議院の総議席数は242だ。そのうち自公が135で野党が107だ。野党の中にも自公同様の主張の党も混ざっているので単純な加減ではないけれども、与野党の差は28だ。(第23回参議院議員通常選挙の結果=Wikipedia)

これが逆転すれば当然与党案は否決される。採決の際に与党議員のうち14人が立場を変えれば同数となる。でも、それは今のところ現実的ではない。

例えばだ。自民党の中で急に集団インフルエンザが流行し議員本人が本会議に出席できなければどうなるだろうか。40人がインフルエンザに感染し、起き上がれなければ、採決では「委任」はできないから欠席理由は関係なく否決だ。理由はインフルエンザでも、交通事故でも不良に絡まれて怪我をしても、二日酔いでも、身内の不幸でも、自宅の床上浸水でも、ぎっくり腰でも関係ない。

そんなことは通常起こりそうなことではないけれども、農業用水のような小さな河川が氾濫し、誰も予想しなかった大水害が起きたことをつい先ごろ私たちは経験している。世の中何が起こるかわからない。その気になれば何が起きても不思議ではない。

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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「戦争法案」断固阻止!──沖縄「祖国復帰斗争碑」に学ぶ「反戦」の哲学

「戦争推進法案」の参議院での審議が正念場をむかえている。与野党の議員数で単純に天秤にかければ、この最悪法案が可決されてしまうことは自明であるけれども、それを傍観しているわけにはいかない。

◆法制化された制約は私たちの生活や行動をいやおうなしに束縛する

私は政治が嫌いだ。でも、政治は私(たち)を常に拘束し、逃してくれることはない。だから、私にとって政治は嫌いな対象であっても無視することができない。私にかかわらないでくれ、政治は政治の好きな人たちで勝手に決めて、戦争も、紛争も決めた連中が、出向いて殺し合いなり、どつきあいなりしてくれ、と念じるけれどもそうはゆかない。振り払おうとしても法制化された制約は私たちの生活や行動を束縛する。

狡猾で無責任な政治家どもは、想像すらできない惨状を人びとにもたらす「戦争」に、この島国を誘引しようと熱をあげる。許せない。絶対に許せない。

憲法論、法律論の初歩すら通じない首相をはじめとする閣僚に、理解や対話による解決を求めるのは全く非現実的である。彼らは明確に私たち(この島国に住む住民だけでなく、戦争を望まない世界の人々に向かって)の敵である。

◆沖縄本島最北端、辺戸岬に立つ「祖国復帰斗争碑」碑文に学べ

あれこれ反撃を試みようと少ない知識での抵抗を試みていたが、私の無知を張り倒し、思いっきり叱られるような骨太の「反戦」哲学を示す記念碑の存在を思い出した。それは沖縄にある「祖国復帰斗争碑」だ。沖縄旅行のガイドブックなどを調べたがこの碑を紹介しているものはあるが、碑文の紹介を私は見つけられていない。文末に碑文の全文を紹介する。

沖縄本島辺戸岬に立つ「祖国復帰斗争碑」

沖縄本島最北端の辺戸(へど)岬に立っているこの碑に刻まれた血のにじむようなことばは、2015年9月、私たちが今、何を考え行動すべきかの示唆を与えてくれる。「NO NUKES voice 第5号」は「福島―沖縄犠牲のシステム」が特集で、表紙には「NO WAR! NO NUKES!」の文字が躍る。反戦・反原発から沖縄差別を徹底的に掘り下げる特集号だ。

鹿砦社は自慢ではないが、権威に媚びを売るような軟派ではない。

「戦争推進法案」審議闘争に「デジタル鹿砦社通信」は全力を傾注し、その斗いに微力ながら加わることを宣言する。沖縄、福島、を忘れずに「戦争推進法案」を断固粉砕する決意を表明する。

