お堂へ向かうために起ち上がると、「お経はそんなに長くやりませんから」と住職は言って笑った。
さすが、ビジネス坊主。よく分かっている。遺骨を墓に入れるための立て前として行うだけだから、お経などはいらないのだ。元市役所勤めの、俗人坊主のお経など長く聞きたくはない。
その後に行う「偲ぶ会」のほうが意味があるので、早く終わらせてもらうに越したことはない。
親戚縁者がお堂に入り、読経が始まる。父親の遺骨は、高い壇に乗せられている。
父の人生とはなんだったのだろう。
小さな建築会社を倒産させた父は、経営者として敗北者である。
地道にコツコツと仕事をしていても、行き詰まる人はいるだろう。
父はそうではなかった。経営が上手く行っていない時でも、毎日のように小料理屋で呑み、噺家や役者のタニマチになり金を遣っていた。まったくの、放漫経営だ。
資金繰りに困ると、私たち子供から金を借りた。高校生だった時の弟から100万を借りて、返していない。
母の弟が建てた祖父母のための家を担保に入れさせる形で金を借り、半分ほどしか返していない。叔父は、家を手放すことになった。
まったく、同情の余地はない。
ミャンマー(ビルマ)の少数民族武装勢力で子ども兵として生きてきた男性は、ミャンマーからタイの難民キャンプに逃れ、その後、アメリカに移住した。
この5月で、スタートして4年になった裁判員裁判。テレビや新聞はまったく報じていないが、4年もやっていれば、その間に当然、冤罪も色々生まれている。そして先日、また新たに1件、裁判員裁判で宣告された冤罪判決が確定した。
5月31日、午後6時30分から元アイドル・レスラーの風香さんの自伝『風香自伝 負けて、負けて、輝く~私がプロレスで学んだ輝くための方法』(発行/株式会社エム・ジェー・アール 発売/鹿砦社)の発売を記念してのサイン会が、神保町『書泉グランデ』で行われ、約百名ほどのファンが集まった。