全国のそして全世界の友人へ贈る

吹き渡る風の音に耳を傾けよ。権力に抗し復帰をなし遂げた大衆の乾杯の声だ。打ち寄せる波濤の響きを聞け。戦争を拒み平和と人間解放を闘う大衆の雄叫びだ。

“鉄の暴風”やみ平和のおとずれを信じた沖縄県民は、米軍占領に引き続き、一九五二年四月二八日サンフランシスコ「平和」条約第三条により、屈辱的な米国支配の鉄鎖に繋がれた。米国の支配は傲慢で県民の自由と人権を蹂躙した。祖国日本は海の彼方に遠く、沖縄県民の声は空しく消えた。われわれの闘いは蟷螂の斧に擬された。

しかし独立と平和を闘う世界の人々との連帯であることを信じ、全国民に呼びかけ、全世界の人々に訴えた。

見よ、平和にたたずまう宜名真の里から、二七度線を断つ小舟は船出し、舷々相寄り勝利を誓う大海上大会に発展したのだ。今踏まえている土こそ、辺土区民の真心によって成る沖天の大焚火の大地なのだ。一九七二年五月一五日、沖縄の祖国復帰は実現した。しかし県民の平和への願いは叶えられず、日米国家権力の恣意のまま軍事強化に逆用された。

しかるが故にこの碑は、喜びを表明するためにあるのでもなく、ましてや勝利を記念するためにあるのでもない。

闘いをふり返り、大衆が信じ合い、自らの力を確め合い、決意を新たにし合うためにこそあり、人類が永遠に生存し、生きとし生けるものが自然の攝理の下に生きながらえ得るために警鐘を鳴らさんとしてある。(赤字強調引用者)

▼田所敏夫(たどころ としお)
兵庫県生まれ、会社員、大学職員を経て現在は著述業。大手メディアの追求しないテーマを追い、アジアをはじめとする国際問題、教育問題などに関心を持つ。※本コラムへのご意見ご感想はメールアドレスtadokoro_toshio@yahoo.co.jpまでお寄せください。

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江戸川乱歩賞──池井戸潤氏はなぜ呉勝浩氏受賞に異を唱えたのか?

日本推理作家協会は5月18日、第61回「江戸川乱歩賞」の選考結果を発表。受賞作に檎克比朗さんの『道徳の時間』を選出した。選考委員は有栖川有栖さん、池井戸潤さん、石田衣良さん、今野敏さん、辻村深月さんが務めていた。なお、檎克比朗氏は、デビューにあたり作家名を呉勝浩として同作をリリースする。

同賞は1945年、探偵小説を奨励する目的で、江戸川乱歩の探偵作家クラブへの寄付金を基に創設。歴代受賞者に、西村京太郎さん(第11回『天使の傷痕』)、斎藤栄さん(第12回『殺人の棋譜』)、東野圭吾さん(第31回『放課後』)、池井戸潤さん(第44回『果つる底なき』)などが輝いている。
先輩が誘ってくれるので、初めて、この授賞式に参加できる運びとなった。

◆授賞式会場で浮かび上がった人気作家の栄枯盛衰

9月10日、午後6時から帝国ホテルの「富士の間」で行われた「第61回江戸川乱歩賞授賞式」では、人気作家の栄枯盛衰がはっきりと浮かび上がっていた。「道徳の時間」で受賞した呉勝浩氏は「選んでいただいた先生がた、ありがとうございます。もうこれで江戸川乱歩賞を受賞することはないかと思うと、残念です」と殊勝なコメントを残し、選考委員を代表して、登壇し、呉氏を押していた辻村美月氏が「妊娠しています」とコメントすると場内は喝采が起き、ほんわかしたムードが漂った。

「道徳の時間」で江戸川乱歩賞を受賞した呉勝浩氏を囲んで

ひととおり、式典が終わり、檀上に並んでいた選考委員のベテラン作家たちもパーティの輪の中に入っていったが、もはや時代をリードしている感がある池井戸潤氏(選考委員・第44回江戸川乱歩賞を受賞)を、担当編集者や太鼓持ちのような出版コーディネーターらが囲いこみ「まったくほかの人が入ってこれない」スクラムを組む始末。
「あれじゃあ名刺交換すらできないよ。せっかくインタビューを申し込める布石を打とうと思って挨拶しようと思っていたのに」(週刊誌編集者)

それもそのはずで、「半沢直樹」シリーズ以来の池井戸潤作品の映像化対象としての人気は続いている。企業テロを発掘とする金融ミステリー『株価暴落』(文春文庫)がWOWOWで、コミカルな設定で政界を題材にした『民王』(文春文庫)がテレビ朝日系列でドラマ化。さらに日本テレビ系列では、銀行の不祥事追及をエンタテイメントに仕上げて好評だった『花咲舞が黙っていない』の第二シリーズが放映された。テレビ局に企画力がないのか、脚本化の質が落ちたのか、今や池井戸氏抜きでテレビドラマが成り立たないほどなのだ。
「正直、池井戸氏にゴマをすりたいテレビ制作会社のプロデューサーも何人かもぐりこんでいたが、まったく話かける隙間すらなかったようですね」(脚本家)

それにしても同じ選考委員をやった作家でも、石田衣良氏や有栖川有栖氏などの周囲には、なかなか人が寄ってこないのも栄枯盛衰を感じさせた。
「石田さんも有栖川さんもいい作品を出しているが、映像化されないと、作家は、もうどうしようもないでしょう。今はテレビドラマや映画化されてなんぼ、という評価ですから。今野敏氏が日本推理作家協会の会長になったのも、小説が多数、映像化されて人気を博している面は否定できません」(推理作家)

◆「映像にしやすい作品が受ける時代」に迎合する危険を指摘する池井戸潤氏の真意

そしてそのような映像化される作品が受ける時代において、受賞した呉氏の「道徳の時間」は大阪芸術大学の映像学科出身であり、物語は小学校で公開殺人をした事件が冤罪かどうか、ドキュメンタリーを撮るカメラマンの視点で語られる。
「池井戸氏は、呉氏の受賞に反対していたと公言しています。それは『映像にしやすい作品が受ける時代』に迎合すると危険だと主張しているような気がします」(同)

池井戸氏は選評でこう書く。
『他の選考委員からも指摘があったことだが、文章がよくない。大げさな描写は鼻につくし、誰が話しているかわからない会話にも苛々させられる。さらに、最後に語られる動機に至っては、まったくバカバカしい限りで言葉もない。だが選考会でもっとも問題になったのは主要登場人物の背景である。ここでは詳しく書かないが、これは決して看過できない部分であり、さらにこの小説に通底するキモの部分である。』

しかし、パーティに来ていた脚本家は言う。
「とはいっても、映像化しやすい作品を書く作家が登場すると、池井戸先生自身は困るわけで、本能的にライバルをつぶしたかったのかもね」

太鼓持ちのような各出版社の編集者に囲まれていた池井戸氏は、談笑していたが、記者には、心の底からの笑顔に見えなかった。

会場で出版関係者に囲まれぱなっしの池井戸潤氏(右から二人目)

(鈴木雅久)

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混沌に風穴を空ける新日本キックボクシング!──WINNERS 2015 3rd 報告

8月30日、ディファ有明で行われた新日本キックボクシング協会・治政館ジム主催の「WINNERS 2015 3rd」で会場を沸かせたのは日本バンタム級タイトルマッチを賭けた、トリプルメインイベントの2戦目「瀧澤博人(日本バンタム級王者/ビクトリージム)VS 古岡大八(同級1位/藤本ジム)と、トリプルメインイベントのラスト戦「蘇我英樹(WKBA世界スーパーフェザー級王者・市原ジム)VSペッシーニ・ソーシリラック(元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級王者)」だろう。

◆瀧澤博人 VS 古岡大八──日本バンタム級タイトルマッチ

瀧澤博人は、古岡大八と過去2戦しており、昨年はダウンの応酬戦だけに不用意に打ち合わず、古岡大八が中に入っての粘っこい蹴りやパンチを仕掛けたいという戦略に付き合わず、距離をとり、長い脚を活かしてのキックで終始、試合をリードし、最終的にヒジで古岡選手のこめかみを切り、離れて観ていても傷の深さがわかる流血でテクニカルノックアウト勝ち。

「古岡選手はよく研究してきていました。けれど僕もチャンピオンなので、負けるわけにはいきません。会長との約束どおりKO勝ちしたので、11月のビクトリージム主催興行では、もうひとつ上のステージで戦わせてください。」と強気のマイク・パフォーマンスを展開した。

瀧澤博人(右)VS 古岡大八(左)(撮影=堀田春樹)

◆蘇我英樹 VS ペッシーニ──日タイ対抗戦

蘇我英樹は、相手の元ラジャダムナン王者の方が一枚、テクニックで上。執拗にフックで、もしくは短いレンジのキックで切り開こうとするも、ペッシーニにミドルキックを食らい、もしくは抱きつかれて逃げられるという歯がゆい展開。リング下から見守る市原ジムの小泉猛会長から「中に入れ」と強烈な檄が飛ぶ。

しかし、わずかな差で蘇我選手は判定負け。元ラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級王者の貫禄には勝てなかったというわけだ。

蘇我英樹(左)VS ペッシーニ・ソーシリラック(右)(撮影=堀田春樹)

◆竜誠のパンチとキックは重量感たっぷり──櫓木淳平 VS 竜誠

竜誠(撮影=堀田春樹)

第9試合の「櫓木淳平(日本フェザー級6位/ビクトリージム)VS竜誠(INNOVATIONフェザー級2位/ダイケンジム)」でKO勝ち(3R 1分32秒)した竜誠のマイクパフォーマンスも注目の言葉だった。

のっけから「なかなか強い相手と組ませてもらえない」と映画「ロッキー3」のクラバー・ランクのごとく大口を叩きつつ、「キックボクシングのチャンピオンはたくさんいます。ボクシングとはちがって団体がたくさんあるから偽物のチャンピオンも多いと思うんです。僕は本物のチャンピオンを目指します。そんな中で新日本(キック)の選手は本当に強いので勉強になります。今度、日本フェザー級王者の内田雅之選手(藤本ジム)とぜひやらせてください」と懇願した。

確かに、竜誠のパンチとキックは重量感がたっぷりとあり、キックが放たれるたびに、リングの床がきしむほどの迫力だ。とても3回戦で終わる試合ではもったいない。

「ですが、竜誠はINNOVATIONの選手で、今回は新日本キックボクシング協会との団体交流戦だから、マックメイクの妙で強い相手と当たったものの、今後も望む相手とマックメイクがすぐにできるほど簡単な話ではない。興行としては新日本キックボクシング協会代表の意向もあるだろうし、おそらくつぎの興行も治政館ジムが行う可能性が大で、内田選手が所属する藤本ジムとのマッチメイク交渉がうまくいくかどうかは微妙です」(興行関係者)

竜誠(左)VS 櫓木淳平(右)(撮影=堀田春樹)

新日本キック主催のこの日、客の年齢層は高く、おおよそ30歳~60歳ということろ。
「今日は本格的なファンが来ていると思うね。きちんとしていてマナーも悪くないだろう」とキックボクシング歴20年の中年ファン男性。確かにゴミの分別も、売店での列の作り方も、応援の仕方も慣れたものがあり、応援している相手にも拍手を送るなど、紳士的にマナーをきちんと守っている。

確かにキックボクシングの団体は多い。だがこの日、ディファ有明で本格的なキックボクシングを見たのは僥倖だ。 そして、混沌としたキックボクシング業界に風穴を空けるか、風雲児の竜誠の今後と、新日本キックの殿堂王者手前まで成長した瀧澤博人、毎度の強者との激闘でキック界を沸かす蘇我英樹、今日の試合だけでも話題は多いキックボクシング界の未来に注目したい。

○瀧澤博人ブログ http://ameblo.jp/tendless-hirohito/
○古岡大八ブログ http://ameblo.jp/daihachi-kickboxing/
○蘇我英樹ブログ http://ameblo.jp/sativax/

▼ハイセーヤスダ(編集者&ライター)
テレビ製作会社、編集プロダクション、出版社勤務を経て、現在に至る。週刊誌のデータマン、コンテンツ制作、著述業、落語の原作、官能小説、AV寸評、広告製作とマルチに活躍。座右の銘は「思いたったが吉日」。格闘技通信ブログ「拳論!」の管理人。

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